隠居の散策:梅雨の金剛山に行ってみた
家内は、京都に住む娘に会いに行くのを口実に、乗り鉄の孫たちに付き合って電車で京都に行った。電車で行くなら私は用事が無い。別行動で鳥でも撮れないかと前から気になっていた大阪と奈良の県境に位置する金剛山に向かった。車で1時間ほどでロープウェイ近くの駐車場に着くが、小雨が降っている。
駐車場では、歩いて登るカップルたちが、雨着を着込んでいた。傘をさして近くを歩いてみたが、野鳥のさえずりは聞こえるものの鳥も蝶も姿はない。
雨が止みそうな感じになってきたので、カメラにビニールカバーを被せて、ロープウェイで山上に行ってみることにした。15分ごとに運転しているロープウェイは、貸切である。こんな雨の時には登山者以外は、山に来る人はいないのかもしれない。
雨はほぼ上がった。綺麗に整備されいる山上駅付近の散策道をたどって、千早赤阪村営の【香楠荘】あたりをブラブラとしてみた。ホトトギスなどの鳥のさえずりはするが、姿は見えない。
近くのタンポポ・シロツメクサとムラサキカタバミが茂った草原では、キタキチョウとモンシロチョウが小雨の中を飛び交っていた。お腹も空いたので、香楠荘のレストランで、山菜そばを食した。日曜日だというのに、お客は私をいれて二人である。
あまり収穫もなく、ロープウェイで下った。今度は、山上で働いておられるらしい中年の女性が一人乗っていた。私のカメラを見て、鳥を撮られるのですかと聞いてきて、4つに折りたたんだA4の紙を広げて、最近 NHK の取材がブナの林あたりに入った。【さわやか自然百景】のロケがあり、7月10日(日)に放映されると教えてくれた。【さわやか自然百景】は、野鳥がよく出てくるので、毎週予約録画してBD にダビングして残している。楽しみである。
ロープウェイの下の駅(千早)横にある杉の木てっぺんに、よく鳥が留るとも教えてくれた。この日も留まっていたが、ヒヨドリだった。今回撮影した鳥は、これだけである。
ロープウェイ駅から駐車場に向かうだらだら坂で、黒いものが動くのが目に入った。このごろは、宙を翔ぶものには自然に目が行く習性になっている。久しぶりに見る黒いアゲハ蝶がイボタの花に留まって吸蜜した。すこし歩くと、モンシロチョウより少し大きいと感じられる白い蝶が、ヒラヒラと飛んでいる。どちらも、撮った写真を Studio YAMAKO さんの【蝶の写真:科別リスト】に照らし合わせてみると、クロアゲハとスジグロシロチョウであった。
金剛山には、野鳥も蝶も豊富なようだ。天気のよい平日に、また訪ねてみたいと思っている。
今朝の毎日新聞の環境ページにあるコラム【生き物カレンダー】に、次のようにカタバミの紹介があった。残念ながら、ヤマトシジミの姿は見かけなかった。
【生き物 カレンダー】 散歩道彩るハートの葉
カタバミは、1センチくらいのハートの葉っぱが3校集まっているのが目印。日当たりのよい場所を好み、校庭の隅っこやコンクリートの隙間にも生え、道端など街中で見られます。一言でハートといっても、大きさや色もさまざまです。小さな黄色い花が、春から秋にかけて咲きます。
カタバミを見つけたら、ちょっといたずらをしてみませんか。葉を少しちぎって、水で洗い、かんでみましょう。「酸っぱい!」と感じるでしょう(体に悪いのでのみ込まないでください)。また、この葉で10円玉を磨いてみましょう。少しすると、10円玉がピカピカになります。この「酸っぱい」ものの正体はシュウ酸で、酸の力で10円玉の表面に付いた銅のさびを落とすのです。誰かと一緒にやってください。みんなが驚く、葉っぱのマジックでず。カタバミのこうした特性から、地方によっては「スイモノグサ」 「ゼニミガキ」と呼ばれています。
カタバミを観察していると、1円玉くらいの大きさの青い色をした小さなチョウがやってくることがあります。蜜を吸いにきたヤマトシジミというチョウです。その成虫はカタバミの葉に卵を産み、幼虫はこのカタバミの葉を食べて成長します。ヤマトシジミにとって、カタバミはなくてはならない存在です。生きもの同士が関係を持って同じ場所で暮らしていることを「共生関係」と言います。 天気の良い朝に見ていた花や葉は夕方、あるいは次の日、雨の日はどうなっているでしょうか。開いたり、閉じたり変化していることに気づくでしょう。秋には、花の咲いた後に槍のような実ができます。熱すと勢いよくはじけます。種を遠くまで飛ばして子孫を残そうとするカタバミの生きるための工夫がみえてきます。
小さなハートの葉っぱのカタバミは、今日もみなさんの近くに生えているはずです。毎日の散歩道で、通勤・通学時に見てみましょう。毎日、見続けていると、きっと発見があるはずです。都会に住んでいても自然観察はいつでもどこでもできます。さあ、ハートの葉っぱを探しにいきましょう。【本間慶子・日本自然保護協会教育普及部職員】
カタバミは、1センチくらいのハートの葉っぱが3校集まっているのが目印。日当たりのよい場所を好み、校庭の隅っこやコンクリートの隙間にも生え、道端など街中で見られます。一言でハートといっても、大きさや色もさまざまです。小さな黄色い花が、春から秋にかけて咲きます。
カタバミを見つけたら、ちょっといたずらをしてみませんか。葉を少しちぎって、水で洗い、かんでみましょう。「酸っぱい!」と感じるでしょう(体に悪いのでのみ込まないでください)。また、この葉で10円玉を磨いてみましょう。少しすると、10円玉がピカピカになります。この「酸っぱい」ものの正体はシュウ酸で、酸の力で10円玉の表面に付いた銅のさびを落とすのです。誰かと一緒にやってください。みんなが驚く、葉っぱのマジックでず。カタバミのこうした特性から、地方によっては「スイモノグサ」 「ゼニミガキ」と呼ばれています。
カタバミを観察していると、1円玉くらいの大きさの青い色をした小さなチョウがやってくることがあります。蜜を吸いにきたヤマトシジミというチョウです。その成虫はカタバミの葉に卵を産み、幼虫はこのカタバミの葉を食べて成長します。ヤマトシジミにとって、カタバミはなくてはならない存在です。生きもの同士が関係を持って同じ場所で暮らしていることを「共生関係」と言います。 天気の良い朝に見ていた花や葉は夕方、あるいは次の日、雨の日はどうなっているでしょうか。開いたり、閉じたり変化していることに気づくでしょう。秋には、花の咲いた後に槍のような実ができます。熱すと勢いよくはじけます。種を遠くまで飛ばして子孫を残そうとするカタバミの生きるための工夫がみえてきます。
小さなハートの葉っぱのカタバミは、今日もみなさんの近くに生えているはずです。毎日の散歩道で、通勤・通学時に見てみましょう。毎日、見続けていると、きっと発見があるはずです。都会に住んでいても自然観察はいつでもどこでもできます。さあ、ハートの葉っぱを探しにいきましょう。【本間慶子・日本自然保護協会教育普及部職員】
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