ダーダネルズ海峡を対岸のラプセキ港に渡って、アジアサイドの道を約1時間バスに揺られ、この日の観光目的であるトロイ遺跡に着いた。午後2時半であるが、陽はだいぶ傾いている。
トロイ遺跡は、古代ギリシャの二大叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」の作者といわれるホメロスが、紀元前800年頃に書いた、その英雄抒情詩である「イリアス」のトロイ戦争のくだりにある神話、伝説を信じたドイツ人シュリーマン(1882-1890)が私財を投じて発掘したという。
トロイは第Ⅰ市紀元前3000年から第Ⅸ市紀元前350年~紀元400年までの間、繁栄と衰退を繰り返してきた。ただ発掘したシュリーマンは考古学者ではなかったため、遺跡を破壊をしながらの発掘であったそうだ。
トロイの遺跡には見栄えのする建造物は見当たらなかった。見学者にとっては、瓦礫の山に過ぎず、正直なところ、何がなんだか良く分からなかった。
13.トロイの木馬
世界遺産トロイ遺跡のゲートを入るとまず大きな「木馬」が目に着く。これはもちろん遺跡でも何でもなく1975年に造られたもので、私の目には遊園地にいるように映った。
トロイの木馬は、ギリシア神話に登場する仕掛けである。ギリシア神話上のギリシャ軍とトロイ軍が戦ったトロイ戦争において、イリアス(トロイ)を陥落させる決め手となった。ギリシャ軍は最後の手段として、中に人が隠れることができる巨大な木馬を作り、その中に沢山の兵士を隠れさせた。負けたふりをして、この木馬を巧みにトロイ場内に引き入れさせ、ギリシャ軍は夜寝静まったころに一気に攻め入り落城させたという。現代は、コンピュータウイルス「トロイの木馬」のほうが気になる。
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F10 1/400秒 17mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
アクティブD-ライティング
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14.ヨーロッパアカタテハ
この日は暖かかった。足元でちらっと動くものがあったので、目を凝らすとヨーロッパアカタテハだった。以前フランスで見たのと同じである。
Canon IXY 30S F2.0-5.3 4.9mm-18.0mm 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/2000秒 4.9mm ISOオート:125 )
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15.9層の遺跡
公開されている遺跡は、紀元前3000年ころから紀元前350年ころまでの古代遺跡で、幾重にも積み重なった礎石や石壁などが無秩序に広がっている。トロイ遺跡はその時代によって第1市から第9市に分けられている。
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F8 1/250秒 17mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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16.2つの城壁に挟まれた狭い通路
干ぼし煉瓦で築かれた東壁の狭い通路を進んだ。ここは第Ⅵ市(紀元前1900年~1300年)
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F10 1/400秒 32mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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17.音楽堂
アテナ神殿に向かうと音楽堂があった。ローマ支配時代の小劇場で、これでも保存状態が良いほうであるとのこと。ここは第Ⅸ市(紀元前350年~紀元400年)
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F11 1/500秒 17mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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18.町の防衛線に当たる強固な城
遺跡を囲む壁は第Ⅵ市の城壁で、その中に様々な時代の城門や通路、部屋や井戸などの痕跡が横たわっている。時間は午後3時20分、影が長くなった。
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F11 1/500秒 21mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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19.ヒメアカタテハ
また、秋の日差しのなかを蝶が飛んでいた。この蝶は世界中で一番広く分布する蝶といわれている。日本にいるヒメアカタテハと変わりはない。遺跡を背景にして撮ってみたかったが、以外に素早く、じっとしていてくれなかった。
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F8 1/1000秒 70mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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20.見慣れぬ蝶
石壁に日本で見たことのない蝶が止まった。タテハチョウ科の蝶か、あるいはジャノメチョウ科だろうと思ったが名前は解らない。帰国して調べてみたところ、Lasiommata megera というジャノメチョウ科の蝶のようである。
Nikon D5000 Σ17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F11 1/2000秒 70mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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21.エーゲ海の夕映え
トロイ遺跡の見学を終え、今夜の宿泊地であるアイワルクへ向かう。アイワルクは夏に賑わうリゾート地で、右側にエーゲ海が広がる。時刻は17時過ぎ。バスの車窓から
Canon IXY 30S F2.0-5.3 4.9mm-18.0mm 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F5 1/160秒 17.1mm ISOオート:250 ) |
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(追記:2011/1/14)撮影データで、NIKKOR Σ17-70mmとあったのは、Σ17-70mmが正しいので訂正しました。