検索結果: Studio YAMAKO

このブログを検索

大文字小文字を区別する 正規表現

Studio YAMAKOで“青函トンネル”が含まれるブログ記事

2015年6月10日

日本一周鉄道の旅 5月15日~19日 (3) 青森-岡山


5月18日、早くも3日目になった。おそらくこの日が一番レールの上に長くいた日だろう。6っの列車を乗り継いで岡山へ行く。いま話題の北陸新幹線にも乗った。

昨夜「はまなす」の寝台では知らないうちに眠ってしまっていた。今朝は4時半に何かの気配で目が覚めた。まあまあ良く寝られた。昨日に比べ天気は良い。朝日を浴びて「はまなす」は走る。その「はまなす」を撮る「撮り鉄ちゃん」が朝日が輝く田んぼのあぜ道に三脚を立てているのが車窓から眺められた。


この日は三食とも駅弁である。各夫婦に毎回2種類の駅弁が配られる。シェアしていろいろな味を楽しむことができ、これはなかなか良いアイデアと思った。夫婦限定のツアーであればこそのことだ。朝は青森駅で積み込まれた「野辺地とりめし」と「津軽物語(幕の内?)」だった。ちなみに昼は新潟駅で「焼たらこトロ鮭弁当」と「酒はらこ弁当」、夕食は金沢で「越前かにめし」と「ままごっつお」が調達されたが、いずれもなかなか美味しく、楽しく食べられた。


「はまなす」が青森に着く。わずか4分で「つがる2号」が発車する。秋田で「「いなほ8号」に乗り継ぎ、田園風景と日本海を眺めながら新潟に到着した。こんどは北陸新幹線に乗るために、上越新幹線「とき324号」に1時間ちょっと乗って高崎へ移動する。高崎から北陸新幹線で金沢へ。残念ながら次の列車に乗るのに8分しかなく、街へ出ることはできない。


金沢からは北陸本線を走り、敦賀の先の近江塩津から湖西線に張る「サンダーバード38号」で新大阪へ出たのだが、金沢駅で一組のご夫婦がこの列車に乗り遅れてしまった。後で聞いたところ違うツアーの"旗"について行ってしまったらしい。この日は日曜日、金沢駅はとても混雑していた。


新大阪から「ひかり481号」で夜9時過ぎ、岡山に到着した。夕食はサンダーバードの車内で済ませたので、ゆっくりシャワーを浴びて、早めに就寝できた。


45.寝台車で迎えた朝
「はまなす」は夜明け前に青函トンネルを抜けた。目が覚めてしばらくした朝5時10分、雲の切れ目から朝日が輝いた。蟹田と青森の間を走行中のようだ。車窓に「撮り鉄ちゃん」が三脚を立ててこの「はまなす」を撮ろうとしているのが見えたのはこのあたりだった。ブルーの車体が朝日に輝くシーンを狙っているのだろう。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/400秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
46.田園風景
やさしい朝の光が水田に降り注ぐ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/100秒 9mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
47.青森湾
あと20分ほどで青森に到着する。進行方向左手に青森湾の海が輝く。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1250秒 7mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
48.朝の寝台車車内
乗客は降りる支度をはじめる。この寝台車はスハネフ14552という。少し調べてみた。スハネフ14型552番は、昭和50年代初めのころに製造された寝台特急「北斗星」用のオハネフ25から改造されたらしい。暖房強化と冬季の着雪・凍結対策として折戸であった客用扉の引戸化など道内向け改造を施されている。平成3年の時刻改正より、急行「はまなす」号に寝台車を連結する事になったそうだが、14系寝台車が不足しており、24系寝台特急「北斗星」の個室化で余剰となっていたオハネフ25形式を改造し、14系に編入された車両のようだ。種車はオハネフ25形200番台だが、改造時に帯を白帯に変更した。それにしても、新製されてから40年は経っている古い車両だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/160秒 14mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
49.北海道に延びる新幹線
間もなく青森に到着するが、車窓には来年(2016年)3月に新函館北斗間開業が予定され、さらに2031年には札幌まで延びる北海道新幹線の線路が続く。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
50.青森駅に到着した急行「はまなす」
今は機関車が牽く旅客列車はほとんどない。ブルートレインはなくなり、今年3月には「トワイライトエクスプレス」「北斗星」も通常運行を終了した。電車型のサンライズエキスプレスを除くと、最後の夜行寝台列車だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/200秒 7mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
51.青森から秋田へ
「つがる2号」にあわただしく乗り換えて、秋田に向かう。もうすぐ弘前に着く頃、車窓に岩木山が見えた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 21mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
52.見覚えのある車両
「つがる2号」は大鰐温泉駅に停車した。なんだか見覚えのあるステンレス車両が止められている。かって東急で活躍した弘南鉄道の車両だ。多分、私も東急線で活躍していたこのステンレス製車両に乗ったことがあると思う。止まっている車両は「7033」「7034」で、1964年に製造され、1988年に弘南鉄道に譲渡されている。東急7000系電車は1988年10月から1990年12月までに合計24両が弘南鉄道に譲渡された。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/125秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
53.「つがる2」号 秋田到着 
「つがる2号」は定刻の8時22分秋田駅に到着した。JR東日本の485系3000番台。リニューアルされているが、車齢35歳を越えた老兵という。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/100秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
54.秋田駅の線路
秋田新幹線はどのホームに着くのかと探していたところ、新幹線用の標準軌の線路を新しい秋田駅の東西連絡通路から見下ろせた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
55.秋田新幹線
すると、たまたま秋田新幹線の列車がホームに入ってきた。2010年から新型車両E6系が使用されている。新幹線とはいうものの、盛岡-秋田間は最高時速130kmとのことだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/800秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
56.バスターミナル
秋田駅は西口の方がにぎやかだ。東西連絡通路から西口広場を見下ろすとこんなバスターミナルがあった。グッドデザイン金賞を受賞したそうだ。秋田杉をふんだんに使った木造のバスターミナルで、建替えのきっかけは、以前のバスターミナルは、東日本大震災を契機として実施した耐震性調査で、脚柱部に腐食がみられ補強対策が必要との調査結果が出たことからという。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/400秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
57.「いなほ8号」 車内
秋田から新潟までは「いなほ8号」に乗った。きれいな車両だった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/60秒 12mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
58.羽後本庄付近 車窓風景
「いなほ8号」は羽越本線を快走し、間もなく、羽後本庄に停車する。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/400秒 25mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
59.酒田停車中の「いなほ8号」
2013年の9月以降から順次「いなほ」に充当された新しい車両でE653系の電車だ。それまでは485系電車だった。米どころを 走ることから、その恵みをイメージした車体のカラーリングのようだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/400秒 16mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
60.米どころ 車窓風景
列車は鶴岡を出発した。米どころの田んぼが拡がる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
61.笹川流れ 村上付近
列車は粂川から村上に向けて疾走する。このあたりを笹川流れといい、Wikipediaによれば日本百景にも選定された新潟県下有数の海岸景勝地である。笹川流れの笹川とは集落名(1889年まで存在した「笹川村」、現・村上市笹川)で、この笹川より沖合いの岩場まで潮流が見られたことがその名の由来とされる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 16mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
62.田んぼの風景
列車は坂町を出て、新発田へ向かう。あと、30分ちょっとで新潟だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 21mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
63.「いなほ8号」新潟着
12時57分に新潟に到着した。最後尾に回り込んで撮ったが、スマートな車体だった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/320秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
64.上越新幹線「とき324号」
北陸新幹線に乗るために、新潟から上越新幹線で高崎まで"もどる"。各駅停車で1時間20分ほどだ。浦佐の駅のアクリル板の囲いを通して、上越の山々見える。多分八海山のあたりだろう。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1250秒 21mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
65.上越の山並み
浦佐を出た「とき324号」からは、左側の車窓に上越の山々と田んぼが眺められた。ここは「こしひかり」で有名な魚沼にも近い。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/1250秒 11mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
66.群馬県との県境の山々
浦佐から越後湯沢に向けて走る。高層マンションが立ち並ぶ越後湯沢を出ると上毛高原駅へ向けて大清水トンネルに入る。1979年1月25日に貫通した。全長22,221mは、当時世界最長だったスイス連邦鉄道(SBB、スイス国鉄)のシンプロントンネル(19,823mおよび19,803m)を抜いて、世界一(1983年1月の青函トンネル貫通まで、山岳用としては2000年9月の東北新幹線岩手一戸トンネル貫通まで)となった。川端康成の「雪国」の冒頭にある「国境の長いトンネル」は在来線(上越線)の1922年(大正11年)に開通した清水トンネルだそうだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1250秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
67.「はくたか565号」
14時25分に高崎に着いた「とき324号」から、いよいよこのツアーのひとつの目玉でもある北陸新幹線に乗る。W7系というこの車両は日本の伝統文化を形作る和のエッセンスをちりばめたデザイン、カラーリングになっているという。車両のフロントガラスは、昔は直線のガラスだったが、空気抵抗や騒音をなくすため、今の曲面ガラスが使われるようになった。このW7系の先頭車両のフロントガラスは今までの新幹線とは違い、大きく厚いガラスの曲げ加工が施されている。作ったのは年々高速化してく新幹線のフロントガラスを20年以上手がけている、富山の"曲げガラスのパイオニア"新光硝子工業株式会社だそうだ。また、トイレはドアーを開けると便座のふたが上がる。洗面台は左側に石鹸、中央にお湯の出る蛇口、そして右側からは手をかざすと乾燥のための風が出てくる。急行「はまなす」の寝台車とは雲泥の差だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
68.黒部宇奈月温泉
間もなく黒部宇奈月温泉に到着する。北アルプスに連なる山々が見えてきた。宇奈月温泉は北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅から10km少々ある。車で15分くらいだそうだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
69.立山連峰
眼を前方に移すと立山連峰が近づいてくる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
70.まもなく富山
富山着は16時25分。天気が良く、眺めが良い。空も景色のうちだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
71.湖西線
終着駅の金沢に着いたのは16時48分、ここで16j時56分発の「サンダーバード38号」に乗り換えた。この日は日曜日、そして、いま最も人気のある観光地だ。駅の中はとても混んでいた。他のツアーもたくさん来ている。私たちのグループのあるご夫婦が、ほかのツアーの"旗"について行ってしまい「サンダーバード38号」に乗り遅れてしまった。添乗さんと上手く連絡が取れて、1時間後の次の「サンダーバード40号」に乗り、無事今夜の宿泊地岡山に着いた。添乗さんは少々残業になってしまった。私たちの乗った「サンダーバード38号」は湖西線経由で琵琶湖に沿って走る。時刻は夕方6時40分、暗くなってきた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/400秒 25mm ISO1600 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
72.琵琶湖を左に見ながら快走
「サンダーバード38号」は敦賀を出ると京都まで止まらない。スピードも速い。時速130kmは出ていると感じられる。ここは堅田あたりだろうか。あと20分ほどで京都だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/160秒 30mm ISO1600 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
73.新大阪着
「サンダーバード38号」は19時32分に新大阪に到着した。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/125秒 6mm ISO800 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。
74.九州新幹線の車両
私たちのツアーは新大阪から岡山まで「ひかり481号」に乗る。その列車を待っていると向こう側のホームに九州新幹線のN700型の「みずほ611号」が出発を待っていた。明日私たちが乗るのは「さくら」だが、「みずほ611号」は新大阪を出ると、新神戸、岡山、広島、小倉。博多、熊本に停車し、鹿児島中央まで3時間43分でいく。東京から鹿児島中央まで行く「のぞみ」はない。東京から博多までで「のぞみ」で約5時間、その先博多から鹿児島中央まで、1時間20分足らずで行く。計6時間ちょっとで東京から鹿児島へ行ってしまうのだ。私たちの乗る「ひかり481号」は夜の9時11分に岡山に着いた。「ひかり」は「フルムーン夫婦グリーンパス」でグリーン車を利用できるようだ。それにしても長ーい1日であった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/60秒 6mm ISO800 ) 露出補正 -0.3
;クリックすると大きな写真になります。


2015年6月 2日

日本一周鉄道の旅 5月15日~19日 (2) 札幌-稚内-青森


 札幌のホテルで朝食をとったあと、出発までの時間、すぐ近くにある北大の構内を散歩した。残念ながらあまり時間がなくて、ポプラ並木までたどり着けなかったが、次に機会があれば、2時間くらい掛けてゆっくりと構内を散策してみたいと思うようなところだった。

 さて、2日目は日本の北の果てである宗谷岬まで行く。札幌からは「スーパー宗谷1号」で稚内まで、おおよそ5時間かかる。電化されていないのでディーゼル特急だ。加速するときのエンジンの音はなかなか小気味よい。

 稚内に到着してすぐ昼食となった。北市場という食堂で"たこシャブ"を食べたが、なかなか旨かった。この後はバスに乗り、宗谷岬へと観光をする。バスの出発まで少々時間があったので、駅前広場から500m位先に見えた北防波堤ドームまで、駆け足でいき、写真を撮ってきた。宗谷岬からの帰りに観光バスも停まってくれたのだが。
 稚内 16:49 発の「スーパー宗谷」でふたたび札幌へ向かう。この区間は同じ線を戻るしか手はない。

  この日はこれからが大変だった。札幌22時発の寝台急行「はまなす」に乗り、B寝台の車中泊である。この列車は津軽海峡線(青函トンネル)開通により廃止された青函連絡船の深夜便の代替として、1988年に運転が開始されたそうだ。寝台車に乗るのは何年振りだろうか?国鉄時代のスハネ14系客車だった。北海道向け改造がなされている。さすがに設備は古い。特にトイレは後で乗った北陸新幹線のトイレとは雲泥の差である。DD51の引く「はまなす」は夜中に青函トンネルを通過して、翌朝5時39分に青森に到着した。夕食は駅弁だった。こうして、このツアーの最大の難関であった車中泊をクリアすることができた。

日本最北端到着証明

15031_s01.jpg



18.北海道大学正門
ホテルの朝食を済ませ、出発まで40分ほど時間があったので、すぐ近くの北大へ行ってみた。正門はホテルから500m位だろうか、ごく近い。静かな朝の時間だった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/120秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
19.北大 古河記念講堂
1907年札幌農学校は東北帝国大学農科大学に改組され、この建物は古河家の寄付で1909年に建てられたそうだ。アメリカン・ヴィクトリアン様式という白い外壁と周囲の緑のコントラストが美しい建物に目を引かれた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/160秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
20.北大構内 案内標識
結局十分な時間がなくて古河記念講堂とクラーク像があるとこまでしか行けなかった。ポプラ並木やイチョウ並木まではそれぞれ500~600m位ありそうだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/100秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
21.北大構内 メイン・ストリート
これはそこから北側にある環状門へ通じる道を眺めた写真だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/160秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
22.ウィリアム・S・クラーク像
クラーク博士は、本名ウイリアム・スミス・クラークで、アメリカ​ ​マサチューセッツ州立農科大学長の時、日本に招聘されて初代の札幌農学校の教頭に就任した​そうだ​。博士の遺した​「​青年よ大志を抱け​」​は、​余りにも有名である。​クラーク博士は日本には8ヶ月の滞在​だった​。意外と短いがこの間札幌農学校の基礎作りに大きな貢献を果たしたばかりでなく、北海道の開発にも多大の貢献を果た​したとされる。​

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/160秒 8mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
23.「スーパー宗谷1号」稚内行き
札幌発7時48分の「スーパー宗谷1号」に乗り込み、日本の最北端「宗谷岬」に向け出発する。これは261系気動車の先頭車だ。このキハ261系気動車は姉妹提携の関係にあるデンマーク国鉄とJR北海道の共同デザインという。車体に英語で傾きを意味する"Tilt"(active air suspension system)とあるとおり、「スーパー宗谷1号」のキハ261系では空気バネの圧力で車体を2度傾けて半径600m以上のカーブを通過させる車体傾斜制御装置を搭載している。​稚内到着は12時53分、5時間5分かかる。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/80秒 5mm ISO1600 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
24.車窓から見る風景
撮影時刻からすると岩見沢駅を出たころと思う。どんよりした重たそう曇り空だ。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/160秒 21mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
25.天塩中川駅
「スーパー宗谷1号」は名寄、音威子府と天塩川沿いに走り、天塩中川駅に停車した。風格のある駅舎だ。お年寄りがホームで煙草を吸っていた。車内の様子が窓ガラスに映りこんでしまった。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.3 1/125秒 4mm ISO125 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
26.間もなく稚内に到着
車窓には平地なのに白樺の林が多く見られるようになった。北なのだ。ブレてしまったがお許しいただきたい。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.8 1/250秒 8mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
27.稚内到着
「スーパー宗谷1号」は12時53分、定刻に稚内に到着した。ここは日本で最も北にある鉄道駅である(北緯45度24分44秒)。初代の稚内駅は、先ほど通ってきた、1922年(大正11年)に開業した現在の南稚内駅である。現・稚内駅である当時の稚内港駅まで鉄道路線が延伸されたのは、1928年(昭和3年)12月26日のことである。さらに稚内港の整備工事が進み、1936年(昭和11年)に北防波堤桟橋が竣工されたことから、1937年(昭和12年)からこの防波堤桟橋内へ約850mの線路の延長敷設工事が始められ、1938年(昭和13年)10月1日から防波堤桟橋内に稚内桟橋駅(わっかないさんばしえき)を設置し使用開始された。稚泊航路(樺太航路)は1945年(昭和20年)8月に運航停止となり、稚内桟橋駅も実質的に廃止された。(Wikipedia参照)

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.6 1/200秒 6mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
28.北防波堤ドーム -1
稚内到着後、北市場という食堂で、稚内名物という「たこシャブ」で昼食になった。昼食後は観光バスで宗谷岬を観光するが、バスの出発時間まで少し時間があったので、そこから見えた北防波堤ドームへ小走りで行ってみた。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 8mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
29.北防波堤ドーム -2
北防波堤ドームは北海道と樺太を結ぶ鉄道連絡船(稚泊連絡船)の桟橋など港湾施設の保護および、桟橋を利用する乗客の便宜のために作られた。1931年(昭和6年)から5年間をかけて建設されたそうだ。古代ギリシア建築を彷彿とさせる70本の円柱が連なる半アーチ型のドームは古代ローマ建築を思わせる世界的にも類のない構造物として北海道遺産となっている。現在はその役目を終えたが港のシンボルである。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 8mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
30.北防波堤ドーム -3
高さ約14メートル、長さ427メートルという。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/125秒 24mm ISO500 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
31.北防波堤ドーム -4
海側を眺めるとこのようになっている。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/1000秒 5mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
32.稚内港
かって稚内桟橋駅があった北防波堤ドームの前に拡がる稚内港には船体にHeart Land Ferryと書かれた船が停泊していた。離島およびサハリンのコルサコフ港へのフェリーが運航されている。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/500秒 108mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
33.宗谷丘陵
我々が乗った観光バスのガイド嬢はとても愉快な人だった。車内に笑いが絶えない。バスは宗谷岬に行く途中、宗谷丘陵というところを走る。57基の発電用風車が立ち並ぶ。宗谷丘陵は約1万年前まで続いた氷河期に形成されたという。モコモコとして、なだらかな波のような地形だった。雄大な起伏が続く。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.3 1/125秒 32mm ISO125 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
34.エゾジカ
宗谷丘陵が終わりになり、もうすぐ宗谷岬というあたりで、エゾジカを見かけた。バスは停まってくれた。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/125秒 81mm ISO110 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
35.宗谷岬 日本最北端の地
バスは旧海軍望楼や戦没者慰霊碑・平和の碑、また1983年9月に起きたサハリン沖の大韓航空機撃墜事件の遭難者の慰霊と恒久平和の願いを込めて2年後に建立された祈りの塔がある宗谷岬公園の高台から、日本最北端の地の碑がある宗谷岬へと降りていく。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/400秒 12mm ISO110 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
36.日本最北端の地の碑
宗谷岬の先端、北緯45度31分22秒の"日本最北端の地"を標す記念碑。北極星の一稜をモチーフに、中央には北を示す「N」、台座の円形は「平和と協調」を表しているという。海に向かってこの地に立つと、天気が良ければ正面に43km先のサハリンの島影が浮かび上がり、日本の最北端であることを実感できるそうだが、あいにくこの日は曇っていた。東経は141度56分11秒。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.3 1/1000秒 4mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
37.間宮林蔵出航の碑
間宮林蔵の立像は日本最北端の地の碑の近くにあるが、帰路、宗谷岬から稚内方向へ西に3kmほど国道238号線を走ると、海岸沿いに間宮林蔵渡樺出航の地碑があった。間宮林蔵は1799年に函館で出会った伊能忠敬から測量技術を学び、1803年から蝦夷と南千島の測量を行ったそうだ。ロシアの南下政策に驚いた幕府は1808年に間宮林蔵と松田伝十郎を樺太の調査に向かわせたという。流氷は去ったものの、なお酷しい寒気と荒波の宗谷海峡をのりこえて人情、風俗の異なる樺太に渡り東海岸を調べたとのこと。この年、林蔵は再び樺太に渡りトンナイで越冬、翌1809年春、西海岸を北上し樺太北端のナニオーまで踏査して樺太は大陸と海峡をへだてた島であることを確認したと伝えられている。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.8 1/200秒 17mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
38.稚内空港
バスは稚内市内へ戻る途中、空港のそばを通った。飛行機は1機も見当たらない。稚内-札幌間を全日空がDHC-8で1日2便運行している。また、稚内-羽田間も全日空がB767とA320で1日2便飛ばしているようだ。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 12mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
39.稚泊航路記念碑
バスは北防波堤ドームまで戻ってきた。北防波堤ドームの中央付近に稚泊航路記念碑というのがあった。先ほど、バス出発前に来たときは、時間が心配だったのでここまでは来ていない。大正12年、鉄道省により稚内-大泊(サハリン)間に連絡航路が開設された。以後終戦の昭和20年8月に閉鎖されるまでの22年間の業績を讃えるため、昭和45年11月に建立された記念碑だそうだ。稚泊連絡航路22年の歴史の中で行き来した乗客は284万人にものぼるという。( 稚内観光情報を参照 )

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.3 1/800秒 4mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
40.日本最北端線路の碑
昭和3年に現JR稚内駅が開業した頃は、線路は現在よりも北側にあった。平成23年4月に新駅舎開業に伴い、線路の車止めは現在のところになったが、駅前広場に昭和3年当時の、現在よりも北側にあった線路の車止めレールをJR北海道から寄贈を受けて、最北端の線路のモニュメントとして、ここに設置された。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.3 1/640秒 4mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
41.ロシア語が併記された標識
これは駅近くで撮った道路案内標識の写真だが、宗谷岬から戻ってくるときに通った稚内の市内では、道路案内標識の地名にすべてロシア語が併記されていた。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.3 1/200秒 39mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
42.稚内駅のホーム
16時49分発の「スーパー宗谷4号」で札幌に戻る。この区間は来た線を戻る他手がない。明後日に到達するJR最南端の駅「西大山」(枕崎の少し手前)まで約3,000kmある。

Nikon COOLPIX P610 f3.3-6.5​ ​4.3mm-258mm 16.05 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/160秒 14mm ISO100 ) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
43.最北端の線路の車止め
これは27の写真と同じく現在の最北端の線路の車止めだ。駅構内にさらに北に伸びていた線路の跡が示されている。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/250秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
44.急行「はまなす」 寝台車内(通路)
「スーパー宗谷4号」は21時55分に札幌駅に着いた。札幌で5分間の待ち合わせで出発する「急行はまなす」にあわただしく乗り込む。添乗さんは乗ってきた「スーパー宗谷4号」の到着が遅れはしないかと心配していた。無事、2段式のB寝台に落ち着く。一つの区画に2段ベッドが2組ある。私たちは友人夫婦と同じ区画だったが、知らないご夫婦同士の「同室」はお互い気を使うことだろう。この列車の終点青森には明日の朝5時39分に到着予定だ。夕食は駅弁で、「スーパー宗谷4号」の車内で済ませたので、あとは寝るばかり。寝台車には寝間着として浴衣が供えられていたが、着替えないでそのままベッドに横になって、知らぬうちに眠ってしまった。少し揺れるが、リズミカルな車輪の音が子守唄だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/250秒 6mm ISO1600 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。


2015年5月29日

日本一周鉄道の旅 5月15日~19日 (1) 新横浜-札幌


 2月の終わりに、年に1~2回、一緒に旅行に出かけるご夫婦から、或る旅行社が企画する「日本一周鉄道の旅 4泊5日」というツアーに行かないかとお誘いを受けた。これは面白いと思い、二つ返事でご一緒することにした。夫婦限定のツアーで、JRのフルムーン・パスを利用する。

  ありがたいことに出発は新横浜駅集合だった。自宅からタクシーでもそれほど遠くない、この時間帯にはタクシーがほとんど走っていないことは承知していたので、前日、タクシー会社に電話をして、朝6時に自宅前に来てもらったが正解だった。
 集合時間は6時45分だったが、6時20分くらいに新横浜駅に着いてしまった。お世話になる添乗員さんはもう来られていた。このツアーの参加者は13組の夫婦で計26名だそうだ。ご一緒する友人夫妻とも合流した。

 4泊5日のコースはおおよそ次のとおりである。14線、18本の列車に乗る。
 5月15日 新横浜(こだま)→東京(東北新幹線はやぶさ)→新青森(スーパー白鳥)→函館(スーパー北斗)→札幌 札幌泊
 5月16日 札幌(スーパー宗谷)→稚内 宗谷丘陵、宗谷岬などバス観光 稚内(スーパー宗谷)→札幌(急行はまなす) B寝台車中泊 
 5月17日 (急行はまなす)→青森(つがる)→新潟(上越新幹線とき)→高崎(北陸新幹線はくたか)→金沢(サンダーバード)→新大阪(ひかり)→岡山 岡山泊
 5月18日 岡山(九州新幹線さくら)→鹿児島中央(指宿枕崎線)→西大山(指宿枕崎線)→指宿 指宿温泉泊
 5月19日 バス観光(長崎鼻、城山桜島展望台観光)→鹿児島中央(九州新幹線さくら)→新大阪(ひかり)→新横浜

 さて、第1日目、東北新幹線の鼻の長い新型車両で一路新青森へ向かう。車窓から写真を撮ろうとするが、この「はやぶさ」は速すぎる。車内で駅弁が配られた。新青森到着は午前11時、乗り継ぐ列車の発車時刻まで1時間半ほどあったので、駅の外に出て、その駅弁を食べた。駅前にあるのはタクシー乗り場だけだった。
 新青森から乗ったのは「スーパー白鳥」という在来線特急だった。これで青函トンネルを潜る。このスーパー白鳥は電車だったが、函館から乗った「スーパー北斗」は振り子式のディーゼル特急で、それがとてもよく揺れるので、速く感じる。
  この日は札幌泊まり。ホテルに落ち着いたのは夜7時を過ぎていたが、せっかく札幌に来たのだからすすきのへ行ってみようと、出かけることにした。ホテルのフロントで"くつろげる居酒屋"を教えていただき、ものは試しで地下鉄に乗ってすすきのへ行く。教えてもらった店は地下鉄の駅を出てすぐ近くだった。貝の刺身がとても旨かった。

1.フルムーンパス
フルムーンと言えば、国鉄時代の上原謙と高峰三枝子のTVコマーシャルを思い出す。一躍、法師温泉が有名になった「フルムーン夫婦グリーンパス」のコマーシャルだった。今回のツアーはこの「フルムーン夫婦グリーンパス」を利用することになるが、全線グリーン車を利用できるわけではない。しかしながら、まず新横浜-東京間の「こだま」はグリーン車が用意されていた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/60秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
2.「はやぶさ3号」
東京駅7時36分発の「はやぶさ 3号」に乗り込む。我々が乗るのは普通車だった。「フルムーン夫婦グリーンパス」といえどもすべての列車でそのままグリーン車を利用できるわけではないようだ。にわか「撮り鉄」になり、先頭車両、実は最後尾の車両の写真を撮る。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
3.黒磯付近
東北新幹線の営業運転は時速320kmだ。速い。車窓から外の景色を撮ろうとするが、目の前を電柱やら茂みがさっと通り過ぎる。これは黒磯付近を通過中に那須連峰を撮った写真だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
4.会津磐梯山
「はやぶさ3号」は大宮を出ると次の停車は仙台だ。郡山、福島付近を通過中に左手に磐梯山が見えてくる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/1250秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
5.一ノ関付近
仙台発9時12分。この写真を撮ったのが9時28分という記録が残っているので、くりこまか一ノ関のあたりだと思う。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 30mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
6.新青森駅
11時に現在の東北新幹線の終点である新青森に到着した。東京から3時間40分である。C62が牽く「はつかり」の時代と雲泥の差だ。新青森駅の駅舎は立派だが、周囲は何もない。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/1250秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
7.「スーパー白鳥」 先頭車785系
これから乗車する「スー>パー白鳥11号」函館行が新青森駅に停車中だった。この電車で青函トンネルを潜る。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/1250秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
8.「スーパー白鳥」 789系
先頭車の次に連結されていた789系車両。HEATの文字が見られるがこれは「Hokkaido Express Advanced Train」の略だそうだ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
150527_008.jpg
9.懐かしい車両
この車両はとても懐かしい。昭和39年に東海道新幹線が開業し、新大阪から先の幹線をはじめとして昼夜兼行で使用可能な寝台兼用電車としてこの583系が登場した。新婚旅行でも、広島への出張でもこの車両に乗った覚えがある。初めての本格的な寝台電車であった。1967年に登場したこの形式をここで見られるとは思わなかった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1250秒 10mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
10.青函トンネル通過時刻予定表
「スーパー白鳥11号」に乗り込むtと前の座席の背もたれに青函トンネル通過時刻予定表が張られていた。これによるとこの列車は13時45分にトンネルの本州側入り口から青函トンネルに入り、13分後にトンネル最深部に到達、14時12分に抜ける。青函トンネル通過所要時間は27分である。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/30秒 6mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
11.蟹田付近
「スーパー白鳥11号」は青森から陸奥湾に沿って走る。本州側の蟹田に着く少し手前の海。これから青函トンネルに入る。函館着は14時58分だった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 14mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
12.函館駅出発前の「スーパー北斗11号」
次に乗る在来線特急列車は函館から札幌まで「スーパー北斗11号」だ。発車前に先頭に回り込んで撮る。この列車は振り子型の気動車281系で運行される。ところが、この列車は凄く揺れる。通路を歩くと座っている人にぶつかってしまいそうになる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/125秒 11mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
13.森と八雲の間
「スーパー北斗11号」は風光明媚な大沼を抜けて、森駅に到着する。次は八雲だ。もう40年以上も前のことになるが、北海道を友人の車で旅行していた折り、東京での勤務を終えて郷里の八雲に帰られた小児科のドクターを訪ねたことを思いだす。お土産に夕張メロンをいただいたのを覚えている。右手に内浦湾が見えるがどんよりと曇っている。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/160秒 11mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
14.間もなく苫小牧
登別を出た列車は次は苫小牧に停車する。時刻は夕方の5時45分ごろ。曇っていて窓の外は暗くなってきた。シャッター・スピートは遅くなり景色が流れる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/15秒 21mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
15.札幌駅北側
「スーパー北斗11号」は18時43分に札幌に着いた。ホテルはすすきのや大通公園とは反対側になる北側だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/20秒 14mm ISO1600 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
16.すすきのの賑わい
今晩の夕食は各自自由にということだった。折角、札幌に泊まるのだから、すすきのに出てみることにした。ホテルのフロントで教えてくれた「居酒屋」で食べたつぶ貝の刺身が甘くてとても旨かった。ビールは北海道限定の SAPPORO CLASSIC 。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/125秒 6mm ISO1600 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。
17.竹鶴の大きな広告
NHKの朝のTVドラマ「マッサン」ですっかり有名になったウィスキーの大きな広告版が誇らしげだった。この竹鶴というウィスキーの17年物はウィスキーの国際的コンテストであるワールド・ウィスキー・アワードで世界最高賞を受賞したという報道がされた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/100秒 6mm ISO1600 ) 露出補正 -0.3段
;クリックすると大きな写真になります。