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2011年9月11日

隠居の温泉旅行:白馬を中心にのんびりと(3)白馬ジャンプ競技場・栂池自然園


 9月3日、ノロノロ台風12号は10時ころようやく四国高知県東部に上陸したとのことである。長野県北部は、昨日と同じように雲が厚いどんよりした天気である。この分では、信州に滞在中は、好天に恵まれることはなさそうである。

大出の吊り橋;クリックすると大きな写真になります大出の吊り橋;クリックすると大きな写真になります 今日は近場の観光施設を回って、外湯めぐりでもしてみようということにした。観光パンフレットをみるとホテル近くの白馬大出地区にある吊り橋が、どうもスポットらしい。天気が良ければ、添付のスクリーンショットのように、白馬連峰が見えるはずだが、あいにくの天候で雲だけだった。


ジャンプ台展望テラス;クリックすると大きな写真になりますラージヒルスタート;クリックすると大きな写真になります 翌日一足早く列車で帰る娘の切符を買いに「白馬駅」によってから、長野オリンピックの時に造られたジャンプ台に行ってみた。ジャンプ台では、リフトとエレベータに乗り継いでスタート地点に登ることができる。ただ、ラージヒルのスタート台へは、下が透けて見える金網の急な階段を50段ほど登らなければならない。これには足がすくんだ。ほうほうの体でスタート台まで上がると白馬村が一望できる。天候が良ければ、きっと良い眺望だろうと少し残念である。
 ジャンプ台は、プラスティック素材を敷いて夏でも飛べるようにしてある。この日も、高校生らしき2人がノーマルヒルを飛んでいた。

 ここから、どこに行こうかと迷ったが、雨が降っていないうちに栂池自然園に行ってみることにした。台風12号の状況では、天候の回復は望めない。
 ジャンプ台から栂池高原のゴンドラ乗り場までは、スマホXperia acro で検索してみると30分足らずで、そんなに遠くはない。自然園までは、栂池パノラマウエィという4人乗りくらいのゴンドラリフトと大型ロープウェイを乗り継いで上がる。自然園への入園料込で往復3300円であるが、ジャンプ台のリフト券があると一割くらい安かった。ただ、天気の良い時と悪い時では価値が違うだろうから、悪天割引もあったらいいのにと思ってしまう。この栂池パノラマウエィについては、Studio YAMAKO さんの【雨の栂池自然園 7月28日】に詳しい。
 ゴンドラがどんどん上がるに連れて、雲の中をつっきっていくのか、全く視界がきかなくなった。自然園駅についたときは、雲の上にでたのか、少しは回りは見えるようになった。自然園駅から少し歩くとビジターセンターや栂池山荘、栂池ヒュッテがある。簡単な食事はここでできる。ビジターセンターからは木道が敷設されており、一部はバリアフリーとなっている。ワタスゲ湿原あたりまで行って、ぐるっと回って帰ってきた。天気が良ければ、もう少し歩いてみたかったのだが。
 ゴンドラ駅の終点で、一枚100円で売っていた、現在咲いている36種の花のA4写真集で、見たことのない花の名前を求めた。期待した鳥は、一羽のみ霧の中で姿を見せてくれたが、シルエットだけの写真では同定することが出来なかった。ホオジロの一種ではないかと思われる。
蝶も、ロープウエイの山上駅近くのシロヨメナに吸蜜していたヒカゲチョウのみであった。 帰り際に、栂池ヒュッテで飲んだホットコーヒーは、霧の中の散策疲れを癒してくれた。
ヤチトリカブト;クリックすると大きな写真になりますホオジロ??;クリックすると大きな写真になりますワタスゲ湿原あたりヒメキマダラセセリ;クリックすると大きな写真になります
ヤチトリカブトとシロヨメナ
栂池自然園
2011/9/3
ホオジロ??
栂池自然園
2011/9/3
ワタスゲ湿原あたり:防滴ビニールカバーでケラレをおこしている
栂池自然園
2011/9/3
シロヨメナにヒメキマダラセセリ
栂池自然園
2011/9/3


 観光案内では、白馬村に外湯がいくつかあることが紹介されている。地図に山麓にあるとされている「おびなたの湯」に車を走らせたが、川のほとりにあるほったて小屋のような施設である。景観ももう一つである。次に「第一郷の湯」というのも訪ねてみたが、町のスーパー銭湯のような雰囲気であった。結局、八方尾根が見える見晴らし良いホテルの温泉が一番良さそうだった。そういえば、ホテルの温泉も、昼間は一般に開放していて結構お客さんがあるようだ。このあたりの温泉では景色がいいところなのかもしれない。

2011年9月 8日

隠居の温泉旅行:白馬を中心にのんびりと(1)安曇野ちひろ美術館

 
 「ゆったりのんびり温泉暮らし」という新聞広告のキャッチコピーに引かれて、久しく出かけていなかった泊まりがけの旅行に出ることにした。4泊5日、白馬にある温泉付きのホテルに逗留する。忙しい娘も、はじめの3泊は付き合うという。

安曇野ちひろ美術館;クリックすると大きな写真になります; 京都で娘をひらって、名神(小牧JCT)⇒中央道(岡谷JCT)⇒長野自動車道 豊科ICと走り、国道147号線をたどった。まだ、昼時分だったので、娘が是非行きたいと言っていた【安曇野ちひろ美術館】に立ち寄った。安曇野の自然にとけこむように設計された美術館は、内藤廣氏の設計によるもので、回りは広々した庭園となっている。建築家のはしくれである娘が行きたいところは、ほとんど有名な建築家が設計した施設が多い。この美術館のある松川村は、絵本作家である岩崎ちひろの信州生まれの両親が第二次世界大戦後に開拓農民として暮らした村のようだ。
ちひろの黒姫山荘;クリックすると大きな写真になります 車を駐めて美術館の入り口に近づくと、近くを歩いていた学芸員が良い撮影ポイントがあるという。学芸員が指し示すポイントに立つと、建物のガラスを通して裏の山(城山というみたいだ)が三角屋根の建物と同じに相似形に見えるのだ。
 付設している感じの良いカフェの屋外テラスで、簡単な昼食を摂った。美術館は、一度チケットを求めると広大な庭園に出入り自由である。庭の端の方には、岩崎ちひろが仕事をしていたという黒姫の山荘を模したと思われる小屋があり、ガラス戸を通して中の様子が覗ける。この建物についての案内は、HP には記載されていなかった。

 巨大な強風域を持つ台風12号の接近でどんよりと曇っているが、もう枯れてしまったひまわり畑の横でラベンダーが咲く庭園を散策した。鳥は、近くを流れる乳川の向こうに広がる田んぼで餌を求めるダイサギとテラスの屋根にハクセキレイがいるだけだった。ラベンダー畑などに、セセリ蝶やシジミ蝶が舞っていたが、アゲハ類は見かけなかった。

ハクセキレイ;クリックすると大きな写真になりますイチモンジセセリ;クリックすると大きな写真になりますツバメシジミ;クリックすると大きな写真になりますウラギンシジミ;クリックすると大きな写真になります
美術館の屋根に留るハクセキレイ
2011/9/1
安曇野ちひろ美術館
ラベンダーで吸蜜するイチモンジセセリ
2011/9/1
安曇野ちひろ美術館
カラスノエンドウにツバメシジミ
2011/9/1
安曇野ちひろ美術館
ウラギンシジミ:乳川のほとりで
2011/9/1
安曇野ちひろ美術館


  露天風呂;クリックすると大きな写真になります ちひろ美術館から木崎湖・青木湖が望める国道147号をたどって、白馬村の宿舎「白馬ハイランドホテル」に到着したのは、午後4時だった。冬場のスキー客目当てのホテルらしく玄関まわりは質素だったが、早速飛び込んだ温泉は快適だった。露天風呂で、もう50年も前の学生の頃に転げながら滑った兎平のゲレンデを遠望しながら、若き日の思い出に浸った。
 ノロノロ台風12号のおかげで、この露天風呂からの北アルプスの眺望は一度も拝むことができなかったのが、すこぶる残念であった。