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2012年6月24日

隠居のDIY:1X4 材で小さな椅子型プランタを作る


 家内が愛顧している和菓子屋の入り口に置いてある椅子型プランタがかっこいいと言って、あれと同じようなものが作れないかという。
 先日、老朽化してきていたローズアーチを補強したときに使った廃プラ・リサイクル材ジュリプラスも余っている。水に強くて少々重たいので、プランタの底にぴったりのようである。その他の材料は1X4 や杉板の端材を使って作ってみた。

 エクステリア作品であるから、細かい部分の見栄えよりも丈夫さと防水性がが必要である。それでも、椅子の背もたれ部分は、曲線を出したかったので、弾力性のある曲尺を使って、1X4 材に曲線を描き、ジグソーで切り取った。この部材は、1X4 の縦半分にして作ったので、結果として、曲線を持った部材が2組できた。それで、2つの椅子型プランタを作った。
 はじめの試作品は、ジュリプラス板材(幅17cm)を25cmの長さに切断して、その周りに板材をビスで留めたものである。それでは、少し小さいと注文がついたので、ジュリプラス板材を縦半分に切断して、木材を接合するように、接合面にドリルで穴を開け木ダボで接合し幅を広げた。その周りを、試作品と同じように部材をビス止めした。ジュリプラス板材は、少し反ったりしていて細かい細工はできないからビスでとめるのが最も楽である。
作った後に防水のためペンキを塗ったので、ビスの頭も目立たなくなった。本来は、土を入れて花を植えるのであるが、とりあえず鉢を入れて、大小のプランタを並べてみた。まあ、ちょっとしたアクセサリーである。

曲尺で曲線を描く;クリックすると大きな写真になります 椅子の背もたれを作る 組立終了(ペンキ塗布前);クリックすると大きな写真になります 完成品を設置;クリックすると大きな写真になります
曲尺で曲線を描く
ビスを打って曲尺の端を引っ掛けた
椅子の背もたれを作る
木ダボで接合した。
組立終了(ペンキ塗布前)
2号作品
完成品を設置
本来はプランタ内に土をいれ、花を植えるのであるが、とりあえず鉢をいれてみたところ


用意した材料は、次のようなもので、すべて端材である。
  • 長さ250mmのジュリプラス板材 3枚 (幅170mm、厚さ30mm)
  • 長さ 500mm の 1X4(幅89mm、厚さ18mm) 2枚(縦半分にして使用)
  • 長さ 300mmの 1X4(幅89mm、厚さ18mm) 2枚(縦半分にして使用)
  • 長さ 250mmの 1X4(幅89mm、厚さ18mm) 8枚
  • 長さ 250mmの 荒杉板(幅200mm、厚さ12mm) 適宜
  • 細めの 50mmコーススレッド(木ねじ)20本ほど
  • 径 8mm 長さ 30mm の木ダボ 10個ほど
  • 白色水性ペイント


 使った工具は以下のものである。


BOSCH(ボッシュ) SDSジグソー〔PST800PEL〕
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2012年3月30日

隠居のDIY :集成材で孫の本棚を作る


 小学校に入学するときにランドセル置を作成した初孫も今年に6年生となる。本がだんだんと増えてきたらしく、ランドセル置の続きに置く幅広の本棚を作って欲しいと云ってきた。

 棚作りは材質を何にしようかと迷うぐらいで、他はあまり問題となるところはない。なるべく軽くと思ったので、桐の集成材を使おうかと思ったが、一般的な材の長さ(1820mm)では、要望されている幅 1100mm の棚を取るともったない。それで、上下だけは、幅 300mm、長さ 2400mm のパイン集成材を使うことにした。パイン集成材だけでは重すぎるので、間の棚は桐集成材を使うことにした。横板も丈夫さの点から、幅 100mm 厚さ 18mm のパイン集成材を柱的に使うことにした。

 このような作品を作るときには、Excel で簡単な図面(詳細は決めない)を作っておいて、印刷しておく。作業をしながら、思いついた細かい部分を書きこんでいく。いわば、図面の現物合わせである。
 木工作品を作るときには、できるだけ金属は使いたくない。それで、棚板と横板の接合は、横板を棚板の幅だけ切り欠いて棚板を納めて見ることにした。棚の高さは、大型本・B5版本(高さ21cm)・新書版(高さ17.5cm)の3段にした。
裏板はいらないというので、裏板なしで製作にかかったが、これが結果的には問題であった。部材を組み上げたときに、切欠きが精密でなかったせいもあって、平行四辺形にひしゃげるのである。それで、最下部の棚板の下に、1X4 を縦半分に割いた横板を前と後ろに嵌めこむことにした。底板につけるキャスターを隠す意味合いもある。そのようにしてもまだ少し不安定であるので、一番上の棚の後部にも寸法に合わせて切断にした1X4 を嵌め込み、いずれもコースレッドの頭を隠す方法でしっかり留めた。さらに安定させるために、各棚板の横から、手持ちにあった頭のない隠し釘を打ち込んだ。これで外観上は、金属臭はなくなった。
 なお、キャスターは、底板に鬼目ナットをねじ込んでとりつけた。

簡易図面 切欠きを削る:
電動ノコで切り込みを入れてから、トリマーで削る
完成:
桐集成材とパイン集成材は塗装しなくてもきれいである。
完成:孫の部屋に置いた
簡易図面;クリックすると大きな写真になります 切欠きを削る;クリックすると大きな写真になります 完成;クリックすると大きな写真になります 孫の部屋に置いた;クリックすると大きな写真になります


用意した材料は、次のようなもので、¥8000ほどでそろった。
  • 長さ 1080mm 、幅300mm、厚さ18mm のパイン集成材 2枚
  • 長さ 1080mm、 幅250mm、厚さ18mm の桐集成材 2枚
  • 長さ 900mm、 幅100mm、厚さ18mm のパイン集成材 4枚
  • キャスター 4個(手持ちの物)
  • 鬼目ナット 4個
  • 長さ 1062mmの1X4 2枚
  • 細めの 35mmコーススレッド(木ねじ)12本ほど
  • 径 8mm 長さ 30mm の木ダボ 6個ほど
  • 長さ 30mmの両端のとがった隠し釘 


 使った工具は以下のものである。


リョービ トリマ TRE-40
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2010年5月 3日

隠居のDIY:シンプルな回転式TV台

 長い間、大工道具をさわっていなかったが、簡易TV台を作ってみる気になった。
 書斎兼寝室で見ていた19インチのアナログTVが写らないようになって、思い切って 26インチの液晶TV に変えた。我が家の場合、地デジ・BS は契約しているCATV (eo) を通じて取り込んでいる。そのために、BS を見ようとすると追加のチューナーの契約が必要である。月2000円追加するとブルーレイ録画つきのチューナーが借りられるので、これを契約した。
 今まで はアナログTVを回転板に載せて、室内のどこからでも見られるようにしていた。
 今までの回転台では小さいし、チューナとTV を一体で動かせない(チューナの上に直接TVは置けない)から、方向を変えるのが面倒であった。

丸棒の頭をトリマーで削る;クリックすると大きな写真になります それで、新たにホームセンターで手に入れた径40cmの回転板の上に、チューナを入れられる箱形のTV台を作った。材料は、娘夫婦が近くに家を建てたときのあまりものの集成材と安物のパイン集成材端材である。
 あまり凝ったことはせず、接合にはコースレッドを使ったが、コースレッドの頭だけは丸棒で隠した。埋め込んだ丸棒の頭は、トリマーのベースラインぎりぎりにストレート・ビットをつけて削れば楽である。仕上げには、WATOCO オイルを塗った。

チューナ入れつきTV台 自分で作るときには、サイズにぴったりなものが作れるのがいいところである。しかし、実のところチューナの少し突起している部分を見落としていて、あまりにもサイズぎりぎりのものを作ったので、チューナが入らず、仕方なく再作をした。素人細工には、サイズを計るときは少しぐらいの余裕は見ておく必要があるだろう。

 回転板は、あり合わせの台の上に置いて使ってきたが、回転したときにコードが引っかかるなど使い勝手が悪いので、作成したTV台を置く台も作成することにした。
 前から使っていたパソコン台は使わなくなったので解体し金属部分は回収業者に持って行って貰ったが、板部分のパーティクルボードは重量もあり、しっかりしていたので何か使い道があるだろうと置いてあった。この40x50cm ボードが、先に作ったTV台を置くのにちょうどよかったので、これを使うことにした。
回転式手作りTV台;クリックすると大きな写真になります 脚は、ホームセンターに売っている、いろいろな材を組み合わせて棚を作るとき用の長さ 40cm の丸脚を使うことにした。この丸脚の両端には、径6mmのボルトを受けるナットが埋め込まれている。
 先のパーティクルボードの上面四隅に、径20mmの座ぐり錐ビットで座ぐり穴をほり、その中心に径8mmの貫通穴を開け、径6mmの六角ボルトで接合した。丸脚は、同じように自由組立棚の部品として売っている横桟で補強すると共に、それを使って別のパーティクルボードで棚を付けることにした。
 パーティクルボードと桟との接合は、パーティクルボードの木口に、径6mmの鬼目ナットを埋め込み、ボルトで締め付けた。従って、今回の棚製作は全てボルト&ナットで接合したことになる。このやり方が、最も強固な気がしている。

 今回、設置しているチューナとTV は、チューナがブルーレイ・デスクも兼ねているので、もともと接続ケーブルは少ないが、ケーブルをまとめるスパイラル・チューブを使うとすっきりした。

  

2009年9月17日

隠居のDIY:小物収納棚を作る;トリマーとルータの練習

 Vermont 社のアリ溝ガイドキットを使って、1X4 材で抽出を作ったことは今年4月のブログで記録した。1X4 材ではなんとか形になることは確認したが、よく使うパインの集成材でもアリ溝ガイドキットは使えるだろうかと試行してみた。

 題材は端材として余っているパインの集成材、MDF(medium density fiberboard:中密度繊維板)、ケイカル板を使って、パソコン横の棚に雑然と置いているUSB ケーブルやカード・リーダー、DCコンバーターなどを木の箱に小さな仕切りを作って区分し収納する小物入れ棚を製作することである。

 パイン集成材で箱を作り、背板にケイカルをいれて、小さな枠をMDF で作るが、ねじ・くぎは一本も使わない計画である。
 箱の四隅は、アリ継ぎ(dovetail joint) で組み上げる。集成材では、dovetail 部分が砕けないかと心配したが大丈夫である。また、前に使い方を誤ってテンプレートの一部が欠けているアリ溝ガイドキットもOKであった。
 アリ溝ビット12.7mm はトリマーのリョービ[TRE-40]にアダプタープレートとともに取り付けた。ビットは、ガイドキットの取説通り、ベースから 11mm 出している。細工するときにアダプタープレートでビットの先が見えにくいので、下からみるような姿勢となる。溝を掘る板を、「ルータ&トリマー 使いこなしマニュアル」の記事を参照して取り付ければ問題なくできた。注意点は、板の端がガイド板にピッタリと着いていることである。
アリ溝ビット12.7mm :クリックすると大きな写真になります板をセットしたところ:クリックすると大きな写真になりますトリマーで削った後:クリックすると大きな写真になりますアリ継ぎ(dovetail joint) :クリックすると大きな写真になります


次に、背板にケイカルを入れるための溝をルータ(ボッシュ ルーター  POF400A)で掘った。径6mm ストレートビットをつけ深さ 5mm の溝を掘るために、ベースより 5mm 出し、ストレート・ガイドとの距離は 3mm とした。これらの長さを測るのは、ミニ曲尺が便利である。
このように一度設定しておいて、4枚の材を続けて切削すれば、狂いがない。
溝を掘るのは、トリマーでもできるが、今までの経験からいえばルータの方が強力でやりやすい。注意点としては、溝を掘る材をクランプでしっかりと固定することである。回転数が高いので、材が動いて溝が歪んでしまうことがある。
 箱の中の仕切り板は、MDFに切れ込みを入れて、組み合わせることにした。この切れ込みも径6mm ストレートビットをつけたルータで切削した。ストレート・ガイドでは幅広くてできない部分はフリーハンドで切削した。材をしっかり固定して、墨線に沿って慎重にビットを動かすと何とか上手く掘れた。
ストレート・ガイドまでの距離を測る:クリックすると大きな写真になりますルータで溝を掘る:クリックすると大きな写真になります背板を入れる:クリックすると大きな写真になりますパソコン横の小物入れ:クリックすると大きな写真になります


 仕上げの塗装は、IKEA で以前に買っていたステインが残っていたので、これで塗装した。溝にいれて組み上げているだけなので、いったん分解してバラバラにし集成材部分だけ塗装をして、再度組み上げた。ネジ・釘を使っていないので、このようなことができる。
 これで、パイン集成材でも、アリ継ぎ(dovetail joint) ができることが確認できたので、長い間宿題になっている孫のベッド下収納庫を作ってやろうと思っている。

2009年6月10日

隠居のDIY:シンプルなキーボード・マウス操作台

 狭い 1DK で一人住まいする娘は、場所を取るパソコン台を排除して、幅30cm の手作り組み合わせ棚のスペースに、本体一体型の薄型液晶ディスプレイを置いて使っている。
 キーボードとマウスはディスプレイ前の狭いスペースで使っており、窮屈だ。できれば、棚の空きスペースにしまいこめるキーボード台を作ってほしいという。マウスもキーボードもワイヤレスなので、作りは簡単である。が、建築士の資格をもつ娘が指示するデザインは、細かい注文がつく。

 シンプルなデザインが形としては奇麗だそうで、補強のための幕板は使うなという。補強には代りに L 字型の取り付け金具を板に埋め込むようにつけろという注文である。
 家に帰って持ち合わせの材料を調べてみると、幅 30cm のパイン集成材・もう一人の娘が IKEA で求めた家具についていたが使わなかったキャスター・安物の L 字型の取り付け金具があるのがわかった。
 塗装に指示されている手作りの棚と同じウォールナット色のオイルステインも残っている。

 板を直角に接合するにはアリ継ぎが丈夫だが、幅 30cm の板を接合するための冶具がない。 重いものを乗せるわけではないので、L 字型の取り付け金具で補強すれば十分であろう。
 取り付け金具を出っ張らないようにするために、金具の大きさに墨線を描いて、この部分をトリマーで金具の厚さ(1mm )の分だけフリーハンドで削った。普通このような作業をする場合は、テンプレートを作ることが奨められているが、テンプレートを作るのは結構面倒くさい。
不器用な私でもトリマーのベースから 1mm だけビットを出して慎重にビットを動かせば、フリーハンドで削ることができた。少し、いびつになっても裏に隠れる部分である。
 今回は手持ちのL 字型の取り付け金具を使ったが、皿ビスに対応したもう少し厚みも長さもある L 字型金具の方がいいと思う。
 キャスターの金具も厚みに合わせて、トリマーで少し削った。
L 字型金具の墨線;クリックすると大きな写真になりますトリマーで削る;クリックすると大きな写真になります金具をつけたところ;クリックすると大きな写真になりますキャスターのとりつけ;クリックすると大きな写真になります


キーボード・マウス操作台;クリックすると大きな写真になります 天板に側板を垂直に接合するのは、L 字型金具も使っているので簡単と思ったが、金具が少し小さく強度も弱かったためか、90 度がきちんと保てない。それで、木ダボを使って接合したが、もともとのパイン集成材が少し反っていたこともあって隙間ができた。あまり使いたくなかったが、コースレッドで締め付けた。丸棒で穴を塞いで、トリマーで削って頭が隠れるようにしたが。

 天板は、ボーズ・ビットをつけたルータで面取りをした。
金具部分をマスキングして、指示されたオイルスティンを塗布すると、まあまあのできあがりとなった。
 家内が写メールすると「ゼネコンより早い対応に感謝」との返信が入った。