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2019年12月 5日

上州紅葉巡り 11月14日 ④渡良瀬川高津戸峡と宝徳寺「床もみじ」(終)

頂上まで雲がかかっていない赤城の山を眺め、バスは国道353号線を渡良瀬渓谷鉄道の大間々駅へ向かう。渡良瀬川が流れる高津戸峡が次の目的地だった。バスは、神明宮の前にある駐車場に停められた。神明宮にお参りして高津戸峡を30分くらい散策した。
 そして、最後の目的地は少し北東へ行ったところの桐生市にある宝徳寺だ。ここで「床もみじ」を見る。時刻は3時15分。秋の陽は大分傾いてきた。期待した「床もみじ」だったが、紅葉そのものがまだ進んでいなかったので、パンフレットで見るようにはいかなかった。
 帰りのバスは、まず北関東自動車道に上がり、岩船JCTから東北自動車道に入った。途中、今年8月に駐車場が狭隘なため、元のところから2.5km南に移転した蓮田SAに寄ったが、駐車台数が約3倍、商業施設の規模が約2倍と大きく拡張され、NEXCO東日本最大級の施設となっていた。奥様方は忙しく、最後のお買い物をしていた。
 今回のバスツアーは、興味あるコースだったが、一番良かったのは最初に立ち寄った青龍山吉祥寺だった。大きなお寺ではないが、山門、釈迦堂、本堂(方丈)と境内の庭園が良かった。

53.大間々神明宮
群馬県のみどり市(旧大間々町)にある。わたらせ渓谷鉄道わたらせ渓谷線・大間々駅の北東、渡良瀬川の高津戸峡の「ながめ公園」の脇に境内がある。境内の由緒書によると、鎮座650年、中興遷座四百年の記念事業として平成12年に社殿が新築されたようで、社殿の右手に旧社殿らしき祠があった。社伝によると、南北朝時代の貞和3年(1347年)、現在地の東100mほどの渡良瀬川の伊勢ケ淵岩頭に、天照皇大神が文袋坊によって祀られ、黒川郷(渡良瀬川流域の里)の一宮として崇敬された神社。慶長2年(1597年)大間々町の鎮守として、現在地に仮宮をたて、慶長4年(1599年)正式に遷座したという。境内の左手奥には、貞和3年に祀られた石祠が、御隠居様として祀られているそうだ。 慶長4年以来、明治12年まで、21年目毎に社殿の建て替え、または修復などの式年遷宮が行われていたが、明治20年、大間々町の大火で社殿を焼失。ただちに再建されたが、明治23年、再度の火災に遭い、社殿を縮小して再建された。現在の社殿は、平成12年に再建された総桧造という。 私が住むところにも神明社がある。wikipediaによれば、伊勢信仰に分類される神社(神明社、神明宮、皇大神社、 天祖神社 など天照大御神を主祭神とする) は、4425社あるという.

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 56mm ISO100 ) 露出補正 なし
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54.家内安全 商売繁盛 家敷守護の神
神明宮にお参りして、20分くらい渓流沿いに歩くことにする。下流の赤い高津戸橋の方へ歩くという奥様方と分かれ、Kさんのご主人と私は上流の「はねたき橋」へと歩くことにした。高津戸峡(渡良瀬川)の右岸を歩き始めると稲荷様があった。家敷とは屋敷のことをいう。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO140 ) 露出補正 なし
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55.身体健全 交通安全 家内安全 疫病退散の神
今度は天王様(八坂神社)の社があった。他にも愛宕様、御隠居様、八幡様、弁天様といったお宮があるようだ。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO220 ) 露出補正 なし
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56.高津戸峡
右下に高津戸峡の流れが見えてきた。紅葉は見られない。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 78mm ISO1250 ) 露出補正 なし
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57.「はねたき橋」
橋が見えてきた。右手の崖の下に、「はね滝」があるという案内板があった。案内板には「渡辺崋山は毛武遊記に天保2年(1831年)10月16日この処に訪れ『社の後、巌をとり木の爆に下ればはね滝という。渡良瀬川の上流にて水石せかれて爆をなすよりかく呼ばれなるべし。夏の程は香魚(アユ)下流より登り、この滝を越えんと飛び歩き、岩に座して網を差し出せば誤りてその中に落つるを獲る。一時で数百緒まことに愉快なるぞ』と記し、また、幕府巡見使は天保9年(1838年)4月20日、はね滝を見分したと大泉院日記(神明宮宮司家)に記されている。神明宮」と書かれていた。崖の下は覗くことが出来ない。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/640秒 60mm ISO100 ) 露出補正 なし
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58.「はねたき橋」から渓谷を眺める
紅葉には、時期的にまだ少し早かったのだろう。まだ2時半だが、陽はだいぶ傾いてきた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 46mm ISO900 ) 露出補正 なし
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59.「はねたき橋」を渡る
「はねたき橋」は、以前は吊り橋だったが、1994年に架け替えられた。大間々地区のシンボル的な存在であり、夜間にはライトアップもされる。 橋の床には全国から寄せられた鳥や花などを描いたタイル絵が120枚埋め込まれているそうだ。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 31mm ISO100 ) 露出補正 なし
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60. 高津戸ダム
「はねたき橋」を渡ってみた。高津戸ダム があった。高津戸峡のは美しい景観を残すため、渓谷の上流端に設置されている。このダムは水力発電専用のダムで直下の高津戸発電所では、年間2,000万kWhの電力を発電することが可能で、一般家庭の約5,500軒分の需要を賄えるそうだ。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 48mm ISO100 ) 露出補正 なし
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61.「はねたき橋」のタイル絵 -1
全長120m、幅3.5mの歩行者専用橋である「はねたき橋」の床には、多分、小・中学生が書いたと思うタイル絵が埋め込まれているが、ふと目を落とすとチョウが描かれていた。これはアゲハだ。よく描かれてている。  

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 60mm ISO100 ) 露出補正 なし
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62.「はねたき橋」のタイル絵 -2
チョウが描かれた絵は1枚だけではなかった。これはキアゲハとアゲハの合いの子のような絵になっている。このタイルの上に見える絵にもモンシロチョウとキチョウのようなチョウが描かれている。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 60mm ISO100 ) 露出補正 なし
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63. 「はねたき橋」のタイル絵 -3
もう1枚あった。これはキアゲハだ。他にもあるかもしれない。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/500秒 60mm ISO280 ) 露出補正 なし
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64.大光山宝徳寺
高津戸峡の神明宮の前の駐車場をバスが出たのは午後3時だった。大光山宝徳寺の駐車場には15分ほどで着いた。宝徳寺も臨済宗建長寺派の寺である。宝徳寺のホームページによると、宝徳寺は臨済宗大本山建長寺第73世仏印大光禅師を開山として、桐生地域の領主であった、桐生佐野正綱公の開基により室町時代の宝徳年間(1450年頃)に創建された禅寺だそうだ。天正元年に桐生佐野家が太田の由良家に滅ぼされると、寺は保護者を失い荒廃していた。しかし地域の人々の力により、再び隆盛となり江戸中期には当山17世の天渓和尚が大本山建長寺186代管長を務めたといったことが記されている。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO900 ) 露出補正 なし
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65.宝徳寺 拝観入口へ
前の写真の角を左に石段を上る。白壁の塀に沿って、拝観入口へのアプローチを歩く。陽がだいぶ低くなった。「床もみじ」は見られるだろうか。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO900 ) 露出補正 なし
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66.本堂入口へ
「床もみじ」は本堂(方丈)に上がって鑑賞する。この秋の「床もみじ」特別公開期間は令和元年11月9日(土)~28日(木)午前9時~午後4時となっていた。本堂へ上がるところの左手には枯山水の石庭がある。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 35mm ISO360 ) 露出補正 なし
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67.双龍
本堂に上がる。正面に水墨画で龍が描かれた襖があった。この襖絵の作者は、宝徳寺の本山である鎌倉建長寺の龍王殿(方丈)の襖絵を描いたことでも知られる白浪画伯だそうだ。本堂正面の内陣の向こう側に、この襖絵と対になった龍の襖絵があり、それで、双龍というのだろう。雙龍「 白浪」の雅号があった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 34mm ISO2800 ) 露出補正 なし
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68.「床もみじ」 -1
本堂(方丈)の正面の床が黒光りしている。特別公開の時は、参拝者はご本尊が祀られている内陣を背にして座り、黒く磨かれた28畳の漆塗り?の床に映るもみじを鑑賞する。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 34mm ISO1100 ) 露出補正 なし
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69. 「床もみじ」 -2
たくさんの参拝者が床の縁に座って、カメラ、スマホで撮影しているので、なかなか良いポジションを探せない。時刻としては正面にあるもみじに西日が当たり、丁度よかったのかもしれない。あと数日すれば、もみじはもう少し鮮やかになっただろう。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO900 ) 露出補正 なし
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70.床
床は見事に磨き上げられている。漆塗りの床なのだろう。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 31mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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人が映る床
磨き上げられた床は、それぞれ工夫をして写真を撮ろうとしている人たちの姿を映す。「床もみじ」ならぬ、「床人間」か。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/80秒 48mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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72.「枯山水」
本堂の前は「枯山水」の石庭になっている。平安時代後期に「枯山水」という言葉が生まれ、当時は池も水もない所に、自然の景観を見立てた石組みを枯山水と呼んだ。「水を表現する砂」の「枯山水」が作られたのは、応仁の乱(1467年)後の経済疲弊により大規模な池泉庭園が困難となり、「枯山水」が流行したからと言われている。抽象的な表現の庭が室町時代の禅宗寺院で特に用いられ発達したという。一昨年は京都で竜安寺(臨済宗妙心寺派)の石庭を見てきた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 46mm ISO500 ) 露出補正 なし
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73.宝徳寺 方丈
「床もみじ」の鑑賞を終え、本堂を下がる。本堂(方丈)を振り返ると奥にあった双龍の襖絵が眺められた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 40mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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74.方丈全景
本堂を下がって、方丈全体を眺められるところに移動する。造りは禅宗方丈様式といい、室町時代に京都の臨済宗を中心に盛んに造られたものだそうだ。 関東には数ヶ寺しかないようだ。禅の精神から質素な造りとなっている。陽も陰り「床もみじ」の写真を撮る人の数はすっかり少なくなっていた。  

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO2000 ) 露出補正 なし
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75.石庭
本堂に上がったところと反対の方から石庭を眺める。陽は西に傾き日陰になっている。床に映っていたもみじには日が当たらなくなっていた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO250 ) 露出補正 なし
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76.Hand Drip Coffee
駐車場へ戻る道に屋台のHand Drip Coffee屋さんが出ていた。少々違和感を感じるがこれも参拝者を労うおもてなしなのだろう。「床もみじ」の写真を撮っていた時、周囲には中国からの観光客も多かった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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