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2009年9月14日

隠居のデジスコ:イチデジとコンデジを比較する

 デジスコを始めようと思ったときに、最初に揃えたのは Nikon のフィールドスコープED82 である。Nikon のデジスコーピングの案内をみると、私の場合イチデジの D70 を持っているので、アタッチメントの FSA-L1 を求めるだけでデジスコセットができると分かった。それで恥ずかしい話であるが、よく調査もせずに ED82 と Nikon D70 を連結するために Nikon FSA-L1 を購入した。

 求めてからよくよく調べてみると、このセットではF値は 13 に固定され、合成焦点距離も 35mm 換算値で 1500mm に固定されていることが分かった。また、デジカメの AF 機能は働かず、フィールドスコープで正確に焦点を合わせなければならない。期待している 3000mm 超の撮影は無理だし、初心者には取り扱いが難しそうだ。ということで、折角やるのだからと今のデジスコセットを泣く泣く揃えた。

 それでも一度試したくて、先日ちょうどよい機会だったので、あまり動かないコサギを被写体にして撮ってみた。被写体までの距離( 12~3m )・晴天など撮影の条件はほぼ同等である。コンデジ・セットとイチデジ・セットとを使ってみて気が着いた点を思いつくまま挙げてみると次の表のようになる。まだ、どちらも使いこなしているとは言えないのだが、イチデジによるデジスコも使いようによっては、いい画像が得られるのではないかという印象である。

デジスコ:コンデジとイチデジの比較
Written on Sep. 14th, 2009
画像Sony DSC-W300:クリックすると大きな写真になりますNikon D70:クリックすると大きな写真になります
デジスコ・セットスコープ Nikon ED82
接眼レンズ 30XWFA
デジカメ Sony DSC-W300
スコープ Nikon ED82
カメラ・アタッチメント FSA-L1
デジカメ Nikon D70
理論上の性能絞り:F2.8 - 8.0
合成焦点距離:1330mm - 3990mm
 (35mm版換算)
ISO:80 - 400(連写モード)
絞り:F13
合成焦点距離:1500mm
(35mm版換算)
ISO:200 - 1600
撮影データ ISO80 F5.6 1/500 7 .6mm
 (35mm版換算1330mm)
 露出補正 なし
 ISO640 F13.0 1/640 1000mm
 (35mm版換算1500mm)
 露出絞り優先
デジカメ設定液晶画面を見ながら設定するので、同じ姿勢でできる。
液晶フードを使っているので、容易に設定を確認できる。
一般的にはカメラの上部にある表示パネルで行うので、ファイダーを覗く姿勢ではできない。カメラ位置を変える必要がある。
液晶画面でも設定できるが、日の光の中では見がたいし、手間がかかる。
被写体の導入照準器の Red Point を被写体に合わせ、液晶画面で確認する。事前に、 Red Point を合わせておく必要があるが、照準器の視野は広いので、被写体を導入しやすい。ファインダーで行う。フィールドスコープをつけるとファインダーの視野は狭くなるので、被写体導入はかなり難しい。
雲台の動きバランスはフィールドスコープ部分の方が少し重い。ロングプレートで簡単に調節できる。バランスはカメラ部分が重くなる。ロングプレートで簡単に調節でき、動きに問題はない。
シャッター操作専用のカメラブラケットにケーブル・レリーズをつける。
ケーブル・レリーズをつけたまま収納しにくいので、その都度装着する必要がある。
リモコンで行う。
リモコン・モードは 15分間ロックできるが、その都度設定する必要がある。
連写は効かない。
使い分け機動性に優れている。場所を変えたり、異なる被写体を導入しやすい。
超望遠 3000mm ぐらいまでは良い画像が得られそうだ。
設定に手間取るので、置きピンをして狙いを定めておく場合は、画像は良さそうだ。暗い場合は、ISO を大きい値にしても画像はそれほど荒れないようだ。