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2019年10月31日

苗場の紅葉 田代ロープウェイと苗場ドラゴンドラ(前) 10月26日

10月25日は、 九州南部から太平洋側を進む低気圧と、小笠原に被害をもたらし、列島から離れたところを通過していった台風21号のため、また、千葉県を中心に大雨が降った。千葉では9人の方々が亡くなり、福島でも1人のかたが死亡された。ご冥福を祈る。
 翌26日は、2か月前に予約していた某旅行社の「越後紅葉5景! 日本最長5481m!苗場ドラゴンドラ 日本一の瞬間地上高230m!田代ロープウェイ&二居湖」という日帰りバスツアーがあった。大雨の予報からキャンセルかなと思っていたが、旅行社からその連絡はない。当日、雨は止み、朝焼けを迎えた。
 横浜に午前7時に集合。バスは首都高から第三京浜に入り、環八の練馬ICから関越自動車道に上がった。渋滞もあり、三芳SA 9:10 → 上里SAで弁当を積み込み 10:10出発 → 赤城高原PAでトイレ休憩 10:50 → 月夜野ICで下り、国道17号(三国街道)に入る。猿ヶ京温泉、法師温泉温泉への入り口を経て、標高900mの三国トンネル(三国峠)を抜けてバスは二居田代スキー場の駐車場に入った。そこから91人乗り、全長2,175mの田代ロープウェイに乗り込む。紅葉のベストシーズンの土曜日ということで混雑が予想されたが、思いのほか空いていて待たずに乗ることが出来た。所要時間約10分、12:10 標高802mの山麓駅を発車、標高1,413mの山頂駅に着いた。
  田代ロープウェイの山頂駅から、約25分ほど、緩やかな下りの散策路を苗場ドラゴンドラというロープウェイの山頂駅へ歩く。
 この日は Nikon D750 に2006年に購入した古い Nikkor 28-105mm f3.5-4.5 を付けていった。

1.初冠雪の富士山
横浜駅東口に朝7時の集合だったが、集合場所が初めての場所なので少し余裕を持って、6時に我が家を出発した。昨日の雨は嘘のように、朝焼けの空を背景に、22日に初冠雪した富士山が輝いていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 37mm ISO800 ) 露出補正 なし 
191026_001.jpg
2.横浜ベイクォーター
横浜ベイクォーター という商業施設の前が集合場所だった。横浜港に注ぐ帷子川の対岸は日産グローバル本社ビル、その右隣に原鉄道模型博物館がある横浜三井ビルが見える。手前はシーバスの乗り場だ。舟の赤い屋根が見える。写真で左側に見える「みなとみらい大橋」の路上にバスが迎えに来る。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 37mm ISO800 ) 露出補正 なし
191026_002.jpg
3.関越道から望む赤城山
上里SAを出てしばらく走り、前橋の近くになると右手に赤城山の山並みが見えてきた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 37mm ISO125 ) 露出補正 なし
191026_003.jpg
4.利根川を渡る
添乗員さんが、藤岡JCTを過ぎたあたりで、「利根川を渡ります」と教えてくれた。やはり水量が多い。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1250秒 35mm ISO125 ) 露出補正 なし
191026_004.jpg
5.三国街道の紅葉
関越自動車道を月夜野ICで下りて、三国街道と呼ばれる国道17号線を走る。標高が上がるにつれ、周囲の山々の紅葉が鮮やかになってきた。ただ、この辺りに来ると雲が多くなり、イマイチきれいな色が出ない。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO200 ) 露出補正 なし
191026_005.jpg
6.田代ロープウェイから見る二居湖
苗場プリンスホテル、苗場スキー場を左手に見ながら、三国街道沿いの二居田代スキー場の駐車場に入った。ここから田代ロープウェイに乗る。全長2,175mのロープウェイは91人乗りで、我々ツアーの一行40数名は1回で乗り切ることが出来た。ロープウェイからは通称「二居湖」 が眺められた。二居湖は新潟県と長野県の境、苗場山に端を発し信濃川に注ぐ清津川に建設された二居ダムのダム調整池である。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 55mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
191026_006.jpg
7.田代ロープウェイ 山麓駅方面
ロープウェイは二居ダムの上空に差し掛かる。瞬間地上高は230mあるという。紅葉が美しい。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 55mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
191026_007.jpg
8.田代ロープウェイ シースルー床窓
ロープウェイの床には下を見下ろせるアクリル板の窓が設けられていた。眼下の紅葉の彩りは見頃だった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/500秒 52mm ISO720 ) 露出補正 -0.3段
191026_008.jpg
9.田代ロープウェイ山頂駅
山頂駅で降りると眼前に広がる高原一帯は、プリンスホテルが運営しているかぐらスキー場である。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/640秒 38mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
191026_009.jpg
10.田代ロープウェイ 山頂駅付近の紅葉
田代ロープウェイ 山頂駅は標高1,413mにある。木々はそれぞれに色づいている。山麓駅から山頂駅まで約10分で標高差約600mを上がってきた。

     Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 105mm ISO360 ) 露出補正 -0.3段
191026_010.jpg
11.かぐらスキー場
かぐらスキー場は、新潟県南魚沼郡湯沢町にあるスキー場で、日本屈指の広さを誇り、株式会社プリンスホテルが運営している。かぐらエリア、田代エリア、みつまたエリアの3っのゲレンデがある。右手に見えるのは通称「田代湖」と呼ばれる。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO110 ) 露出補正 -0.3段
191026_011.jpg
12.高原の散策路
田代ロープウェイの山頂駅から、次に乗る苗場ドラゴンドラの山頂駅まで、緩やかな下り坂を散策する。右手に広がる高原(スキー場)を見ながらのんびりと歩ける。爽やかだ。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/500秒 52mm ISO160 ) 露出補正 -0.3段
191026_012.jpg
13.田代湖
高原の散策路から苗場山、かぐらスキーゲレンデ方面を眺める。広大な景色に見とれてしまう。時間があれば湖畔まで歩いていきたいところだ。右下に見えているのが通称「田代湖」で、新潟県南魚沼郡湯沢町、信濃川水系カッサ川に建設されたカッサダム湖(カッサ調整池)である。カッサダムは写真の右奥にありここからは見えない。また、このカッサ調整池と、ロープウェイで見た二居ダム調整池とは、繋がっていて、カッサ調整池からの水が二居ダムにある奥清津発電所に落とされる。また、夜間の電力を利用してカッサダム調整池に水を戻す。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 98mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
191026_013.jpg
14.白樺林の紅葉
田代湖の左手に見えていた白樺林がいい感じだ。よく見ると散策路もある。

  Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 98mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
191026_014.jpg
15.パノラマリフト
スキー場にはいくつものリフトがある。この辺りは春から夏にかけて、きっとチョウもいるだろう。その頃に来てみたいと思った。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 98mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
191026_015.jpg
16.苗場ドラゴンドラ山頂駅付近
あっという間に田代ロープウェイの山頂駅から苗場ドラゴンドラの山頂駅に来てしまった。此処には数軒のクレープ、ホットドッグ、コーヒーといった旗を立てた模擬店が出ていた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/500秒 66mm ISO110 ) 露出補正 -0.3段
191026_016.jpg


2018年10月22日

珠玉の昆虫標本 -1 8月28日 9月13日

「日本チョウ類保全協会」のイベント開催案内で、東京大学総合研究博物館で開催されている「珠玉の昆虫標本」のことを知った。最近、購入した「美しい日本の蝶図鑑」を監修された矢後勝也博士が企画された展示だそうだ。
夏休みも終わりに近づいた8月28日に行ってきた。今まで私が見てきた昆虫標本展とは違うインパクトがあった。多くの著名な昆虫学者であられる先生方が、東大総合研究博物館に寄贈され、収蔵されている約70万点の中から、日本の昆虫研究史の源流ともいえる学術標本から、現在に至るまで継続的に収集、研究されてきた約4万点の秘蔵コレクションが一挙公開されている。さすが、東京大学である。私は蝶の標本に注目していったが、その標本に見られる、それぞれの研究者のかたがたのテーマを学びながら、その標本の量、特に近縁種の標本の多さには感動した。
 受付のボランティアのかた、多分、研究者のかたと思われるが、「写真を撮っても良いですか?」と聞いたところ、江戸時代の本草学者・武蔵石寿により制作された日本最古の昆虫標本は、撮影禁止だが、他はノー・フラッシュで撮影してもよいのことだった。
 9月13日に行ったときは、まず、展示会場に入って右側の、尾本恵市氏の蝶の標本に圧倒され、そこから左回りに見学していった。夢中で写真も撮らせていただいたが、後で撮った画像を見てみると、どの標本がどの研究者の標本かわからないファイルが多くあったのに気が付いた。
 退出するときに、入場時にお話をお聞きしたボランティアのかたから東京大学総合研究博物館ニュース「Ouroboros」をいただいた。それぞれの研究者とその標本の説明が記されていたのを知って、これを先に読んでから見学すればよかったと思った。ブログの記述には、この「Ouroboros」の記事を参照させていただいた。また、種名については、手持ちの〔学研の図鑑〕「世界のチョウ」や、インターネットの情報を検索させていただいた。
そして後日、改めて見たいと思って、9月13日に、再度、東京大学総合研究博物館へ赴いた。ブログには2回に分けて載せたいと思うが、標本の写真については9月13日の見学に沿って載せていきたい。

181022_001.jpg 1.東大赤門
地下鉄の本郷3丁目から東大赤門まで歩き構内へ入った。「珠玉の昆虫標本」展の会場である東京大学総合研究博物館は、赤門の手前を右に入ると近いのだが、不案内であった。赤門は文政10年(西暦1827年)、加賀藩主前田斎泰に嫁いだ11代将軍徳川家斎の息女溶姫のために建てられた朱塗りの御主殿門で重要文化財に指定されているとの案内書きがあった。9月13日、「珠玉の昆虫標本」展見学2回目のときは、学習効果で、赤門手前からショート・カットして入ることができた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.2 1/1000秒 12mm ISO400 ) 露出補正 なし
181022_002.jpg 2.東京大学総合研究博物館
赤門から入って、歩いてきた国道17号と平行に右へ進むと、「珠玉の昆虫標本」展の会場があった。その東京大学総合研究博物館は1966年(昭和41年)4月に東京大学総合研究資料館として発足し、1996年(平成8年)5月11日に東京大学総合研究博物館として改組された。2002年(平成14年)1月12日には、ここのところ毎春、ツマキチョウを撮りに訪れている小石川植物園の中に、東京大学総合研究博物館小石川分館が開館されている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 37mm ISO400 ) 露出補正 なし
181022_003.jpg 3.江戸から平成の昆虫研究を支えた「珠玉の昆虫標本」
館内には一般展示もあるが、まずは 「珠玉の昆虫標本」の展示会場へ向かう。子供さんたちが多いかと思ったが、それほどではなかった。会場に一歩入るとアカデミックな雰囲気があった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/400秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_004.jpg 4.「珠玉の昆虫標本」の展示会場
写真でご覧いただけるように one room の会場は決して広くない。そこにぎっしりと「珠玉の昆虫標本」が展示されている。会場へ入ってすぐのところに、貴重な標本があった。日本最古の昆虫標本として知られる約200年前の江戸時代に旗本・武蔵石寿が制作した全7箱の昆虫標本が平置きされていた。チョウは、クロアゲハ、アオスジアゲハがあったが、少々形は崩れている。この標本は撮影禁止であった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/320秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_005.jpg 5.山階芳麿侯爵の昆虫標本
正面左の壁面の展示から右回りに見ていく。その壁面、江戸時代の本草学者・武蔵石寿により制作された日本最古の昆虫標本の後ろ側の壁面にはセミ博士の愛称を持つ加藤正世博士( 1898ー1967 年)の59箱の標本があった。昭和初期の昆虫黄金時代を築いた人で、セミが中心だがチョウの標本もあった。その隣に展示されていたのが本邦初公開と言われる、鳥類学者で山階鳥類研究所の創設者でもある山階芳麿博士(1900年-1989年)の、昭和初期に採集された標本だった。テンシャンウスバと思われるチョウや、ルリモンアゲハの標本もあった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_006.jpg 6.江田茂さんの標本 -1
続いて西多摩の博物学者と言われる宮野浩二さん(1937年-2012年)の昆虫標本45箱。1960年代半ばから動植物に衰退の兆しを察知し、西東京産のあらゆる昆虫を継続的に採集、標本にしていて、昭和初期の昆虫の変遷から環境の変化を読みとる上できわめて貴重な情報源だ。さらにその隣には、平和・トンボ資料館館長の白石浩次郎さんの、1941年-2010年のトンボ標本が10箱があった。そして、入口からみての正面の壁面には、労働省の官僚であり、大収集家である江田茂さん(1930-2008)の昆虫標本33箱が並ぶ。写真は、南アメリカと中央アメリカの熱帯圏に生息する小型の美しいジャコウアゲハ類のマエモンジャコウアゲハの仲間や、ミツオアゲハ、ウスキオビアゲハの仲間の標本だ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/200秒 24mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_007.jpg 7.江田茂さんの標本 -2
チョウ類と甲虫類が主体だ。私は同定ができないが、標本の種名が記されていないので、手持ちの図鑑などを参照して探っている。誤りがあると思うがお許しいただきたい。世界各地の昆虫標本が多岐にわたり収集されている。江田茂さんは、中学生の頃より、海外の昆虫標本商や研究者と文通、交換をして珍奇で美麗チョウなどの標本コレクションを始めたそうだ。 写真はパルナシウス(ウスバアゲハ族)の一部である。テンジクウスバ、チェケニーウスバ、アクディティスウスバ、そして、中央の上はヒメウスバシロチョウだろうか。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.2 1/640秒 14mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_008.jpg 8.江田茂さんの標本 -3
この箱のチョウの名前はほとんどわからない。中央アメリカや南米の蝶と思うが、わずかに右上にフタエヘリボシジャコウアゲハらしきチョウが認められるのみである。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/400秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_009.jpg 9.江田茂さんの標本 -4
ケニアなど中央アフリカからアフリカ南部に生息するツマアカシロチョウの仲間と思う。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 14mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_010.jpg 10.江田茂さんの標本 -5
江田茂さんの標本、エガーモルフォの雌雄型の箱があった。私は雌雄型では、左側が♂なら、右側の翅は♀というように現れるものと思っていたが、モザイクの現れ方もいろいろ異なることを知った。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_011.jpg 11.ブータンシボリアゲハ
これは、日本・ブータン共同調査隊により約80年ぶりに発見されたブータン絞りアゲハの標本である。この標本は「珠玉の昆虫標本」展を企画された矢後勝也博士が採集されたものだそうだ。2011年11月に国賓で日本を訪れたブータン国王夫妻が2頭の♂の標本を持ってこられ、東京大学総合研究所博物館と、東京農大の 進化生物学研究所にそれぞれ贈呈された。6~7年前だったと記憶しているが、NHK-TVで "NHKスペシャル 「秘境ブータン 幻のチョウを追う」" が放映された。そして、2012年2月に東京農大 進化生物学研究所「食と農」の博物館で開催された "幻の蝶「ヒマラヤの貴婦人」ブータンシボリアゲハ"展示会も見に行った。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2 1/500秒 10mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_012.jpg 12.五十嵐邁博士の標本 -1
五十嵐邁博士(1924-2008)はチョウ類の幼生期の生活史と形態を主に研究された昆虫学者として知られる。幼虫期の形態や生活史が不明だったテングアゲハの調査団を結成して、インドのダージリンで食樹がキンベリーモクレンであることを発見されたのは有名である。没後の2010年の3月に東京千駄木のファーブル昆虫館で開催された「五十嵐邁展」を見に行ってきた。その翌年、前述したブータンシボリアゲハの日本・ブータン共同調査隊に参加された奥様の昌子様にもお目にかかることができた。著書の「アゲハ蝶の白地図」や「蝶と鉄骨」も私の書架にある。ここでは40箱のチョウの標本が展示されていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/800秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_013.jpg 13.五十嵐邁博士の標本 -2
東南アジア産チョウ類を主体とする約10万点の標本、1000点を優に超える学術図書、5000点以上のチョウ類幼生期の写真や描図などの五十嵐コレクションは2010年6月に東京大学に寄贈された。この写真は初めて見るチョウだった。フィディアスタイマイのようだ。照明がどうしても標本箱のガラスに反射してしまい、撮りにくい。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/320秒 37mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_014.jpg 14.五十嵐邁博士の標本 -3
アレキサンドラトリバネアゲハだ。♀を最初に発見したミークという探検家がチョウがあまりにも巨大だったため、鳥と間違えて鉄砲で撃ち落としたと伝えれているが。開長180mm近くにおよぶ巨大なものもいるという。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_015.jpg 15.五十嵐邁博士の標本 -4
ヒイロツマベニチョウだ。インドネシアのアンボン島、セラム島、ベレン島、ブル島といった生息地により、亜種がある。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO2500 ) 露出補正 なし
181022_016.jpg 16.五十嵐邁博士の標本 -5
五十嵐邁博士と言えば、まず、このテングアゲハだ。1986年、幼虫期の形態や生活史が不明だったテングアゲハの調査団を結成して、インドのダージリンのタイガーヒルで食樹がキンベリーモクレンであることを発見されたのは有名である。五十嵐博士が現地から日本鱗翅学会の白水隆会長へ打たれた発見成功の電報も展示されていた。 1979年発刊の〔学研の図鑑〕「世界のチョウ」では、幼虫の生態は不明とされていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/800秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_017.jpg 17.五十嵐邁博士の標本 -6
メガネトリバネアゲハには生息地により、多くの亜種があるようだ。♂の翅がグリーンのほかに、ブルー系亜種と、オレンジ系亜種がある。これはアカメガネトリバネアゲハ Ornithoptera croesus lydius だろうか。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/500秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_018.jpg 18.五十嵐邁博士の標本 -7
「Ouroboros」では、今回の五十嵐邁博士の展示品で特筆すべきは、きわめて希少な尾なしカラスアゲハの標本である。特に♀は国内に1頭しか存在せず、一見の価値があるとされている。見た目はカラスアゲハというよりクロアゲハのようだった。この標本でどれが♀か分からなかったが、一番右端の胴が大きいのでこれが♀なのだろうか?。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO2500 ) 露出補正 なし
181022_019.jpg 19.五十嵐邁博士の標本 -8
ルリモンアゲハと思う。先月、ベトナムの中部のダナンで見たのは、ルリモンアゲハだったかもしれない。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2 1/640秒 11mm ISO2500 ) 露出補正 なし
181022_020.jpg 20.五十嵐邁博士の標本 -9
下の箱はオオクジャクアゲハ、あるいはタカネクジャクアゲハだろうか。上の箱はルリオビアゲハ(オビクジャクアゲハ)と思う。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/80秒 22mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_021.jpg 21.五十嵐邁博士の標本 -9
この箱のチョウは何か分からなかった。もしかしてルリモンジャノメの仲間かと思い検索してみたがヒットしなかった。やや小型のチョウだったのでシジミチョウ科のチョウだろうか。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/800秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_022.jpg 22.五十嵐邁博士の標本 -10
メスシロキチョウとその仲間のようだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/1000秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_023.jpg 23.五十嵐邁博士の標本 -11
日本にも生息するアオバセセリの仲間の標本だ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/800秒 18mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_024.jpg 24.五十嵐邁博士の標本 -12
シボリアゲハ 。シボリアゲハの仲間は、アゲハチョウ科の中でも、原始的なグループのウスバシロチョウ亜科タイスアゲハ族に含まれ、この族にはタイスアゲハ属2種、シロタイスアゲハ属5種、シボリアゲハ属4種、ホソオチョウ属1種、ギフチョウ属4種、慶16種が知られている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/800秒 18mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_025.jpg 25.五十嵐邁博士の標本 -13
左側の列がウンナンシボリアゲハ、右側がシナシボリアゲハだ。シボリアゲハの仲間の4種はヒマラヤ山麓からミャンマー、タイ、中国西部に生息する。ブータンシボリアゲハはブータンに、シボリアゲハはヒマラヤ山麓ブータン、アッサム、ミャンマー、タイ、中国雲南省に、シナシボリアゲハは中国雲南省、四川省、峡西省に、そして、ウンナンシボリアゲハは中国雲南省にそれぞれ種生息する。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/160秒 29mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_026.jpg 26.濱正彦さんの標本 -1
これも凄い。信州の蝶聖信州屈指のアマチュア研究者と言われる濱正彦さん(1935-2012)のチョウの標本である。濱コレクションは、294箱に収納された44,570頭の主として長野県中南部産のチョウ類で、2013年4月に東京大学総合研究博物館に寄贈された。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/640秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_027.jpg 27.濱正彦さんの標本 -2
これはヒメヒカゲの箱だ。ヒメヒカゲはいま、絶滅危惧Ⅰ類になっている。私が昆虫少年だったころ、美ケ原の王が鼻から石切り場へ下りる途中で数頭採集した記憶がよみがえる。それ以来、会っていない。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.2 1/320秒 12mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_028.jpg 28.濱正彦さんの標本 -3
コヒョウモンモドキだ。このチョウも最近めっきり会う機会が少なくなっている。1993年に海ノ口牧場で撮った本種の写真が残っている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/200秒 24mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_029.jpg 29.濱正彦さんの標本 -4
アイノミドリシジミだろうか。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/320秒 14mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_030.jpg 30.濱正彦さんの標本 -5
右側はウラゴマダラシジミ、左側はフジミドリシジミ。フジミドリシジミの♀の表は黒で無地だ。ウラゴマダラシジミは近くの舞岡公園でも撮れるが、フジミドリシジミはまだ撮ったことがない。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/320秒 32mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_031.jpg 31.濱正彦さんの標本 -6
このクモマツマキチョウの数には圧倒される。私はクモマツマキチョウも撮ったことがない。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/800秒 16mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_032.jpg 32.濱正彦さんの標本 -7
ヒメギフチョウ の箱だ。左から3列目に並ぶのは、ギフチョウとの種間雑種なのかなと思った。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/320秒 16mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_033.jpg 33.濱正彦さんの標本 -8
こちらはギフチョウである。黒状が太いので、ヒメギフチョウに比べて黒っぽく見える。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/640秒 9mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_034.jpg 34.濱正彦さんの標本 -9
写真では中央にキベリタテハの箱があり、その下にクジャクチョウ、上にはコヒオドシが見える。昆虫少年のころキベリタテハやクジャクチョウはあこがれの的で、夏休みの終わりのころに行った美ケ原で目的を達した時はうれしかった。クジャクチョウは何の花だったか忘れてしまったが、その花が真っ黒になるほど群がっていたのを思い出す。60年も前の話だ。昨今は、キベリタテハもクジャクチョウもとても少ない。コヒオドシは、夏の林間学校で乗鞍岳に登ったとき、畳平で3頭をネットに入れた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/60秒 21mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_035.jpg 35.須田孫七さんの標本 -1
展示場の右奥には日本のファーブルと言われる須田孫七さんの昆虫標本47箱だ。アリの標本は圧巻であると言われる。チョウの標本は少ないが、中心は1940年~2000年代に収集された東京都産の標本で東京の環境と昆虫相の変遷を知ることができる重要な資料とのこと。いまは東京では見られないギフチョウの標本もあった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/125秒 28mm ISO3200 ) 露出補正 なし
181022_036.jpg 36.須田孫七さんの標本 -2
コムラサキ、ミドリシジミ、アサマイチモンジの標本もあった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2 1/640秒 10mm ISO3200 ) 露出補正 なし


2016年6月 9日

御茶ノ水から湯島へ 小学校のクラス会 5月12日

1年に2回、小学校のクラス会を行っている。と言っても、50人くらいいたクラスメートも亡くなった方、消息がとれない方なども多くなり、連絡できるのは今は15人くらいとなってしまった。今回の参加者は8名だった。
 今回は、クラスメートの一人が「御茶ノ水駅聖橋口集合→ニコライ堂→湯島聖堂→神田明神→新御茶ノ水駅から地下鉄千代田線乗車→千駄木駅→喫茶店で休憩→根津神社→根津駅から地下鉄乗車→湯島天神→湯島天神下で食事」というコースを設営してくれた。みなさん「お歳がお歳」の域なので、できるだけ歩くのを少なくし、かつ、歩くところは極力登り無しという配慮もある。
 長く首都圏で生活していながら、ほとんど知らないところも歩く。汗ばむような青空のもと、他愛ないおしゃべりをしながら見て歩いた半日はとても有意義に感じた。

1.ニコライ堂
数年前のこと、正月に湯島天神から、神田明神、湯島聖堂、ニコライ堂へと歩いたことがある。ニコライ堂は正式名称を日本ハリストス正教会東京復活大聖堂といい、東方正教会とも呼ばれるキリスト教の教会。ハリストス(ハリストスとはキリストのギリシャ語発音)降誕のあと初代教会は11世紀に正教会からローマン・カトリックが分かれ、さらに16世紀にはローマン・カトリックからプロテスタント諸派が生まれている。ニコライ堂は正教会で初代教会を今日に至るまで、ただしくそのまま継承してきた唯一の教会であるとされている。正教会はエルサレムからギリシャ、ロシアを経て日本に伝えられているそうだ。最近、北海道新幹線で話題の函館にもハリストス正教会がある。ここニコライ堂は日本有数のビサンチン様式の建築で、1962年に国の重要文化財に指定されたそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f4 1/1250秒 9mm ISO125) 露出補正 なし
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2.聖橋から神田川を眺める
どこかの学校のクラブ活動だろうか、大きなビデオカメラを持った数人の人たちが撮影をしていた。どうやら、今、写真で見えている総武線の電車と、その下に線路がある中央線快速、一番手前の地下鉄丸ノ内線を走る電車が同時に見られるチャンスを撮影しようとしているようだった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f3.2 1/1250秒 19mm ISO125) 露出補正 なし
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3.聖橋から眺める湯島聖堂の外壁
万世橋方向を眺めると、外堀通りに沿って湯島聖堂の外壁がきれいだ。ちなみにこの神田川にかかる「聖橋」の名は対岸の湯島聖堂とニコライ堂の二つの聖堂を結ぶ橋として1927年、公募で決められたとのことである。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f3.2 1/1250秒 37mm ISO125) 露出補正 なし
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4.湯島聖堂のしゃちほこ
聖橋を渡って、湯島聖堂の敷地の中へと降り、入徳門を入って杏壇門、大成殿へ歩く。お城でいうしゃちほこが聖堂の大成殿屋根、棟の両端にあった。斯文会発行「史跡 湯島聖堂」を参考にした記述によれば、これは鬼犾頭(きぎんとう)といい、一種の鯱(しゃちほこ)で、竜頭から鯨のように水を噴き上げている。鯱が水を噴出して火災から建物を守る目的で置かれたことがよくわかる。形態は、一種の鯱(しゃち)型で、龍頭魚尾、二脚双角、頭より潮を吹き上げ、頭を外側に向けて取り付けられている。写真で鬼犾頭の左下に見えるのは聖獣・鬼龍子(きりゅうし)という。聖堂の大成殿屋根、流れ棟の四隅角に置かれている。形態は、狛犬に似た姿で、顔は猫科の動物に似ており、牙を剥き、腹には鱗があり蛇腹・龍腹となっている。想像上の霊獣で、孔子のような聖人の徳に感じて現れるという。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f4 1/1250秒 37mm ISO125) 露出補正 なし
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5.杏壇門
ここは杏壇門といい、間口20メートル、奥行4.7メートルの入母屋造り。杏壇とは、山東省曲阜にある孔子の教授堂の遺址のことだそうだ。その杏壇門の前の石段に3人の若い人たちが座って何か語らっていた。奥に大成殿が見える。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f1.8 1/1000秒 9mm ISO200) 露出補正 なし
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6.昌平坂
孔子銅像や、中国山東省の孔子の墓所に植えられていることから「孔子の木」とも呼ばれ、 日本には大正4年に孔子の墓所から種子が持ち込まれた苗を目黒の林業試験場で育て、湯島聖堂をはじめとして儒教に縁が深い地に植えられたという 楷樹(カイノキ)などを見て、湯島聖堂を仰高門から出た。左へ行き、神田明神の方のほうへ上がって行く、この道を昌平坂という。ここは若干の上り坂になってしまった。昌平の名は、湯島聖堂に祀ってある孔子の生まれた中国魯の国の昌平郷にちなんでつけられたそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f1.8 1/1000秒 9mm ISO250) 露出補正 なし
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7.神田明神 鳥居
昌平坂を上がりきって本郷通りから続く国道17号に出て、左に歩いて右側にこの神田明神の鳥居があった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f4.5 1/1250秒 11mm ISO125) 露出補正 なし
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8.神田明神 随身門
これは随身門。扁額には神田神社とある。昭和50年に昭和天皇御即位50年の記念事業として新たに再建された。総檜・入母屋造の二層建てで屋根は銅板瓦棒葺と説明されている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.2 1/1000秒 14mm ISO125) 露出補正 なし
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9.随身門の像
随身門の外側には隨神像が安置されていて、右は豊磐間戸神、左は櫛磐間戸神という。この像はひと月前に地震で被災してしまった熊本城域内の樹齢500年の楠で、加藤清正公お手植えと伝えられているものを使用しているそうだ。この写真はその随身門を入って、内側から撮った。内側には神馬一対を配している。ガラスが入れてあってその反射で神馬はっきり撮れないが、ガラスに映る神殿を意識して構図した。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.2 1/1000秒 14mm ISO200) 露出補正 なし
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10.社殿
神田明神のホームページによれば、前の社殿は天明2年に江戸幕府によって造営された。木造で権現造・総朱漆塗。江戸時代後期の神社建築を代表する社殿であったと言われている。現社殿は昭和9年に竣工。権現造。当時としては画期的な鉄骨鉄筋コンクリート・総朱漆塗の社殿。本殿・幣殿・拝殿さらに神饌所・宝庫が重なり合うように造られており、昭和初期の神社建築では新しい形式をもつとされる。江戸開府400年記念の年・平成15年9月、国登録有形文化財に登録された。正面を向いている狛犬は珍しいそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.5 1/1250秒 12mm ISO125) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
11.銭形平次の碑
神田明神の境内にはいろいろな碑があった。その中のひとつが銭形平次の碑だ。子供のころ、ラジオから流れる銭形平次の歌をよく聞いた。放送は週6日、5年を超え、ラジオドラマの最長記録だそうだ。野村胡堂(1882~1963)の名作『銭形平次捕物控』の主人公、平次親分が神田明神下台所町の長屋に恋女房お静と2人で住み明神界隈を舞台に活躍していたことから、昭和45年に日本作家クラブが発起人となりこの碑を建立したという。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f1.8 1/1000秒 9mm ISO125) 露出補正 なし
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12.千代田区指定有形文化財 神田の家
神田明神の西に隣接して昭和の木造建築の家があった。ネットで調べてみると、「神田の家」と呼ばれていたというこの建物は、江戸時代から神田鎌倉町で材木商を営んでいた遠藤家の店舗兼住宅だった建物だが、その遠藤家が神田明神の氏子総代であったということで、そのために神田明神に隣接して建ち、その付属施設のような位置付けになっているのだろうとのことだ。関東大震災後の1927年(昭和2年)、鎌倉河岸(現在の内神田一丁目)に建てられたものという。1973年(昭和48年)、都心の開発に伴い遠藤家が転居、旧家屋は府中市に移築されたということだが、千代田区の文化財指定に伴って現在地の宮本公園内に再移築されたものだそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.5 1/1000秒 16mm ISO320) 露出補正 なし
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13.根津神社 楼門
神田明神の西口を出て左に曲がり、湯島聖堂前をまっすぐ進み、再び聖橋へ出た。今回のコースをアレンジしてくれたクラスメートが「レーズンウィッチ」で有名な「小川軒」を教えてくれた。地下鉄千代田線の新御茶ノ水駅からメトロに乗って、3っ目の千駄木駅で降りた。千駄木駅から不忍通りを南へ、途中の喫茶店でアイスコーヒーで涼んだ。そして、千駄木二丁目の先を左に入り、根津神社の鳥居に出た。途中の「金太郎飴」の店で、クラスメートの一人がお孫さんのお土産を買っていた。根津神社の鳥居の前で記念の集合写真を撮る。この写真は神橋を渡ったところにある楼門で国指定の重要文化財だそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.5 1/1000秒 19mm ISO640) 露出補正 なし
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14.根津神社 社殿
根津神社のホームページには、「根津神社は今から1900年余の昔、日本武尊が千駄木の地に創祀したと伝えられる古社で、文明年間には太田道灌が社殿を奉建している。 江戸時代五代将軍徳川綱吉が、世継が定まった際に現在の社殿を奉建(宝永3年=1706年完成)、千駄木の旧社地より御遷座した。明治維新には、明治天皇御東幸にあたり勅使を遣わされ、国家安泰の御祈願を修められる等、古来御神威高い名社である。」と記されている。 この社殿は拝殿の奥に幣殿・本殿と一宇に続く、総漆塗りの華麗な権現造建築で江戸の神社建築としては最大の規模を誇るという。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f1.8 1/1000秒 9mm ISO200) 露出補正 なし
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15.乙女稲荷
根津神社の境内には駒込稲荷と乙女稲荷という二つの稲荷社がある。稲荷社には朱色の鳥居が並ぶが、京都伏見稲荷に代表される朱色の鳥居は外国人観光客にとって魅力があるようだ。この右側にツツジ苑が拡がり、4月中旬から下旬にかけては約100種3,000株が咲き乱れるという。残念ながら花はすでになかった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.8 1/1000秒 37mm ISO2000) 露出補正 なし
;クリックすると大きな写真になります。
16.大正期の木造教会 根津教会
アレンジしてくれたクラスメートは、根津駅まで戦前の下町風情を感じる散策を用意してくれていた。Wikipediaによれば、この教会は1919年(大正8年)に「本郷福音教会」として建立された日本基督教団の教会堂だそうだ。木造平屋建て切妻造で、外壁は下見板張りとし、切妻の妻面に窓を開けた尖頭アーチのデザインである。玄関部のトンガリ屋根を載せた角塔が地域のランドマークとなっている。2001年(平成13年)に、門及び塀とともに国の登録有形文化財に登録されている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f4 1/1250秒 9mm ISO125) 露出補正 なし
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17.根津の町並み -1
私たちの世代にとって、子供のころから見ていた懐かしい町並みだ。この辺りは根津2丁目だ。「古い町並みを歩く」というサイトにある「文京区根津の街並み」によると、戦災で焼けなかった根津の町並みには大正から昭和初期に建てられた建物が多く見られるという。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f4 1/1250秒 9mm ISO125) 露出補正 なし
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18.根津の町並み -2
PIZZA屋さんだろうか、こんなお店もあった。この町並みに不思議と良く似合う。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.5 1/1000秒 15mm ISO1000) 露出補正 なし
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19.湯島天神 唐門
地下鉄千代田線の根津駅から再びひと駅メトロに乗り、湯島まで行く。時刻は3時半を回った。湯島駅から春日通りの切通坂を歩く。ここも少し上り坂だったが・・・。左手に湯島天神の大きな鳥居があり、そこをくぐると唐門があった。牛と梅の紋様は、湯島天神のシンボルだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.5 1/1000秒 15mm ISO1250) 露出補正 なし
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20.泉鏡花 筆塚
唐門を入って右手に池があるが、そこに、「婦系図」の作者・泉鏡花の筆塚があった。「湯島通れば思い出す」と歌われた泉鏡花「婦系図」は、湯島を舞台にした悲恋の長篇小説。明治40年に「やまと新聞」に連載され、翌年春陽堂から出版された。また、後年には脚色されて、新派悲劇の代表作ともなっている。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f2.5 1/1000秒 15mm ISO500 露出補正 なし
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21.湯島の梅
湯島の白梅というとおり、梅林に植えられた約300本の梅の木はその8割が白梅だそうだ。2月中旬~3月上旬が見ごろで毎年梅祭りが開催されている。もう、梅の実がなっていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f5 1/1250秒 37mm ISO12800 露出補正 なし
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22.湯島天神 男坂
湯島天神のホームページによれば、湯島天神の新社殿は、本殿と参拝する人のための拝殿が幣殿で結ばれている「権現造り」の建築様式で、日本古来の「木の文化」を象徴する純木造だそうだ。たとえ社寺建築であろうと、防火地域では新たに木造建築は認められていないのだが、万全の防災設備をととのえ、(財)防災性能評定委員会の1年近い慎重審議を経て、建設大臣認定第1号として特に木造建築が許可されたという。建材は、営林署と木曽木材組合の全面的な協力を得て、樹齢250年といわれる木曽檜が使用されている。旧社殿の土蔵造りは、江戸幕府が頻繁に起こる火災のため、「焼け跡に建てる家はすべて塗家土蔵造り、瓦屋根にせよ」という防火対策を引き継ぎ、明治18年に立て替えたものという。拝殿で参拝して、男坂を湯島駅方面へ下りた。男坂は石段の坂で、もう一つのゆるやかな坂・女坂に対して男坂という。G7XはISOをオートに設定していたのだが、気付かないうちにコントローラー・リングが動いてしまい、ISO12800になってしまっていた。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 (f9 1/1250秒 9mm ISO12800 露出補正 なし
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