日々逍遙「白浜・椿温泉」「神戸ゆかり美術館、千住博展」「大阪・国立国際美術館、ウイーンモダン展」「大津・比良山荘、浮御堂」「西宮・仁川広河原」「京都・真如寺、府立植物園」「神戸・須磨寺」
【2019年9月14-16日】 椿温泉から見る太平洋 久しぶりに白浜の椿温泉へ。旅館や店舗がいくつも廃業してさびれているが、お湯が素晴らしい。白浜で寄った寿司屋の亭主は「椿の湯は、白浜よりずっといい」と言っていたが、まったりと肌に絡みつく。 部屋からは太平洋が広がる。夜半に目が覚めたら、海上の光の道が輝く月へと続いていた。前夜は中秋の名月・のちの月、そして今夜は満月。 海鳴りて光る海路や後の月 |
|
【2019年10月3日】 千住博「滝」の図 神戸の六甲アイランドにあるゆかり美術館へ。神戸ファッション美術館というといつも閑散としていたが、その一角が神戸ゆかりの作家の作品を収集した美術館になっていた。 千住博展は、高野山の金剛峯寺に奉納する襖絵の完成を記念して、全国各地で開催されている。白いキャンバスに胡粉の絵の具を流し込んだ「瀧図」もいいが、「雪肌麻紙」という和紙をくしゃくしゃにして描いた「断崖図」もなかなかの迫力だ。 |
|
【2019年10月9日】 「ウイーンモダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展 大阪・中之島の国立国際美術館の「ウイーンモダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展。斜め向かいの関西電力本社で小判などの贈与を巡る社長の弁明会見が開かれた日で、テレビクルーが本社の外見を撮影していた。 ウイーンにクリムト、シーレの作品を訪ねてもう10年になる。その時に出会った2人の作品のいくつかに再会できた。 クリムトの「エミーリエ・フレーゲの肖像」だけは写真撮影が許されている。どうせなら、シーレの作品も1点ぐらいはと思った。 |
|
【2019年10月19―20日】 きのこの宝石箱 大津・坊村にある山の辺料理・比良山荘に1泊。中庭の紅葉がもう色づいている。この夏も、ここで鮎料理を満喫したが、今回は"冥途の土産"にと、松茸と子持ち鮎という贅沢。 |
|
堅田の浮御堂 翌日、堅田の浮御堂へ。すぐ左の琵琶湖の波間に高浜虚子の句碑が建っていた。「湖もこの辺にして鳥渡る」 沖にはいくつも小舟が浮かび、ブラックバス釣りを楽しんでいる。外来魚のこの魚を釣ると、県の条例で湖に戻すことが禁じられているが、岸辺の回収ボックスはいつも空。 「キャッチ・アンド・リリース」を楽しむ釣り人に条例は無視されている。 隣の老舗料理屋でモロコの炭焼き。身を軽く炙った後、頭を網に突っ込み焼いてくれる。これも"冥途の土産"。 湖の波間に句碑あり秋の雨 | |
【2019年11月10日】 仁川広河原 昼前から久しぶりに西宮の 仁川広河原へウオーキング。仁川源流の小川で、生きもの採取をする人、バードウォッチングの人も数人。木の実が成る樹に来るのは シメという鳥、源流沿いのセイダカアワダチソウには ベニマシコが来るらしい。「これだけ人が来ると、小鳥は絶対現れない」と、ハイタカが飛ぶカメラの写真を見せてくれた人もいた。 坂の両側に開けた住宅地にある急な坂を下って阪急仁川駅へ。膝はがくがく。ああ、しんどーー。約2万歩。 山拓く家並みのさき小鳥来る |
舞い降りて苔を染ゆく紅葉かな
森のなか木の実の落ちる音満ちて
木の実踏み次の一歩をそっと出し
【2019年11月24日】 須磨寺の紅葉 用事がある友人に付き合って、神戸・ 須磨寺に出かけたが、ここの紅葉は、まだ盛り前。源平ゆかりの古刹とかで、平敦盛の首塚があり、宝物殿には敦盛愛用の「青葉の笛」。「一の谷の 軍(いくさ)破れ、討たれし平家の 公達(きんだち)あわれ」の小学唱歌が流れる装置まである。 染そむる紅葉へ流る青葉笛 |