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2015年3月 5日

蝶 自選年間ベスト10 (4) 2000年~2004年


 蝶 自選年間ベスト10 、前回(2015年1月14日アップロード)は、1999年以前の古い写真だった。今回はその続きで、2000年~2004年の5年間に撮った写真の中から選び出す。2002年以降はデジタル機を使い始める。これからはフィルムで撮るのが良いのか、デジタルに進むか・・・迷った時代だった。

デジタル機で最初に手に入れたのがOLYMPUS E-10だった。蝶の写真を撮りたかったので当時としては高級機を選んだ。発売が2000年の10月、私が購入したのは、2002年1月で、確か112,000円で買ったのを覚えている。
次に買ったのはNikon D100だ。2002年6月に発売になり、12月に購入した。高かったけど、欲しかったデジタル一眼で、このころからしばらくは、このD100が主力となった。さいわい、今までのNikonレンズが付けられる。

 2001年5月、2002年7月には北海道へ出かけた。2003年は上高地でオオイチモンジに会えた。2004年は2度目のスイス アルプスを歩いたが、あいにく天候に恵まれず、成果は少なかった。

;クリックすると大きな写真になります。 1.ヒメギフチョウ 2001年5月7日 北海道旭川市
旭川の中心部から車で20分くらいのところに北邦野草園というところがある。ヒメギフチョウを目的に5月の連休後に休みを取って出かけたのを覚えている。

Nikon F3 Sigma macro 105mm f2.8 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 2.オオモンシロチョウ 2002年7月17日 北海道旭川空港付近
旭川空港でレンタカーを借りて、旭岳山麓へ向かう途中、道端に咲く花でオオモンシロチョウが吸蜜していた。オオモンシロチョウは初めて見る。1995年にロシア沿海州から北海道に侵入した帰化蝶である。農作物の害虫として、防除が行われていると聞く。

OLYMPUS CAMEDIA E-10 f2.0-2.4 9-36mm 4.0 Mega Pixels
;クリックすると大きな写真になります。 3.ヒメシジミ♀ 2002年7月17日 北海道忠別付近
同じく、大雪山旭岳ロープウェイ乗り場へ行く途中、天人峡への分岐点辺りで、オオハンゴンソウにヒメシジミが来ているのを見つけた。

OLYMPUS CAMEDIA E-10 f2.0-2.4 9-36mm 4.0 Mega Pixels
;クリックすると大きな写真になります。 4.コヒオドシ 2002年7月19日 北海道層雲峡付近
コヒオドシは本州では高山蝶であり、乗鞍岳などで見たことはあるが、数はきわめて少ない。層雲峡の近くではごく普通に見ることができた。

OLYMPUS CAMEDIA E-10 f2.0-2.4 9-36mm 4.0 Mega Pixels
;クリックすると大きな写真になります。 5.ホソバヒョウモン 2002年7月18日 北海道黒岳五合目
この蝶は良く似たカラフトヒョウモンとともに、北海道にしかいない。層雲峡から大雪山層雲峡黒岳ロープウェイに乗れば、標高1300mの黒岳五合目に着く。さらに七合目まで登るペアリフト乗り場への道筋で、エゾグンナイフウロの花で吸蜜していた。

OLYMPUS CAMEDIA E-10 f2.0-2.4 9-36mm 4.0 Mega Pixels
;クリックすると大きな写真になります。 6.オオイチモンジ♂ 2003年7月24日 長野県奥上高地
この日、上高地から梓川に沿って徳澤園まで1時間半ほど歩いた。徳澤園は井上靖氏の「氷壁」に登場する山の宿である。その徳澤園のベンチに置かれた登山客のリュックの汗をオオイチモンジが吸いに来ていた。オオイチモンジも高山蝶である。

Nikon F80 Sigma macro 105mm f2.8 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 7.ヒメシジミ 2003年7月24日 長野県上高地付近
上高地から徳澤園へ行く途中の梓川河畔にはヒメシジミが多かった。

Nikon F80 Sigma macro 105mm f2.8 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 8.アカタテハ 2003年7月25日 長野県上高地付近
上高地は河童橋近くで撮った。

Nikon D100 Sigma macro 105mm f2.8
;クリックすると大きな写真になります。 9.スジグロシロチョウの仲間 2004年7月9日 スイス アルプス グロースシャイデック
グリンデリワルドから路線バスに乗って、グロースシャイデックという峠まで行った。そこからトレッキングをしたが、あいにくの天候不良。蝶の姿はほとんどなかった。Pieris bryoniae という種のようだ。

Nikon D100 Sigma macro 105mm f2.8
;クリックすると大きな写真になります。 10.ミヤマモンキチョウの仲間 2004年7月9日 スイス・アルプス グロースシャイデック
気温が低いグロースシャイデックのトレッキングコースを歩いている時に見付けた。雨に濡れ、凍えて動かない。ピンクの縁どりが印象的だった。ミヤマモンキチョウ(Colias palaeno)に違いない。

Nikon D100 Sigma macro 105mm f2.8
;クリックすると大きな写真になります。 補1.ツマグロヒョウモン♂ 2003年8月2日 藤沢市新林公園 
その頃、神奈川県藤沢市新林公園にアカボシゴマダラがいるということが話題になっていた。中国産のアカボシゴマダラが放蝶され、世代を繰り返しているというのだ。いまでこそ、舞岡公園などでは、アカボシゴマダラはゴマダラチョウより普通に見られるようになってきているが、日本では奄美大島にしか生息しないこの蝶を見たいと思った。その折、新林公園で撮ったツマグロヒョウモンだ。

Nikon F80  Sigma macro 105mm f2.8 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 補2.オルフェルナトガリシロチョウ♂ 2004年11月10日 マレーシア マラッカ
2004年の11月に4泊5日でシンガポール・マレーシアへ旅行をした。ツアーなので蝶の撮影は期待していなかったが、シンガポールのセントーサ島にある蝶園へ行くのが楽しみだった。この写真は、マレーシアのマラッカ観光中に偶然花壇の花に来たのを何とか撮った1枚だ。同定は夢惑う世界・昆虫たち シロチョウたち・リスト属 A-Dを参考にさせていただいた。

Nikon D100 Sigma macro 105mm f2.8
;クリックすると大きな写真になります。 補3.ミドリヒョウモン 2000年7月22日 長野県南佐久郡 八千穂自然園
ミドリヒョウモンが2頭仲良く白い花で吸蜜していた。ともにきれいな個体だった。

Nikon F80 Sigma macro 105mm f2.8 nega color film


2015年1月14日

蝶 自選年間ベスト10 (3) 1999年以前


 蝶 自選年間ベスト10 (1)2005年 と、蝶 自選年間ベスト10 (2) 2006年を蝶のオフシーズンである昨年の2月にアップしているが、今回は1999年以前にもどる。

 中学生までは、補虫網をもって野山で蝶を追う昆虫少年だった。ところが中学2年の時から始めた卓球が面白くなって、高校の卓球部に入ると神奈川県代表でチーム戦の一員としてインターハイにも出らるようになり、蝶のことは置き去りにしてしまった。そして、大学を卒業し就職すると、当然ながら、蝶にも卓球にも割ける時間はなくなっていた。
 昭和45年(1970年)、娘が誕生した翌年に、PENTAX SPという一眼レフを、当時まだ開業間もない新宿のヨドバシカメラで購入した。当時としてはTTL測光の最新のカメラで4万円くらいだったと思う。子供のころからの蝶好きは変わらず、一眼レフを手に入れたことで、蝶の生態写真を撮りたいとの思いはじめたのだが、仕事に追われる毎日で、そのPENTAX SPで蝶を撮る機会はほとんどなかった。
 オートフォーカスのEOS650を買ったのは1991年(平成3年)だった。2002年にOlympus E10、そしてNikon D100を購入するに至り、デジタルに移行していった。

  これらは、フィルム時代の懐かしい蝶の写真である。
;クリックすると大きな写真になります。 1.ミヤマシロチョウ 1967年7月某日 長野県 美ヶ原高原 
これは夜行日帰りで美ヶ原へ登った時に撮ったミヤマシロチョウだ。カメラは兄貴から借用したペンタックスS2で、それに接写リングを付けて55mmのレンズで撮ったと思う。

ASAHI PENTAX S2 Super Takumar 55mm nega color film
接写リング使用
;クリックすると大きな写真になります。 2.ゴイシシジミ 1991年7月某日 長野県 入笠山
EOS650を手に入れて、蝶の写真を撮ろうという欲が出てきた。さっそく南アルプス北端にある入笠山へ行く。ゴイシシジミは、そのころは東京近郊でも普通に見られたシジミチョウだが、最近は全く見ることができない。舞岡公園でもいるという話は聞くが、まだ会ったことがない。

Canon EOS650 Canon 35-70mm f3.5-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 3.ギンボシヒョウモン 1991年7月某日 長野県 入笠山
これも入笠山で撮った。初めて手に入れたマイ・カーで、山頂のすぐ下まで行くことができた。ギンボシヒョウモンは高原の蝶。この写真は、1992年の年賀状に使用した。

Canon EOS650 Canon 35-70mm f3.5-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 4.ウラギンスジヒョウモン 1992年8月20日 長野県 高ボッチ高原
高原に咲くオオハンゴンソウに飛んできて止まった。全国的に減少が著しく、生息地が少なくなっているという。オオウラギンスジヒョウモンのほうは、箱根の湿生花園や、昨年は舞岡公園でも見られ、個体数が多い。

Canon EOS650 Canon 35-70mm f3.5-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 5.キアゲハ 1992年8月22日 長野県 扉峠
前日は扉温泉に泊まったことを思いだす。初めて美ヶ原へ行ったのは、中学2年のころだったと思う。今から60年も前のことになる。当時は、ミヤマシロチョウやオオイチモンジもいた。クジャクチョウなどは、咲く花に鈴なりになっていた。

Canon EOS650 Canon 35-70mm f3.5-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 6.クジャクチョウ 1993年7月25日 長野県 蓼科 御泉水 
ヒメオウギアヤメでクジャクチョウが吸蜜していた。ファインダーで見る美しさに感動したのを覚えている。翌年の年賀はがきに使った写真。

Canon EOS650 Canon 35-70mm f3.5-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 7.コヒョウモンモドキ 1993年7月26日 長野県南佐久 海ノ口牧場
1958年8月に海ノ口牧場で、今や絶滅危惧種のオオウラギンヒョウモンを採ったのを思い出す。'93年には、まだ会えるのではないかと思って行ってみたのだが、その姿はなかった。その時に撮ったコヒョウモンモドキも今はめっきり数が少なくなっていて、この時以降、見たことがない。

Canon EOS650 Canon 35-70mm f3.5-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 8.シータテハ 1996年8月8日 長野県 入笠山
このころ入笠山へは毎夏のように出かけた。湿原の遊歩道に咲いていたクガイソウの花に、たくさんのミドリヒョウモンに混じって、シータテハの秋型が吸蜜していた。これは'97の年賀状に使った。

Nikon F50 Sigma 105mm macro f2.8 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 9.Gulf Fritillary (ヒョウモンドクチョウ) 1997年8月某日 ハワイ オアフ島 North Shore
夏休みにハワイへ行った。ハワイに住んでいる家内の兄貴の友人に、あちこち案内していただいた。ハワイは蝶の数は少なかったが、たまたま道路わきのコセンダングサに絡んでいるヒョウモンチョウのような蝶を見つけた。 '98の年賀状にした。 

Nikon F50 Sigma AF 28-200mm f3.8-5.6 nega color film
;クリックすると大きな写真になります。 10.ベニヒカゲ 1999年8月6日 長野県 池の平
この湿原には準高山蝶であるベニヒカゲが多産する。最盛期は遊歩道の獣糞に集まったベニヒカゲを踏んでしまうほどだ。これはマルバダケブキで吸蜜するベニヒカゲだが、マツムシソウにも集まる。2000年の年賀状にした。

Nikon F90  Sigma 105mm macro f2.8 nega color film


2013年8月 8日

信州蝶撮りの旅 7月25日?27日 -3 三城牧場


 八島が原湿原に2時間ほど滞在した後、ビーナスラインを美ヶ原方面に走り、扉峠から三城牧場「「よもぎこば林道」に入る。約40分ほどで三城牧場キャンプ場に着いた。駐車場に車を置いて、三城牧場を広小場の方へ上がっていく。ここも蝶の数はあまり多くない。しかし、雨に降られることもなく、歩くことができた。
 私が初めて三城牧場へ来たのは、中学2年の7月下旬だったと思う。その頃は、広小場の上の百曲りというところではミヤマシロチョウが飛んでいた。今は無理だろう。中学3年の時は8月下旬に来たが、クジャクチョウ、キベリタテハ、ヤマキチョウが沢山いたのを思い出す。一人、松本からバスに乗り、三城の手前にある石切場の桜清水小屋に泊まって、三城牧場まで歩いたものだった。60年も前の思い出だ。
 今回は1時間ほど三城牧場で撮って、4時少し前に松本へ向かい、「松本ホテル花月」には5時前に到着した。

オオハンゴンソウとジャノメチョウ;クリックすると大きな写真になります。 1.オオハンゴンソウとジャノメチョウ
三城牧場の駐車場近くでは、オオハンゴンソウが、いま、きれいに花を咲かせていた。環境省指定特定外来生物だそうだ。ジャノメチョウが吸蜜していた。

Nikon D300 Tokina 100mm F2.8 macro
  絞り優先オートで撮影  ( F5.6 1/1250秒 ISO400 ) 露出補正 -0.3段
ヤマカラスアゲハ;クリックすると大きな写真になります。 2.ミヤマカラスアゲハ
広小場への道を歩いていると、ゆっくりとミヤマカラスアゲハが飛んできて、近くに止まった。だいぶ傷んでいた。

Nikon D300 Tokina 100mm F2.8 macro
  絞り優先オートで撮影  ( F5.6 1/250秒 ISO400 ) 露出補正 -0.3段
ミドリヒョウモン交尾;クリックすると大きな写真になります。 3.ミドリヒョウモン交尾
ミドリヒョウモンのペアがいた。近づくと♂が♀をぶら下げて飛び、近くの葉に移動する。

Nikon D300 Tokina 100mm F2.8 macro
  絞り優先オートで撮影  ( F5.6 1/1250秒 ISO400 ) 露出補正 -0.3段
ノリウツギに集まるミドリヒョウモン;クリックすると大きな写真になります。 4.ノリウツギに集まるミドリヒョウモン
八島が原湿原では、ウラギンヒョウモンとギンボシヒョウモンが多かったが、ここではミドリヒョウモンが多い。きれいに咲いているノリウツギの花に何匹ものミドリヒョウモンが集まっていた。

Nikon D300 Tokina 100mm F2.8 macro
  絞り優先オートで撮影  ( F5.6 1/500秒 ISO400 ) 露出補正 -0.3段
ベニシジミ;クリックすると大きな写真になります。 5.ベニシジミ
再び、駐車場の方へ戻ってきた。オオハンゴンソウではベニシジミが吸蜜している。

Nikon D300 Tokina 100mm F2.8 macro
  絞り優先オートで撮影  ( F5.6 1/800秒 ISO400 ) 露出補正 -0.3段
クジャクチョウ;クリックすると大きな写真になります。 6.クジャクチョウ
美ヶ原を見上げた写真を撮りたいと思い、道路を少し下る。と、そこに何やら黒い蝶が飛び、路傍の黄色い花に止まった。クジャクチョウだ。

Nikon D300 Tokina 100mm F2.8 macro
  絞り優先オートで撮影  ( F5.6 1/400秒 ISO400 ) 露出補正 -0.3段
クジャクチョウ G12で撮る;クリックすると大きな写真になります。 7.クジャクチョウ G12で撮る
そのクジャクチョウは、落ち着いて吸蜜していたので、D300で撮った後、ベストのポケットからG12を取り出して撮った。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/200秒 6.1mm ISO200 ) 露出補正 なし
美ヶ原を見上げる;クリックすると大きな写真になります。 8.美ヶ原を見上げる
山頂に見えているのは、電波塔と王が頭ホテルだ。。60年ほど前、石切場の桜清水小屋から、ここ三城まで歩いて、広小場から百曲りを経て、王が頭へ上ったのを思い出す。NHKとSBCのアンテナが王ヶ頭に建設されたのは昭和32年で、その頃は電波塔も王が頭ホテルもなかった。

Nikon COOLPIX P90 F2.8-5.0 4.6mm-110.4mm 12.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先で撮影 ( F7.1 1/250秒 37.7mm ISO64 ) 露出補正 なし
コムラサキ;クリックすると大きな写真になります。 9.コムラサキ
さて、松本へ下ろうと駐車場に戻ってくると、敷き詰められた砂利の地面で、コムラサキとミドリヒョウモンが吸蜜していた。上から押さえつけて撮っては面白くないので、G12の広角側で、ローアングルで撮ろうと近づくが、なかなか敏感で撮らせてくれなかった。D300につけた100mmマクロでも遠くなってしまう。やむなく、P90の望遠端で撮った。

Nikon COOLPIX P90 F2.8-5.0 4.6mm-110.4mm 12.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先で撮影 ( F5.0 1/250秒 110.4mm ISO176 ) 露出補正 なし