検索結果: Studio YAMAKO

Studio YAMAKOで“クロマツ”タグの付いているブログ記事

2023年3月27日

旅行 高松→丸亀→鞆の浦→尾道 ①横浜から栗林公園へ

3月12日に香川県の丸亀で娘の婿殿の家の法事があり、旅好きの私たち老夫婦も厚かましく同行することになった。
 3月11日、新横浜8時21分発の「ひかり」に乗る。娘たちとは岡山駅の在来線ホームで待ち合わせだ。私たちは「大人の休日」の3割引きを利用するので、「のぞみ」は利用しない。
 無事、娘たち夫婦と合流し、岡山からは瀬戸大橋線のマリンライナーに乗り換え、高松へ向かう。1時間ほどで高松に着いた。学生時代に同じ釜の飯を食った友人が高松にいる。その友人の家は、高松で代々続く老舗の料亭「二蝶」で、夜はそこで夕食をしようと、予約をしていた。
 高松の駅前で讃岐うどんで簡単な昼食を済ませ、歩いて今宵泊まるホテルに行った。荷物を置いて、ホテルでタクシーを呼んでもらい、栗林公園に着いたのは午後3時だった。高松には2回ほど行った事があるが、栗林公園へは行く機会がなかったので、今回は是非訪れたかったのだ。栗林公園に着くと「二蝶」から伝えてもらっていたボランティア・ガイドさんが待ってくれていた。
 午後4時に園内の「掬月亭」に着いた。ここも「二蝶」が経営している。目の前に広がる南湖という美しい池を眺めながらお抹茶をいただいたあと、南湖のほとりを歩いて、栗林公園を退出し、いったんホテルに戻り、チェックインを済ませて、すぐ近くの「二蝶」へ向かった。家族4人と、今は代替わりしている友人夫妻も交えて、楽しい食事の時間を過ごした。
 今回の旅は載せたい写真が100点ほどあるので、続きは何回かに分けて載せていく。

000_230311424 X700 栗林公園 北湖 夫婦松 Z50 Z18-140.jpg
栗林公園 北湖と夫婦松 2023年3月11日 香川県高松市

001_230311003 X900 〇新幹線 G7X.jpg 1.大きな富士山(車窓から)
この写真を撮ったのは9時少し前である。三島を過ぎたあたりだった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 37mm ISO160 ) 露出補正 なし
002_230311011 X900 〇新幹線 浜名湖 G7X.jpg 2.浜名湖 -1 (車窓から)
浜松駅をでて、しばらくすると右側の車窓に浜名湖が見えてきた。ここらが浜名湖が一番広く見えるところだ。向こう側は三ケ日の方だろう。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 15mm ISO125 ) 露出補正 なし
003_230311015 X900 〇新幹線 浜名湖 G7X.jpg 3.浜名湖 -2 (車窓から)
浜名湖のボートレース場を過ぎた。浜名湖ともお別れだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/1250秒 15mm ISO125 ) 露出補正 なし
004_230311018 X900 〇新幹線 伊吹山 G7X.jpg 4.伊吹山 -1 (車窓から)
関が原のあたりから雪をかぶった伊吹山の山頂が見えていたが、関が原を過ぎるとその全容が見えた。伊吹山は滋賀県米原市、岐阜県揖斐郡揖斐川町、不破郡関ケ原町にまたがる伊吹山地の主峰(最高峰)で標高1,377 mの山である。滋賀県で最も高い山だ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
005_230311021 X900 新幹線 伊吹山 G7X.jpg 5.伊吹山 -2 (車窓から) 新幹線に乗り込んだ時、この日は天気が良いので車窓から富士山と浜名湖と伊吹山の写真を撮りたいと思っていた。間もなく米原を通過だ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 28mm ISO125 ) 露出補正 なし
006_230311030 X900 新幹線 岡山駅 特急しおかぜ G7X.jpg 6.岡山駅
婿殿たちの乗る「のぞみ」は私たちが乗った「ひかり」の6分後に岡山に到着する。在来線のホームで無事合流した。ホームで見る車両は見慣れている関東の車両と違っている。これは12時35分発の特急「しおかぜ」松山行だ。「しおかぜ」は、JR四国およびJR西日本が岡山駅 - 伊予西条駅・松山駅を宇野線・本四備讃線(瀬戸大橋線)・予讃線経由で運行している特別急行列車である。車両は8600系。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/1000秒 14mm ISO1000 ) 露出補正 なし
007_230311041 X900 〇瀬戸大橋線 G7X.jpg 7.瀬戸大橋線
4人は瀬戸大橋線高松行の「マリーンラーナー」に乗車した。児島から瀬戸大橋を渡る。瀬戸大橋は、本州の岡山県倉敷市と四国の香川県坂出市を結ぶ10の橋の総称である。瀬戸内海をまたぐ本州四国連絡橋の児島・坂出ルートにあたり、橋の大部分は香川県に属する。1988年(昭和63年)に全線開通。それにより初めて四国と本州が陸路で結ばれた。橋には道路と鉄道が通り、鉄道道路併用橋としては世界最長である。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/1250秒 12mm ISO250 ) 露出補正 なし
008_230311052m X900 〇瀬戸大橋線 坂出 川崎重工 G7X.jpg 8.坂出工業地帯(番の州臨海工業団地)
瀬戸大橋を渡り坂出の近くになる。ここは瀬戸大橋のたもとにある香川県随一の大型コンビナート工業団地で、620haの広大な用地を整備している。大型生産拠点の誘致を図るため、工業用水の整備や大口の電力供給が可能な工業団地だそうだ。川崎重工(造船)の工場が見える。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/1250秒 28mm ISO125 ) 露出補正 なし
009_230311371 X900 高松 栗林公園 Z50 Z18-140.jpg 9.栗林公園へ
最初に記した通り、栗林公園の入り口には午後3時ごろ着いた。ボランティア・ガイドさんの受付に行くと、ベテランガイドのOさんが待っていてくれた。さっそく園内に入る。案内板の前でOさんから園内の鑑賞コースの説明を受ける。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f3.8 1/500秒 23mm ISO110 ) 露出補正 なし
010_230311381 X900 高松 栗林公園 大禹謨 Z50 Z18-140.jpg 10.商工奨励館
園内に入って、まっすぐ西へ向かう。大きな木の向こうに見える建物は商工奨励館という。江戸時代には歴代高松藩主が藩の文化を生み育て、発信する場でもあった栗林公園に、 商工奨励館は、明治32年(1899年)に建てられた延床面積1,262㎡の建物で、当時は「香川県博物館」として使用されていた。宇治の平等院鳳凰堂のように左右対称の造りになっており、日本古来の建築様式のなかに西洋的技法も見受けられる。昭和13年(1938年)には現在の「商工奨励館」と名を改めた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.0 1/500秒 25mm ISO110 ) 露出補正 なし
011_230311390 X900 高松 栗林公園 大禹謨 Z50 Z18-140.jpg 11.商工奨励館 本館 大禹謨(だいうぼ)
写真は商工奨励館の本館である。本館2階では、讃岐の家具をこよなく愛し、昭和30年代には「讃岐民具連」に参加した米国の家具デザイナー、ジョージ・ナカシマが手掛けたテーブルや椅子が展示されている。本館の奥に北館、向こう側に西館、手前に東館がある。ガイドさんが「大禹謨」の説明をしてくれた。商工奨励館中庭に「大禹謨」と刻まれた高さ60㎝くらいの石が立てられている。西嶋八兵衛は、江戸時代の初め、伊勢藤堂藩から讃岐生駒藩へ招かれ、多数のため池を造り、新田の開発を行うなど偉大な業績を残した人。渇水で取りざたされることの多い香川県・高松だが、市内を流れる香東川は、扇状地の暴れ川であったのを西嶋八兵衛によって治められた。wikipediaによれば「禹(う)」は、中国古代の伝説的な帝で、夏朝の創始者であり、黄河の治水を成功させたという伝説上の人物である。香東川の改修工事を手掛けた西島八兵衛が、中国の治水の大聖人「禹」王にあやかろうとこの石碑を作り、工事地点に沈めたものと言われている。この工事の成功により、東側の流れの後に豊富な地下水に恵まれた土地が生まれ、やがて大規模な栗林荘に発展していった。「大禹謨」と刻まれた石碑は大正元年に偶然発見され、現在は商工奨励館中庭に設置されている。園内南庭の掬月亭では、毎年西島八兵衛の功績をしのんで「八兵衛茶会」も開催されている。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.6 1/500秒 25mm ISO110 ) 露出補正 なし
012_230311401 X900 栗林公園 紫雲山 Z50 Z18-140.jpg 12.紫雲山
栗林公園は1953年に特別名勝に指定された。栗林公園の西側には標高200mほどの紫雲山がたたずみ、尾根沿いから複数の古墳が発見されるなど、古くから人との関わりが深い山である。その紫雲山の東側に江戸時代前期に作られた池泉回遊式の大名庭園、栗林公園が広がっているのだ。栗林公園の平庭部の広さは、東京ドーム3.5個分にあたる約16.2ha。これだけでも大名庭園の中では最大級だが、背景となっている紫雲山を含めた面積は、なんと東京ドーム16個分の約75haにも及び、文化財に指定された庭園の中では日本一の大きさを誇る。大きな池の周りに起伏に富んだ地形で山や谷を表現し、池の周りを散策できるように造られた大名庭園は、広い園内を回りながら様々な景色を楽しむのが最大の魅力である。広大な敷地に6つの池、13の築山を有する栗林公園は、江戸時代初期の大名庭園として優れた地割り石組みを有する南庭、明治以降に近代的な公園として整備された北庭にわかれており、それぞれの多彩な景色を堪能することができる。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.2 1/500秒 35mm ISO140 ) 露出補正 なし
013_230311395 X900 栗林公園 紫雲山 Z50 Z18-140.jpg 13.紫雲山 檜御殿跡とお手植松
商工奨励館の西側は檜御殿跡という。檜御殿跡は高松藩初代藩主の松平頼重(よりしげ)が隠居した館があったところだそうだ。その南側には お手植松があった。案内板には、前に並んでいる背丈の高い5本の松は、次の 方々が来園を記念してお手植えされた松であり、配置は向かって右から ・宣仁親王(高松宮)(大正3年) ・昭和天皇 (大正3年) ・雍仁親王(秩父宮)(大正3年) ・エドワード8世(大正 11 年、皇太子のとき) ・能久親王妃富子(北白川宮)(大正 14 年)と記されていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.0 1/500秒 18mm ISO110 ) 露出補正 なし
014_230311396 X900 栗林公園 鶴亀松 Z50 Z18-140.jpg 14.鶴亀松(百石松)
栗林公園は松の庭園と思う。wikipediaによれば、栗林公園にはクロマツ、アカマツ、ゴヨウマツなどのマツ類は約1,370本あり、手入れマツは約1,000本であるという。美しい松や、よく手入れされた松が多いが、その中でこの鶴亀松は栗林公園で最も姿が良いとされる松だそうだ。もとは家老の屋敷にあった松で、家老がこの松の手入れに熱中して遅刻したために石高を500石から400石に減らされたという言い伝えがあるそうだ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 20mm ISO100 ) 露出補正 なし
015_230311410 X900 栗林公園 屏風松 Z50 Z18-140.jpg 15.箱松
北庭と南庭の中間あたりには松の生垣が数か所あり、箱状に仕立てられていることから箱松と呼ばれている。箱松を屏風松との間の路から見ると、複雑に絡むように枝を曲げたあと、枝を下に向けて生け垣の形を作っていることがわかる。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 44mm ISO320 ) 露出補正 なし
016_230311416 X900 栗林公園 屏風松 Z50 Z18-140.jpg 16.屏風松と箱松
横から眺めると箱松(手前)の倍ほど背丈がある屛風松が伸びている。立てられた案内板には「北側の背丈の高い松並を屏風松という。絡み合うように屈折して伸びたその見事な枝ぶりはまさに圧巻。南側に並ぶ箱松はその名の通り箱のかたちを装った松。長い年月の手入れのたまもので樹芸の粋を極めたこの箱松はほかには見られない本園ならではの景観を作っている。」と書かれていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.0 1/500秒 44mm ISO100 ) 露出補正 なし
017_230311421 X900 栗林公園 北湖 Z50 Z18-140.jpg 17.北湖(ほっこ)
栗林公園内にはいくつか池があるが、南庭ではこの北湖は南湖に次ぐ大泉水である。特に白い玉敷きの汀線の美しさを青い水面にくっきり見せている。北湖は高松松平家の2代藩主頼常(よりつね)が飢饉で苦しむ領民のために、改修工事をさせたり、珍しい木石などを持ち寄らせて食料などの報奨を与えたりしたそうだ。ここから見る北湖の対岸(東側)には芙蓉峰という築山がある。その芙蓉峰から望む北湖は、紫雲山を背景として右に前嶼・左に後嶼、その求心点には、紅の橋である「梅林橋」がある。また、右には箱松・屏風松が重なるように見え、景観をさらに厚く演出しているという。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f3.8 1/500秒 26mm ISO160 ) 露出補正 なし
018_230311429 X900 栗林公園 日暮亭 Z50 Z18-140.jpg 18.日暮亭
南庭を南に進むと、右側の西湖の近くに日暮れ亭が見えた。江戸時代初期の入母屋茅葺き屋根の大名茶室「旧日暮亭」が栗林公園内の南東の端にあったのをここに移築されている。江戸時代初期、高松藩2代藩主・松平頼常の時代に、吹上げの水流沿いに建てられたという「考槃亭」がルーツという歴史ある茶室だそうだ。昭和20年に現在地に蘇った。茶室内部には3畳の畳と3畳の広さの土間があるという珍しい造りで、大きな開口部である貴人口が西面にあり、大名などの身分の高い人が頭を下げずに出入りできる構造になっているという。この「日暮亭「も「二蝶」が営むそうだ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.0 1/500秒 32mm ISO560 ) 露出補正 なし
019_230311435m X900 栗林公園 掬月亭 Z50 Z18-140.jpg 19.掬月亭(きくげつてい) -1
更に南に進むと「掬月亭」が見えてきた。西日がまぶしい。まず、wikipediaによれば、「掬月亭」は江戸時代の初期に建てられた数寄屋造りの純和風建築で、茶室を備える。もとは7棟の配置が北斗七星に似ていることから、「星斗館(せいとかん)」と命名され、歴代藩主には「大茶屋」と呼ばれていた。明治初年に北側の2棟が取り払われ、5棟になる。東南の南湖に突き出る棟が、「水を掬(すく)えば月が手にある」という中国唐代の詩の一節から名付けられた「掬月楼」にあやかり、建物が「掬月亭」に改名された。1965年(昭和40年)、伊藤要太郎の設計で保存修理を完了する。「掬月亭」は四方正面の造りで、床を低くし、壁は少なく、風通しの良い夏向きの建物である。舟をモチーフにした部屋は、へさきの雰囲気を醸し出す。亭内には第68・69代内閣総理大臣の大平正芳の自筆題字を付した「栗林園二十詠」の屏風が展示されている。南庭の中心的な存在の亭内からの眺めは絶景で、開放感にあふれるとされている。と記されている。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f11.0 1/500秒 18mm ISO100 ) 露出補正 なし
020_230311441 X900 栗林公園 掬月亭 Z50 Z18-140.jpg 20.掬月亭 -2
「掬月亭」を北側から眺める。立てられた案内板には、「江戸時代初期の頃(1640年頃)に建てられた回遊式大名庭園の中心的建物であり、歴代藩主が大茶屋と呼び最も愛用した建物である。1745年に、5代藩主松平頼恭公が、中国の詩人干良史(うりょうし)の詩の一句「水を掬すれば月手にあり」からとって「掬月亭」と命名したものである。」と記されていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.6 1/500秒 18mm ISO100 ) 露出補正 なし
021_230311442 X900 栗林公園 掬月亭 Z50 Z18-140.jpg 21.南湖を巡る和船
「掬月亭」の東側は南湖が広がる。南湖は栗林公園で最も大きな泉水である。広さ約7,890㎡の南湖に舟を浮かべて巡る南湖周遊和船が人気がある。今回も「二蝶」に頼んでみたが、すでに予約がいっぱいだった。湖面に映った半月を思わせる「偃月橋(えんげつきょう)」を水面から眺めるのは、また格別の美しさという。「掬月亭」と南湖のことは次回に続ける。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f6.0 1/500秒 115mm ISO200 ) 露出補正 なし

2023年1月 9日

皇居乾​門​通り抜け ①​ ​2022年12月2日

昨年11月11日、宮内庁から、例年行われていた「皇居乾門通り抜け」が、令和4年11月26日(土)から12月4日(日)までの9日間、秋季皇居乾通り一般公開を実施されるという発表があった。
 皇居乾通り一般公開は、平成26年に上皇陛下の傘寿を記念して、初めて春季と秋季に実施されたもので、大変好評であったことに鑑み、平成27年秋季から、毎年、春季の桜の時期と秋季の紅葉の時期に実施されてきた。令和2年以降は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から取りやめられていたので、今回は3年ぶりの実施となる。
 桜の頃も紅葉の頃も行ったことがないので、是非行ってみたいと思い、天気予報を見て、12月2日に行くことに決めた。予報通り当日は朝の内は曇っていたが、10時過ぎには晴れ間が広がる好天だった。
 皇居乾通りは坂下門を入り代官町通りに出る乾門まで約750mある。当日は東京駅北口から行幸通りを行き、日比谷通りを左(南)に行って、二重橋の方へ向かった。まじかで二重橋を見るのも初めてである。そこから右へ、広場を抜けて坂下門を入ったのは午前10時だった。案内をしてくれる係の方も多人数だった。逆に乾門から坂下門へ通ることはできず、今回は途中から皇居東御苑へ抜ける道も通行できなくなっている。「皇居乾通り一般公開」コース  乾通りのイロハモミジをはじめ、トウカエデやオオモミジ、ベニシダレの紅葉は期待通り美しく、フユザクラ、シキザクラも咲き、歩く人もそれほど多くなく、ゆっくり写真を撮るのを楽しむことができた。

000_221202107 X700 〇乾通り Z50 Z18-140.jpg
皇居の秋 2022年12月2日 令和5年「皇居乾通り一般公開」

001_221202001 X800 〇東京駅 行幸通り G7x.jpg 1.東京駅丸の内北口
横浜から東海道線に乗って東京駅に着いたのは9時20分ごろだった。丸の内北口に出て、駅前を新丸ビルの前へ渡った。新丸ビルの先を右へ曲がり行幸通りを行こうと思う。振り返っ東京駅を見る。平日の朝ということでまだ人通りは少ない。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 37mm ISO250 ) 露出補正 なし
002_221202008 X800 東京駅 行幸通り G7x.jpg 2.行幸通りから見る東京駅
イチョウは色づき、路上には落ち葉もあるが、緑の葉もまだ多い。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1250秒 20mm ISO125 ) 露出補正 なし
003_221202012 X800 〇東京駅 行幸通り G7x.jpg 3.和田倉門交差点
日比谷通りに出た。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 37mm ISO160 ) 露出補正 なし
004_221202013 X800 東京駅 行幸通り G7x.jpg 4.馬場先濠に架かる橋を渡る
馬場先濠に面した日比谷通りのイチョウが見える。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 23mm ISO500 ) 露出補正 なし
005_221202022 X800 〇東京駅 行幸通り G7x.jpg 5.内堀通りから見た行幸通り
右手に馬場先濠と和田倉橋を眺めながら内堀通りに出る。信号を渡った先には、「皇居乾通り通り抜け 」の案内係の方がいて、左の二重橋前の方へ誘導してくれた。二重橋前に歩く途中で行幸通りとその先にある東京駅を撮った。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1250秒 20mm ISO125 ) 露出補正 なし
006_221202025 X800 〇皇居前広場 G7x.jpg 6.内堀通りのクロマツ
両側は芝生になっていてクロマツが植えられている。皇居前広場は内堀通りから皇居側の玉砂利広場、内堀通り、外堀の間にある芝生緑地で構成されている。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 30mm ISO200 ) 露出補正 なし
007_221202028 X800 〇皇居前広場 二重橋 G7x.jpg 7.二重橋 -1
案内係の方の誘導で内堀通りを右へ二重橋方面へ入る。途中を右にいくと「皇居乾通り通り抜け」の最初の検問所があた。私は二重橋を近くで見たことがないので検問所を通る前に、二重橋を見てきてよいかと尋ねたところ、OKだった。二重橋を見たあと、改めて検問所を通った。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 20mm ISO125 ) 露出補正 なし
008_221202064 X800 〇二重橋 Z50 Z18-140.jpg 8.二重橋 -2
二重橋は、皇居内にある橋の通称である。正確には皇居正門から長和殿へ向かう途上、二重橋濠に架かる鉄橋のことで、本来の名称は正門鉄橋(せいもんてつばし)である。二重橋という名称は正門鉄橋と正門石橋の二つの総称としても用いられているという。知らなかった。写真は正門石橋である。写真の右側に白い壁の伏見櫓が見える。その下に正面石橋が見えるが、よく見るとその欄干の上に重なって正門鉄橋(二重橋)が見える。説明版には、これらの橋は天皇陛下が国会開催などのため外出される際や、外国の君主、大統領、大使来訪などの特別な場合のみ使用されるが、新年や天皇誕生日の一般参賀では一般の人も渡ることができる。と説明されていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f5.3 1/500秒 74mm ISO320 ) 露出補正 なし
009_221202076 X800 〇二重橋 Z50 Z18-140.jpg 9.二重橋 -3
皇居の入口には皇居前広場側から見て、石で造られた手前の「正門石橋」と、鉄で作られた奥の「正門鉄橋」という2つの橋がある。写真は正門石橋の左側で、正門が見える。正門位置関係は、外から皇居前広場→正門外石橋→正門→右へ回って正門内鉄橋の左側から右へ渡り→中門→宮殿東庭(新宮殿前広場)→宮殿(長和殿)というルートをたどることになる。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/500秒 35mm ISO250 ) 露出補正 なし
010_221202080 X800 坂下門入場口 Z50 Z18-140.jpg 10.坂下門検問
二重橋を見た後、第一の検問を通り、皇居前広場の玉砂利広場を蛤濠に向かって歩き、坂下門の検問所へ向かった。所持品の検査があった。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 44mm ISO100 ) 露出補正 なし
011_221202081 X800 坂下門と宮内庁 Z50 Z18-140.jpg 11.坂下門
検問所を抜けると左手に坂下門が見えてきた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 48mm ISO110 ) 露出補正 なし
012_221202083m X800 ハマグリ濠と宮内庁 Z50 Z18-140.jpg 12.蛤濠と宮内庁庁舎
濠に架けられた橋を渡り坂下門を入るが、橋から蛤濠と宮内庁庁舎を撮った。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 50mm ISO100 ) 露出補正 なし
013_221202086 X800 坂下門 Z50 Z18-140.jpg 13.坂下門 -1
  江戸時代、西の丸御殿の入り口として使用されていた「坂下門」は、戦国時代以降に築城された城に多く見られる一ノ門(渡櫓門)、二ノ門(高麗門)から成る桝形門で、門をくぐって城内に入り左にある坂を登った所に西の丸御殿(現在は宮殿)があったそうだ。幕府の老中であった安藤信正が襲撃された坂下門外の変はここで起きた。現在の「坂下門」は、明治新政府により渡櫓門のみを残して向きを北面から東面へ90度移動し車通りを良くしている。現在は宮内庁の通用門として使用されている。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 35mm ISO125 ) 露出補正 なし
014_221202088 X800 坂下門 Z50 Z18-140.jpg 14.坂下門 -2
坂下門の北側は蛤濠になっている。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f9 1/500秒 18mm ISO100 ) 露出補正 なし
015_221202092 X800 〇宮殿へ Z50 Z18-140.jpg 15.宮殿入り口
坂下門を入って、宮内庁庁舎のすぐ手前に宮殿への入り口がある。毎年1月2日の新年一般参賀と2月23日の天皇誕生日の一般参賀でテレビでも写される長和殿がある。写真の道から入ると長和殿の北側からになるが、一般参賀では、二重橋を渡って南側の中門から長和殿の前の東庭に入るようになる。2023年1月2日の新年一般参賀の予約受付は11月18日で終わっていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 44mm ISO140 ) 露出補正 なし
016_221202099 X800 〇乾通り 富士見櫓 Z50 Z18-140.jpg 16.富士見櫓
坂下門をくぐって、宮殿への道を過ぎると、左手に宮内庁庁舎があり、右側には富士見楼が見えた。ここから乾通りはやや西寄りの北へまっすぐ進む。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 90mm ISO250 ) 露出補正 なし
017_221202102 X800 〇乾通り Z50 Z18-140.jpg 17.乾通り
ようやく青空が広がってきた。紅葉した木々が陽の光を浴びる。乾通りは一方通行だ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/640秒 78mm ISO100 ) 露出補正 なし
018_221202110 X800 〇乾通り 山下通り Z50 Z18-140.jpg 18.山下通り
左側に山下通りという道があった。山下通りはまっすぐ進むと宮殿の西側の表御座所へ通ずる。途中で左に曲がると宮内庁庁舎の裏側になる宮殿北車寄に行く。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f6 1/500秒 115mm ISO320 ) 露出補正 なし
019_221202113 X800 〇乾通り Z50 Z18-140.jpg 19.乾通り イロハモミジ
真っ赤に色づいたイロハモミジが美しい。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 94mm ISO560 ) 露出補正 なし
020_221202123 X800 〇乾通り フユザクラ Z50 Z18-140.jpg 20.フユザクラ -1
フユザクラが花をつけていた。フユザクラという札があったが、wikipediaによるとフユザクラはコバザクラ(小葉桜または木葉桜)の別称だそうだ。マメザクラとオオシマザクラの交雑から生まれたサクラ属の栽培品種のサクラとのこと。また、狭義の冬桜はコバザクラの別名であるが、広義の冬桜は、コバザクラ、コブクザクラ、ジュウガツザクラ、シキザクラなど冬に咲く桜の総称として使われる。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 94mm ISO450 ) 露出補正 なし
021_221202125 X800 乾通り フユザクラ Z50 Z18-140.jpg 21.フユザクラ -2
東京での花期は春の4月上旬と秋から冬にかけての10月から12月頃で、この二季咲きが最大の特徴である。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 140mm ISO640 ) 露出補正 なし