ここ何年もの間、人出の多い土曜、日曜は信州などへの日帰りドライブは避けていた。7月の末には高原の蝶を撮りにどこかへ行きたい。だが、天気予報によれば、7月23日、24日の土曜日、日曜日が晴れ間が出る以外、しばらくは晴れそうな日はない。意を決して24日に湯の丸高原へ出かけることにした。
早朝5時15分に自宅を出発し、東名高速、圏央道、関越、上信越道を走り、東部湯の丸ICで下り、県道94号線を30分ほど登って、8時半に地蔵峠駐車場に着いた。
昨年は地蔵峠から烏帽子岳に登り、ミヤマシロチョウやミヤマモンキチョウを撮影することができた。今回はきつい山登りは避けて、地蔵峠から林道を池の平湿原まで歩いて往復するというコースを選択した。
300mmのレンズが欲しくなり、安直なSIGMA18-300を注文していたが、前日に届いたので、これをD5300に付けた。価格に相応して300mmの開放はf6.3と暗い。どれくらい解像してくれるか。この日は、そのD5300をいつものように首に掛け、P610を右手に持ち、90mmマクロを付けたD5000を雨具や着替えなどと一緒に小さなリュックに入れて歩くことにしていた。
しかし、あってはならないミスをしていた。地蔵峠の駐車場にある大きな案内図を撮っておこうとP610のシャッターボタンを押したところ、バッテリーを入れ忘れていることに気が付いた。予備のバッテリーがベストのポケットの入っているので、安心して挿入しようとしたが、なんとP610の予備バッテリーとして用意していたのはG7Xのバッテリーだった。これでこの日はP610は使用できない。
湯の丸自然学習センターに立ち寄って、湯の丸高峰林道を池の平湿原へ向け歩き始めた。見た蝶と花を時系列に写真を載せていく。花の咲いている場所が判るような記述や写真は、それをヒントにその場所が特定され、盗掘されるので控えるべきであるとの指摘を目にする。そのことはわきまえなくてはいけないが、歩いた地域を述べないと自然観察紀行にならないだろう。もちろん、保護されていない地域での絶滅危惧種といった希少な蝶や、植物に限っては撮影場所を安易に開示にすることを避けなければいけない。
1.地蔵峠
上信越自動車道を東部湯の丸ICでおりて県道94号線を地蔵峠へ上がってくるとここに出る。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6 1/400秒 185mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
2.地蔵峠駐車場
ここは湯の丸スキー場の大きな駐車場があるので、駐車しておくことに問題はない。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1000秒 18mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
3.湯の丸スキー場
新しいレンズのSIGMA 18-300mmを付けたD300を首に掛け、TAMRON90mmを付けたD5000を小さなリュックに入れて、湯の丸高峰林道を池の平湿原へ向け歩き始めた。本来ならP610をいつものように右手に持つのだが、上述したようにP610は役に立たないので車に置いてきた。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1000秒 24mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
4.ヒメキマダラヒカゲ
時間は9時。ヒメキマダラヒカゲとクロヒカゲが活発に飛び出す。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/250秒 120mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
5.シモツケ 下野
シモツケが咲いていた。しっとりとして美しい。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/250秒 120mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
6.ノアザミ 野薊
アザミもいろいろあって同定するのが難しい。タムロソウなどというのもある。これはノアザミだろう。もう少し時間がたって、日が差して来ればヒョウモンチョウやクジャクチョウが飛来しそうだ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/250秒 82mm ISO800 ) 露出補正なし
|
|
7.ヤマオダマキ 山苧環
ヤマオダマキが咲き始めていた。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6 1/320秒 195mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
8.クロヒカゲ
クロヒカゲの飛翔もなかなか速い。昨年、烏帽子岳に登った時もまず、飛び出したのは、クロヒカゲとヒメキマダラヒカゲだった。これは♂のようだ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/250秒 280mm ISO250 ) 露出補正なし
|
|
9.マタタビの葉 木天蓼
ハンゲショウかと思ったが、マタタビのようだ。この葉は、芽だしの頃は緑であり、その後に白い斑紋ができ、やがて再び緑色になるという。不思議だ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6 1/250秒 165mm ISO640 ) 露出補正なし
|
|
10.これから咲くヒヨドリバナ 鵯花
ヒヨドリバナは蝶が好きな花だ。開花するとヒョウモンたちや、アサギマダラ、ヒメアカタテハなどがやってくる。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/640秒 70mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
11.ハナチダケサシ? 花乳茸刺
似たような白い花をつける花序を持つ花が何種か咲いていた。素人のわたくしには同定が難しいがこれはハナチダケサシのようだ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/800秒 70mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
12.咲き始めのシモツケ 下野
咲き始めの頃が可憐である。望遠端の300mm f6.3開放でもなかなかシャープだ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/400秒 300mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
13.カラマツソウ? 落葉松草、唐松草
ネットでいろいろ調べてみると葉の形が少し違うようだが、カラマツソウのように思える。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/800秒 70mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
14.シャジクソウ 車軸草
蝶がなかなか現れないので花の写真が多くなってしまう。この花は箱根湿生花園でも見たシャジクソウだ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6 1/250秒 175mm ISO280 ) 露出補正なし
|
|
15.ヤマホタルブクロ 山蛍袋
舞岡公園にも咲いていたホタルブクロかと思ったが、萼片の形からヤマホタルブクロだと思う。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6 1/250秒 175mm ISO800 ) 露出補正なし
|
|
16.アカショウマ? 赤升麻
似たような白い花が多く咲いている。これはアカショウマだろう。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6 1/250秒 175mm ISO800 ) 露出補正なし
|
|
17.ヤマブキショウマ? 山吹升麻
アカショウマに似ているが、花の色が淡黄色だ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/250秒 102mm ISO250 ) 露出補正なし
|
|
18.マルバダケブキ 丸葉岳蕗
高原ではお馴染みの大きな黄色い花だ。この花にもヒョウモンチョウなどが集まる。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/250秒 120mm ISO640 ) 露出補正なし
|
|
19.クガイソウ 九蓋草
茎に輪生する葉が層になってつくので、九蓋草、九階草の名があるという。この花も蝶が好きな花だ。まだ気温が低いのか蝶の姿はない。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/250秒 44mm ISO720 ) 露出補正なし
|
|
20.開きかけのニッコウキスゲ 日光笠萓
花が黄色で葉がカサスゲ(笠萓)に似ているため、地名を付けてニッコウキスゲと呼ばれだし、全国に広まった名前だが、正しくはゼンテイカ(禅庭花)というとのこと。。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 210mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
21.夏のスキー場
林道の途中から湯の丸スキー場のゲレンデが広がる。正面が湯の丸山でその左側の尖った山が昨年登った烏帽子岳だ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1250秒 31mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
22.コキマダラセセリ
草原になっている夏のゲレンデでは、薄日が差すと蝶が飛び出す。目につくのはモンキチョウで、残念ながらミヤマモンキチョウではない。コキマダラセセリが飛んできて目の前の草に止まった。300mmでマクロを試した。距離は十分とれるので楽だ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 300mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
23.ヒョウモンチョウ -1
コヒョウモンかと思ったが前翅外縁が直線的なのでヒョウモンチョウだと思う。でも、とても小さい個体だった。ハクサンフウロで吸蜜する。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/640秒 250mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
24.ヒョウモンチョウ -2
日が差し始めるとあちらこちらでヒョウモンチョウが飛び出す。夏のゲレンデにはハクサンフウロが多く咲いていた。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/400秒 300mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
25.ハクサンフウロ 白山風露
ゲレンデの草原にはハクサンフウロがたくさん咲いていた。ハクサンフウロを手前に置いて遠景に湯の丸山が写る構図をトライしたが無理だった。P610が健在だったら撮れたかもしれない。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 300mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
26.ベニヒカゲ -1
草原を歩いているとふいに黒い蝶が飛び立って、葉の上にとまった。ベニヒカゲだ。まだベニヒカゲは時期的に無理だろうと思っていたので、ラッキーだ。よくぞ早く生まれてきてくれた。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/400秒 300mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
27.ベニヒカゲ -2
同じ個体。今度は近づいて撮らせてくれた。後翅まで伸びたオレンジ色の帯が鮮やかだ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/320秒 300mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
28.ベニヒカゲ -3
一度飛び立つが、また近くの葉に止まる。きれいな♂だった。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 270mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
29.モンキチョウ
モンキチョウの雌雄が寄り添うように翅を休めていた。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/800秒 220mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
30.ヒョウモンチョウ -3
ハクサンフウロの花で吸蜜するヒョウモンチョウ。
Nikon D5300 SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/640秒 200mm ISO200 ) 露出補正なし
|
|
コメントする
(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)