小学校のクラスメートから、6月23日に日の出町の谷戸沢処分場で、オオムラサキの見学会があるとの知らせのメールが届いた。
谷戸沢処分場というのは何なのか、何処にあるのか、分からなかったのでさっそくネットで検索してみた。
そこは谷戸沢廃棄物広域処分場といい、東京都西多摩郡の日の出町にあることが分かった。 当日はあいにくの小雨模様だったが、 日の出町なら圏央道で行きやすそうなので、行ってみることにした。
行ってみて驚いたのは、その日は、町を上げてのイベントになっていたということだった。10時過ぎに到着したのだが、すでに駐車場にはたくさんの車が入っていて、家族連れや、グループで来られているシニアのかたがたなどで賑わっていた。谷戸沢処分場に入ると、広大な草はらになっていたが、その入り口近くにオオムラサキを飼育しているケージがあった。それほど大きくはなく、骨組みにネットが施されている。天井もあまり高くはなかった。まず、そのケージの中に入った。オオムラサキの成虫が100頭近く羽化しているという。サナギが付いているエノキの枝には見学者に判るようにピンクのリボンが結ばれていた。
撮りにくい環境だったが、しばらくケージの中にいて30分ほど撮影し、外に出た。
1984年に埋め立てが開始され、1998年に埋め立てが完了しているという。その埋め立て用地は22ha(東京ドームの4.7倍くらいか)あるといわれ、広大な草原があり、花が咲いていた。 wikipediaによれば、全体埋立容量は約380万立方メートル、廃棄物埋立容量は約260万立方メートルで、覆土容量は約120万立方メートルということだ。その草原を歩いてみた。この日は小雨模様だったので、チョウも飛んでいなかったが、晴れていればきっと何かいると思う。
後日、いつごろからここでオオムラサキの飼育が始められたかということに興味を持ち、東京たま広域資源環境組合環境課に電話して尋ねてみた。電話に出ていただいた係りの方にとても親切に対応していただいたことに感謝したい。
そのお話によると、平成21年に処分場跡でオオムラサキの生息が確認され、その後、毎年確認されているそうだ。処分場跡の自然回帰へのシンボルと位置づけ、保存しようと飼育が始められ、平成23年に初めて、日の出町の小学生たちの環境学習の一環として、飼育された成虫の放蝶会が行われた。それ以来毎年、続けられていて、今年も私が行った6月23日の見学会の2日前の21日に放蝶会が行われていた。50名くらいの小学生が参加し、2人で一組になり、1頭づつ放蝶したそうだ。
帰りに谷戸沢記念館でトマトを買った。近くの宝光寺に鹿野大仏も出来たし、ロン・ヤス会談が行われた日の出山荘もあるのでぜひ見ていってほしいと薦められた。町興しの一環なのだろう。
1.谷戸沢処分場
ここは廃棄物の処分場だったが、すでにその役目を終え、1998年(平成10年)に埋め立てが完了している。その後、自然の復元が進められている。 wikipediaによれば、埋立中、埋立終了後ともに、浸出水(埋立地内に降った雨水が廃棄物層を浸透して出てくる水)に含まれる有害物質(重金属等)は不検出、基準値以下の状態にある。ただし、浸出水のアンモニア性窒素濃度が比較的高いようだ。平成21年7月にオオムラサキの成虫が生息していることが確認された。東京たま広域資源循環組合は、処分場内にビオトープの整備や、広葉樹の植樹を行い生態系を豊かにする努力をしている。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 15mm ISO100 ) 露出補正 なし
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2.オオムラサキ育成ゲージ
6月23日に行われたオオムラサキ見学会に行ってみたのだが、育成ゲージは写真のようにそれほど大きくはなく、 インターネットにアップされていた昨年の見学会の写真を見ると、飼育ケージはまだ、新しかった。昨年も育成されたオオムラサキ成虫の放蝶が行われたようだ。現在、ゲージには50?100頭の成虫が飛んでいるそうで、エノキの枝にまだは多くの蛹もついていた。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.2 1/500秒 16mm ISO125 ) 露出補正 なし
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3.飼育ケージのオオムラサキ -1
飼育ケージの中に入った。ケージの中はざっと30名くらいの方でいっぱいだった。この限られたケージの中で、オオムラサキが多く飛んでいる。多くは天井や周囲の網に張り付くように止まっているが、ケージの中に植えられているエノキの梢で羽を休める個体もいる。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 175mm ISO1600 ) 露出補正 +1.0段
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4. 飼育ケージのオオムラサキ -2
ケージの中には見学者が多いので、オオムラサキたちは、より高いところに止まる。下から見上げるように撮らなくてはならない。曇り空がバックになり、なかなか良い色が出ない。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 106mm ISO400 ) 露出補正 +1.0段
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5. 飼育ケージのオオムラサキ -3
曇り空の背景が明るく、撮りにくい。周囲でスマホで撮っているかたから「オオムラサキが暗くなってしまう」という声が聞こえる。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 114mm ISO500 ) 露出補正 +1.0段
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6. 飼育ケージのオオムラサキ -4
撮りやすいところに止まって翅を開いてくれた。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 201mm ISO640 ) 露出補正 +1.0段
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7. 飼育ケージのオオムラサキ -5
♂はこのように枝の先に止まって、縄張りを張るような姿勢を撮る。ケージの中はスクランブルをするような環境ではない。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO1600 ) 露出補正 +1.0段
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8.大きな蛹
蛹の付いている枝にはピンクのリボンが結び付けられていた。淡緑色のサナギは大きく、羽化を待つ。羽化間際になると翅の模様が透き通って見えるようになるが、この蛹の羽化はまだ少し時間がかかりそうだ。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 29mm ISO1600 ) 露出補正 +1.0段
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9.広い草原
埋め立てられた廃棄物処分場跡は、埋め立てられ、東京ドームの約4.7倍に及ぶ広い草原になっていた。その草原には草花が咲き、遊歩道が設けられている。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 43mm ISO800 ) 露出補正 +1.0段
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10.貯水池
東側の奥には貯水池があり、水鳥や野鳥の観察ゾーンになっていた。さらにその貯水池の先は湿地ビオトープとなっていて、モリアオガエルやトウキョウサンショウウオの幼生を観察できるという。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.5 1/500秒 9mm ISO200 ) 露出補正 なし
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11.シンボルツリー
貯水池の鳥見台から草原を突っ切て反対側に歩いていくと、「谷戸沢廃棄物広域処分場 開場20周年記念」のシンボルツリーがあった。 1984年に谷戸沢廃棄物広域処分場で埋め立てが開始されてから、その20周年記念として平成16年(2004年)5月15日に、谷戸沢記念館のオープンとともに、植えらた。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f2.8 1/500秒 10mm ISO100 ) 露出補正 なし
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12.草原ゾーンの散策
この草原ゾーンにはカヤネズミの棲みかがあるそうだ。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 38mm ISO320 ) 露出補正 なし
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13. 飼育ケージのオオムラサキ -6
谷戸沢処分場を離れる前にもう一度、オオムラサキ飼育ケージに戻ってきた。比較的擦れていない♂の開翅シーンを撮影できた。
SONY Cyber-shot RX10 ? f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/250秒 172mm ISO3200 ) 露出補正 +1.0段
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