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Atelierで“ICカードリーダー”が含まれるブログ記事

2022年1月29日

隠居の年始の仕事:e-Tax(インターネットで確定申告する)

年金生活者の年初めの仕事は、確定申告である。老齢化とともに、毎月の医療費は馬鹿にならない。この還付金を申請するのが最もおおきな目的である。この年になっても、医療費が年間10万以下の元気な人も多いと思うが、若いころからメタボリックシンドロームを持っていると結構な治療費となる。

 2008年に、e-Tax を始めて以来、改良されて便利になってきているが、その分手順が毎年変わってくる。Windowsやブラウザーもかなりの速さで変化してきているので、年一度の仕事であるが、毎年新しいことを覚えていかねばならない。国税庁もITの変化に対応していくのも大変だろうが、それを使う国民も変化に追いついていかねばならない。

 毎年、国税庁が親切なページを作っている。政府は、マイナンバーカードとe-TAXの普及に一生懸命のようだ。e-TAXのページは、国税庁が用意してくれている。
「確定申告書の作成はこちら」というボタンをクリックすれば、「国税庁 確定申告書等作成コーナー」に導いてくれる。
 私は、毎年e-Taxしているので、昨年の申告書データを利用するを選んだ。(昨年にPCを買い替えたので、保存データを探すのに、いささか苦労はしたが。)

 e-Taxには次の4つの選択肢がある。

  1. マイナンバーカードとマイナンバーカード読取対応のスマートフォンを利用する。
  2. マイナンバーカードとICカードリーダライタを利用する。
  3. 税務署で発行されたID・パスワード方式の届出完了通知を利する。
  4. 作成した申告書を印刷し、郵送等により提出する。

1.の方法もあるが、スマホでの操作は、あまり得意でないので、2.の方法を選んだ。こんな時に使わないとe-Tax を始めたころに求めたICカードリーダーは宝の持ち腐れである。実際、年に一度このために使うだけである。e-Tax の作業をしているあいだマイナンバーカードをカードリーダーの上に載せておけば何かと便利である。

あとは「令和3年分の作成」「所得税」と進むと【マイナポータルと連携する】【連携しないで申告書等を作成する】の二者択一の画面になる。注意書きをよく読んでみると、マイナポータル連携では、医療費控除に関するデータは「令和3年9月から12月診療分」しか得られないことになっている。私は、年間を通じて医療機関に世話になっているので、非常に助かる連携と思ったが、「連携しないで作成する」を選んだ。来年以降は、OKのようだが、果たしてすべての医療機関が応じてくれるのだろうか。マイナンバーカードが健康保険証がわりになるとという施策をすすめているようだが、少なくとも私がお世話になっている医療機関では、まだ一軒も採用されていない。

ガイダンスに沿って進めていくと「所得税の過去の年分のデータを読み込むように指示される。昨年、PCを買い替えたときに辛うじてデータは外付けのHDDに保存していたので助かった。ただし、一から入力してもたいしたことはないようである。そうするとようやくデータの入力画面となる。
所得申請ページでは、赤く色分けされた「読込内容を確認」と表示されている項目は、読み込んだデータから情報が引き継がれてる。私の場合、雑所得の年金部分である。送付されてきている源泉徴収票から入力する。

昨年は、NISA枠の株式しか売買していないので、それ以外の所得はない。
次は、所得控除の画面である。これらの項目も、項目ごとに丁寧に作られているので、指示通りに入力すればよい。私は、医療費控除は医療機関毎に年間集計した額を入力している。これが一番面倒な作業である。来年度から、マイナーポータルとの連携できておればますます便利になってくる。

最後のデータの送信で、マイナンバーカードをICカードリーダーで読み込む事が求められるので、マイナンバーカードを乗せたまま作業をすればよい。

 昨年は、確定申告が始まる日に、還付金が振り込まれたが、今年はどうだろうか?
追記:還付金は、2月14日に、指定口座に振り込まれました。

所得控除項目入力画面         ICカードリーダー
e-Tax-03.png      DSC_0196.jpg


2009年1月25日

年金生活者の e-Tax 確定申告体験(2年目)

 昨年はじめて e-Tax を利用して確定申告をした。
 今年20年度の申告内容は、昨年と同じように、国民年金、企業年金、わずかばかりのホームトレードに関する申告(特定口座は、源泉課税をしていない)、主としてメタボ治療と歯科にかかった費用の医療費控除である。
 1月20日過ぎに証券会社から送られてきた「特定口座年間取引報告書」を最後に、国民年金・企業年金の源泉徴収票、生命保険料控除証明書、国民健康保険の支払い証明書が集まった。蓄めておいた病院・医院・歯科医・薬局などの領収書は、家内が集計してくれた。 医療費控除の明細には、かかった病院・医院・歯科・薬局などごとに入力するので、集計をするときに区分しておいた方がよい。
 それに、住民基本台帳カードと1年に1回このときしか使わない IC カードリーダーを USB 接続した。

 これだけ準備して、ネット上で確定申告に取りかかると昨年と違って今年はわりあいすんなりといったが、少しつまずいた部分もあるので、来年のために記録しておこうと思う。

 私が自分の申告行った行った方法は、以下のようである。
 掲載したスクリーンショットは、クリックすると大きくなります。クリックすると大きくなります
  1. 国税庁の確定申告のページにアクセスする。e-Tax のページにいくと自動的に右のスクリーンショットに示す「平成20年分確定申告特集」のページにジャンプする。






  2. クリックすると大きくなります
  3. 「確定申告書等作成コーナーへ」をクリックすると出てくる「作成再開」をさらにクリックすると「平成20年分作成コーナーの確定申告書等の読込画面表示の案内がでてくるので、「所得税の確定申告」を選択すると右のスクリーンショットのような「確定申告書データ読込」画面が出てくるので、保存ファイル名右の参照ボタンをクリックして、昨年保存しておいた19年の所得申告データ(拡張子 .data のファイル)を指定して読み込む。(私の場合、昨年のデータをどこにしまい込んだかを探すのに少々時間を要した。)読み込むと読込項目の選択画面がでてくるので、昨年と変化はないので、そのまま読み込んだ。

  4. クリックすると大きくなります
  5. 先のページの下の方に、提出方法を選択する項目があるので、「電子申告により税務署に提出する。」を選択し、「保存データ読込」ボタンをクリックすると「申告書B」の様式が表示される。
     配偶者や扶養家族については昨年と変化がないから、昨年と同じ条件で配偶者控除などの額が既に記入されている。
     申告すべき項目(収入金額等:公的年金等、所得から差し引かれる金額:医療費控除・生命保険料控除、右下の申告所得第三表にある所得金額:株式の譲渡所得等)をクリックするとそれぞれ個別のフォームが用意されているので、用意した書類をもとに金額を入力する。金額以外の項目は昨年のデータにもとづいて記入されており、入力が至極簡易になっている。
     税金の計算の部分に「電子証明書等特別控除」という項目があるが、私の場合昨年5000円を取得しているので今年は該当しない。
    クリックすると大きくなります 昨年、ホームトレードしていた株式の一社が上場廃止になってしまった。この場合、証券会社に申請すれば次年度には持ち越しができないが、当年度の損失としてしてもらえる証明書がもらえる。(証券会社から送られてきたこの書類は、税務署に郵送しなければならない。)申告所得第三表にある所得金額:株式の譲渡所得等をクリックしたときに出てくる画面「株式等の譲渡所得等(取引区分の選択)」に、「特定管理株式が価値を失った場合の特例の適用がある。」という項目があるので、これをチェックしておくと、順序を追って入力が必要な様式を表示してくれる。これらを順次入力していくと申告書第三表の所得金額を自動的に計算して表示してくれる。



  6. クリックすると大きくなります
  7. 「申告書B」を入力し終えると、地方税に関する項目、住所・氏名などを入力する画面が出てくるので、これらを入力して確認し、データ保存を指示通りに終えると「送信準備(利用者識別番号等の入力)」画面が表示されるので、「利用者識別番号」(昨年度に取得していた)を入力し、同じ画面の下の方にある「送信方法の選択」で「当コーナーから直接送信する」「作成した所得税申告書のみを送信する」をチェックして、指示通り IC カードリーダに住民基本台帳カードをセットして、暗証番号(住民基本台帳カードの暗証番号と利用者識別番号の暗証番号)などを入力して送信する。ところが、これが何度繰り返しても送信エラーになる。昨年も同じところでつまずいた。
  8. 昨年を思い出して、先ほどの画面の「送信方法の選択」で「電子申告用データを保存して e-Taxソフト等を利用して送信する」に切り替えた。すると「電子申告用データの保存」ボタンがあらわれるので、これをクリックして、「20年所得電子神告用データ.xtx」と表示される拡張子が .xtx となるファイルを保存する。表示されるファイル名の申告という字が神告になっているのはびっくりするが。
  9. 昨年インストールしていたe-Tax ソフトを立ち上げると最新のバージョンかどうかの確認ポップアップがでるので、指示通り最新にバージョンアップする。
     「利用者選択」→「作成済みファイルを選択」で自分のファイル(拡張子は .ncc となっている)を選択し OK とする。
    クリックすると大きくなります 次に、左メニューから「作成」→「申告・申請等」を選んで出る画面で「組み込み」ボタンをクリックすると、右スクリーンショットのように 組み込みするファイルを選択するポップアップがでるので、参照ボタンを使って上で保存した、「20年所得電子神告用データ.xtx」ファイルを指定し、適切な名前をつけて(なんでもよい)OK する。
  10. 次に、左メニューの「電子署名」→「電子署名」を選択すると組み込んだファイルが表示されるので、それをクリックして下の署名ボタンをクリックするとでてくる指示通りに「住民基本台帳カード」をICカードリーダーにセットするなどして、電子署名を行う。これは、上の 4. で書いたと同じ行為であるので、上の 4. での電子署名とは重複している。 
  11. クリックすると大きくなります次に、左メニューの「送信」で先ほどのファイルを送信して上手くいくとメッセージボックスに、右のような内容を持つ受信通知が届く。
     確定申告は、2月16日から3月16日までであるが、e-Tax では、1月19日から受け付けてくれているようだ。




  12. クリックすると大きくなります
  13. ただ、税務署への書類郵送は全くなくなったわけではなく、「送信票兼送付書等印刷」画面の「印刷画面の表示」で右のように表示されるように、申告書等送信票と、私の場合「金融商品取引業者から交付された価値喪失株式に係る証明書」とを郵送しなければならない。



 昨年は初めてだったので、ずいぶん時間がかかったのだが、今年は2時間ほどで終えることができた。おかげで、いくばくかの税金が還付される。
 ただ、この確定申告をすることによって、ずいぶん多くの国民健康保険料を支払っており、源泉徴収されているとはいえ多額の税金も払っていることがよくわかる。6月にくる市民税の通知も恐ろしい。
 サラーリーマン時代は、会社に任しておいたら全てやってくれていたのに年金生活に入ってからは自分でしなければならない。少々理解を要するが、このような e-Tax 制度は簡便でありがたいと思っている。


クリックすると大きな写真になります(追記:2009/2/12)
税務署から還付金振込通知書が、2009年2月12日にシールを貼ったはがきで届いた。ネットで振込口座を確認すると、2月10日に振り込まれていた。普通には、皆さんまだ申告もされていないからずいぶん早い話である。



2008年2月 1日

年金生活者の e-Tax 確定申告体験

 退職後、国民年金と企業年金およびわずかばかりの株式売買益を合わせた確定申告している。昨年までは、国税局がネットで提供している、下の所得税の確定申告書コーナーを利用して確定申告書を作成・印刷して、証憑をつけて管轄税務署に郵送していた。
注:セキュリティ上の問題か、下のページには直接リンクが張れない。行き着くには、「e-Tax で確定申告」のページから、「e-Tax を利用しない場合又は作成を再開する場合はこちら」のバーをクリックし、「所得税の確定申告書」をクリックする。


 今年度は思い切って、ネットを通じて申告できる e-Tax に挑戦してみることにした。私のような確定申告を目指しておられる年金生活者も多いと思うので、体験を備忘録的に記してみたいと思う。個人の体験談なので、正確性について保証するものではありません。

 e-Tax での申告については、国税庁の「e-Tax で確定申告」のページが詳しいので、そちらを参照して欲しい。それぞれのページは懇切丁寧にインストラクトしてくれているので、指示通り数字を入れていけば e-Tax の登録ができ、申告書を作成し、送信できるが、沢山のページがありすぎて、歳をとって固くなった頭では混乱してくる。

 e-Tax をするためには、事前に準備が必要である。
  1. 市役所で住民基本台帳カード(ICカード)を取得する。
  2. 市役所で電子証明書を取得する。
    この1. 2. については同じ窓口で同時に発行してくれる。費用は両方合わせて、¥1000 だったと思う。
    参照ページ:http://www.e-tax.nta.go.jp/systemriyou/systemriyou3.html
  3. ICカードリーダーを購入する。大型の電気店でも置いていないので、ネットショップで求めた。¥3,000 ちょっとで手に入ると思う。e-Tax で申告すれば、5,000円の補助がある。
    (追記:2009/2/5)最近は、電気量販店にいけば沢山のICカードリーダーが積んである。昨年、量販店の店員に買いに来る人が増えると進言しておいたが、その通りになっているらしい。私は、次のカードリーダーを使っている。 Amazon では、すでに ¥2000 になっているようだ。
    日立 USB接続 公的個人認証用 接触型ICカードリーダー ライター HX-520UJ.K
    日立 (2008-12-19)
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    おすすめ度の平均: 5.0
    5 e-Tax申請用に購入、問題なく使えます
    5 e-TAX申請用に購入しました
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 これで準備は終わりであるが、もちろん入力に必要な数字は、年金の源泉徴収票を揃えたり、年間医療費合計額の計算などが必要である。医療費控除は、支払った医療費が年間10万以上の金額を課税所得から控除してくれる。逆にいえば、お元気で医療費をそんなに使っておられない方は、計算しても意味がない。

 上の「e-Tax で確定申告」のページでも案内があるように、 e-Tax をはじめるには、
  1. パソコンの環境を整備する。よほど古いネット環境でない限り、問題はないだろう。

  2. 上のページの「登録する」ボタンをクリックすると開始届出書を作成・送信する方法が案内されているので、それに従って、開始届出書を提出して、利用者認識番号を取得する。

  3. 開始届出書を作成・送信する前に、「財務省認証局」および「財務省運用支援認証局」のルート証明書をインストールする必要がある。インストールは、次のページに指示がある。
    http://www.e-tax.nta.go.jp/todokedesyo/kaishi_confirm.html

    上手くインストールできれば、以下のような手順で確認できる。(IE6、7とも)


  4. うまく開始届出書を作成・送信できれば、以下のような「利用者識別番号等の通知」が送られてくる。

  5. 次に、利用者情報の入力、電子証明書の登録、納税用確認番号の入力などを行って初期登録する。ただ、上のページで「初期登録」に進む前に、公的個人認証利用者クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)の最新版をダウンロードしておく。

  6. 「初期登録」に進むと利用者情報の入力画面が出てきて、住民基本台帳カードをICカードリーダーで認識する。「JPKI利用者ソフト」が、古いバージョンだと、エラーコード:AF0020-322がでて上手くいかない。だけでなく、InternetExplorer が開けない状況になったりする。

  7. 次に、Step3 の「作成・送信しよう」→「確定申告書作成コーナー」→「所得税の確定申告書」に進むと一番上に示した「所得税の確定申告書作成コーナー」の画面になる。私の場合、わずかばかりの株式売買差益があったので、「分離課税の申告書」を選択した。

  8. 「分離課税の申告書」を選択(他の申告でも同じと思うが)すると次の画面になるので、「電子申告により税務署に提出する。」を選択する。

  9. 申告書の作成は、印刷・郵送していたときと同じである。今年からは、地震保険がついていない損害保険の所得額控除はないようだ。

  10. 作成したデータを e-Tax へ送信する方法については、「確定申告書作成コーナーから e-Tax へ直接送信する方法」の案内に従って行う。この作業の中で、作成した申告書を保存することができるページが出てくるので、PCの適切なフォルダーに保存しておく。拡張子が、.rtx というファイルができる。

  11. 申告データの送信は、e-Tax ソフトをダウンロードしてインストールすることでもできる。後々の処理を考慮すれば、e-Tax ソフトで処理する方がいいかもしれない。以降は、e-Tax ソフトを利用した例を記す。(e-Tax ソフトでも、電子証明書の登録、納税用確認番号を登録できる。)

  12. まず、e-Tax ソフトのメニューボタンから、「利用者選択」→「新規作成」を選択して先に通知された利用者識別番号を入力して利用者として登録する。

  13. 次にメニューボタンから「作成」→「申告・申請等」を選択して、画面右下の「組み込み」をクリックすると組み込む申告・申請等ファイルを指定するポップアップ画面となるので、10. で保存したファイルを指定する。

  14. 次にメニューボタンから「電子署名」のアイコンをクリックすると先ほど組み込んだファイル名が表示されるので、これを反転させて右下の「署名」ボタンをクリックし、ICカードリーダーに、住民基本台帳カードを差し込んで続けると電子署名が終わる。

  15. 次にメニューボタンの「送信」から送信アイコンをクリックすると先ほどのファイルが表示されるので、これを選んで右下の送信ボタンをクリックすると送信が始まるはずである。送信先は、e-Tax(受付システム)である。

  16. 無事にe-Tax(受付システム)に受信されたかどうかは、次のメニューボタンの「メッセージボックス」で確認できる。「メッセージボックス」のアイコンをクリックすると、今まで e-Tax(受付システム)で受信した受信した受信通知が示される。

    その中の手続名 「所得税申告」行を反転させ、右下の「詳細表示」ボタンをクリックすると下のような画面が表示される。


  17. e-Tax で申告する場合は、証憑の提出は求められていない。これが、e-Tax で申告する一番の理由であるが、申告書送信票は郵送しなければならない。「申告書送信票」は、上の画面の「送付書表示」ボタンをクリックすると印刷画面が現れるので、これを印刷して所轄税務署に郵送する。これで手続きは終わりのようである。

 e-Tax を試行錯誤してみて、このシステムは私のような素人でもできないことはないが、やはり税理士さんのようなプロ向けではないかという感じである。個人では年に1回しか使わないシステムであるから、折角やり方を習得しても来年までは記憶できないかもしれない。そう言う意味で、ブログに備忘録的に残しておくことは意味があるかもしれないが、来年はまた所得税制が変わって、新たな学習が必要になるだろう。まあ、幾ばくかの還付があるのが救いである。