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2014年9月 2日

iPhone4S と 国立歴史民俗博物館 8月29日


 佐倉にお住いの大学卓球部の大先輩から、パソコンに詳しい同期の友人に、新しいパソコンに換えるのでemailなど、設定をして欲しいと話があり、私も一緒に、そのご自宅に伺うことになった。マンションの7階にお住まいだが、その廊下からの眺めは、収穫を控えた緑の田が広がり、気持ちが良かった。

 お茶をいただいて、友人はさっそくパソコンの設定に取り掛かった。SP から Windows 8 に変わる。2~3時間はかかるだろう。パソコンは主に奥様が使われるので、奥様と一緒に作業をする。
この間、先輩が近くにある国立歴史民俗博物館を案内してくださるという。存在すら知らなかったが、充実した博物館だった。
 「歴博」の愛称で親しまれているここ国立歴史民俗博物館は、昭和58年3月に開館した。本館は日本の歴史と文化について総合的に研究・展示する歴史民俗博物館で、千葉県佐倉市 にある佐倉城址の一角、約13万平方メートルの敷地に延べ床面積約3万5千平方メートルの大きな歴史の殿堂である。
 展示の豊かさとその内容の広がりは、単に「歴史」にとどまらなかった。第1展示室から第6展示室まであったが、ざっと見て歩いて2時間かかった。 じっくり説明を見聞きしながら進むと1日がかりでも足りないほどだ。展示室から展示室への移動は少しずつ下りになっていて楽だ。最後はエスカレータで玄関に戻った。

 この日はコンデジすら持ってきていなかった。受付で写真撮影について伺うと、一部撮影禁止のところがあるが、他はストロボ、三脚を使わなければOKとのこと。iPhone しかない。
しかし、iPhone で215カットも撮影してしまった。もちろん手振れ覚悟で、どれだけ歩留まりがあるかというところだ。結果は思ったよりよく撮れていた。照明が良いのか、色も良い。もしかしたら、撮影禁止となっているところも気が付かずに撮ってしまったかもしれない。ご容赦いただきたい。最後の第6展示室でiPhoneのバッテリーが無くなってしまった。

 撮った写真の一部をアップするが、説明は、国立歴史民俗博物館のパンフレット、展示の説明、ホームページを参照、引用した。
 展示は原始・古代から近代に至るまでの歴史と日本人の民俗世界をテーマに、実物資料に加えて精密な複製品や学問的に裏付けられた復元模型などが積極的に取り入れられていて、日本の歴史と文化について、興味深く、理解を深めることが可能である。アップした写真と説明は断片的であり、受け売りではあるが、それを綴ることにより知識を深めることができた。
 国立歴史民俗博物館は桜がきれいだという。また訪れたいと思う。

 先輩のお宅へ戻ると、パソコンの設定も無事終わっていた。そして、夕食はとても雰囲気の良い「CASTELLO」というイタリアン・レストランでご馳走になった。私はパソコンの設定は何もせず、国立歴史民俗博物館を見せていただき、美味しい夕食もごちそうになって、一番良い思いをさせていただいた。

1.田んぼの風景
先輩が住んでいらっしゃる佐倉のマンションの7階外廊下から下を眺めると、緑豊かな田んぼが広がっていた。先輩もこの眺めが気に入られて、ここに住むことを決めたといわれている。白いサギが何羽も集まっていた。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/2000秒 4.3mm ISO50
田んぼの風景;クリックすると大きな写真になります。
2.国立歴史民俗博物館 第一展示室(原始・古代) -1 縄文中期の土器
すぐ近くなのだが、先輩の運転する車に乗せていただき、「歴博」の愛称で呼ばれている国立歴史民俗博物館へ行った。駐車場には車がそこそこ止められていたが、館内に入ったら、来館者は少なかった。まず、第一展示室に入る。第一展示室は原始・古代がテーマになっていた。入り口を入ると日本各地の「縄文中期の土器」の展示があった。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/15秒 4.3mm ISO500
国立歴史民俗博物館 第一展示室(原始・古代);クリックすると大きな写真になります。
3.国立歴史民俗博物館 第一展示室(原始・古代) -2 青森市三内丸山遺跡の復元家屋
約3万7千年前~10世紀にかけてを原始・古代として、いくつかの時代に分け5つのテーマで展示されていた。これは青森市三内丸山遺跡の復元家屋で、6000年前から4500年前(縄文前・中期)までの約1500年間続いた大規模な村の跡と説明されていた。そのこともさることながら見事に作られた模型に見とれてしまった。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第一展示室(原始・古代) -2;クリックすると大きな写真になります。
4.国立歴史民俗博物館 第一展示室(原始・古代) -3 人面付土器
これは弥生時代の人面付土器。複製だとは思うが、これが弥生時代の人が作ったのかと思うほど見事だ。少し手振れはしているものの、前に置かれている札を読み取れるほどの解像力はなかった。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第一展示室(原始・古代) -3;クリックすると大きな写真になります。
5.国立歴史民俗博物館 第二展示室(中世) -1 王朝貴族の服装
平安時代の半ばから戦国時代にかけての中世。摂関政治のころには、唐風の文化を日本の人びとの生活や好みに合わせて行こうとする考え方や工夫がなされ、王朝文化と呼ばれる独自の文化が見られるようになったという。男子では束帯が儀式の際の正装で、ほかに通常服の直衣・狩衣があった。女子では女房装束が女官の正装だったという。 2014年5月13日から夏服に衣替えしているとのこと。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第二展示室(中世) -1;クリックすると大きな写真になります。
6.国立歴史民俗博物館 第二展示室(中世) -2 民衆の生活と文化
   室町時代の暮らしの様子を再現した模型。京都の街なみを復元した模型もあった。人びとの模型が良く作られている。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第二展示室(中世) -2;クリックすると大きな写真になります。
7.国立歴史民俗博物館 第二展示室(中世) -3 大航海時代の中の日本
東アジアには、中国を中心とする国際秩序があったが、ヨーロッパ勢力の東アジアへの進出はこの体制を崩し、また多くの文物をもたらした。これは17世紀初の御朱印船模型。この舟で東南アジアまで行っていたという。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO640
国立歴史民俗博物館 第二展示室(中世) -3;クリックすると大きな写真になります。
8.国立歴史民俗博物館 第三展示室(近世) -1 江戸橋広小路
第三展示室は近世で、それは江戸時代であった。明暦の大火(1657年)のあと、幕府は火事の拡大を防ぐため一部の町を立ち退かせて空地を設けた。江戸橋広小路もその一つであった。しかし、日本橋川、楓川に面していることから、河岸や市として発達し、蔵も設けられた。・・・結果、江戸橋広小路は盛り場となってさまざまな人が集まった、と説明されている。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第三展示室(近世) -1;クリックすると大きな写真になります。
9.国立歴史民俗博物館 第三展示室(近世) -2 道標  
右東海道いせみち、左中山道・・・と書かれていた。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第三展示室(近世) -2;クリックすると大きな写真になります。
10.国立歴史民俗博物館 第三展示室(近世) -3 旅籠
三重県津市芸濃町町椋本の旅籠「角屋」の復元模型。伊勢神宮へお参りする途中にあった旅籠だそうで、〇〇講と書かれた古い看板が並べられていた。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO800
国立歴史民俗博物館 第三展示室(近世) -3;クリックすると大きな写真になります。
11.国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -1 尾形家住宅
宮城県気仙沼市にある築200年以上の古民家の一部が復元されている。尾形家で実際に使用されていた部材や生活用具が利用さている。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -1;クリックすると大きな写真になります。
12.国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -2 東日本大震災で被災した尾形家住宅
2011年3月11日の東日本大震災による被害は尾形家のある気仙沼でも甚大であった。尾形家は地震の後に押し寄せた津波によって流失したが、茅葺きの屋根はかろうじて残り、リアス・アーク美術館、気仙沼市教育委員会と国立歴史民俗博物館の連携による救出活動の結果、多くの生活用具が、屋根やがれきの中から発見され、保全がはかられた。この展示(前の写真など)はそうした作業から見出された生活用具や部材を各所に生かして造作、構成されている。手振れしてしまった。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO500
国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -2;クリックすると大きな写真になります。
13.国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -3 薬の看板
近江商人や富山の薬売りの展示など日本の生活と文化がよくわかる。近世以降、越中、越後、大和、肥前で薬売り商人が出現し、全国で活躍している。中でも使った分だけ料金を得る家庭配置薬は北海道から沖縄まで広く人々の生活に浸透した。彼らは薬を売るだけではなく、様々な情報や物資を流通させる役割を担っていた。風邪薬、ビタミン剤、痛み止め、胃腸薬が家庭配置薬の主力商品になっており、現在も医薬品市場の中で安定したシェアを保っている。製薬会社に勤務した私にはとても興味ある展示だった。ちなみに六神丸の看板には亀田利三郎の文字が見えるが、現在も亀田利三郎薬舗として健在のようだ。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO320
国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -3;クリックすると大きな写真になります。
14.国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -4 近江西物部集落模型
滋賀県長浜市高月町西物部の集落を再現した模型だそうだ。設定は、昭和50年代後半の初夏のある日にしているとのこと。水田耕作では水は多すぎても少なすぎてもいけない。高槻町は少雨期の用水、多雨期の排水ともに悩まされる地域であった。現在では余呉湖のダム化や琵琶湖から余呉湖へのポンプアップ、そして圃場整備などにより、安定的な農業用水の供給がはかられている。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO160
国立歴史民俗博物館 第四展示室(民族) -4;クリックすると大きな写真になります。
15.国立歴史民俗博物館 第五展示室(近代) -1 舂米(つきよね)学校模型 第5展示室は19世紀後半の近代の出発から1920年代までが、「文明開化」、「産業と開拓」、「都市の大衆の時代」の3つのテーマで構成されている。これは1875年(明治6年)山梨県に建てられた擬洋風建築の小学校。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第五展示室(近代) -1;クリックすると大きな写真になります。
16.国立歴史民俗博物館 第五展示室(近代) -2 山葉オルガン
明治23年製山葉(やまば)オルガン。オルガンの普及で、唱歌は学校教育に定着した。ヤマハのホームページを見ると、「今から110余年前、ヤマハの創業者山葉寅楠は、リードオルガンの修理を依頼されたことがきっかけとなりオルガンの試作研究を開始、洋楽の普及という時代の要請にも後押しされ、 「山葉風琴製造所」を設立しました。」とある。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第五展示室(近代) -2;クリックすると大きな写真になります。
17.国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -1
国立歴史民俗博物館 最後の第六展示室(現代)は1931年(昭和6年)の満州事変から敗戦までの「戦争の時代」と1945年(昭和20年)から7年間にわたる「占領の時代」、1955年(昭和30年)前後を起点とする「高度経済成長の時代」を対象としている。下限は1970年まで。この展示はグアム島の日米戦闘だ。1941年12月10日日本軍がグアムを占領した。佐倉連隊と呼ばれる歩兵第57連隊の一部は、1944年に満州からグアム島に入った。のんきに、ここ10年間、学生時代の仲間と毎年ゴルフを楽しんできたグアム島だが、1944年7月には米軍が上陸し、激しい戦闘が繰り広げられた。歩兵第57連隊の生存者の帰還は、僅か118名であったという。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO320
国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -1;クリックすると大きな写真になります。
18.国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -2 戦後の闇市、露店
戦争終結後、各地にできた闇市のようすを写真にもとづき実物大に再現されている。私は満州からの引き揚げ者だが、4、5歳のころだろうかこんな場面を見たような気がする。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/17秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -2;クリックすると大きな写真になります。
19.国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -3 田子倉水没集落再現模型
1956年(昭和31年)田子倉ダムの建設にともない水底に沈んだ山村を縮尺500分の1の模型で復元。それまで薪炭や木材の供給地でもあった山村は、ダムの建設によって都市への電力と水の供給地へと変化した。福島県只見川上流の田子倉ダムは1959年(昭和34年)に一部運転が開始され、村人は長く住み慣れた村から移転を迫られ、集落は水底に沈んだ。ダムの水面と、沈んだ村落の範囲が良くわかる模型になっている。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO200
国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -3;クリックすると大きな写真になります。
20.国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -4 日本住宅公団団地
1962年(昭和37年)に建設された赤羽台団地のダイニングキッチンほかが実物大に再現されている。新婚当初、公団住宅を申し込んだが、抽選でなかなか当たらなかったのを思い出す。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/15秒 4.3mm ISO400
国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -4;クリックすると大きな写真になります。
21.国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -5 映画「浮雲」のセット再現
1955年(昭和30年)に制作された成瀬幹巳喜男監督による映画「浮雲」(東宝)で使われたセットの再現で、「かつどう屋気質」に根を置く技術伝承の貴重な復元である。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/15秒 4.3mm ISO800
国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -5;クリックすると大きな写真になります。
22.国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -6 衣食の変化
銀座の風景を背景に、昭和30年代から40年代の戦後日本の衣食の移り変わりなどがパネルになっている。都電の走る銀座の街、森永の球形ネオンサインなどとても懐かしい。ニッサンのサニーやトヨタのカローラといったいわゆる大衆車の普及、太陽族、みゆき族、アイビー・ルック、ミニスカート、パンタロン、ジーパンとTシャツ、ホットパンツといった服装の変化、食文化では家庭料理の洋風化、インスタント食品の普及、外食の日常化といった現象を見る。

iPhone 4S F2,4 4.3mm 8.0 Mega Pixels
f2.4 1/20秒 4.3mm ISO80
国立歴史民俗博物館 第六展示室(現代) -6;クリックすると大きな写真になります。