このブログを検索

大文字小文字を区別する 正規表現

Atelierで“河合雅雄”が含まれるブログ記事

2013年5月20日

隠居の自然散策:5月、泉北ニュータウンそばの畑地に咲く花たち


 最近のブログ【隠居の自然散策:春の堺自然ふれあいの森を訪ねてみる】で紹介したように、河合雅雄編の【ふしぎの博物誌】序文に刺激されて、今まであまり目を向けていなかった野の花を観察してみた。携行するカメラには、Nikon D7000 にシグマ105mm マクロをつけてみた。狙うのは、もっぱら野の花のアップである。

 野鳥や蝶を観察するときにも目にしているはずなのだが、改めて見てみると名前の分からない可憐な花が道端や畑の畦にいっぱい咲いている。
 この名前の分からない花達を同定するのが難しい。鳥や蝶の同定も結構難しいが、それどころではない。図鑑やネットでサーチするのだが、同じような種類の花が沢山あるのだ。このような時に利用させてもらっているのは、いつも紹介している【K'sBookshelf のこの花の名は? 掲示板】である。また、いただいた回答から紹介されている花の写真などのリンクを辿って行くと、【なんでも百花店 花の掲示板】というサイトにも行き当たった。こちらは、いつもブログに掲載している写真の大きさ 800X600ピクセルが推奨されているのでUPしやすい。今のところ、前者のほうが教示いただける反応が早いようであるが。

 これらの掲示板にアップする写真は、茎や葉がわかるような写真のほうが望ましいが、マクロ写真では花だけがアップされるので、同定していただくには向いていない。花の名がわからない場合は、コンデジで全体像を撮っておくなど工夫が必要であると思った。そういうことを考えると花の写真も結構難しい。

5月、野に咲く花
コバンソウ:栂・美木多駅;クリックすると大きな写真になります ヘラオオバコ:野々井;クリックすると大きな写真になります イヌコモチナデシコ:野々井;クリックすると大きな写真になります カタバミ:野々井;クリックすると大きな写真になります
コバンソウ:栂・美木多駅
2013/5/8
Sony DSC-W300 7.6mm
プログラムオート
1/200s F2.8 ISO100
露出補正 -0.3
ヘラオオバコ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
シャッター優先オート
1/800s F5.0 ISO100
露出補正 なし
イヌコモチナデシコ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/320s F8.0 ISO100
露出補正 なし
カタバミ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/500s F8.0 ISO100
露出補正 なし
アメリカフウロ:野々井;クリックすると大きな写真になります ニワゼキショウ:野々井;クリックすると大きな写真になります ヒメジョオン:野々井;クリックすると大きな写真になります ホトケノザ:野々井;クリックすると大きな写真になります
アメリカフウロ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/800s F8.0 ISO100
露出補正 なし
ニワゼキショウ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/800s F8.0 ISO100
露出補正 なし
ヒメジョオン:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/800s F8.0 ISO100
露出補正 なし
ホトケノザ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/160s F8.0 ISO100
露出補正 なし
ムラサキツメクサ:野々井;クリックすると大きな写真になります ウマノアシガタ:野々井;クリックすると大きな写真になります ムラサキサギゴケ:野々井;クリックすると大きな写真になります オオイヌノフグリ:野々井;クリックすると大きな写真になります
ムラサキツメクサ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/320s F8.0 ISO100
露出補正 なし
ウマノアシガタ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/160s F20.0 ISO100
露出補正 なし
ムラサキサギゴケ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/1000s F6.3 ISO100
露出補正 なし
オオイヌノフグリ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/1600s F6.3 ISO100
露出補正 なし
ゲンゲ:野々井;クリックすると大きな写真になります ハハコグサ:野々井;クリックすると大きな写真になります ウマノアシガタにヤマトシジミ:野々井;クリックすると大きな写真になります ベニシジミ:野々井;クリックすると大きな写真になります
ゲンゲ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/400s F6.3 ISO100
露出補正 なし
ハハコグサ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/800s F6.3 ISO100
露出補正 なし
ウマノアシガタにヤマトシジミ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/800s F3.5 ISO100
露出補正 なし
ベニシジミ:野々井(堺)
Nikon D7000+∑105m F2.8 macro
105mm(35mm 換算157mm)
絞り優先オート
1/200s F6.3 ISO100
露出補正 なし


2013年4月29日

隠居の自然散策:春の堺自然ふれあいの森を訪ねてみる

 先日、毎日新聞の余録だった思うが、蝶の足は何本か?ということを取り上げていた。それを題材に何を言わんとしていたかは忘れてしまったが、そこで紹介されていた河合雅雄さん(元文化庁長官河合隼雄さんの兄さん)が編集した【ふしぎの博物誌】を面白そうだったので、Amazon で探した。2003年1月に中公新書として出版されているのだが、何と1円の中古本としてヒットした。送料が250円であるから、251円である。

 早速注文して、読み始めた。この本は、科学の各専門分野の20人が執筆している。冒頭の序文河合雅雄が書いている「はじめに」を読んだけで、我が意を得たりといたく感動した。長い引用となるが、下記に記したい。
 ウオーキングが流行っている。万歩計をつけ、背すじを伸ばし、大股でスピードを少し上げ、一日一万歩という身体運動である。生活習慣病予防のための健康法として推奨されている。
 健康といえば、身体的な健康とともに、精神的な健康を忘れてはいけない。古来からわが国には散歩、散策、逍遥、漫歩、遊歩など、伝統的な歩きの文化がある。それは身体の健康とともに、浮世の些事を忘れて心を自然に解き放ち、四季折々の変化の美を楽しみ、花鳥風月の世界に遊ぶ文化的な行為である。そのうえ、自然が隠し持っているふしぎや謎を知り、自然への理解を深めることが加われば、散歩の次元が高まり、いっそう世界が開かれるだろう。
 自然に親しむための入門は、まずは身近な自然物の名を覚えることである。動物は五官によって外界を認識するが、人間は名をつけることによって外界の事物と関係づけ、認識し、それによって安心な世界をつくる。たとえば、御飯、漬物、箸などの名称がまったく消えた食卓での食事は、食べた気がするだろうか。初対面の人が名刺を交わす、あるいほ名乗るというのほ、お互いの関係づけのためである。
 道端に黄色い花が咲いていると目をとめるのではなく、タンポポとかかわいいカタバミの花が咲いたと心に刻むほうが、ずっと自分の世界が広がり豊かになるだろう。「朱色の花に黒い蝶がとまっていた」というのではなくて、「オニユリの花にクロアゲハがとまって蜜を吸っていた」、あるいは、「今朝、庭にたくさんの小鳥がやって来た」 の代わりに、「たくさんのシジュウカラの群れがやって来た」という会話ができるようになりたいものだ。
 周りの動物や植物だけではなく、雨、風、雲といった気象に関する諸事象や、石や土などの地学に関わる事物など、私たちを取り巻く自然物の名も知っておきたい。風や雨など、気象関係の言葉は、そよ風、木枯らし、野分、五月雨、時雨など、日常的によく使われるが、雲の名はぐっと知名度が落ちる。周りに転がっている石ころや岩石、鉱物になると、かなり縁遠くなる。
 こうした取り巻く自然物や事象の名を覚えるだけで、散歩はもとより人生の内容がどんなに豊かになり楽しくなることか。精神の健康には極上の処方箋といえるだろう。都会にいると、自然とふれあう機会がないという声が聞こえるが、少し注意をすれば、多彩な自然が散在していることに気がつく。街路樹は三〇〇種以上あるという。主な植物は五〇種くらいだが、四季の移り変わりに従ってさまざまな姿を見せてくれる。敷石の隙間にも、オオイヌノフグリやタビラコ、スズメノカタビラなどの雑草が小さな居を構えている。雑草たちのしぶとい生の主張に感心する。
 名を覚えれば、次に「なぜ」という好奇心を注ぐと、意外な新しい世界が開けてくる。自然の花園にほ、ふしぎや驚き、神秘の花が咲き誇っている。人類が自然と接してからも、長い間その秘密の扉は閉ざされていた。しかし、科学という鍵を手に入れてから、秘密の扉を開け、ふしぎの花園へ入ることができるようになった。
 亭々とそびえる杉の木、あのてっぺんまでどうして水を上げているのか? 昆虫はなぜ六本足なのか? ダイヤモンドはどうしてできるのか? 動物園のオランウータンは一頭で淋しくないのか? 等々、日常ふと頭に浮かぶ疑問に、この本は答えてくれるだろう。そして、この小著を通して博物誌という花園に遊ぶおもしろさ楽しさを知っていただければ、これほどうれしいことほない。  この本を読んで、おもしろいと思ってくださった方にお願いしたい。それは子どもたちにこの本の内容やおもしろさを話してあげてほしいことだ。子どもの理科ばなれが云々されるが、もっと憂慮すべきことは自然ばなれである。ケ一夕イやゲーム、テレビ漬けの世界から野生の息吹が満ちた世界へ、子どもたちをぜひ連れ戻したいと思う。
                                 
河合雅雄


 この文章に元気づけられて、しばらく足を運んでいない「堺自然ふれあいの森」を訪れた。連休前半の日曜日であるが、1時間半ほどの間にお会いしたのは、小学生くらいの子供を連れたファミリー二組に会っただけだった。
 鳥に出会えるかもしれないと、Nikon D7000 にシグマ50-500mm を着けた。これなら、マクロレンズで花を撮るようなわけには行かないが、近くから遠くまでカバーできる。
 ウグイスと多分シジュウカラ(追記:録音したさえずりを、【鳴き声と羽根でわかる野鳥図鑑】の音声を担当されている岩下緑さんに、同定していただくとキビタキということであった。)はさえずっているが、写真には収められなかった。その代わりに、いままで出会ったことのなかったテングチョウといった蝶と出会うことができた。ムギワラトンボ(シオカラトンボの♀)にも、今年はじめて出会った。

堺自然ふれあいの森で出会った野の花
ヤナギの花:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります 野いちごの花:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります シハイスミレ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります ヘビイチゴ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります
ヤナギの花:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
116mm(35m換算174mm)
シャッター優先オート
1/640s F5.3 ISO800
露出補正 -1/3
野いちごの花:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
340mm(35m換算510mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO1250
露出補正 -1/3
シハイスミレ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
420mm(35m換算630mm)
シャッター優先オート
1/640s F11.0 ISO200
露出補正 -1/3
ヘビイチゴ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
290m(35m換算435mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO450
露出補正 -1/3


堺自然ふれあいの森で出会った蝶
サトキマダラヒカゲ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります >ツバメシジミ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります テングチョウ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります ヒメウラナミジャノメ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります
サトキマダラヒカゲ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO360
露出補正 -1/3
ツバメシジミ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO200
露出補正 -1/3
トリミング
テングチョウ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO400
露出補正 -1/3
トリミング
ヒメウラナミジャノメ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO1000
露出補正 -1/3
トリミング
コミスジ:自然ふれあいの森 ルリタテハ:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります ルリタテハ(開翅):自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります シオカラトンボ♀:自然ふれあいの森;クリックすると大きな写真になります
コミスジ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO220
露出補正 -1/3
ルリタテハ:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO1600
露出補正 -1/3
トリミング
ルリタテハ(開翅):自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F6.3 ISO2500
露出補正 -1/3
トリミング・レタッチ
シオカラトンボ♀:自然ふれあいの森(堺)
2013/4/28
Nikon D7000+∑50-500mm
500mm(35m換算750mm)
シャッター優先オート
1/640s F7.1 ISO200
露出補正 -1/3


  
ふしぎの博物誌―動物・植物・地学の32話 (中公新書)

中央公論新社
売り上げランキング: 368,141


  
野鳥図鑑 鳴き声と羽根でわかる

池田書店
売り上げランキング: 68,405