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2017年11月 5日

馬車道150年 11月1日

台風22号もようやくいなくなり、久しぶりに青空が戻ってきた。21号、22号と各地に大雨による被害をもたらし、被災されたかたがたにはお気の毒に思う。
  横浜で何かイベントはないかなと思っていたところ、「馬車道150年記念」を知った。横浜の馬車道はみなとみらいの萬國橋から、関内の吉田橋までの道のことで、150年前に、開港場横浜の交通の軸線として設置され、乗り合い馬車が行き交ったという。通りには銀行や商店が立ち並び、ガス灯、街路樹など西洋文化を取り入れた街に育っていったそうだ。天気も良いので、150年記念の馬車道を歩いて見ようと思い立った。
  桜木町から汽車道を歩いて萬國橋に行く。萬國橋を渡って、関内駅方面へ続くまっすぐな1km弱の道が馬車道だ。10月31日から11月3日まで「馬車道まつり」が行われている。3日(祝日)には「馬車・人力車試乗会」があり、馬車道通りに鹿鳴館時代の淑女の衣装を身につけたモデルが登場し、文明開化の雰囲気を再現するという。
 道筋にはワゴンセールの店などが出されているが、平日の、それも午前中ということで、それほどに賑やかではなく、あっという間に吉田橋についてしまった。
 しばらく行ってなかった伊勢佐木町を途中まで歩く。「有隣堂」が懐かしく、まだそこで頑張っている。
 2014年11月のクラス会で、中学時代の友人が入選したと知らせてくれた横浜美術協会主催の「ハマ展」が、今年も開催されていた。チョウが描かれた作品が見たくて、桜木町からバスに乗って紅葉坂で降り、会場の横浜市民ギャラリーに寄ってきた。

1.港一号橋梁
桜木町の駅前広場を日本丸が係留されているところへ渡り、汽車道を歩く。汽車道は鉄道廃線跡を利用して1997年に開通したプロムナードである。汽車道には三つの橋梁が架かっているが、これらもそれぞれ横浜市の歴史的建造物に認定された貴重なものだ。最も桜木町駅寄りのこの橋梁を「港一号橋梁」という。次の「港二号橋梁」とともに、どちらも1907年(明治40年)に臨港鉄道用に敷設されたものだそうだ。鉄道院の設計、アメリカン・ブリッジ・カンパニー社によって建造された代表的な米国式トラス橋で、それまでの英国式トラス橋に代わるものであったという。新港地区寄りの「港三号橋梁」はそもそもは夕張川橋梁であったものが後に大岡川橋梁の一部として使われ、現在汽車道の一部として移設されたものだという。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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2.汽車道から見る 観覧車、グランド インターコンチネンタル ホテル
気持ちの良い日だった。整備されている汽車道をのんびりと歩く。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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3.汽車道の名残り
汽車道は細長い人工島と橋梁とを組み合わせて整備されたもので、そもそもはかつての新港埠頭の物資輸送に使われた臨港鉄道の遺構を保存・利用したものだ。汽車道の路面にはそのレール跡が残されている。1989年(平成元年)に開催された横浜博覧会の際にはこの路線跡を利用して桜木町から山下公園まで汽車が走ったという。​​

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f4.5 1/1250秒 21mm ISO125 )露出補正 なし
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4.萬國橋
汽車道が横浜国際船員センターの建物に近くなると右手に 萬國橋 が見えてきた。川面に練習をするボートが見える。橋の向こうにはクイーン(横浜税関)の搭も見えた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f4.5 1/1250秒 37mm ISO125 )露出補正 なし
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5.萬國橋の上から
萬國橋を渡りながら、今通ってきた汽車道の方を眺めると、ランドマークタワーが水面に映ってきれいだった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f4.5 1/1250秒 15mm ISO125 )露出補正 なし
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6.萬國橋のたもと
萬國橋を渡り切って振り返る。現在の橋は1940年(昭和15年)に完成した二代目だそうだ。ここを背に関内の吉田橋へと馬車道は始まる。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f4.5 1/1250秒 32mm ISO125 )露出補正 なし
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7.海岸通り4丁目交差点
海岸通り4丁目交差点の交差点に立つと、右側に 横浜第二合同庁舎が見えた。元は1926年(大正15年)に再建された横浜生糸検査所だそうだ。1990年(平成2年)に横浜市認定歴史的建造物として認定されている。キング(神奈川県庁本庁舎)にも似ている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f3.5 1/1250秒 11mm ISO125 )露出補正 なし
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8.道路に埋め込まれたタイル
海岸通り4丁目を左に行ったところに日本郵船歴史博物館がある。ここは館内撮影禁止であった。歩道には横浜らしい図柄のタイルが埋め込まれている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f4.5 1/1250秒 9mm ISO125 )露出補正 なし
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9.旧富士銀行横浜支店
馬車道の海岸通り4丁目交差点を渡ると左側に東京藝術大学と銘がある建物があった。この建物は旧富士銀行横浜支店だ。2002年に横浜市が建物を取得、2003年度には、横浜市認定歴史的建造物に認定された。2005年より、東京藝術大学大学院映像研究科馬車道校舎として利用されているのだ。1929年に竣工、1954年に改築された重厚な建物である。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f4.5 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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10.神奈川県立歴史博物館
馬車道を館内に向かって歩いていくと、次の南仲通との交差点の右角に神奈川県立歴史博物館が見えた。ここは以前に見学したことがある。この建物は横浜正金銀行本店として1900年(明治33年)に着工し、1904年(明治37年)に完成した。1923年(大正12年)9月1日の関東大震災の火災により建物のドームが焼失している。wikipediaによると昭和22年には、横浜正金銀行を引き継いだ東京銀行が発足し、東京銀行横浜支店として使用された。1964年(昭和39年)に神奈川県が建物を買い取り、建物の増築・改修工事を行い、関東大震災で焼失したドーム屋根の復元を行った。1967年(昭和42年)3月20日に神奈川県立博物館として開館した。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f3.2 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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11.JRAも出店
角に県立歴史博物館がある交差点から先が馬車道の商店街である。2016年(平成28年)5月30日(月)から2018年(平成30年)4月下旬までの約2年間、改修工事のため全館休館になっている県立歴史博物館の石垣の脇に横浜の根岸にあるJRAの「馬の博物館」の展示が出されていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f3.2 1/1250秒 14mm ISO125 )露出補正 なし
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12.馬車道まつり
10月31日から11月3日までは馬車道商店街による馬車道まつりが開催されていて、太田町の通りを過ぎると馬車道の両側はワゴンセールの出店が並ぶ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1000秒 37mm ISO160 )露出補正 なし
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13.JAZZ on 馬車道ストリート
関内ホールの前の広場には「JAZZ on 馬車道ストリート」のステージがあって、この時間は神奈川大学JAZZ研究会の演奏が行われていた。この時、キーボードを演奏していたのはどうやら通りがかりのお客さんだったようだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1250秒 30mm ISO125 )露出補正 なし
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14.ベイスターズ頑張れ
折から野球の日本シリーズが行われ、10月31日からここ横浜スタジアムで3連戦だ。この時点でベースターズは0勝3敗で崖っぷちである。横浜みやげの菓子を製造・販売している「ありあけ」という会社が、"日本一応援"とワゴンを出して、「ありかけ横浜ハーバー」を売っていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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15.吉田橋
関内のJR京浜東北線ガードをくぐった。その前に、下を通る高速道路の上に架けられた 吉田橋があった。1859年(安政6年)の横浜港開港の頃に仮橋が入江に架けられた。そして、1869年に架けられた2代目の橋は、日本初の無橋脚鉄製トラス橋で日本で2番目の鉄製の橋梁として知られるという。現在の橋は1978年に完成した5代目だそうだ。ここで萬國橋から続く馬車道は終わる。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f3.5 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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16.伊勢佐木町
馬車道を背に吉田橋を渡ると伊勢佐木町の商店街だ。来年1月には青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」の発売30年を迎えるという。伊勢佐木町商店街は、開港以来、港に続く散歩道として愛されていて、創業明治・大正の老舗が建ち並ぶ。ひところに比べて寂れた感じがしていたが、行ってみるとなかなか賑やかである。中国語の会話が聞こえる。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1000秒 37mm ISO125 )露出補正 なし
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17.有隣堂本店
神奈川県、東京都、千葉県と約45店舗と多くの店を展開する書籍、文房具を扱う有隣堂は、ここが本店である。1894年(明治27年)頃 、 大野貞造が有隣堂を横浜市吉田町に開業し、1909年(明治42年) に 松信大助(大野の実弟)がのれんわけされて伊勢佐木町に第四有隣堂を開店したそうだ。戦災に遭い、戦後、土地は米軍による接収を受け、伊勢佐木町に復帰したのは昭和31年だそうで、ここにこのビルが建設された。その頃私は中学生だったが、伊勢佐木町へきて、有隣堂に寄るのが楽しみだった。懐かしい。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.2 1/1000秒 14mm ISO125 )露出補正 なし
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18.旧横浜松坂屋西館
昭和6年(1931年)に竣工した地上7階地下1階の鉄筋コンクリート造の旧横浜松坂屋西館。横浜松坂屋は2008年10月26日に営業を終了した。144年間、野澤屋の頃から、伊勢佐木町、そして横浜の発展を見守り続けてきた老舗は、25年間連続赤字という業績不振から抜け出すことができずに、ついに終止符を打った。横浜松坂屋西館は、本館とともに1945年(昭和20年)5月29日の空襲の際にも焼失を免れた。平成16年(2004)に「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づいて、「横浜歴史的建造物」に認定されている。現在はJRAエクセル伊勢佐木場外勝馬投票券発売所が入っている。平成12年(2000)に西館をJRAに貸して、有料会員制の場外馬券場に変わって以来、その賃料収入で経常黒字は達成していた。一方、横浜松坂屋本館の跡地には「カトレヤプラザ伊勢佐木」が、松坂屋時代の建物の雰囲気の一部を再現した建物で2012年2月8日にオープンしている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
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19.ハマ展
関内の駅前から横浜駅行きのバスに乗り、紅葉坂で下車した。文字通り坂を上って6~7分で「横浜市民ギャラリー」に到着した。目的は「ハマ展」鑑賞である。特に日本画にはチョウをテーマにした作品が多い。受付で展示作品撮影の許しを得た。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f3.2 1/1250秒 15mm ISO125 )露出補正 なし
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20.ハマ展展示風景
地階から3階までのフロアーが使われ、洋画、日本画、彫刻、写真の作品が並ぶ。「ハマ展」は横浜美術協会が創立された1919年に始まった「横浜美術展」が前身である。戦争で中断したが1946年に再開して今回第73回を迎える。横浜ゆかりの芸術家たちが出品した歴史ある公募展であるとのこと。(カナロコによる)

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.2 1/1000秒 13mm ISO500 )露出補正 なし
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21.「小さい卵から私は生まれました」 井上寛子氏の作品
洋画である。オナガアゲハの♀と思われる黒いチョウを中心に白、黄色のチョウが描かれていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.5 1/1000秒 15mm ISO1250 )露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
22.「貨物駅跡」 寺西孝雄氏の作品
日本画である。私の好きな絵だった。会員推挙 協会賞を受けられている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1000秒 27mm ISO1600 )露出補正 なし
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23.「一隅」 竹内直昭氏の作品
これは写真である。凝った構図の作品に仕上がっている。画と見紛うがアゲハチョウを見ると確かに写真のようだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1000秒 21mm ISO2500 )露出補正 なし
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24.「朝焼け」 加藤正一氏の作品
これは日本画である。描かれているのはクロアゲハの♀だろう。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f1.8 1/1000秒 9mm ISO400 ) 露出補正 なし
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25.「朝焼け」部分
前翅の中室、基部から外縁にかけて灰白色の模様、腹部の縞、そして羽化まもないチョウに見られる外縁の白い縁などとてもリアルに描かれている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f1.8 1/1000秒 9mm ISO640 ) 露出補正 なし
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26.「ネパールの女(ひと)」 倉賀野廣氏の作品
地階には彫刻も展示されていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f1.8 1/1000秒 9mm ISO500 ) 露出補正 なし
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27.伊勢山皇大神宮
ハマ展の見学を終え、登ってきた道を紅葉坂へと下る途中の左に、大きな鳥居がある。以前にも来たことがあるが伊勢山皇大神宮という。七五三のお祝に来ている家族が目立つ。神奈川県宗社、また横浜ならびに横浜港の総鎮守とされ、「関東のお伊勢さま」「汽笛の聞こえるお伊勢さま」としても知られているそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影( f2.8 1/1000秒 22mm ISO160 )露出補正 なし
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2014年11月 7日

神奈川県立歴史博物館 10月29日


 関内駅近くの尾上町というところに用があり、かみさんと一緒に出掛けた。用事はすぐに済み、先週の金曜日(10月24日)、テレビ東京の「L4YOU」という番組の「レトロ&歴史を満喫!横浜さんぽ」で紹介された馬車道にある「グリル・エス」という創業60年の洋食店でランチにすることにした。
 「グリル・エス」で食事をした後、すぐ近くにある神奈川県立博物館に寄ってみた。常設展は、
  1. さがみの古代に生きた人びと
  2. 都市鎌倉と中世びと
  3. 近世の街道と庶民文化
  4. 横浜開港と近代化
  5. 現代のかながわと伝統文化
で構成されていて、神奈川ならではの内容は見ごたえがあった。受付て写真撮影の可否を聞いたところ、館内の撮影は許可証を発行するが、展示物の撮影は不可、また、ブログ等への掲載は不可とのことだった。いただいた許可証を首から下げて中に入った。
 神奈川県から出土した縄文時代の人面把手(土器のとってに、人間の顔を表現したもの)などの土器、古墳時代の馬形埴輪などは、その当時のデザインとは思えぬような美しさがある。
 また、明治3年に京都の陶工宮川香山が横浜に移住し、野毛山に窯を築き、翌4年に現在の横浜市南区庚台に移転して本格的に陶磁器の制作を開始した「眞葛焼」は素晴らしかった。ジャポニスクブームに沸く欧米諸国で大いに人気を得たという。

1.馬車道十番館
尾上町で用事を済ませ、今日の一つの目的である「グリル・エス」を探す。以前に食事をしたこともある馬車道十番館が見えた。文明開化のモダンな息吹を今に伝えようとする店構えは、明治の西洋館を再現し、開港当時の建築様式という。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 6mm ISO200 ) 露出補正 なし
馬車道十番館<
2.「牛馬飲水」
六道の辻通りに面した馬車道十番館の店の前に、神奈川縣動物愛護會、社團法人帝國競馬協會と古い字で書かれた、牛馬の飲水槽があった。横浜開港の頃、馬車道にはたくさんの馬車が行き交い、横浜馬車道十番館前には牛馬飲水所があったそうだ。横浜資料保存会の説明書きからは、この牛馬飲水槽は大正6年に当時陸上交通の主力であった牛馬のために、現在の横浜市磯子区八幡橋際に設けられたものがここに移設されたことがうかがえる。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5 1/1250秒 16mm ISO200 ) 露出補正 なし
「牛馬飲水」;クリックすると大きな写真になります。
3.グリル・エス
テレビ東京の「L4YOU」という番組の「レトロ&歴史を満喫!横浜さんぽ」で紹介された馬車道にある「グリル・エス」という創業60年の洋食店である。少し歩いたが、六道の辻通りをみなとみらい21のほうへ歩き、左に入ったところに探し当てることができた。こじんまりとした店だ。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/400秒 6mm ISO200 ) 露出補正 なし
グリル・エス;クリックすると大きな写真になります。
4.グリル・エス 店内
この日はここで昼食と決めてきた。店内に入る。時間は11時45分。10卓ほどあるテーブルのうち、2つにはすでにお客さんがいた。私はスパゲティー・ナポリタン、かみさんはオムライスを注文した。量が多い。でも頑張って、2人で完食した。味も良い。12時を過ぎるころ、満席になっていた。常連さんが多い。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/13秒 8mm ISO200 ) 露出補正 なし
グリル・エス 店内;クリックすると大きな写真になります。
5.神奈川県立歴史博物館
食事の後、すぐ近くにある、この日第2の目的であった神奈川県立歴史博物館に向かう。横浜港へ向かって歩くとすぐその石造りの外壁が見えた。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1250秒 21mm ISO200 ) 露出補正 なし
神奈川県立歴史博物館;クリックすると大きな写真になります。
6.神奈川県立歴史博物館 馬車道通り入り口
博物館の受付は、馬車道通り入り口の裏側にある。65歳以上は100円で入れる。先に記したように、館内の写真撮影は、許可証を首から下げてノーフラッシュでOKだったが、個々のの展示品の写真を撮ることや、撮った写真をブログ等に載せることは不可とのことだった。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/200秒 6mm ISO200 ) 露出補正 なし
神奈川県立歴史博物館 馬車道通り入り口;クリックすると大きな写真になります。
7.旧横浜正金銀行本店 国指定重要文化財
神奈川県立歴史博物館の建物は、旧横浜正金銀行本店の建物だった。明治37年に建設され、ドイツの近代洋風建築の影響を受け、明治時代の貴重な建造物であることから、昭和44年3月12日に国の重要文化財の指定を受けていると記されている。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/200秒 6mm ISO200 ) 露出補正 なし
旧横浜正金銀行本店 国指定重要文化財;クリックすると大きな写真になります。
8.神奈川県立歴史博物館 全景
馬車道通りの反対側にわたり、その堂々とした全景を撮った。まだ1時20分なのに、陽は傾いてきている。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 6mm ISO200 ) 露出補正 なし
神奈川県立歴史博物館 全景;クリックすると大きな写真になります。
9.ガス灯の名残
現在の馬車道のガス灯は、日没ごろから深夜0時まで毎日点灯されて、商店街を彩る現役のガス灯だ。平成15年のガス灯完成時に東京ガスから寄贈されたイギリスからやって来た4基のガス灯を加え81基のガス灯が、馬車道商店街を照らしているそうだ。このガス灯ではないようだが、イギリスのロンドンの南、森に囲まれた憩いの場として人々から愛されたシェフィールドパーク内に立っているものと同じガス灯もあり、1872年(明治5年)に日本最初のガス灯が馬車道に灯されたことを記念して、県立神奈川歴史博物館の近くに設置されている。

Canon PowerShot G12 f2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/800秒 6mm ISO200 ) 露出補正 なし
ガス灯の名残<;クリックすると大きな写真になります。