Atelierで“GPS Image Tracker”タグの付いているブログ記事

2010年9月26日

隠居の写真整理:Picasa でGPS ユニットを使って撮影場所を記録する

 デジスコ用のコンデジ Sony DSC-W300 を求めた時についていたパンフレットなどを整理していて、GPS-CS1K(2010年9月現在、生産完了:今はGPS-CS3Kという製品が発売されている)というGPS ユニットが売りだされているのを知った。記録魔の隠居の遊び道具としては面白そうなので、余計なものがひとつ増えるが、ネットで衝動買いした。

  GPS-CS1K は、GPS(全地球測位システム)衛星から送られてくる信号を捉え、位置情報を記録するものである。日本での正確な位置を捕捉するために、日本製の「みちびき」という衛星が最近打ち上げられたことが、報道されている。ただし、1日中の測定のためには、あと2機が必要なのだそうだ。

 それはともかくとして、GPS-CS1K は、通信状態が良ければ、15秒ごとに 2m ぐらいの誤差で、その位置を記録してくれる。当然ながら、電波が捉えられない室内などでは、記録はできない。

 このGPS-CS1K の記録ファイル(log)には、日付時刻とその時の位置情報(60進法で表示される経度と緯度)が残される。デジカメには、Exif  という情報が写真撮影したときに取り込まれている。この情報の中に、撮影日時時刻が記録されている。GPS-CS1Kが記録した時刻とカメラが記録した時刻をマッチすることによって、どの場所で写真撮影が行われたが分かることになる。当然ながら、カメラの時刻合わせの設定は正確でなければならない。

 この撮影時刻と位置を付きあわせてくれるソフトが、GPS-CS1Kを求めたときに付属していた【GPS Image Tracker】である。

 先日、京都で府立植物園と賀茂川堤を歩いて撮影した写真をサンプルとして、実際の使用法を例示してみたいと思う。 詳細については、【デジカメアイテム丼】の記事を参照して欲しい。
  1. デジカメをぶら下げ、GPS-CS1Kをウエストポーチに取り付けた。
    GPS-CS1Kは、戸外で電源(単3電池1本)をオンにして、GPSの信号が受信出来ているかどうかの確認を行うだけでよい。
  2. 午前の10時半頃に京都府立植物園でGPS をオンにして、午後3時過ぎ娘の1K 近くに車で帰りついたときに、GPS の電源を切った。
    堺の自宅でいつものように写真の整理を Picasa で行い、ブログに載せる写真を別フォルダにエクスポートした。
  3. 【GPS Image Tracker】を立ち上げ、GPS-CS1K をUSB 接続でパソコンに接続するとログファイルの取り込み画面が出てくるのでOKする。
    ImageTr_02.JPG
  4. ログファイルが取り込まれたのを確認して、右フレームの【画像の追加】をクリックしてでてくるフォルダ選択画面で、位置情報を追加したい写真を選ぶ。
    この例の場合、撮影した野鳥の写真を追加すると、撮影時刻と一致する場所が地図上にマークが立つ。サムネイル写真の左側に、マークが付く場合はうまくマッチしていない場合なので、その写真は、上のゴミ箱アイコンを使って削除しておいたほうがいいようだ。ImageTr_01.JPGそして右フレーム下の【画像に位置情報を保存】ボタンをクリックして出てくるポップアップで、【保存】を選ぶと、写真の Exif 情報に付加される。
  5. Exif に位置情報が付加されているのは、Picasa で確認できる。ImageTr_04.JPG
    写真のプロパティを見ると、GPS緯度とGPS経度が、60進法で表示されている。ImageTr_05.JPG
  6. これらの位置を Google Maps API で自作した地図(例えば、【京都・滋賀・奈良近辺私的観光地図】で表示するためには、60進法の緯度・経度を10進法に変化しなければならない。ありがたいもので、ネットでサーチすると、そのようなツールを提供してくれているページが幾つかある。その中では、motohasi さんのページが使いやすい。
  7. このようにデジカメ写真の Exif に位置情報を付加しておくと、Google Maps API での自作地図に応用できるが、もっと趣向をこらしたEvryTrail というサイトのサービスが受けられる。
     このあたりの利用法については、【GPS スライドショー・アルバムの作り方】に詳しい。この記事を参照して、EveryTrail というサイトに登録(無料)し、【CREATE TRIP】という機能を使って、下のような写真を撮った場所と写真がリンクする trip といわれる地図を作ってみた。Picasa で表示されるものとよく似たこの地図のHTML ソースは、trip を作成するとメールで送られてくる。下の地図は、このソースを貼りつけたものである。

 よく調べてみると、先日手に入れた Nikon D90 には、GPS の端子がついており、Nikon の DP-1 というGPS ユニットを付けると自動的に、写真Exif 情報に位置情報を取り込んでくれるようだ。便利な世界になったもんだ。

Kyoto-Kamogawa Birds Watching

<