隠居のドライブ:雨の丹波路を訪ねる
学生時代に教育キャンプ場のカウンセラーをしていた仲間が、年一回集まる。今までは、一泊での計画が多かったが、多くが70歳を越えるようになり、平日の昼間に少しの散策と食事をするような集まりになった。
ただ、埼玉から来る友は、前泊したり、開催当日に泊まって帰るという予定になる。わざわざ、新幹線に乗って関西にくるので、その会とは別に、どこかに案内しようと企画する。私が、何かの用事で東京に出かけるようなときには、彼はどこかに連れて行ってくれる。
今回はどこに行くかと考えたが、あまり良い案が浮かばない。京都・奈良は、この時期観光客でいっぱいだ。パートナーと維持している兵庫県氷ノ山麓鉢伏にある山小屋に出かけるときに、いつも高速道路で通りすぎてしまう丹波篠山あたりを訪ねてみることにした。
友を迎えに行った新大阪駅の本屋で見つけた「訪ねてみたくなる関西の寺社」という本を「ひかり」がつくまでの間見ていると、篠山から少し先だが、高源寺という山寺があることが分かった。空模様がもう一つなので、篠山市をぶらぶらするには空模様がもう一つなので、思い切って足を伸ばすことにした。
ところどころ楓は紅くなっているが、紅葉にはまだ早い。雨が降っているので参拝客はほとんどいない。方丈や鐘楼、多宝塔がある場所に行くには、少々きつい石の階段を上っていく。階段の両側から枝を伸ばしている楓(天目楓というらしい)がトンネルを作っている。これが、色づけばきっときれいに違いない。鉢伏の山小屋に行く時でも、再度寄ってみたいと思う。
帰途、篠山まで戻り、紅葉が綺麗という大国寺にいってみた。高源寺に比べれば小さいが、裏山は深いらしい。が、足元が悪く散策はできなかった。ここもまだ楓は早かったが、銀杏の葉は黄色く色づいていた。
その後、もともと計画していた篠山城跡を訪ねた。篠山城跡には、天守閣はない。大書院が復元されているだけである。だが、城跡近辺は、綺麗に整備されており、天気のいい時にゆっくりと散策してみたいようなところである。
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訪ねてみたくなる関西の寺社―庭園・仏像・建築・寺宝、まだまだ知られていないお寺 (ぴあMOOK関西)
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