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2011年10月14日

北イタリア旅行 その11 パルマ郊外グルメツアー(2) 9月7日


 パルマハムの工場見学を終え、近くのワイナリーにあるレストランで、パルミジャーノ・レッジャーノの試食とパルマハムの試食を兼ねた昼食となった。ともに、いままで食べた中では比較にならないほどおいしかったのは言うまでもない。
 レストランの前の草地には小さな花が咲き、蝶が飛んでいる。しかし、この時ばかりは食事優先であった。
  ワイナリーの見学と昼食を終えた後、ハイウェイを小一時間走ってモデナ郊外にあるVilla San Donninoというバルサミコ酢の醸酢所を見学した。Traditional Balsamic Vinegar の製造に就いて説明を受けた後、ここの持ち主である Davide Lonardi さんから代々引き継がれたお宝を見せていただくことができた。
  ここで、この日のグルメツアーは終わり、また、小一時間ほどハイウェイを走って、パルマに戻った。ホテルに着いたのは夕方5時だった。

130.ワイナリーからの眺め
ワイナリーは丘陵地帯にあった。背後にはブドウ畑が広がる。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F6.3 1/1250秒 18.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
ワイナリーからの眺め;クリックすると大きな写真になります
131.Ariolaワイナリー入口
後で知ったことだが、このワイナリーは賞をとるほどのワインを生産する有名なワイナリーだった。入口を入るとこのワイナリーで出来たワインが並べられている。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F4 1/125秒 20mm ISO2800 ) 露出補正 なし
Ariolaワイナリー入口;クリックすると大きな写真になります
132.Marcello - Lambrusco I.G.P
この写真の一番左に置かれている、紫色のラベルの"Marcello"というワインが 今年、ロンドンで行われた世界コンクールで The best sparkling red wine in the world として金メダルを獲得したワインだ。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/60秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
Marcello - Lambrusco I.G.P;クリックすると大きな写真になります
133.試食したプロシュートとパルミジャン・レッジャーノ
たっぷりと試食させていただいた。チーズの塩加減と生ハムの豊潤な味がマッチした旨さは忘れられない。もちろん、ワインも。

Canon IXY 30S F2.0-5.3 4.9mm-18.6mm 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/100秒 8mm ISOオート ) 露出補正 -0.3段
試食したプロシュートとパルミジャン・レッジャーノ;クリックすると大きな写真になります
134.Villa San Donnino 入口
ハイウェイを小一時間走って、モデナの郊外の Villa San Donnino に到着した。門の外から、運転手さんが電話をして、扉が開き、車はこの道をまっすぐ、醸酢所のあるところで止まった。オーナーのDavide Lonardi さんが出迎えてくれる。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F11 1/500秒 55mm ISO400 ) 露出補正 なし
Villa San Donnino 入口;クリックすると大きな写真になります
135.Villa San Donnino の畑
この左側にブドウ畑があった。とても広大な敷地だ。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F9 1/320秒 18mm ISO400 ) 露出補正 なし
Villa San Donnino の畑;クリックすると大きな写真になります
136.バルサミコ酢の醸造
Davide Lonardi さんが英語で説明してくれる。バルサミコ酢は、原料がブドウの濃縮果汁であることと、長期にわたる樽熟成が特徴である。手前の樽が大きく、奥の樽が小さい。ブドウの果汁をはじめは大きな樽で熟成し、時とともに水分が蒸発するので、それを小さな樽に移していくそうだ。長いものは25年以上も熟成される。

Canon IXY 30S F2.0-5.3 4.9mm-18.6mm 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2 1/60秒 4.9mm ISOオート ) 露出補正 -0.3段
バルサミコ酢の醸造;クリックすると大きな写真になります
137.バルサミコ酢の試飲
説明を聞きながらの工場見学を一通り終え、試飲をさせていただいた。テーブルの上に置かれたトレーの奥にある背の高いの瓶は、スーパーなどで売っている、所謂混ざりものの多いバルサミコ風ビネガーで、熟成されていないブドウ酢にカラメルで味が施され、香料、着色料などが加えられている。一番右にあるのが、最高級品で、トラディツィオナーレと呼ばれDOP指定を受けた25年以上熟成されたものだ。ひと瓶80ユーロ以上する。 原材料は、トレッビアーノ種とランブルスコ種による濃縮果汁のみでその他の添加物は一切加えない。DOP専用のボトルはジョルジェット・ジウジアーロによるデザインとのこと。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G プログラムオートで撮影 ( F4 1/125秒 28mm ISO3200 ) 露出補正 なし
バルサミコ酢の試飲;クリックすると大きな写真になります
138.Villa San Donnino の館
これは、もともと Villa San Donnino の起源である建物だ。Aceto Balsamico Tradizionale di Modenaは、この館で3世代に渡る時を経ながら造り続けられてきた。オーナーのDavide Lonardi さんに、中を案内していただくことができた。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F9 1/320秒 20mm ISO400 ) 露出補正 なし
Villa San Donnino の館;クリックすると大きな写真になります
139.Villa San Donnino の館 二階に上がる階段
館の中は宝物の山だった。この二階に上がる階段は、今まで見たことのない様式だった。バイオリンのしなやかな曲線を思い起こさせる。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/125秒 18mm ISO2000 ) 露出補正 なし
二階に上がる階段;クリックすると大きな写真になります
140.Villa San Donnino の館 宝物(一部)
2階に上がるとガレ(だと思う)のガラス工芸品が、いっぱい並べられていた。絵画も沢山あった。まったく美術館である。素晴らしいものを見せていただいた。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/100秒 18mm ISO3200 ) 露出補正 なし
Villa San Donnino の館 宝物;クリックすると大きな写真になります


2011年10月12日

北イタリア旅行 その10 パルマ郊外グルメツアー(1) 9月7日


 9月7日、パルマの朝は良く晴れていた。昨夜は遅く着いたのでよくわからなかったが、ホテルは駅から程近く、ピロッタ宮殿のすぐそばだった。ピロッタ宮殿の広場では朝市が出ているようだったが、昨夜遅かったので、さすがにこの日は散歩はやめた。
 パルマはパルメザンチーズと生ハムで有名だ。今日は、グルメ・ツアーを予約してあって、朝9時にホテルに車で迎えに来てくれる。予定通りやってきた車は、ベンツのワンボックスカーで、ガイドは女性で、ドライバーは男性だった。
 さっそく、パルマの郊外へ走る。まず、パルミジャーノ・レッジャーノの工場見学をした。そのあと、パルマハムの工場見学をし、ワイナリーに行き昼食となる。

114.トマト畑
チーズ工場の駐車場に車が停まった。周囲は畑が広がる。イタリアの食事にはトマトが欠かせないが、この辺り一帯はトマトの産地だそうだ。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4.5 1/1250秒 30.5mm ISO400 ) 露出補正 なし
トマト畑;クリックすると大きな写真になります
115.パルミジャーノ・レッジャーノ 発酵過程
パルミジャーノ・レッジャーノ チーズの生産は1200年代に始まったと言われる。ロマーナ州のポー川とアペニン山脈の間の土地が起源とされる。ベネデクト修道院の大企業によって、長い熟成期間を持つ大きなチーズの生産が開始された。まず夕方絞った牛乳を放置して、浮き上がってくる脂肪分を取り除き、これと翌朝絞った牛乳を合わせて大がまで混ぜ熱し、乳清を注ぎ、天然の乳酸発酵体が発酵を進める。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/80秒 15.7mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 発酵過程;クリックすると大きな写真になります
116.パルミジャーノ・レッジャーノ 凝固
次に仔牛の胃袋から抽出した凝乳酵素が加えられ、牛乳の凝固が始まる。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/60秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 凝固;クリックすると大きな写真になります
117.パルミジャーノ・レッジャーノ 取り出し
凝固した牛乳は釜の中で細かく砕かれ、慎重に加熱され、水分が分かれ、チーズの粒が密な塊となって、釜の底に沈殿する。その塊は釜から取り出され、2つに分けられる。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/320秒 13.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 取り出し;クリックすると大きな写真になります
118.パルミジャーノ・レッジャーノ 形成
2つに分けられた塊は、それぞれ「ファッシューレ」と呼ばれる型に入れられ、2、3日保管される。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/200秒 8.9mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 形成;クリックすると大きな写真になります
119.パルミジャーノ・レッジャーノ 前日造られたチーズ
前日造られたチーズは日にちが入れられる。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/20秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 前日造られたチーズ;クリックすると大きな写真になります
120.パルミジャーノ・レッジャーノ 塩漬け作業
それぞれのチーズには身元が判別できるようにコードが記される。そして、サラモイアと呼ばれる天然塩の飽和溶液におよそ20日間漬けられ、塩が十分浸透するようにされる。チーズに味を与え、長い熟成期間を迎えるのに必要な作業であるとのこと。これは塩漬け直前のチーズ。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/100秒 6.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 塩漬け作業;クリックすると大きな写真になります
121.パルミジャーノ・レッジャーノ 刻印
製造者の登録番号と、製造年月が刻印されたチーズは、熟成に入る。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/125秒 6.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 刻印;クリックすると大きな写真になります
122.パルミジャーノ・レッジャーノ 熟成期間
塩漬け作業の終わったチーズは、棚に貯蔵され、2年ないしそれ以上にも及ぶ熟成がなされる。この間、チーズは風味、香り、そして、形が定まり、消化しやすくなる。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/50秒 6.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ  熟成期間;クリックすると大きな写真になります
123.パルミジャーノ・レッジャーノ 自動磨き装置
熟成貯蔵中のチーズは、定期的に取り出され、磨かれる。自動倉庫のように、機械でチーズを取り出し、磨いて、また元のところへ戻す。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/50秒 21.5mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 自動磨き装置;クリックすると大きな写真になります
124.パルミジャーノ・レッジャーノ 売店
見学を終えて、出口に来ると売店があった。決して、無理やり買わそうという姿勢は見られない。しかし、日本で買う値段と比べるとさすがに安い。近くの人だろうか、愛犬を連れたご婦人が買いに来ていた。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/200秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルミジャーノ・レッジャーノ 売店;クリックすると大きな写真になります
125.カステッロ・ディ・トッレキアーラ城
パルミジャーノ・レッジャーノの工場見学から、パルマハムの工場見学へと移動する途中で、美しい城を見せてくれた。エミリア地方で最も保存が良い城の1つだそうだ。この城は15世紀に作られ、周囲には何もないこの地方らしい低い丘の上に建ち、美しかった。城の中の見学もできるようだが、割愛。それより、この手前にある草原に、数種類の蝶がいた。ガイドの説明を聞くのは娘たちに任せ、ファインダーの中の蝶を追う。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/1250秒 15.7mm ISO400 ) 露出補正 なし
カステッロ・ディ・トッレキアーラ城;クリックすると大きな写真になります
126.パルマハム工場
やがてパルマハムの工場に着いた。パルマハムは'Prosciutt di Parma'と言われる生ハムだ。世界中で食べられているパルマハムのほとんどは、パルマ市内から車で数十分のところにある、ここランギラーノという巾400m×長さ2kmの地区で作られており、大小を含め200ほどの生ハム工場があると言われる。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F10 1/400秒 18mm ISO400 ) 露出補正 なし
パルマハム工場;クリックすると大きな写真になります
127.パルマハム 原料
パルマハム用の豚は、イタリア北部と中央部の10州で生まれ育ったラージホワイト種か、ランドレース種、またはデュロック種に限られている。これらの豚の餌には、特別に規定されたブレンドの穀物、シリアル、そしてパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズの製造過程でできる乳清を使い、豚が最高の健康状態を保ち、穏やかに重い体重に成長するようにしているという。9ヶ月の歳月を経て150kg以上の体重に成長した豚のみが、パルマハムの原料として認可され、屠殺場へと送られるとのこと。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F3.8 1/125秒 22mm ISO2500 ) 露出補正 なし
パルマハム 原料;クリックすると大きな写真になります
128.パルマハム トリミング
製造工場に到着した腿肉は、余分な皮や脂肪を取り除き、丸く形を整えられる。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
プログラムオートで撮影 ( F4.5 1/125秒 48mm ISO2800 ) 露出補正 なし
パルマハム トリミング;クリックすると大きな写真になります
129.パルマハム 熟成
こうして、特殊な窓のある換気の第一熟成室に移され、ひとつずつ枠に吊るされて乾燥される。この時期に丘から吹いてくる甘いそよ風がパルマハム独特の風味をもたらすと考えられている。そのため、工場の倉庫の窓は大きく作られているとガイドが説明してくれた。そのあと、ハムを貯蔵庫に移し、紐で吊るして熟成する。ハムの熟成期間は最低12ヶ月から最高30ヶ月にまで及ぶとのこと。"パルマハム"の名は、長い熟成期間を経て最後に烙印される、ユニークな王冠マークが付いたものだけに与えられる。パルマハムは原産地呼称保護(DOP)製品の指定を受けた最初の欧州生産物のひとつとなった。

Nikon D5000 NIKKOR VR 18-200mm F3.5-5.6G
上:プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/125秒 18mm ISO3200 ) 露出補正 なし
下:プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/10秒 135mm ISO3200 ) 露出補正 なし
パルマハム 熟成;クリックすると大きな写真になります