2006年7月 3日

隠居にとってのスローライフ

 サラリーマンから引退後本を読む機会がぐーんと減ったが、ショッピングモールの書籍売場をうろうろしていると「スローライフ」という表題の新書が目に飛び込んだ。書籍は amazon でサーチして発注するのがこの頃の習慣であるが、表題に惹かれて衝動買いするのは久しぶりである。
 この本の著者 筑紫哲也はニュースキャスターであるが私はTBSのその番組を見たことはない。だいたいそのような系統のTV番組自体をあまり見ないし、そんな時間にはほとんど寝ている。ワールドカップやMLBなどのスポーツ番組には興味があり、時間があれば見ているが。筑紫哲也の言論・行動には色々な意見があるようだが、この本で取り上げている内容には関心を引くものが多い。自分自身がサラリーマンとしてのビジネスの世界から身を引いてしまってるので生きるためのオブリゲーションは皆無に近い。従って副題になっている「緩急自在」を文字通り楽しんでいる。全てマイペースである。急ぐこと、言い換えれば期限を切られてするることは何もないのである。隠居はスローライフの象徴的な言葉である。
 この著書の中では「IT」はファスト・ライフの代表として扱われおり、スローライフに対峙させているが、私には「IT」は日本食におけるファストフードの「蕎麦」や「寿司」のような存在である。要するに使いようなのだ。著者が男性長寿日本一の長野県諏訪中央病院の鎌田本実病院長の言を引用して「もはや長寿は目的ではない。長くなった人生、とくにその最後の部分をいかに充実したものにするか、「質」の問題に移っている」というように、私にとって「IT」は生活の質を充実させてくれる手段なのである。
 スローライフについては色々な意見があると思う。ご意見をコメントいただければありがたいですね。

スローライフ―緩急自在のすすめ
筑紫 哲也
岩波書店 (2006/04)

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