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Studio YAMAKOで“十一面観音菩薩”が含まれるブログ記事

2019年12月17日

江ノ電に乗って 12月3日 ②長谷寺

長谷寺は以前にも2回ほど訪れたことがある。一度は確かアジサイの季節だったと思うが紅葉の季節に来るのは初めてだ。
 十一面観音を本尊とする観音信仰の寺院は、宗派は様々であるが、 大和の長谷寺 、そしてここ鎌倉の長谷寺 のような有名なところから、今では無住となり、地域の人たちが守っているお堂もあり、その数は250以上に上るという説もあるようだ。 その多くが大和(奈良)の長谷観音の本尊を勧請(神仏の分身・分霊を他の地に移して祭ること)した「新長谷寺」と呼ばれる寺と言われている。私たちは昨年11月に奈良の長谷寺にお参りしてきた。奈良の長谷寺は真言宗豊山派総本山の寺院であるが、鎌倉の長谷寺は浄土宗系統の単立 寺院で山号を海光山、院号を慈照院と称し、長谷観音と通称されている。

24.長谷寺山門 -1
正面に「門かぶりの松」と長谷寺と書かれた赤い大きな提灯がかけられた山門が見えてきた。 親柱は直径40cmもある四脚門で、鎌倉市内の四脚門では建長寺、円覚寺、妙本寺に次ぐ大きさだそうだ。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 28mm ISO100 ) 露出補正 なし
191203_024.jpg
25.長谷寺山門 -2
山門の赤い提灯は、鎌倉長谷寺のシンボルとなっている。門には「長谷寺」と書かれた額がかけられている。自動券売機で拝観券を購入し、左側にある受付から境内に入る。wikipediaによれば、伝承では長谷寺の創建は奈良時代とされているが、中世以前の沿革は明確でなく、創建の正確な時期や経緯についても解明されていない。寺伝によれば、天平8年(736年)、大和の長谷寺(奈良県桜井市)の開基である徳道を藤原房前が招請し、十一面観音像を本尊として開山したという。この十一面観音像は、観音霊場として著名な大和の長谷寺の十一面観音像と同木から造られたという。すなわち、養老5年(721年)に徳道は楠の大木から2体の十一面観音を造り、その1体(本)を本尊としたのが大和の長谷寺であり、もう1体(末)を祈請の上で海に流したところ、その15年後に相模国の三浦半島に流れ着き、そちらを鎌倉に安置して開いたのが、鎌倉の長谷寺であるとされる。

   Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO180 ) 露出補正 なし
191203_025.jpg
26.池と鯉
境内に入ると右側に放生池というがあり、錦鯉が泳いでた。大きなもみじの枝が下がっている。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO250 ) 露出補正 なし
191203_026.jpg
27.石段ともみじ -1
参道は右に曲がり、本堂である観音堂へ石段が続く。まず地蔵堂へ上がるが、その石段下から眺める紅葉したカエデが美しかった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO100 ) 露出補正 なし
191203_027.jpg
28.石段ともみじ -2
カエデの紅葉はこの辺りが一番良い。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 28mm ISO100 ) 露出補正 なし
191203_028.jpg
29.卍池
参道は地蔵堂の前を左に曲がり、観音堂へ上がっていくが、地蔵堂の手前の右側に卍池があった。奪衣婆(だつえば)  と懸衣爺(けんねおう)  が座っている「卍池」は小さな池が卍形に造られている。「千体地蔵」の札が立つが、千体地蔵は地蔵堂の周囲に並べられ、水子や先亡諸霊の供養のために奉納される。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 44mm ISO1800 ) 露出補正 なし
191203_029.jpg
30.石段ともみじ -3
地蔵堂の前から上がってきた石段を振り返る。長谷寺の紅葉はここがベストと思う。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/640秒 40mm ISO1800 ) 露出補正 なし
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31.阿弥陀堂
右手にかきがら稲荷、鐘楼を見て左へ上がり、阿弥陀堂の前に出る。長谷寺のホームページによれば、「阿弥陀如来坐像は、伝承に曰く、鎌倉幕府初代将軍である源頼朝が、自身の42歳の厄除けのために建立したものといい、当山ではその伝承に因み「厄除阿弥陀」と呼んでおります。ただし、この像はもともと長谷寺で造立されたものではなく、その銘文によれば市内の誓願寺(現廃寺)の本尊であったということです。現在この尊像は「鎌倉六阿弥陀」のひとつにも数えられます。ちなみに、最初の阿弥陀堂は現在の地蔵堂辺り(石段中段部)に建てられていたことが、古い境内図などによって知られます。」と記されている。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO110 ) 露出補正 なし
191203_031.jpg
32.観音堂(十一面観音菩薩を祀る本堂)
ホームページによれば、その創建は本尊である長谷観音流着の縁起に由来し、天平8年(736年)まで遡り、長谷寺が鎌倉でも有数の古寺に数えられる所以である。その後、幾年の星霜を経るなか、幾度と無く堂宇も再建がなされたが、関東大震災による罹災は甚だしく、旧来の建物は止む無く建替えとなり、災害から本尊をお守りするため、鉄筋による再建が進められた。そして、昭和61年、罹災から実に60年以上の歳月を費やし現在の堂宇は完成したという。本尊である十一面観音像は、錫杖を右手に携え、岩座に立つ独特の像容で、大和長谷寺の本尊をはじめ、全国に所在する長谷寺に祀られる観音像に多く見られることから、これらを総称して「長谷寺式十一面観音像」と呼ぶそうだ。縁起に曰く、本尊の造立は養老5年(721年)と伝えられているが、現在の像が創建当初からのものとは言い難く、また後世の修復も多く加えられているため、制作年代については未詳と言わざるを得ない。但し、本尊に付随する光背や御前立の観音像の修復年代が室町時代まで遡ることから、現在の尊像が存在していた時期についても、室町時代に準ずるものであることは確かといえ、さらに鎌倉時代より長谷寺に伝えられる大型の懸仏や板碑類の存在から、その当時には巨大な尊像が造立されていたものと推測されるという。奈良の長谷寺で拝んだ観音像も大きかったが、長谷観音も像高9.18メートルの巨像で、木造の仏像としては日本有数のものである。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO110 ) 露出補正 なし
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33.観音堂入り口
観音堂の内部は撮影禁止となっていた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 32mm ISO400 ) 露出補正 なし
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34.仏足石
下の放生池の傍にも仏足石があったが、観音堂の先にもあった。仏足石とは、仏陀の足の裏の形を石の上に刻んだもので、仏足跡とも書く。インド初期仏教では仏像はまだつくられず、法輪、菩提樹、塔などを拝んだが、仏足石も崇拝対象の一つ。足裏に千輻輪宝、金剛杵、双魚紋などの図がある。仏足石はインド,南アジアなどで拝まれ,日本では天平勝宝5年(753年)年刻の奈良県の薬師寺にある仏足石(国宝)が最も古いそうだ。ここのは古いものではない。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 31mm ISO100 ) 露出補正 なし
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35.冬桜
観音堂の先には観音ミュージアムと経蔵があり、そのわきに白い小さな花が咲く木があった。そばに行ってみると「子福桜」という札がかけられていた。コフクザクラとは、フユザクラとして総称されるサクラの一種であるが、花一輪につき2~3個のサクランボがなるという特性を持つ。これを子宝に恵まれたものとして「子福桜」と名付けられた。バラ科サクラ属の落葉小高木である。

   Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 105mm ISO100 ) 露出補正 なし
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36.錦鯉
経蔵の傍に水が流れる小さな池が作られていた。そこに錦鯉が泳いでいるが、この鯉は石に着いた苔を食べていた。 

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 98mm ISO1000 ) 露出補正 なし
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37.錦鯉が泳ぐ水が流れる池
池の水は澄んでいて、底に沈んだカエデの葉が見える。錦鯉は彩りに良い。経蔵の裏山は眺望散策路になっていて、通称「あじさい路」と呼ばれる。アジサイの季節には40種類以上、約2,500株のアジサイが小径に沿って咲く。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO160 ) 露出補正 なし
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38.見晴台からの眺め
   経蔵の前に海に向かって見晴台が作られていた。鎌倉の街並みと由比ヶ浜、遠く三浦半島まで見渡せる眺望は鎌倉随一と評される。天気の良い日には伊豆大島も見られる。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f8 1/500秒 50mm ISO100 ) 露出補正 なし
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39.参道の紅葉
阿弥陀堂の辺りから参道を見下ろす。堂宇の屋根と鎌倉の街と一緒にカエデの紅葉が撮れた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/500秒 80mm ISO140 ) 露出補正 なし
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40.地蔵堂
再び参道の中段にある地蔵堂の前に下りて来た。先の地蔵堂は帰依する信者の発願により建立された。その後、堂宇の老朽化に伴い平成15年に再建されたのが現在の地蔵堂だそうだ。鎌倉では例の少ない扇垂木の屋根が特徴という。お祀りする地蔵尊も御堂の再建にあわせて造立されたもの。まだ新しく、金色に輝いていた。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 50mm ISO720 ) 露出補正 -0.7段
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41.弁天窟
入り口下におりて境内の放生池を過ぎた辺りに、弘法大師参籠の地と伝わる弁天窟があり、その名にちなみ窟内壁面には弁才天とその眷属である十六童子が彫られているほか、弁才天と同じ神様であるとされる民間信仰の宇賀神(人頭蛇身)が祀られている。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO125 ) 露出補正 -0.7段
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42.弁天窟の内部
中は暗い。一番奥に弁才天  が彫られていて、撮ったが手振れさせてしまった。受付でもらった説明書によれば、寺伝では当山の弁才天像は弘法大師が廻国修行の折、唐山の岩窟に参籠し感得して自ら刻まれた尊像と言われ、江戸時代には「出世弁才天」の名で知られていた。現在その尊像は観音ミュージアムに収蔵され、弁天窟には代わりに「福徳弁才天」が祀られている。そして弁才天の眷属 である十六童子が彫られていた。写真はその一部である。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 38mm ISO125 ) 露出補正 なし
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43.書院
整えられた枯山水庭園の向こうに、写経道場として平成25年9月に竣工した書院が見えた。ここで毎日写経・写仏ができるそうだ。場内のほとんどが椅子席なので、正座が苦手な方でも心配ありませんと。

  Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO180 ) 露出補正 なし
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44.長谷寺山門を振り返る
やはり、「門かぶりの松」と長谷寺と書かれた赤い大きな提灯の山門は、鎌倉長谷寺の象徴的なアングルだと思う。拝観を終えて、退出するとき振り返ると、たまたま、人の姿がなくなった。

Nikon D750 Nikon 28-105mm f3.5-f4.5
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 28mm ISO200 ) 露出補正 なし
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2018年12月18日

西明寺 11月8日 高野山、奈良・長谷寺、室生寺と滋賀・湖東三山(7)

昼食は次に訪れる西明寺のすぐ傍で「一休庵」というところが用意されていた。「近江路御膳」と称され、近江牛かどうかわからないが、すき焼き鍋と豆腐が添えられていて美味しく食べた。
 西明寺は「一休庵」のすぐ傍で、その惣門が見えるところなのだが、交通量が比較的多い国道307号を渡らねばならず、一旦バスに乗って、国道沿いにある西明寺の駐車場まで移動した。
 バスガイドさんから配られたリーフレットには、「西明寺は、平安時代の初期の承和元年(834年)、三修上人が仁明天皇の勅願により開創された古刹です。本堂や三重塔は、鎌倉時代の代表的な建造物です。国指定の名勝庭園「蓬莱庭」は、四季折々の変化が見られ、秋には境内一円のカエデが紅葉し、11月には満開となる天然記念物の「不断桜」とのコントラストをお楽しみいただけます。」と書かれていた。

143.西明寺入口
バスは西明寺の入り口である惣門のすぐ下にある駐車場に止められた。国道沿いに少し移動して、正面から惣門をくぐる。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.4 1/500秒 9mm ISO320 ) 露出補正 -1.0段
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144.惣門
石段を上がって、惣門を入る。西明寺のパンフレットには、総門ではなく、惣門と書かれているが、外構えの門ということで意味に違いはないようだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.4 1/500秒 9mm ISO320 ) 露出補正 -0.3段
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145.中門 -1
参道を進むと本坊庭園(蓬莱庭)の入り口になっている中門があった。寄り道はせず、まずは本堂へ向かうが、門から中を覗いてみると、不断桜と書かれた札が掛けられた木が柵で囲まれていた。樹齢250年余という古木で滋賀県の天然記念物だそうだ。HPには例年9月上旬に咲き始め、11月には満開となり、紅葉の時期に季節はずれの花見を楽しむことができると書かれているが、この時は 花はほとんどなかった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.4 1/500秒 14mm ISO320 ) 露出補正 -0.3段
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146.苔 -1
参道の脇の石積みに生えた苔が気持ちを落ち着かせてくれる。「苔を大切にしましょう」「苔を取らないでください」「自然を大切にしましょう 苔もそのままの姿で眺めましょう」といった立札が西明寺執事によって立てられていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 26mm ISO1250 ) 露出補正 -0.3段
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147.参道のモミジ -1
石段を登って、一息ついて眼を上げたとき、鮮やかな紅葉があった。この参道は平安時代初期に設けられた参道を、鎌倉時代に現在のように拡げられ、江戸初期、更に整備されて現在に至っているそうだ。塀の内側は本坊庭園(蓬莱庭)である。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 60mm ISO640 ) 露出補正 -1.0段
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148.参道のモミジ -2
美しい紅葉が目を慰めてくれるが、それにしても昨日、今日と石段ばかり上がっている。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 60mm ISO640 ) 露出補正 -1.0段
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149.二天門 -1
やがてその美しい紅葉の向こうに二天門が見えてきた。二天門は重要文化財に指定されている。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 48mm ISO500 ) 露出補正 -1.0段
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150.二天門 -2
二天門は室町時代の中期、応永14年(1407年)の建築だそうだ。正面の柱間が三間で出入口が中央一間の入母屋造りの八脚門で、柱上には二手先の組物をのせて支輪をつけ、全体は和様であるが柱下の礎盤や頭貫先に繰形つきの木鼻をつけるなど僅かに禅宗様を加えている。二天門へ登る道両側には、穴太積の初期のものともされる石垣も残っている。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 30mm ISO400 ) 露出補正 -1.0段
181106_150.jpg
151.二天門 -3
ここの紅葉は、深紅から橙色、そしてまだ緑の葉も残り、そのグラデーションは見飽きない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 30mm ISO400 ) 露出補正 -1.0段
181106_151.jpg
152.ウチワカエデの紅葉
二天門の手前に「蓬莱庭」という名勝庭園があるが、その入り口のところに、ひときわ大きな葉のカエデが紅葉していた。ウチワカエデと思う。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/500秒 12mm ISO160 ) 露出補正 -1.0段
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153.蓬莱庭 -1 二天門に向かって左側が蓬莱庭だ。西明寺のホームページによれば、蓬莱庭は江戸時代初期、延宝年間に作られた池泉観賞式の庭園で、鶴亀の「蓬莱庭」と名付けられている。鶴や亀を形どった石組みや、本堂に祀る仏像を立石群に象徴させ、山の傾斜などを巧みに生かした、調和がとれた庭園である。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 34mm ISO500 ) 露出補正 -1.0段
181106_153.jpg
154.蓬莱庭 -2
江戸時代の延宝元年(1673年)、寺院の復興にあたっていた望月友閑が復興の記念にと造った庭園で、小堀遠州の作庭を参考にした造りといわれ国の名勝庭園の指定を受けている。二天門の手前から見下ろしたところである。この写真ですべてを見ることはできないが、池の中央には折り鶴の鶴島と亀島が配されている。鎌倉時代の灯籠で「弥陀六の灯籠」と呼ばれる八角石灯籠や連珠模様の室町時代を偲ぶ石灯籠がある。庫裡南側の山の斜面を利用して築山とし、築山の立石群は本堂に安置している本尊薬師如来とその眷属(従者、家来、配下の者)を表している。また、植木の刈り込みは雲を表し全体で薬師如来の浄瑠璃浄土を表し、仏の世界が具現化されているとのこと。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 18mm ISO200 ) 露出補正 -1.0段
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155.苔 -2
天台宗の仏教寺院である西明寺が創建されたのは834年。ここで生きている苔は西明寺の歴史とともに命をつなぎ、今日では「西明寺の苔」と言われるほどの存在感がある。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 9mm ISO200 ) 露出補正 -1.0段
181106_155.jpg
156.二天門から -1
二天門からいま上がってきた参道を眺める。紅葉がきれいだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 39mm ISO800 ) 露出補正 -0.3段
181106_156.jpg
157.三重塔 国宝 -1
二天門をくぐると正面に本堂があり、その右側に国宝 三重塔があった。鎌倉時代後期建立である。飛騨の匠が、釘を1本も使用しないで建てた、総桧の塔である。一層には一面に巨勢派(平安時代初期から室町時代を経て、明治時代まで連なる絵師の一族)の極彩色による絵が描かれている。八天画、法華経の絵説き、八大龍王、三十二菩薩、花鳥などである。日経新聞(時の廻廊)では「 これが700年以上も残る色彩だろうか。優美さを感じさせる三重塔の扉を開けると、薄暗い照明の中にきらびやかな色の世界があった。閉じられた空間は写真で見るよりも狭く、目が慣れるにつれて極彩色が息苦しいほどに迫ってくる。」と記されている。春と秋にこの国宝三重塔内壁画特別公開期間もあるようだったが、ガイドさんから説明もなく、そのことを知らなかった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 35mm ISO800 ) 露出補正 -0.3段
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158.三重塔 国宝 -2
三重塔は本堂の右側(南側)に建っている。檜皮葺きの和様の三重塔で、様式的に鎌倉時代後期の建築とされる。総高は20.1メートル。逓減率が小さいことと、二重目・三重目の塔身の立ちが低いことがこの塔の特色であるという。相輪は鉄製である。洗練されたこの塔は、離れてみても近くから見ても美しいと言われる。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 20mm ISO640 ) 露出補正 -0.3段
181106_158.jpg
159.本堂 国宝
本堂は、建築様式から鎌倉時代前期の建立とされる。当初は方五間の仏堂であったが、南北朝時代に七間堂に拡張し、向拝も附加するという大改造を受けて、今の姿になったとされる。 正面の七間は総て蔀戸(しとみ戸、平安時代から住宅や社寺建築において使われた、格子を取り付けた板戸)、側面は礼堂部分の前三間が妻戸、後四間が白壁。中央二間が内陣、後二間が後戸。縁は礼堂の三方のみに設けられている。西明寺本堂の改造時とほぼ同時期に建立された、これから訪れる金剛輪寺本堂とこれらの造りが共通するという。本尊は薬師如来。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 13mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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160.三重塔 国宝 -3
初層の縁は高欄がなく、二・三層は高欄をめぐらしている。 二軒繁垂木(軒を支える垂木が上下二段からなっている)の軒が流れるように美しく、組物は三手先(梁や桁 にかかってくる上部の荷重を集中して柱に伝える役目をもつ部材の総称で組物の一形式。大斗から肘木ひじきを三段に出して軒桁のきげたを受けるもの)というそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 14mm ISO200 ) 露出補正 -0.3段
181106_160.jpg
161.二天門から -2
二天門越しに参道を眺める。この右側が蓬莱庭だ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 20mm ISO640 ) 露出補正 -0.3段
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162.二天門から -3
二天門を出て参道を眺める。このあたりの紅葉がきれいだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 35mm ISO800 ) 露出補正 -0.3段
181106_162.jpg
163.二天門の構え 重要文化財
二天門は室町時代初期、応永14年(1407年)に建立されたもので、杮葺きの八脚門であり、正面両脇間に金剛柵を設けて増長天と持国天を祀るため二天門と呼ばれる。その胎内から正長2年(1429年)の銘札が発見され、仏師(仏像,仏画の制作に従事する人)法印院尋の作であることがわかった。表道両側石垣は、穴太積(自然石を積み上げる野面積み)の初期の石垣が保存されている。ここにも百済寺の仁王門と同じように草鞋があった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 17mm ISO2500 ) 露出補正 -0.3段
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164.二天文門見上げる
西明寺は、周囲に紅葉をめぐらすこの二天門が、撮影ポイントになる。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 18mm ISO640 ) 露出補正 -0.7段
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165.十一面観音立像
参道を下りてくると、蓬莱庭の反対側に十一面観音菩薩が見えた。この十一面観音菩薩は、頭上に十面の化仏をつけ、十種の功徳と四種の果報を授けるのだそうだ。 十一面観音の後ろには棚があり、そこには奉納された三千体あるという小さな十一面観音像が奉納されている。小観音像永代供養料は一体10,000円だそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 15mm ISO320 ) 露出補正 -0.3段
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166.中門 -2
右側に蓬莱庭の入り口である中門があった。先ほどはここから庭を眺めた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 9mm ISO125 ) 露出補正 -0.3段
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167.惣門へ
緩やかな石段の参道を惣門に向かって下りる。午後2時を過ぎたばかりだが、陽が傾いてきている。駐車場のバスに戻って、最後の参詣先である金剛輪寺へ移動する。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 22mm ISO500 ) 露出補正 -1.0段
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