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2023年5月 2日

いにしえの奈良 2泊3日のサクラ見物 ② 2023年4月5日ー7日 吉野山「一目千本」

2023年4月6日。2日目はこの旅行の最大の目的である吉野山のサクラ見物である。天気は雨模様が予想され、青空の下で見る桜は期待できそうもなかった。
 バスは8時にホテルを出発する。朝食を早めに済ませ、ホテルでビニール傘を借りて、近くの猿沢池あたりまで散歩をした。ほんの20分ほどの時間だが、朝の猿沢池を眺め、興福寺の裾を歩く。
 予定通り出発したバスは、奈良市内を抜け、天理市、桜井市を通って国道169号線を南下して行く。車内に大谷翔平選手が7回を投げ、8奪三振、1失点で1勝目を挙げたとのニュースが伝わった。やがて、山道に差し掛かるが、薄日が差してきて、期待を持たせる。吉野川を渡り、近鉄吉野線の鉄橋を渡る。吉野川は西へ流れ、和歌山県にに入り紀の川となる。
 吉野神社を右手に見てさらに上り、バスは9時半過ぎに大きな駐車場(吉野山観光駐車場)に着いた。
 ツアコンさんに引率されて、吉野山に入る。七曲がりの桜を見て、黒門、銅鳥居、そして金峯山寺の入り口まで上がった。時刻は10時20分。天気は良いほうに変わり、薄日が漏れるようになってきた。

000_2304060525 X700 〇吉野山 七曲り Z50 Z18-140.jpg
吉野山七曲がりの桜 2023年4月6日 奈良県吉野郡吉野町

035_2304060518 X900 〇奈良興福寺の朝 Z50 Z18-140.jpg 35.朝の興福寺 中金堂の屋根と五重塔
朝6時20分 ホテルの窓から興福寺を眺める。どうやら雨は降っていないようだ。金色の"ツノ"が見えるのが中金堂の屋根だ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.0 1/500秒 61mm ISO400 ) 露出補正 なし
036_2304060517 X900 〇奈良興福寺の朝 Z50 Z18-140.jpg 36.興福寺五重塔
今年の7月になると、五重塔には修復工事のために覆いが掛けられて見られなくなるようだ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f6.3 1/500秒 140mm IS01250 ) 露出補正 なし
037_2304060051 X900 猿沢の池 G7X.jpg 37.猿沢池(さるさわいけ)
吉野山への出発は8時である。朝食後、近くの猿沢池へ行ってみた。奈良公園にある周囲360mの小さな池で、興福寺五重塔が周囲の柳と一緒に水面に映る風景が美しく、奈良八景のひとつになっている。興福寺が行う「放生会」の放生池として、天平21年(749年)に造られた人工池である。放生会とは、万物の生命をいつくしみ、捕らえられた生き物を野に放つ宗教儀式である。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/1250秒 13mm ISO125 ) 露出補正 なし
038_2304060055 X900 猿沢の池 G7X (2).jpg 38.猿沢池と五重塔
猿沢池の眺めは五重塔の見える南側からが良い。人懐っこい鳩がいた。都会でも最近は鳩が人が近づいても逃げなくなったように思う。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.2 1/1250秒 14mm ISO200 ) 露出補正 なし
039_2304060058 X900 猿沢の池 G7X.jpg 39.五重塔と五十二段
猿沢池の北東の端から五重塔へ上がる五十二段の石段がある。その眺望が奈良県景観資産に指定されている。現在、猿沢池園地として整備され、市街地に近いこともあって市民の憩いの場となっている。五十二段を登り切ると、右手手前に五重塔、その奥に東金堂が控えている。五十二段は、仏門への修行の段階を意味する「菩薩五十二位」に由来するといわれている。 仏の悟りを求めて、一段、また一段。 そして五十二段目(五十二位)にたどり着くと、仏と同格であるとされるのだそうだ。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.2 1/1250秒 18mm ISO250 ) 露出補正 なし
040_2304060060 X900 〇猿沢の池 G7X.jpg 40.池端の石にはめ込まれたパネル
猿沢池にちなんだ話の陶磁器製と思われるパネルが岩にはめ込まれている。この絵は采女神社の「采女祭り」の話だが、「猿沢池の七不思議」というのもあった。それには、澄まず、濁らず、出ず、入らず、蛙はわかず、藻は生えず、魚が七分に水三分と書かれていた。(パネルは奈良ライオンズクラブの寄贈)

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/1250秒 9mm ISO250 ) 露出補正 なし
041_2304060061 X900 〇猿沢の池 G7X.jpg 41.南円堂への石段
ここは西側にある南円堂への石段である。石段の下からは見えないが、三条通からこの石段を上がっていくと南円堂の前に出る。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.0 1/1250秒 9mm ISO250 ) 露出補正 なし
042_2304060067 X900 興福寺の朝 G7X.jpg 42.五十二段の下から
五十二段の手前から、興福寺に向かって右(東)に春日大社の一の鳥居が見えている。良い感じの道である。小雨が降ってきた。五十二段は上がらずにホテルへ戻ることにした。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1250秒 37mm ISO400 ) 露出補正 なし
043_2304060078 X900 〇吉野山へ G7X.jpg 43.吉野山へ
バスはホテルを予定通り8時に出発した。昨日名阪国道を降りてきた天理市から国道169号線を走る。桜井市を走っていると思うのだが、どこを走っているか定かではない。左側に山が見えている。おそらく宇陀市の方角だと思う。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1250秒 37mm ISO800 ) 露出補正 なし
044_2304060082 X900 吉野川 G7X.jpg 44.吉野川
国道169号線は吉野川にぶつかると吉野川に沿って左に曲がる。バスはどこかの橋で吉野川を渡り、川が左側に見えるようになった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/1000秒 19mm ISO320 ) 露出補正 なし
045_2304060084 X900 吉野川 近鉄橋梁 G7X.jpg 45.近鉄吉野線鉄橋
近鉄吉野線の吉野川鉄橋が見えてきた。バスは近鉄吉野線に沿って右へ曲がり、吉野山へ上っていく。吉野神社を右手に見て、吉野山観光駐車場という大きな駐車場に入った。時間が早かったので駐車しているバスの数はまだ少なった。

Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/1000秒 26mm ISO320 ) 露出補正 なし
046_2304060521m X900 吉野山 Z50 Z18-140.jpg 46.下千本
近鉄吉野駅からロープウェイで上がった吉野山駅のあたりが、吉野山最初の桜の見どころで下千本と言われる(標高約230m〜350m)。ロープウェイは「吉野大峯ケーブル自動車株式会社」の運営による。現存するロープウェイとしては日本最古であり、2012年には日本機械学会により「機械遺産」に登録され各メディアで話題となったそうだ。近鉄吉野駅の近くに千本口駅と言う乗り場があり、山上の吉野山駅までを結ぶ。この間の距離は約300mで高低差は約70mだそうだ。遠景の山は、竜門山系の主峰、標高904mと竜門岳と思われる。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 30mm ISO140 ) 露出補正 なし
047_2304060522 X900 吉野山 Z50 Z18-140.jpg 47.下千本展望所
吉野山は奈良県のほぼ中央に位置し馬の背のような形をした南北約6kmの山岳地帯である。吉野山の桜は、日本古来のヤマザクラを中心に約200種3万本と言う世界に類を見ない規模の桜が咲き誇り、その光景は「千本桜」「一目千本」等と形容されてきた。標高順にそれぞれ「下千本」「中千本」「上千本」「奥千本」と地名がついている。下千本展望所には、聖憲皇太后御野立跡という石碑があった。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 39mm ISO180 ) 露出補正 なし
048_2304060523 X900 〇吉野山 Z50 Z18-140.jpg 48.下千本エリア -1
下千本展望所からの眺め。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 39mm ISO140 ) 露出補正 なし
049_2304060530 X900 〇吉野山 Z50 Z18-140.jpg 49.下千本エリア -2
吉野駅の方向を見下ろす。電線が入ってしまった。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 40mm ISO220 ) 露出補正 なし
050_2304060533 X900 〇吉野山 Z50 Z18-140.jpg 50.下千本エリア -3
七曲りを上がってくるあたりだと思う。下千本の桜もきれいだ。どういうところを撮ったかをメモしていなくて、後でわからないことがままある。ツアーの時などは特にその余裕がない。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 44mm ISO200 ) 露出補正 なし
051_2304060536 X900 吉野山 Z50 Z18-140.jpg 51.吉野山入口
展望所で下千本の桜を眺め、ロープウェイの駅のすぐ上あたりを、金峯山寺(きんぷせんじ)へと歩き始める。道の両側には、たくさんの飲食店や、土産物屋が並ぶ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f6.0 1/500秒 110mm ISO250 ) 露出補正 なし
052_2304060542 X900 〇吉野山 黒門 Z50 Z18-140.jpg 52.黒門に向かう
ここからが吉野山だとツアコンさんが説明してくれた。黒門は吉野山の吉野大峯ケーブル吉野山駅から徒歩数分のところに建つ黒塗りの門だ。城の入口を守る高麗門のようなスタイルで、かつては公家大名でもこの門からは槍を伏せ馬を下りて通行したという門である。現存する黒門は昭和60年の改築だそうだ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.6 1/500秒 94mm ISO450 ) 露出補正 なし
053_2304060544 X900 吉野山 黒門 Z50 Z18-140.jpg 53.黒門
金峰山寺(きんぷせんじ)の総門ということだが、「金峯山」とは単独の峰の呼称ではなく、吉野山(奈良県吉野郡吉野町)と、その南方20数kmの大峯山系に位置する山上ヶ岳(奈良県吉野郡天川村)を含む山岳霊場を包括した名称だそうだ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f3.5 1/500秒 23mm ISO160 ) 露出補正 なし
054_2304060547 X900 吉野山 黒門 Z50 Z18-140.jpg 54.黒門の千社札
柱には千社札が貼られていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.0 1/500秒 33mm ISO200 ) 露出補正 なし
055_2304060549 X900 吉野山 Z50 Z18-140.jpg 55.吉野の葛餅
「歌藤御芳堂」という和菓子屋さんがあった。手造りで葛菓子、葛湯を作っている。吉野は「くず」が有名である。吉野地方の山野に自生する葛の根より極寒の時、吉野川の清流を以て精製する滋養分に富む純良潔白の最高級の澱粉だそうだ。 この葛根の澱粉100%の物を「吉野本葛」、葛根を50%以上の主原料として甘藷を混ぜ合わせたものを「吉野葛」という。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.5 1/500秒 44mm ISO250 ) 露出補正 なし
056_2304060553m X900 〇吉野山 銅鳥居 Z50 Z18-140.jpg 56.銅鳥居
黒門から上り坂を登った小高いところに銅鳥居がある。前の写真の葛餅の店のすぐ上になる。高さ約7.5m、柱の周囲約3.3m、すべて銅製。太平記には、正平3年(1348年)1月28日に、足利尊氏の執事であった高師直の兵火に焼け落ちたことが記されているという。その高師直の兵火で焼失したあと、室町時代に再建されたものだそうだ。重要文化財である。正しくは発心門。山上ヶ岳までの間に発心・修行・等覚・妙覚の四門があり、これが最初の門にあたる。行者たちはここから向こうを冥土と見たて、ひとつ門をくぐるごとに俗界を離れて修行する決心を強めていった。曇り空を背景に黒いものを撮るのはむずかしい。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.0 1/500秒 55mm ISO110 ) 露出補正 なし
057_2304060558 X900 吉野山 Z50 Z18-140.jpg 57.金峯山寺前バス停
保存修理工事が行われている金峯山寺の仁王門の傍へ来た。そこに「金峯山寺前」というバス停があった。こんなに観光客がいっぱい歩いているところで、バスが通っているのか不思議に思った。調べてみると、吉野大峯ケーブル自動車(株)の「吉野山奥千本ライン」という、吉野神宮ー吉野山駅ー金峯山寺前ー竹林院前ー奥千本口を行く路線バスが運行されている。但し観桜期は 竹林院前⇔奥千本口 のみの運行なのでここにバスは来ない。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.0 1/500秒 29mm ISO125 ) 露出補正 なし
058_2304060559 X900 吉野山 Z50 Z18-140.jpg 58.竜門岳<br> 空が明るくなって、下千本の向こうに竜門山系の主峰、標高904mの竜門岳がくっきりと見えた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR<br> プログラムオートで撮影  ( f4.8 1/500秒 45mm ISO100 ) 露出補正 なし
059_2304060563 X900 吉野山 金峯山寺 Z50 Z18-140.jpg 59.二天門跡石段
金峯山寺の薬王堂という石柱のある石段の前にきた。石段の向こうに蔵王堂の屋根が見える。蔵王堂の拝観券はツアコンさんから配られた。先に吉水神社を拝観して、後で各自、蔵王堂に上がって内部を見てほしいとのことだった。かつて二天門は大峯山から出峰してきた行者を迎えていた。二天門跡では鎌倉時代末期の1333年(元弘3年)1月16日に鎌倉幕府軍が攻め寄せた際、村上義光が大塔宮護良親王(だいとうのみやもりながしんのう)の身代わりになって切腹したと言われ、石柱「村上義光公忠死之所」が建立されている。二天門は南北朝時代に焼失し、その後再建されることはなかった。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f6.3 1/500秒 45mm ISO100 ) 露出補正 なし
060_2304060564 X900 吉野山 駐在所 Z50 Z18-140.jpg 60.吉野山駐在所
この建物は吉野警察署の吉野山駐在所だ。歴史的建造物ではないが、交番も歴史を感じさせる。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f4.0 1/500秒 18mm ISO100 ) 露出補正 なし
061_2304060566 X900 吉野山金峰山寺 Z50 Z18-140.jpg 61.東南院 多宝塔
駐在所のちょっと先に東南院がある。wikipediaによると、東南院(とうなんいん)は、金峯山修験本宗の別格本山の寺院。山号は大峯山。本尊は役行者像。大峰山の持護院である。開基は役行者(えんのぎょうじゃ)で役行者霊蹟札所でもある。役行者とは7世紀後半の山岳修行者で本名は役小角(えんのおづぬ)という。役優婆塞(えんのうばそく)ともいう。日本の山岳宗教である修験道(しゅげんどう)の開祖として崇拝され、江戸末期には神変大菩薩(じんぺんだいぼさつ)の諡号(しごう)を勅賜されたという。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR プログラムオートで撮影  ( f8.0 1/500秒 18mm ISO100 ) 露出補正 なし
062_2304060569 X900 吉野山 金峰山寺 Z50 Z18-140.jpg 62.金峯山寺蔵王堂遠望
ツアコンさんに案内されて吉水神社へ上がる石段お前に来た。中千本と言われるあたりまで登ってきたのだ。振り返ると、金峯山寺の蔵王堂と愛染堂の屋根が見える。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
プログラムオートで撮影  ( f5.6 1/500秒 91mm ISO100 ) 露出補正 なし

2023年4月24日

小石川植物園 春のチョウ② 2023年4月4日 文京区白山 東京大学大学院理学系研究所付属植物園

旧東京医学校本館の前の草地でキアゲハを撮影して、北へ、次郎稲荷の方へ上がっていった。そこへツマグロヒョウモンが現れる。まだ4月のはじめである。今年のチョウの発生は全般的に早くなっているようだ。
 桜の花はまだ残っているだろうか?ハンカチの木はどうかな、などと思いながら歩く。白いこんもりとした花が咲いている木があった。傍に行ってみると白いトキワマンサクだった。マンサクは黄色い花や、赤い花を見ることが多いが白い花は初めてである。
 ハンカチの木は、花を咲かせ、白いハンカチを広げている。ツツジ園の各種のツツジもみんな満開だった。名残りのサトザクラは咲いていて、その下では小さな子供さんを連れた若いお母さんたちが、シートを敷いてお昼を楽しんでいる。
 総合研究博物館本館の前を入園口まで戻り、再度ツマキチョウの撮影を試みようと、ナノハナとショカツサイの咲くポイントへ向かった。だが、♂を含めて何頭かのツマキチョウは翔んでいるが、撮影できない。白いチョウのほとんどはモンシロチョウだった。例年はもっと多く翔んでいるはずだが、今年のツマキチョウの最盛期は10日ほど早かったのではなかろうか。

000_230404072 X700 小石川植物園 RX10M4.jpg
旧東京医学校本館(重要文化財) 2023年4月4日 文京区白山 小石川植物園

018_230404081t X900 ○小石川植物園 RX10M4.jpg 18.ツマグロヒョウモン♂ -1
ツマグロヒョウモンの発生も早い。いつもの年では4月の後半になってみることが多いのだが。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 146mm ISO200 ) 露出補正 なし
019_230404147t X900 ◎小石川植物園 Z50 Z18-140 - コピー.jpg 19.ツマグロヒョウモン♂ -2
前の写真と同じ個体。この種が関東の平地で、大型ヒョウモンの普通種となって久しいが、私がまだ小学生のころ、高尾山山頂から小仏峠へ向かう尾根道で、真正面から飛来してきた本種を、無我夢中でネットを一振り、ゲットしたのを鮮明に覚えている。もう70年も前のことである。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/1000秒 140mm ISO140 ) 露出補正 なし
020_230404154 X900 小石川植物園 トキワマンサク Z50 Z18-140.jpg 20.白い花のマンサク(万作)
保土ヶ谷公園では黄色いマンサクを、舞岡公園ではオレンジ色、そして先日は深紅のマンサクの花も見た。この白いマンサクにはトキワマンサクという札が掛けられていた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f4.8 1/1000秒 54mm ISO360 ) 露出補正 なし
021_230404154 X900 小石川植物園 トキワマンサク Z50 Z18-140.jpg 21.トキワマンサクの木
その白い花が密集して咲いているトキワマンサクの木は、高さが5mくらいはあるとても大きな木だった。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f3.5 1/1000秒 18mm ISO400 ) 露出補正 なし
022_230404095 X900 ○小石川植物園 RX10M4.jpg 22.スズカケノキ<br> 説明版があって、「この木は明治9年に導入された日本で最も古いスズカケノキの一つです。街路樹として現在広く使われているモミジバスズカケはこのスズカケノキとアメリカスズカケノキの雑種であることが知られています・・・」と書かれていた。見上げるほど高い木だ。♪友と語らん・・・で始まるダークダックスの歌を連想する。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels<br> シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.4 1/1250秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
023_230404104t X900 ○小石川植物園 ハンカチの木RX10M4.jpg 23.ハンカチノキ
花についた白い大きな2枚の苞葉が垂れ下がりよく目立つため、日本では「ハンカチの木」や「幽霊の木」などと呼ばれる。英語では"Handkerchief tree"、"Ghost tree"、"Dove tree"(鳩の木)などというそうだ。木の高いところで咲いていたので、写真が撮り難かった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 220mm ISO200 ) 露出補正 なし
024_230404116 X900 ○小石川植物園 ツツジ園 RX10M4.jpg 24.ミツバツツジ (三葉躑躅) ツツジ園
ミツバツツジという名称は、個別の種と、ミツバツツジ類の総称を指す場合が紛らわしい。これは傍に「ミツバツツジ」という札が立てられていたので、個別の種としてのミツバツツジと思う。他のミツバツツジ類の多くは雄しべが10本なのに対し、本種は5本であることが大きな特徴で、雌しべは1個ある。おしべは確かに5本だった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 45mm ISO200 ) 露出補正 なし
025_230404172 X900 小石川植物園 ツツジ園 Z50 Z18-140.jpg 25.シロバナフジツツジ(白花藤躑躅) ツツジ園
花が藤色のためフジツツジという。これは白花である。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f7.1 1/1000秒 103mm ISO100 ) 露出補正 なし
026_230404173 X900 小石川植物園 甘藷試作跡 Z50 Z18-140.jpg 26.甘藷試作跡の碑
青木昆陽がこの場所でサツマイモの試作を行ったことを示す碑があった。wikipediaによれば、和名のサツマイモは、江戸時代に琉球王国(現・沖縄県)を経て薩摩国(現・鹿児島県)に伝わり、そこでよく栽培された事に由来、「薩摩藩から全国に広まった芋」を意味している。別名として甘藷(かんしょ)があり、中国植物名も甘藷である。甘藷は「甘味のある芋」の意味である。また、江戸時代に飢饉を救う救荒作物として栽培が奨励された。飢饉対策に腐心していた江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の命によって、1735年、蘭学者の青木昆陽が薩摩から江戸に種芋を取り寄せて、小石川御薬園(現:小石川植物園)などでサツマイモを試作し、これをきっかけに東日本各地でも栽培が広がった。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f3.5 1/1000秒 18mm ISO400 ) 露出補正 なし
027_230404177 X900 ◎小石川植物園 桜園 Z50 Z18-140.jpg 27.サトザクラ(里桜)の下で
総合研究博物館の手前にはソメイヨシノ林とう広場がある。ソメイヨシノは最盛期を過ぎていたが、まだまだサトザクラの札が掛けられた木は花がいっぱいであった。wikipediaによると、広義のサトザクラとは、サクラの栽培品種の総称である。そして狭義のサトザクラはオオシマザクラを基に誕生した栽培品種の品種群(Cerasus Sato-zakura Group)のことをいう。ソメイヨシノは、母をエドヒガン、父を日本固有種のオオシマザクラの雑種とする自然交雑もしくは人為的な交配で生まれた日本産の栽培品種のサクラである。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f4.8 1/1000秒 46mm ISO200 ) 露出補正 なし
028_230404181 X900 ◎小石川植物園 桜園 サトザクラ Z50 Z18-140.jpg 28.サトザクラ
何というサクラと、何というサクラの雑種であるのかはわからない。白い花の八重桜である。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f7.1 1/1000秒 101mm ISO100 ) 露出補正 なし
029_230404191 X900 〇小石川植物園 ショカツサイ Z50 Z18-140.jpg 29.ショカツサイ(諸葛菜)
もう一度ツマキチョウの写真を撮ろうと、ショカツサイとナノハナの咲くポイントへ行った。ショカツサイはアブラナ科でツマキチョウの食層の一つである。オオアラセイトウ(大紫羅欄花)というのが正式名称で、ショカツサイは諸葛孔明が広めたとの伝説からの別名だという。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.5 1/1000秒 110mm ISO125 ) 露出補正 なし
030_230404121 X900 ◎小石川植物園 モンシロチョウ RX10M4.jpg 30.モンシロチョウ♂
ナノハナが咲くところには、一視野に4~5頭の白い蝶が翔んでいるが、そのほとんどはモンシロチョウが。ツマキチョウとは翔び方で区別できるが、目の前を翅を開いてスーッと翔ぶ個体の翅先のオレンジ色を見て、目で追うがまったく止まってくれない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250秒 210mm ISO320 ) 露出補正 なし
031_230404197 X900 ◎小石川植物園 モンシロ Z50 Z18-140.jpg 31.タンポポに止まるモンシロチョウ♂ -1
モンシロチョウとツマキチョウの大きさはほとんど変わらない。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/1000秒 140mm ISO250 ) 露出補正 なし
032_230404201 X900 ◎小石川植物園 モンシロ Z50 Z18-140.jpg 32.タンポポに止まるモンシロチョウ♂ -2
前の画と同じ個体。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/1000秒 140mm ISO200 ) 露出補正 なし
033_230404203 X900 ◎小石川植物園 ツバメシジミ Z50 Z18-140.jpg 33.ツバメシジミ♂ -1
足元でツバメシジミが翔んでいた。きれいなブルーの雄だ。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/1000秒 140mm ISO360 ) 露出補正 なし
034_230404207 X900 ◎小石川植物園 ツバメシジミ Z50 Z18-140.jpg 34.ツバメシジミ♂ -2
裏面が見えるように撮る。尾状突起のところの小さなオレンジ色が良い。桜を見るには少し遅くなってしまったが、明日から某旅行社のツアーで奈良・吉野山へ2泊3日の旅行の予定である。新横浜6時45分集合と朝も早い。1時過ぎに帰路に着いた。

Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f6.3 1/1000秒 140mm ISO360 ) 露出補正 なし

2021年4月17日

小石川植物園 ツマキチョウを撮りに (2) 4月9日

発生しているかどうか心配だったツマキチョウも11時半ごろには姿を見せ始め、♂が♀を求めて飛ぶ姿が見られるようになった。アブラナなどの花に止まってゆっくり吸蜜する姿は少なかったが、カメラに収めることは出来た。
 アブラナの花が咲くポイントへは、また後で戻ってくることにして、日本庭園の方へ歩く。咲いていてくれた枝垂れ桜や八重桜を眺め、日本庭園へ向かうと、ツツジが咲き、フジも咲いていた。
 旧東京医学校本館を左に見て、日本庭園の北側から、ツツジが咲く丘を登って大きな木が茂る高台に着いた。大木に咲くトキワマンサクの白い花や、ツクシカイドウを見たり、数人の女性の方々が見ておられた雄株の木に実のなったオオモミジの説明を伺ったりした。
 サクラは、ソメイヨシノは散ってしまい、サトザクラの一葉や普賢象が咲き残っていた。

26.藤棚とツツジ
日本庭園の池にかかる橋は藤棚になっていてフジが咲いていた。その手前にはアゲハが来ていたツツジが咲く。この時は青空が見えていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 16mm ISO100 ) 露出補正 なし
026_210409147 X800 日本庭園上 小石川植物園 RX10M4.jpg
27.旧東京医学校本館
きれいに刈りこまれたツツジの植栽が池に映っている。  この建物は、当初は東京大学の前身である東京医学校の施設として1876年に本郷キャンパス鉄門の正面に建てられたが、1911年に赤門わきに移築され、さらに1969年に小石川の現在地に移築された。国指定重要文化財となり保存修復され、博物館として一般公開されている。明治初期らしい擬洋風建築で、擬洋風建築としては昨秋訪れた滋賀県近江八幡市の白雲館を思い起こす。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入館手続きを要するが、館内も見学できるようだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 15mm ISO160 ) 露出補正 なし
027_210409155 X800 日本庭園 小石川植物園 RX10M4.jpg
28.ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)
日本庭園の旧東京医学校本館の前の草地に、一面に可愛い花が咲いていた。和名は、花が紫色で、形がサギに似ていることからだそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 15mm ISO125 ) 露出補正 なし
028_210409159 X800 サギゴケ 日本庭園 小石川植物園 RX10M4.jpg
29.日本庭園東側
藤棚のある橋の上から日本庭園の東側を眺める。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 15mm ISO100 ) 露出補正 なし
029_210409161 X800 日本庭園 小石川植物園 RX10M4.jpg
30.ツツジが咲く道
藤棚の橋を渡り北へ高台に向かって歩く。ツツジの群落が見えた。受付でいただいた園内案内図によればこの辺りにはキリシマツツジがあるはずだ。藤棚のそばに咲いていたケラマツツジに似ているが、さらに色が濃いように思う。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 10mm ISO1250 ) 露出補正 なし
030_210409165 X800 日本庭園上 小石川植物園 RX10M4.jpg
31.旧東京医学校本館を見下ろす
振り返ると、 旧東京医学校本館の北東側の棟が見えた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 16mm ISO320 ) 露出補正 なし
031_210409167 X800 日本庭園上 小石川植物園 RX10M4.jpg
32.カラスアゲハ
キリシマツツジにカラスアゲハ♂が飛来した。こんなに擦れていないきれいな春型のカラスアゲハを見るのは久し振りである。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 102mm ISO1000 ) 露出補正 なし
032_210409169 X800 ◎カラスアゲハ 日本庭園上 小石川植物園 RX10M4.jpg
33.熱心な観察者
大きな木が茂る高台に上がった。カエデと思われる大きな木を見上げている4~5人のグループの女性たちがいた。何を見ているのかなと思い、その方々の視線の先を見る。この木はオニモミジ(別名 カジカエデ 梶楓 )といい、雌雄異株の樹木であり、雌株の木には実がなるが、雄株の木には実はつかない。しかし、このご夫人たちが見ているオニモミジの木は雄株でありながら、実が付いている。一対の翼果になっている。珍しいのだと教えてくださった。  

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 105mm ISO400 ) 露出補正 なし
033_210409182 X800 オニモミジ 小石川植物園 RX10M4.jpg
34.オニモミジの実
右側の2枚の翅を広げたように見えるのが、オニモミジの実(翼果)だそうだ。その左にあるのが咲き終えた花だという。 wikipediaによれば、花期は4-5月。葉が展開する前に、長さ3-5cmの散房花序を前年枝の側芽から出す。花はふつう暗紅色で、雄花と比べ雌花の方が色が淡い。雄花序は花が5-15個垂れ下がり、花柄は長さ1-3cm、萼片と花弁が部分的に合着した長さ5mmになる鐘形の花被筒になり、雄蕊は7-10個で花被筒より長く、退化雌蕊は微小。雌花序は花が3-9個やや上向きにつき、萼片、花弁は5個ときに4個で合着せず、雄蕊はなく、子房は短毛が密生し、花柱は外曲する。果期は7-8月。果実は翼果で、黄褐色の長剛毛があり、分果の長さは2.5-3cmになり、翼果は鋭角に開くか、ほとんど開かない。雄株では雄花が、雌株では雌花が咲くのが雌雄異株だそうだ。と記されていた。また、ややこしいが、カエデ類の性には3タイプがあり、まずは雌雄異株。次いで雄株と両生花の株のある雌雄異株。最後にハウチワカエデのような雄性同株。このタイプはひとつの株に雄花と両性花がつくそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 9mm ISO250 ) 露出補正 なし
034_210409180 X800 〇オニモミジ 小石川植物園 RX10M4.jpg
35.オニモミジの葉
あとで確認できるよう葉の写真を撮っておいた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 30mm ISO800 ) 露出補正 なし
035_210409183 X800 オニモミジ葉 小石川植物園 RX10M4.jpg
36.トキワマンサク(常磐万作)
マンサクの花は春先に舞岡公園や保土ヶ谷公園などでよく見かける。しかし、こんな大きなマンサクの木は始めて見る。また、白い花が咲くマンサクを見たのも初めてだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 13mm ISO250 ) 露出補正 なし
036_210409185 X800 トキワマンサク 小石川植物園 RX10M4.jpg
37.トキワマンサクの花
写真のような細長い4枚の花弁の花を咲かせる。花の色は、基本種はごく薄い黄色であるが、紅色の変種であるベニバナトキワマンサクがよく栽培されている。トキワマンサクは日本での自生は極めて限定的で、静岡県湖西市・三重県伊勢神宮・熊本県荒尾市で知られるのみだそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
037_210409188 X800 トキワマンサク 小石川植物園 RX10M4.jpg
38.ツクシカイドウ (筑紫海棠)
  右の方に白い花が咲いているのが見えた。何かなと思って行ってみると、ツクシカイドウという札が架かっていた。カイドウと云えばピンクの花を想いうかべるが白い可憐な花が咲いていた。 環境省レッドリストによれば、日本では野生絶滅種である。熊本、大分に分布していたが、現在は絶滅が確認されているそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/500秒 12mm ISO200 ) 露出補正 なし
038_210409191 X800 ツクシカイドウ 小石川植物園 RX10M4.jpg
39.モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴懸の木)
スズカケの木の大木が並ぶところへ来た。この木は モミジバスズカケノキという。スズカケノキとアメリカスズカケノキとの交配種だそうだ。大木である。現在街路樹として広く使われている。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.4 1/500秒 9mm ISO200 ) 露出補正 なし
039_210409194 X800 モミジバスズカケノキ 小石川植物園 RX10M4.jpg
40.スズカケノキ( 鈴懸の木) プラタナスの大木だ。この木は明治9年に導入された日本で最も古いスズカケノキだそうだ。ここにはスズカケノキ、アメリカスズカケノキ、そして、その交配種であるモミジバスズカケノキの、3種類のスズカケノキがある。樹皮は白っぽく剥離する。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 19mm ISO250 ) 露出補正 なし
040_210409200 X800 スズカケノキ 小石川植物園 RX10M4.jpg
41.ユリノキ(百合の木)
スズカケノキの傍に樹高が高いユリノキがあった。ステンレスの立派な説明板には、「ユリノキ(モクレン科) ユリノキとシナユリノキはそれぞれ北米と中国に分布しており、近縁な種が隔離分する例にあげらます。この木は明治の初めの頃に植えられたわが国で最も古い株のひとつで、理学部植物学教室の員外教授として植物園で活躍した伊藤圭介が米国からもらい受けた種子を育てたものです。明治23年、大正天皇が皇太子の頃に御来園された際に、この木を見てユリノキと命名されたと言わtれています。」と記されていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.4 1/500秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
041_210409197 X800 ユリノキ 小石川植物園 RX10M4.jpg
42.ツバキの品種 熊坂
ツバキ園に寄ってみた。このツバキは熊坂(C. japonica cv. Kumasaka)という園芸品種である。小石川植物園のホームページによれば、ツバキ属は日本・中国・ヒマラヤ・東南アジアに約120種が知られ、日本には4種1変種が自生している。お茶として栽培されるチャノキの他、ツバキ(C. japonica)はその花の美しさから日本では古くから親しまれ、多くの園芸品種が生み出されてきた。ツバキ園では、ツバキの園芸品種を中心に約80品種と、日本産種・外国産種をみることができるとあった。また、ツバキ園にあった「椿品種群」説明板には、園芸品種の多くはヤブツバキの突然変異体であるが、侘助など多種との間で生じた異種交配によって生まれた園芸系統もある記されていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.4 1/500秒 9mm ISO250 ) 露出補正 なし
042_210409207 X800 ツバキの品種 小石川植物園 RX10M4.jpg
43.絞りのツバキ
始めて見るような咲き始めのツバキの花があった。ツバキの品種は私が思っていたよりはるかに多いのだ。このツバキは何という品種なのだろうか? 品種が書かれた札がない。「椿品種群」という説明札の隣に、「侘助椿の来歴」という説明札が立てられていた。「侘助ツバキは謎に満ちたツバキである。本品種は胡蝶侘助とも言われ、古く18世紀増補地錦抄にも記録が残る古い品種。(中略)近年様々な解析から、侘助品種群は中国産のヤブツバキ近縁種と日本のヤブツバキ近縁種との交雑して出来た有楽をルーツとすることが明らかになってきた。(後略)」と書かれていたので、これはその説明板の写真から、胡蝶侘助かと思って、帰宅後ネットで調べて見たところ、あるサイトで「胡蝶侘助」は、ツバキ園の一番奥の暗いところまで入って、「これは何というツバキか?」とひとつひとつ見て確認していかないと見つからないという記述があったので、私が撮った写真のツバキは胡蝶侘助ではないのだろう。ネットで絞りのツバキを検索してみたが、菊更紗(キクサラサ)、古金欄(コキンラン)、光源氏(ヒカルゲンジ)あたりかなと思えるが。難しい。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 43mm ISO800 ) 露出補正 なし
043_210409210 X800 ツバキの品種 小石川植物園 RX10M4.jpg
44.サトザクラ(一葉) -1
一葉は先日訪れた新宿御苑でも見てきた。随分長く、散らずに咲いているのだなと思った。  

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/500秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
044_210409212 X800 サトザクラ 一葉 小石川植物園 RX10M4.jpg
45.キヨスミミツバツツジ(清澄三葉躑躅)
キヨスミミツバツツジの特徴は、雄しべは10本、雄しべの花糸と雌しべに毛がなく、子房に長く白い毛が生えるとのこと。先日ギフチョウが飛来していたミツバツツジの雄しべは5本だった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/500秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし  
045_210409214 X800 キヨスミミツバツツジ 小石川植物園 RX10M4.jpg
46.サトザクラ(一葉) -2
サトザクラの枝は、地面近くまで垂れて伸びている。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 15mm ISO125 ) 露出補正 なし
046_210409214 X800 サトザクラ 一葉 小石川植物園 RX10M4.jpg
47.トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)
    wikipediaには、関東の山地に多いことからこの名が付いた。代表種のミツバツツジとは違い、おしべが10本あり、主に5月中旬~6月上旬にかけて咲く。ミツバツツジよりも花期がやや遅く、標高の高い場所(概ね標高1000m以上)に見られる。平地では咲く場合は、早く咲くのだろうか。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 16mm ISO125 ) 露出補正 なし
047_210409216 X800 トウゴクミツバツツジ 小石川植物園 RX10M4.jpg
48.サトザクラ(普賢象) -1
普賢象はオオシマザクラを基に生まれたサトザクラ群のサクラで日本原産の栽培品種のヤエザクラだそうだ。名前の由来は、花の中央から出ている雌しべの先端が曲がっており普賢菩薩の乗る白象の鼻に似ているためという。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 16mm ISO125 ) 露出補正 なし
048_210409218 X800 サトザクラ 普賢象 小石川植物園 RX10M4.jpg
49.サトザクラ(普賢象) -2
八重の花が咲くのを見上げる。wikipediaによると、東京の花期は4月下旬。開花が進むほど花弁が白くなっていき最盛期を過ぎると花の中心部が赤く染まっていく。命名の由来となった中央から2本出ている雌しべは正常な柱頭と花柱ではなく細い葉のように葉化していて生殖能力を失っており、結実できないため接ぎ木や挿し木でないと繁殖ができないそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/500秒 13mm ISO100 ) 露出補正 なし  
049_210409219 X800 サトザクラ 普賢象 小石川植物園 RX10M4.jpg
50.甘藷試作碑跡
享保20年(西暦1735年)に青木昆陽が、この地でサツマイモの栽培を試みた。この試作の成功により、サツマイモが全国的に栽培されることになった。この記念碑は大正10年(西暦1921年)にその功績をたたえて建てられたもの。

    SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし
050_210409220  X800 甘藷試作跡小石川植物園 RX10M4.jpg
51.オオバベニガシワ (大葉紅柏)
サクラを見て、植物園本館の方へ歩いて行くと20cmほどある大きな葉を付けた、目立つ小さな木があった。以前も見たことがあるオオバベニガシワだ。若葉のときは赤い色をしている。葉は成長すると緑色になるようだが、これはその途中というところなのか。5月にはさらに色が変わり始め、初夏にはすっかり緑色になるそうだ。いつもツマキチョウの時期に来ていると、それがわからない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 9mm ISO250 ) 露出補正 なし  
051_210409222 X800 オオバベニガシワ 小石川植物園 RX10M4.jpg
52.植物園本館
正門からまっすぐ坂を上がっていくと、左側に、正門を背にして建つ位置にある。逆に私のように、サクラの林から正門へ戻るとき見えるこの建物の構成は左右対称で、中央には装飾のない列柱のある玄関が見える。建物は左右対称のウイングが横に伸びていく形で、中央には大きな窓が付き、中に階段が見える大きな塔がある。塔の横には象徴的な壁時計が付いていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
052_210409227 X800 植物園本館 小石川植物園 RX10M4.jpg
53.アカタテハとイラクサ
正門の手前まで坂を下りて、さあ、もう一度アブラナの花が咲くところへ行こうと歩き始めると、右手の草むらに何かタテハチョウが飛んできた。アカタテハ♀だ。そして開翅して止まった葉をみると、その食草であるイラクサのようだ。  

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO320 ) 露出補正 なし  
053_210409229 X800 アカタテハ イラクサ 小石川植物園 RX10M4.jpg