神戸と有馬温泉(1) 元町と灘「沢の鶴」 12月25日
JALマイレージバンクのメールで、12月末で失効するマイレージがあるという知らせが来た。無駄にするのももったいないなと思い、どこかに行こうかと考えて、一度行ってみたいと思っていた神戸と有馬温泉に行くことにした。ネットではJAL会員である家内と2名分を予約することができなかったので、電話で国内線特典航空券を予約した。とても親切に応対してくれ、宿も相談したところ JAL Easy Hotel という提携宿泊先を教えてくれた。元町ではプラザホテルという駅前の便利のよいビジネスホテル、有馬温泉は「古泉閣」というところを予約した。羽田発 7:30 の伊丹往きの便だったので少々早起きをしなくてはならなかった。満席であった。
伊丹空港から三宮行のバスに乗る。9時50分に三宮に着いた。歩いてしまおうかと思ったが荷物もあるので元町まで一駅JRに乗った。元町プラザホテルは駅前だった。荷物を預けて、さっそく元町商店街を歩く。この日は25日、クリスマスの日曜日だ。
1.元町駅交番 元町駅について東口を海側に出る。元町商店街に続くところだ。道を反対側に渡った右側に元町プラザホテルがある。この交番が目についた。ブラジルをイメージしたという建物は、約25万人のブラジル移民が神戸港から旅立っていることに由縁がある。 ステンドグラスは港にたどり着いた移民たちがまず目にする海を表す。太陽や月の光を反射し、新天地への希望をたたえた海の輝きを表現しているそうだ。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/1250秒 26mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
2.元町商店街 ホテルに荷物を預けて、さっそく元町商店街へ出かけた。横浜、神戸と大きな港のある都市に元町という名は響きが良い。wikipediaによると、「東は鯉川筋(メリケンロード)から西は宇治川筋(メルカロード)まで、東西約1.2kmにわたって店が建ち並ぶアーケード商店街。東から元町通1丁目と2丁目が1番街で、3 - 6丁目は丁目ごとに分かれている。江戸時代以来の摂津国八部郡神戸村、さらには1868年(明治元年)の神戸村・二茶屋村・走水村の3村合併による神戸町にあたる地域で、加えて東西幹線となる西国街道沿いの中心部であったことが元町と呼ばれる所以である。宇治川を挟んで西に位置する兵庫津の海運業や酒造業が集まる西国街道沿いの商業地として栄え、1874年(明治7年)に「元町通」と改称されたことで元町商店街として整備されるようになった。」とある。ホテルから路地を抜けて、元町商店街の元町一番街へ出た。さすが天井が高いアーケードがある立派な商店街だ。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/160秒 23mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
3.神戸風月堂本店 元町3丁目にある神戸風月堂本店。クリスマスの意匠を施したゴーフルの缶が店頭に並べられていた。神戸に居留地があった頃の明治30年(1897年)に創業したとのこと。老舗である。東京上野にも風月堂があるが、wikipediaによると、江戸時代中期、小倉喜右衛門(後に改姓して大住喜右衛門)が江戸で開いた和菓子店を起源とし、明治時代以降、大住家からの暖簾分けが行われた結果、複数の会社がこの名を継承しているという。上野風月堂の創業は1747年、神戸風月堂の創業は1897年とあった。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/30秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
4.クリスマス・ツリー 神戸風月堂の店内にはあまり見たことのないきれいな飾りつけのクリスマスツリーがあった。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/50秒 16mm ISO800 ) 露出補正 なし | |
5.神戸南京町 元町商店街を6丁目の入り口まで歩いて、引き返してきた。一番街の手前を海側に折れると左手に南京町の入り口である西安門があった。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
6.南京町の賑わい この日は12月25日、クリスマスの日曜日だ。時刻は11時半を回ったところ。横浜中華街を凌ぐ人出だった。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/250秒 26mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
7.南京町 長安門 西安門から南京西路、南京東路と進んでいくと、南京町の東の入り口であるこの長安門が見えてくる。南京町は東西約270m、南北約110mと横浜中華街と比べると規模は小さいがなかなか賑やかだ。横浜中華街、長崎新地中華街とともに日本3大中華街だ。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/160秒 32mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
8.南京町広場 南京東西路と南北路が交わるところに南京町広場があって、このあずまやがある。神戸にも関帝廟があるが、南京町にあるのではなく、山側の中山手通りにあるそうだ。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/1250秒 19mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
9.屋台 通りには100を超える店舗が並ぶが、点心ものなどを売る屋台には若い人たちが並んでいた。ちょうど昼時だ。外国人観光客が多い。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f2.2 1/400秒 12mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
10.三宮へ さて、1時半に三宮から出発する神姫バスの午後半日市内観光バスを予約しているので、元町からまたJRに一駅乗って三宮に移動した。1時間ほどあるので昼食にしようと入ったのがこの店だ。7~8人、待っている人が並んでいて、中を覗くと感じの良い店だったので、ここで食べることにした。「お薦めは?」と聞いたところ、オムライスだという。かみさんはお薦めに従ってオムライスを、私はメンチカツならぬミンチカツを頼んだ。新開地というところにある1952年創業の老舗洋食店「グリル一平」の三宮店だそうだ。リーズナブルな価格なのに客扱いが丁寧で感じの良い店だった。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/50秒 15mm ISO125 ) 露出補正 なし |
インターネットで予約しておいた神姫バスの市内観光午後コースという観光バスに乗った。このコースは、1日コースの後半だけ乗車するというコースだ。1日コースの客は午前中に神戸ポートタワーに上り、神戸港クルーズ船に乗って、ホテルオークラ神戸で昼食をして、1時50分に午後コースの人を乗せて三宮を出発する。午後コースは、沢の鶴資料館と北野異人館街散策だ。バスガイドさんの1995年(平成7年)の阪神淡路大震災の話を聞きながらバスは神戸の西、灘にある沢の鶴資料館へ向かう。灘五郷とは兵庫県神戸市の東灘区・灘区と同県西宮市を合わせた阪神間の地域を指し、御承知の通り、「灘の生一本」で知られる日本酒の生産地である。
11.沢の鶴資料館 入り口 薦で包んだ4斗入の酒樽、いわゆる薦被りがきれいに積み上げられた沢の鶴資料館の入り口。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f10 1/400秒 31mm ISO200 ) 露出補正 なし | |
12.大桶 説明書きには大樽の大きさは直径約2m30、深さ1m95cm、容量は6,336ℓ、すなわち一升瓶で3,520本分入ると記されていた。この写真の樽には「全容量三八四七」の文字が見える。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/30秒 9mm ISO640 ) 露出補正 なし | |
13.古い柱 江戸時代末期に建造され170年以上の歳月を経てきたと考えられる大石蔵を、酒造りの文化を広め、後世に伝えることを願って資料館として公開したのが「昔の酒蔵」沢の鶴資料館だそうだ。創業300年を誇る沢の鶴の貴重な酒造りの道具や灘酒の伝統文化を展示されている。この資料館は昭和55年に兵庫県重要文化財に指定されたが、平成7年の大震災で全壊した。3年7か月かけて再建したが、もと有った具材が55%以上が使われないと文化財に指定されないそうだ。そのため宮大工が柱を継いで再建したと説明があった。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f2 1/30秒 11mm ISO500 ) 露出補正 なし | |
14.酒を運んだ舟 樽廻船 説明書きによれば、酒の輸送ははじめは菱垣廻船によって他の商品と一緒に送られていたが、やがて菱垣廻船から分離独立した樽廻船により運ばれるようになったそうだ。樽廻船で江戸に送られた酒樽は19世紀当初以降年間100万樽以上という膨大な量に達した。菱垣廻船では通常20日前後要したのに比べ樽廻船は4~5日、平均でも6.3日で江戸まで新酒を運んだという。
Canon PowerShot G7X f1.8-2.8 8.8-36.8mm 20.2 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f1.8 1/30秒 9mm ISO125 ) 露出補正 なし | |
15.放置された樽? 資料館から一旦外に出る。道を挟んで反対側に樽がいっぱい置かれているところがあった。まるで放置しているように乱雑に置いてある。ここは資料館で酒の醸造は行われていないはずなのになぜ樽が置かれているのかと疑問に思った。
Nikon D5000 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO プログラムオートで撮影 ( f5 1/320秒 70mm ISO200 ) 露出補正 なし | |
16.沢の鶴資料館入り口 全景 一旦、外に出て、もう一度改めて「昔の酒蔵」沢の鶴資料館の門を入った。ここは平成11年3月に復興再建され、公開された。日本で初めて、株式会社大林組の技術である木造免震構造を採用しているそうだ。
Nikon D5000 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO プログラムオートで撮影 ( f9 1/320秒 18mm ISO200 ) 露出補正 なし | |
17.杉玉 古い造り酒屋の軒先には必ずと言ってよいほどこの杉玉を見るが、今までは床屋さんの赤と青の看板と同じく、酒屋の印くらいにしか思っていなかった。wikipediaによると、「杉玉はスギの葉(穂先)を集めてボール状にした造形物で酒林(さかばやし)とも呼ばれる。日本酒の造り酒屋などの軒先に緑の杉玉を吊すことで、新酒が出来たことを知らせる役割を果たす。「搾りを始めました」という意味である。吊るされたばかりの杉玉はまだ蒼々としているが、やがて枯れて茶色がかってくる。この色の変化がまた人々に、新酒の熟成の具合を物語る。今日では、酒屋の看板のように受け取られがちであるが、元々は酒の神様に感謝を捧げるものであったとされる。」と記されていた。
Nikon D5000 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/250秒 32mm ISO1000 ) 露出補正 なし | |
18.撥ねつるべ 資料館の中庭に、大きな天秤のようなものがあった。「動力のない時代、一般に水をくみ上げる方法。撥棒の先端に釣瓶を付けた竹竿を結び、井戸の中を上り下りさせる。撥棒の後端には適当な重さの石を縛り付け釣瓶と水の重みを石の重みを利用したテコの原理で軽くしている。」との説明書きがあった。
Nikon D5000 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/250秒 20mm ISO200 ) 露出補正 なし | |
19.住吉神社 資料館のすぐ隣に住吉神社があった。住吉神社という名の神社は各地にある。神戸市周辺にも本住吉神社を含めていくつかの住吉神社があるが、「神戸の空の下で」というサイトをみると、この神社は神戸市灘区大石南町にある住吉神社であることが判った。沢の鶴とは特に関係はないようだ。
Nikon D5000 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO プログラムオートで撮影 ( f9 1/320秒 22mm ISO200 ) 露出補正 なし | |
20.外から見た資料館 しばらく外で写真を撮ったが、資料館のショップに戻った。酒の試飲をさせていただき、山田錦を100%使った「灘の生一本」を買ってバスに戻った。
Nikon D5000 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO プログラムオートで撮影 ( f10 1/400秒 18mm ISO200 ) 露出補正 なし |
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