茨城県桜川市へ行く(2) 雨引観音 2月10日 - Studio YAMAKO

2016年2月29日

茨城県桜川市へ行く(2) 雨引観音 2月10日

正午過ぎに真壁ひなまつりの駐車場を出発し、近くにある雨引(あまびき)観音へ向かった。真壁からは北東の方向になる。20分足らずで雨引観音の駐車場に着いた。駐車場に止まっている車は少なくそれほど参拝者は多くないようだ。
 雨引観音は雨引山楽法寺という。真言宗豊山派で、本尊は観音菩薩。坂東三十三箇所 第24番、関東八十八箇所 特別霊場になっているそうだ。この日は拝観できなかったが、八臂(8本の手)を有する木造観世音菩薩立像= 寺伝延命観音は平安時代前期の制作とされ、国の重要文化財に指定されている。
 山門から仁王門へ上がる石の緩い階段=磴道、仁王門、本堂、多宝塔はそれぞれ趣があった。何よりも驚かされたのは多宝塔の前で孔雀(インドクジャク)が2羽、しかも羽を拡げて、落ち着いた様子で歩いていたことだった。囲いは何もない。
  放し飼いにされている孔雀や尾長の写真を撮ったりして雨引観音の境内で30分ほど過ごし、帰路についた。北関東道、常磐道を順調に走り、夕方5時前に自宅にたどり着いた。満足のいく1日だった。

28.雨引観音山門
この山門は真壁城の城門が移築されたもののようだ。参拝した雨引観音の仁王門や本堂とはちょっと異質な感じがする。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​5.6​ 1/250秒 ​29​mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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​29.​山門、磴道​、仁王門
山門から上を見ると​磴道​(とうどう)と呼ばれる石の階段があり、その向こうに仁王門が見えた。雨引観音のHPによれば、​磴道​は文政4年(1821​)​より1年2ヶ月の歳月を費して完成した大石段で、145段あ​るという​。この石段は俗に厄除けの石段といい、一段一段登るごとに「南無観世音菩薩」と称号を唱えて登れば、145段を登りつめた時、厄が落ちるといわれ​ているそうだ​。​あとで知ったことなので、厄を落とすことはできなかったが・・・。​石段の両側には10種3000株のアジサイが植えられており、梅雨時には新緑に映えて咲き乱れ、参詣する人々を迎え​てくれるという。​

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/250秒 34mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段 ​
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30.​修善寺寒桜 -1
磴道​を上がっていくと右側に鐘楼があり、その前に桜が咲いていた。傍に立てられた札には「修善寺寒桜​」と書かれていた。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​4.5​ 1/​360​秒 ​70​mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段 ​
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31.​修善寺寒桜 -​2​
​この桜は​寒緋桜と大島桜の雑種と推定され​ている。​5分咲きだ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​5​ 1/​400​秒 ​70​mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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32.鐘楼堂
雨引観音​の​HPによれば、この建物は、建長6年​(​1254​)​宗尊親王の御願によって建立し、その後天和2年​(​1682​)​当山第14世堯長が再建したが、又大破したため文政13年​(​1830​)7第24世元盛が再度建立したものだそうだ。昭和50年瓦葺きに葺き替えられたが、他は文政年中建設のままという。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/250秒 40mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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33.仁王門
​磴道​を上がりきると、朱色の塗も鮮やかな仁王門がある。​仁王門は建長6年​(​1254​)​宗尊親王の建立した門で、鎌倉時代の仏師康慶の彫刻した仁王尊を祠ってい​る​。 仁王尊は二​体​であり、一体は阿の字​、もう​一体は吽の字を示現すといい、力感溢れる 名彫刻​とのこと​。門の周囲の彫刻は、宝永​(​1704​)​年中無関堂円哲が彫刻したもので、豪壮華麗の彫刻は日光のそれと対比され​るという​。現在の建物​である​重層入母屋造りは江戸時代に作られたものだそうだ。天和2年​(​1628​)​14世堯長が再建したものであり、茨城県指定文化財​だそうだ​。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/250秒 ​21​mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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34.​仁王門の扁額
扁額は「雨引山」と書かれている。雨引山(あまびきさん)は、茨城県桜川市にある標高409.3mの山である。北から御嶽山、雨引山、燕山、加波山、丸山、足尾山、きのこ山、弁天山、筑波山の順に連なる筑波連山北部の山の一つであり、雨引山の中腹に雨引観音がある。雨引観音=雨引山楽法寺の山号だ。山号寺名は旱魃時の雨乞いに霊験があったとして嵯峨天皇から勅命により賜ったとされる。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F3.8 1/250秒 ​40​mm ISO450 ) 露出補正 -0.7段
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35.仁王門から見る山門
仁王門を入り振り返る。上がってきた石段=磴道と山門が見える。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5 1/250秒 ​38mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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36.本堂
仁王門の上に本堂があった。まずこの寺院は、寺伝によれば587年(用明天皇2年)に、中国(梁)出身の法輪独守居士によって開山されたといわれる。本堂の前に建てられている「雨引山楽法寺略縁起」には、当山の開創は​用明天皇2年(587年)にして、本尊は延命観世音菩薩と申し、安産、子育、厄払の霊験あらたかな尊像である。天平年中(730年)聖武天皇、並びに光明皇后の御願によって安産を祈願し勅願寺となる。嵯峨天皇の弘仁12年(821年)勅命をこうむって雨を祈り、その効験によって雨引山の山号を賜る。建長6年(1254年)御嵯峨天皇の皇子、宗尊親王は三重塔、仁王門、鐘楼堂、客殿、不動堂を建立し、寺観整然とし、面目ここに一新す。慶長9年(1604)江戸幕府の祈願寺として250石の封を得、10万石の格式に叙せられ、末寺43ケ寺を統して幕末に及ぶ。然かして御供所楼下の大石垣はこの格式を象徴するものである。と記されていた。その後平成10年秋に、屋根瓦葺き替え及び塗り替えが行われた。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F4 1/250秒 ​17mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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37.孔雀 -1
本堂の見事な彫刻を眺めていたら、その隣の多宝塔の前に孔雀がいるのが目についた。♂の孔雀で羽を広げてくれている。どうやら放し飼いにされているようだ。囲いも何もない。孔雀以外にも尾長鶏もいる。孔雀は2羽いた。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5 1/400秒 ​70mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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38.孔雀 -2
じっと羽を開いたままで、人が近づいても、とてもおとなしくしている。インドクジャクだ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5.6 1/500秒 ​70mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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39.孔雀 -3 後ろから失礼!
はじめて見る後ろ姿もなかなか立派である。孔雀は神経毒に耐性を持つためにサソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べることから、益鳥として尊ばれる。さらにこのことから転じ、邪気を払う象徴として「孔雀明王」の名で仏教の信仰対象にも取り入れられたそうだ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F6.3 1/640秒 ​70mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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40.多宝塔と孔雀
多宝塔の前で孔雀はまだ羽を広げている。多宝塔は仁王門や本堂に比べて地味だ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F8 1/250秒 ​70mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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41.多宝塔
​多宝塔は​天平年中(730)聖武天皇の后、光明皇后の造建したものが始まりである。天和3年(1683)当山​14​世堯長が、三重塔を再建しようとして良材を集めて塔の第二重目まで建設したが、病のため果たせず、​15​世堯宗は先師の遺命を奉じて翌、貞享元年正月、工事を進めて完成させた。ところが不思議にも、本堂が震動して観世音が自然開帳となり、群衆が数十日にわたって集まり、建築の資金が集まったそうだ。さらに嘉永6年(1853)元盛、暢光、両師協力して十万人講を勧進して、三重塔を改め多宝塔としたのが現在の塔だそうだ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F9 1/320秒 ​26mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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42.多宝塔と尾長鶏
孔雀だけではなく尾長鶏もいた。尾長鶏はニワトリの品種の一つだ。なぜ、孔雀や尾長鶏が放し飼いにされるようになったのかとても興味がある。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​5​ 1/​250​秒 ​17mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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43.本堂と河津桜
本堂の前に河津桜の木が植えられていた。まだわずかしか花が開いていない。​

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​7.1​ 1/​250​秒 ​50mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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​44.羽を閉じた孔雀とお尻を向けている孔雀
2羽の孔雀たちはしばらく羽を開いていたが、やっとそのうちの1羽は羽を閉じて歩き始めた。逃げようなんて露ほども思っていないようだ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F5 1/400秒 70mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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45.筑波山
雨引観音​の境内から南を眺めると桜川市の市街地の向こうに裾野を広げた筑波山が見えた。筑波山は東京側から見ると関東平野の独立峰に見えるが、今いる雨引山など北側に山が連なっているのだ。

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​7.1​ 1/​8​00秒 ​62​mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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46.​磴道​と山門
そろそろ駐車場に戻ろうと仁王門を出る。先ほど登ってきた石段の​磴道​とその下に見える山門の佇まいが​良い。磴道​の両側にアジサイが咲くころは素晴らしい風情だろう。午後2時帰路についた。​

Nikon D5000 SIGMA 17-70mm F2.8-4.5G
プログラムオートで撮影 ( F​6.3​ 1/​250秒 ​56mm ISO200 ) 露出補正 -0.7段
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