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2019年12月23日

江ノ電に乗って 12月3日 ③甘縄神明宮と御霊神社

長谷寺に参拝した後、鎌倉最古の神社という甘縄神明神社と、鳥居の前を江ノ電が走る光景が有名な御霊神社へ行く。どちらも参拝者は少なかった。
 長谷観音前を県道311号線を鎌倉方面に向かって、5分ほど歩くと、左に甘縄神明神社への細い道があり、その鳥居の前に観光客を乗せた人力車が見えた。甘縄神社にお参りするためには40数段ある石段を上がらなくてはならなかった。境内はあまり広くない。
 再び長谷観音前まで戻り、角にあった「以志橋」という蕎麦屋に入る。鎌倉丼というメニューもあったが、肉南蛮そばなどを食べた。入ったのは11時50分ごろだったと思うが、まだ席に余裕はあった。
 食事をした後、長谷での最後の目的である御霊神社へ行く。長谷駅のほうに歩いて御霊神社の案内板を右側に入る。しばらく行くと道は左に折れ、鎌倉権五郎神社という石柱が立っていた。あれ、ここでいいのかなと思ったが、御霊神社は鎌倉権五郎景隆を祭神とし、通称権五郎神社として知られている。お社を背にすると鳥居があり、その鳥居のすぐ向こうを江ノ電がが走る。
 長谷での予定は終わった。まだ、時間も早い。鎌倉から逗子のほうへ向かったところに安国論寺というところがあり、鎌倉紅葉情報では「見ごろ」になっていたので、ちょっと寄ってみることにした。かみさんは安国論寺への道の途中にある「スワニー」という洋裁生地屋さんに残していく。

45.甘縄神明神社の石段
もとは甘縄神明宮や甘縄神明社と呼ばれていたが、1932年(昭和7年)に甘縄神明神社となった  甘縄神社とは. 祭神は天照大神。710年行基(和銅3年)が草創し、豪族の染屋時忠が建立したといわれている。  鎌倉で一番古い神社といわれており、長谷の鎮守だそうだ。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 92mm ISO100 ) 露出補正 なし
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  46.加賀谷邸
甘縄神明神社の鳥居の手前の右側に古い洋館があり、傍に鎌倉市景観重要建築物の銘板があった。端正なつくりの和風建築で、近代に流行した洋館部を備えた住宅建築である。写真の洋館部は天井の高い平屋建てで、屋根上部に付けられた宝珠の棟飾りや上げ下げ窓を用いるなど細部のデザインが鎌倉長谷子ども会館(旧諸戸邸)とよく似ていることから設計の際に参考としたものと考えられるとのこと。緑に囲まれた谷戸の閑静な住宅地の中にひときわ目を引く背の高い洋館部は、周辺のランドマークになっていると記されていた。一般公開はされていない。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 38mm ISO100 ) 露出補正 なし
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47.甘縄神明神社の石段
鳥居をくぐると、参道の先は長い石段になっていた。数えながら上がっていくと42~43段あった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 46mm ISO100 ) 露出補正 なし
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48.万葉集の歌碑(石碑)
石段の左側に「鎌倉の見越しの崎の岩崩(いわくえ)の 君が悔ゆべき心は持たじ」という歌碑があった。これは万葉集の第14巻3365首目にある相聞歌(そうもんか/恋の歌)だそうだ。甘縄神明宮は鎌倉最古の神社で710年の創建だから、万葉の時代にはこの神社の名声はすでに確立されていたようだとされている。また、石段の下には「北条時宗公産湯の井」がある。八代執権の北条時宗は、1251年(建長3年)5月15日、安達邸(松下禅尼の甘縄の第)で誕生した。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 31mm ISO560 ) 露出補正 なし
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49.甘縄神明神社 社殿
石段を登り詰めると正面に社殿があった。 現存する本殿や拝殿は、1937年(昭和12年)に再建されたものである。奥に本殿がある。扁額は甘縄神明宮になっていた。甘縄の「甘」は海女のこと、「縄」は漁をする時の縄の意味だろうという説があるそうだ。源頼義がこの神社に祈願をして、義家が生まれたと伝えられており、後に義家が社殿を修復し、頼朝も社殿を修理し、荒垣や鳥居を建てたといわれており、源氏と関係の深い神社だったと考えられているという。

  Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO125 ) 露出補正 なし
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50.秋葉神社
境内神社として、写真の秋葉神社と五所神社がある。この秋葉神社は「火防御守護」である。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO2000 ) 露出補正 なし
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51.のり真安斎商店
甘縄神明神社から再び県道311号線に戻り、右へ曲がって長谷観音前に向かう。途中右側に古い商店があった。ここも鎌倉市景観重要建築物 になっていて「のり真安斎商店」という。長谷界隈の商業地としての歴史を伝える貴重な建物という。覗いてみると「カゴメソース」や「ブルドックソース」、そして「安田海上火災」などの看板や、田子鰹節と書かれた「カネサ鰹節商店」の箱などが見えた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 40mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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52.御霊神社へ
長谷観音前を左に曲がって、江ノ電長谷駅のほうに歩いて、途中を右に入る。細い道を突き当たるところに写真の権五郎神社と書かれた石柱が立っていた。先にも記したが御霊神社は鎌倉権五郎景隆を祭神とし、通称権五郎神社として知られている。その石柱の角を左に入ると右側が境内だ。 

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 80mm ISO500 ) 露出補正 なし
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53.神輿庫
「市指定有形民俗文化財 神輿一基」の柱が立っていた。ここは神輿庫のようだ。御霊神社の神輿は、1753年(宝暦3年)のものだそうだ。制作者は覚園寺村の大工棟梁の木村源八。本体は総漆仕上げ極彩色金箔押しの鎌倉室町型の宮神輿だそうだ。毎年9月18日に行われる御霊神社例大祭での神幸祭(おわたり)は、白丁姿の氏子に担がれた神輿が、天王唄に合わせて坂ノ下の町中をゆったりと練り歩く古式ゆかしい宮神輿渡御で知られる。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO800 ) 露出補正 なし
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54.御霊神社社殿 -1
祭神は鎌倉権五郎景政。平安時代の創建。鎌倉権五郎景政は鎌倉・湘南地域を開拓した領主で、桓武天皇の末裔で鎌倉武士団を率いた、平氏一門のつわもの。土地の人には「権五郎さま」と呼ばれており、ここ御霊神社も「権五郎神社」の名で親しまれているそうだ。今の社殿は1913年に建てられたもので、その時に寄進した人達の名前が、まわりの石柱に刻まれている。扁額も鎌倉権五郎神社になっていた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO450 ) 露出補正 なし
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55.江ノ電が通る -1
電車の音がしたので振り返ると鳥居のすぐ向こうを、駅に入る江ノ電が通過する。先頭車両が見えて、最後尾の車両が通過するまで連写してみた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 92mm ISO250 ) 露出補正 なし
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56.江ノ電が通る -2
最後尾の車両は前3両の車両と違う塗装がなされていた。江ノ電にはいろいろと趣が違う塗装をした車両がある。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 92mm ISO250 ) 露出補正 なし
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57.境内社 石上神社
御霊神社を歩いてみるといくつかの境内社があった。右側の社は石上神社で巨大な石を神体としている。この石は神社の前浜沖に沈んでいたものだといい、漁船が度々座礁することから江戸時代末期に切り出して、海上安全の神として祀られるようになったそうだ。毎年7月25日前後には、この石のあった沖合いまで若衆数人が御幣を手に泳ぎ、神に捧げる神事が行われるという。左側にある小さなお社は地神社という。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 44mm ISO360 ) 露出補正 なし
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58.御霊神社 第六天社
「・・・面足尊 、詞志古泥神 を祀る。男神、女神の容貌が成り整う神格化。防塞の守護の神ともいわれる。」との説明札があったが、何のことかよくわからない。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 44mm ISO100 ) 露出補正 なし
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59.庚申塚と御嶽社
右側に並ぶのは庚申塚で、御霊神社の12基の庚申塔は、村の辻にあったものを移したもの。そのうちの1基は、延宝元年銘あるもので鎌倉市有形民俗文化財。また、1基は文政8年銘のあるもので鎌倉市の民俗資料となっているそうだ。左側の奥に見えるのは御嶽社で、長野県御嶽神社の主神三神を祀る。 三神とは国常立尊(くにとこたちのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)。なぜ、ここに長野県の御嶽神社の主神三神が祀られるのか疑問に思った。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 28mm ISO100 ) 露出補正 なし
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60.袂石と手玉石
袂石16貫(約60㎏)、手玉石28貫(約105kg)「御祭神景正公が手玉に取り袂に入れたと伝えられる。公の人知を超えた霊才を示す重量の石。古来より奇石は神霊を宿すと考えられている。」との説明板があった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 31mm ISO100 ) 露出補正 なし
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61.祖霊社
日清、日露、第二次世界大戦での坂ノ下地区(御霊神社の所在地)の戦没者の英霊23社を祀る。8月15日に戦没者慰霊祭を斎行とあった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 31mm ISO100 ) 露出補正 なし
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62.御霊神社社殿 -2
最後になってしまったが、社殿の正面からお参りする。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO280 ) 露出補正 なし
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63.稲荷社と秋葉社
左側は稲荷社(おいなりさん)で作物の豊穣を護る宇迦之御魂神が祀られている。伏見稲荷が勧請された。右手の秋葉社は、火防の神(火之迦具土)を祀る。明治22年このあたり坂之下村に大きな火災が起き、甚大な被害があったが、これを契機に静岡の秋葉神社を勧請したという。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO360 ) 露出補正 なし
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64.御霊神社社殿と鳥居
江ノ電の踏切を背に鳥居の手前から、まっすぐな参道と社殿。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/800秒 28mm ISO100 ) 露出補正 なし
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65.江ノ電長谷駅上りホーム
この車両は1979年12月3日より営業運転を開始した1000形。1980年鉄道友の会ブルーリボン賞受賞車両である。シーズンには御霊神社の線路沿いにアジサイが咲き、古刹、アジサイ、江ノ電が同時に見られる。この電車に乗って鎌倉へ戻る。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 105mm ISO500 ) 露出補正 なし
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