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Studio YAMAKOで“ムシャククロツバメシジミ”が含まれるブログ記事

2024年8月30日

蝶 自薦年間ベスト10 (21) 2023年

2023年の春になるとコロナの感染者数は著しく減少し、5月8日から「5類感染症」に移行され、行動制限も緩和された。だが、お盆休みを挟んで再び増加傾向となり、感染者数は5類になって最高になった。その前後に6回目、7回目のワクチン接種を受け、幸い今日まで感染せずに過ごしてきた。
 そんな中で、4月には小石川植物園と武蔵嵐山へ出かけた。小石川植物園のツマキチョウの発生は今年は早かったようで、すでに♂の最盛期は終わってしまっていた。武蔵嵐山もタイミングを逸し、数頭の♀の写真を撮ったに過ぎない。
 日野原のオオムラサキセンターへも行った。7月18日に行った箱根湿生花園は、猛暑でミドリシジミの姿は全く見られなかった。
 7月の終わりには上高地へ日帰りで出かけたが、天候がすぐれず期待した成果は無し。8月に入り、永年行きたいと思っていて実現できていなかった黒部立山アルペンルートの観光ツアーに出かけた。黒部峡谷のトロッコ列車に乗ってみたかったのだ。立山の弥陀ヶ原はまずまずの天候だったが、チョウは何も現れなかった。翌日、ツアー・コースに含まれていたにこの年二度目の上高地は天候も良く、僅かな時間だったが、小梨平を歩き、久しぶりにキベリタテハが多く見られた。8月の終わりに行った入笠山ではクジャクチョウをはじめ高原のチョウの撮影を楽しむことが出来た。
 秋は、もっぱら近くの公園で撮影を楽しんだが、前年現れなかったクロマダラソテツシジミが二年ぶりに姿を見せてくれた。

001_230706296x X900 ◎北杜市オオムラサキセンタ ウラキン Z50 Z105mc.jpg 1.ミヤマカラスシジミ 2023年7月6日 山梨県日野春
オオムラサキセンターのビバリウムを出て、敷地内を歩いていると、裏面の色鮮やかなミヤマカラスシジミがヒメジョオンで吸蜜していた。一瞬、見たことのないウラキンシジミかと緊張した。

Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f11 1/1000秒 105mm ISO400 )
002_230727187m X900 〇大正池 ヒヨドリソウ Z50 Z105mc.jpg 2.カラスシジミ 2023年7月27日 長野県上高地大正池付近
バスを大正池で下りて、河童橋へと散策路を歩く途中、路傍に咲いていたヒヨドリソウでカラスシジミが吸蜜していた。上高地ではカラスシジミが多く見られる。

Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/800秒 105mm ISO400 )
003_230810581m X900 ◎上高地 小梨平 キベリ RX10M4.jpg 3.キベリタテハ 2023年8月10日 長野県上高地小梨平
上高地ビジターセンターの裏側に数頭のキベリタテハがいた。キベリタテハは、地面に止まることや、建物の塀などに止まることが多く、良い写真が撮り難い。樹液に来て開翅して吸汁しているところなどの撮影チャンスがあれば良いのだが。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.0 1/500 210mm IS0100 )
004_230822307x X900 入笠山 クジャク RX10M4.jpg 4.一輪のマツムシソウに2頭のクジャクチョウ 2023年8月22日 長野県富士見町入笠山
いつも思うのだが、沢山花が咲いているところでも、チョウたちは同じ一輪の花で吸蜜することが多い。この写真のように表と裏が見られることもある。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 213mm IS0400 )
005_230822353tx X900 ◎入笠山 クジャク RX10M4.jpg 5.草原のクジャクチョウ 2023年8月22日 長野県富士見町入笠山
冬はスキーのゲレンデとなる草原の端から、富士見町を俯瞰するクジャクチョウ。向こう側は八ヶ岳連峰

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f3.2 1/1250 9mm IS0100 )
006_230822561mx X900 〇入笠山 スジボソヤマキ・ノアザミ RX10M4.jpg 6.ノアザミにアプローチするスジボソヤマキチョウ 2023年8月22日 長野県富士見町入笠山
スジボソヤマキチョウは止まるときは必ず翅を閉じる。翅の表側を撮るには飛んでいるときしかない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 220mm IS0800 )
007_231003074m X900 ◎クマソ センニチコウ 峰岡公園 G7X.jpg 7.クロマダラソテツシジミ♀ 2023年10月3日 横浜市保土ヶ谷区
前年は全く姿を見せなかったクロマダラソテツシジミだったが、買い物帰りに立ち寄った、近くの小さな公園の花壇に植えられた花に止まっていた。

Canon PowerShot G7X 8.8-36.8mm f/1.8-2.8 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 37mm ISO125 )
008_231017049st X900 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg 8.ムシャククロツバメシジミ 2023年10月17日 神奈川県秦野市
神奈川県のタウンニュースに秦野市で外来種のムシャククロツバメシジミが発生しているとの記事があった。車で行ってみたところ、1頭だけだったが運よく撮影することが出来た。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 220mm IS0250 )
009_231103025 X900 ◎保土ヶ谷公園 RX10M4.jpg 9.キタテハ秋型 2023年11月3日 横浜市保土ヶ谷公園
キタテハのちょっと翅がくびれた赤銅色の秋型が好きだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 155mm IS0400 )
010_231108116 X900 ◎保土ヶ谷公園 求愛 RX10M4.jpg 10.ベニシジミの求愛シーン 2023年11月8日 横浜市保土ヶ谷公園
良く晴れた秋の日の一日、満開のセイタカアワダチソウの群落に秋のチョウが集まっていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
絞り優先プログラムオートで撮影 ( f11 1/500 201mm IS0500 )
補1_230404036 X900 ◎小石川植物園 ショカツサイ RX10M4.jpg 補1.ショカツサイの花で吸蜜するツマキチョウ♀ 2023年4月4日 小石川植物園
2023年の春のチョウの発生時期は例年より早まっていたと思う。例年より早めに行ったこの日だったが、♂の個体数は極めて少なかった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 220mm IS0320 )
補2_230427109 X900 ◎八王子城跡 RX10M4.jpg 補2.クモガタヒョウモン 2023年4月27日 東京都八王子市郊外
アオバセセリ、ウスバシロチョウ狙いで八王子へ行ったが、クモガタヒョウモンが発生していた。飛んでいるのはもちろん発生初期の美しい個体である。このチョウは花にとまるときは翅を開くので、逆に裏面の撮影機械が少ない。よく見ると"雲形"はオオウラギンスジヒョウモンなどに似通っている。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 220mm IS0160 )
補3_230526109 X900 ◎舞岡公園 SZ50 Z105mc.jpg 補3.ルリシジミ♀ 2023年5月26日  横浜市戸塚区舞岡公園
たまたま陽の光が良い角度で翅にあたり、鮮やかなブルーの輝きが見られた。

Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/1000秒 105mm ISO400 )
補4_230822704xm2 X900 入笠山 キアゲハ コオニユリ RX10M4.jpg 補4.コオニユリに来たキアゲハ 2023年8月22日 長野県富士見町入笠山
高原にポツンとコオニユリの花が咲いていた。周囲にキアゲハが飛んでいる。これはきっとこの花に来るなと思って見守っていると、案の定止まって口吻を伸ばし始めた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 203mm IS0250 )
補5_231003103 X900 ◎クマソ センニチコウ 峰岡公園 Z50 Z105mc.jpg 補5.クロマダラソテツシジミ♂ 2023年10月3日 横浜市保土ヶ谷区
自宅近くの小さな公園の花壇に咲くセンニチコウに、綺麗な個体のクロマダラソテツシジミが来ていた。マクロレンズでしっかり撮った。

Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f5.6 1/500秒 105mm ISO100 )

2023年12月 1日

ムシャククロツバメシジミ 2023年10月17日 神奈川県秦野市

今年の神奈川県でのクロマダラソテツシジミの発生状況をネットで調べていたところ、ムシャククロツバメシジミが昨年、今年と神奈川県の秦野市で発生しているという記述を偶然に見つけた。恥ずかしながら、ムシャククロツバメシジミというのは初めて知るチョウである。さっそく「フィールドガイド 日本のチョウ」で確認したところ、2012年4月に発刊された初版には記載がなかった。買い求めておいた2019年1月発刊の「増補改訂版」には、2013年10月上旬に、名古屋市内で確認され、それ以降同市内にて発生が継続していると掲載されていた。
 神奈川県のタウンニュースに「葛葉緑地に外来種の蝶」という記事が載っていて、それによると、自然観察施設「くずはの家」がある葛葉緑地の河原で2022年11月9日、外来種の蝶「ムシャククロツバメシジミ」が確認されたと記されていた。時季的にも見られる可能性はあると思い、東名高速を利用して、秦野市の現地へ行ってみたところ1頭だけだったが、見ることが出来た。ムシャククロツバメシジミは、中国や台湾に生息し、大きさは2〜2.5cmほどで、雌雄とも翅の表面は黒色、裏面は薄褐色に黒色の紋がある。「ムシャク」とは台湾の地名「霧社」のことだという。

000_231017024 X700 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg
セイタカアワダチソウで吸蜜するムシャククロツバメシジミ 2023年10月17日 神奈川県秦野市

001_231017102m X900 秦野くずはの家  RX10M4.jpg 1.秦野くずはの家
自宅から、渋滞なく小1時間で現地に到着した。先生に引率された小学生が自然観察学習に来ていた。中には研修室と閲覧室がある。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.8 1/1250秒 11mm ISO125 )
002_231017007 X900 秦野 くずはの家 葛葉川 RX10M4.jpg 2.葛葉緑地
葛葉緑地を流れる葛葉川。発生地がどこなのかピンポイントの情報は何もない。ただ、前述した神奈川県のタウンニュースには葛葉緑地の河原でとあったので、どこから河原に降りられるかなと、ルートを探ってみたがよくわからなかった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f3.5 1/1250秒 24mm ISO500 )
003_231017038s X900 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg 3.ムシャククロツバメシジミ -1
葛葉緑地を歩いてみる以外に探す方法はない。ヤマトシジミ、ウラナミシジミ、ツバメシジミなどを見ながら歩いていると、セイタカアワダチソウに小さなシジミチョウが1頭止まって吸蜜していた。一見、ヤマトシジミのように見えるが、ちょっと、様子が違う。ファインダーで覗いてシャッターを切る。その画像をモニターで拡大して見ると、ムシャククロツバメシジミだった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 125mm ISO800 )
004_231017036tm X900 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg 4.ムシャククロツバメシジミ -2
足場が悪い。位置を変えて撮る。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 125mm ISO800 )
005_231017049st X900 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg 5.ムシャククロツバメシジミ -3
3〜4分ほど吸蜜を続けていた。一瞬、翅を開きそうになった。翅表は真っ黒だ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 220mm ISO250 )
006_231017056 X900 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg 6.ムシャククロツバメシジミ -4
良い方向から撮影するのが難しい。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 220mm ISO250 )
007_231017071 X900 ◎秦野 くずはの家 ムシャククロツバメシジミ RX10M4.jpg 7.ムシャククロツバメシジミ -5
5〜6分ほど吸蜜を続けてくれた。やがて、飛んだので、良いところに止まってほしいと思ったが、期待に応えてはくれなかった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 220mm ISO400 )