足利から渡良瀬渓谷沿いに日光へ 9月11日~12日 (1)足利学校 9/11
年に一、二度、一緒に旅行をしている友人ご夫妻と奥日光湯元温泉に行った。第1日目は、足利学校、鑁阿寺(ばんなじ)など、足利を観光する。そのまま、渡良瀬渓谷を日光へ出て、いろは坂から中禅寺湖へ上がり、奥日光湯元に一泊するドライブ旅行だ。宿泊は休暇村日光湯元。
2日目は、赤沼から低公害バスに乗り、千手ヶ浜、小田代ヶ原を巡る。
気がかりは天候だったが、天気予報の通り、1日目の9月11日は不安定な天気で、足利では短時間ではあったが、強い雨に襲われた。しかし、2日目は快晴。とてもさわやかな日になったのだ。
夏に比べるとこの時期は観光客は少なく、ゆっくりと楽しむことができた。
しかし、この旅行で、ひとつ失敗をしてしまっていた。今回はほとんどをD5300で撮ったが、絞り優先オートで、いつもの通りf6.3に設定していたのだが、足利で雨に降られたりして、カメラを拭きながらの撮影となった時に無意識にコマンドダイアルに触れてしまい、f6.3からf7.1へ、さらにf10、f11と動かしてしまっていた。2日目もf11になったままなのに気がつかず、最後はf14で撮っていた。まったくの初歩的で、不注意なミスだ。 撮影では、インフォ画面を確認せずにファインダーを覗いてしまっている。ファインダー内にもf値は表示されるのだが、構図を作るのに夢中になり、見ていない。気を付けなくてはいけない。風景の写真では多少絞り込まれても、ISO感度が上がることがあるのを除けば、それほど問題は感じなかったが、蝶の撮影は、たとえばf14で撮るとボケがきれいにならない。反面、被写界深度が深くなって、蝶全体がシャープに撮れるということもあった。
足利ではまず、一番の目的であった日本最古の学校、国指定史跡である足利学校へ行った。足利学校の創建については、奈良時代、平安時代などの説があるが、歴史が明らかになるのは、室町時代の上杉憲実が現在国宝に指定されている書籍を寄進し、庠主(しょうしゅ)(学長)制度を設けるなどして学校を再興したころからだそうだ。天文18年(1549年)にはフランシスコ・ザビエルにより、日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学と世界に紹介され、「学徒三千」と言われるほどになったとパンフレットに書かれている。
方丈で小学生だろうか、子供たちが論語の素読をしていたのが印象に残った。
1.入徳門 足利学校へはこの入徳門から入る。門をくぐると右手に受付がある。入場券には「日本最古の学校 足利学校入学証」と書かれていた。入学金@420円を納め中に入る。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 45mm ISO1000 ) 露出補正 なし | |
2.學校門 入徳門からまっすぐに學校門が見える。「學校」と掲額された足利学校の象徴的な史跡だ。寛文8年(1668年)の創建だそうだ。足利学校のシンボルとして今に継承されている。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 66mm ISO640 ) 露出補正 なし | |
3.孔子像 學校門に向かって歩いていくと左側に孔子の像があった。この孔子の像はどこかで見たことがあると思った。思い出した。2011年1月に、湯島天神から御茶ノ水のニコライ堂へ歩いたが、そのときに寄った湯島聖堂で見たのだった。湯島聖堂にも入徳門がある。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 27mm ISO500 ) 露出補正 なし | |
4.正一位霊験稲荷社 孔子像の先、左側に稲荷社があった。正一位霊験稲荷社といい、縁起が書かれた説明札には、「足利学校第七世庠主 玉崗瑞與(ぎょこうずいよ)(九華)が書いた天文23年(1554年)9月の棟札に、足利学校の鎮守である稲荷大明神が、年代が古く神体・社殿ともに破損しているので、あらたに神体を造立し、社殿を造営し、八幡大菩薩を合せ祀ったとあるから、稲荷社の創建は天文23年(1554年)よりかなり時代がさかのぼると思われる。(中略)社殿は天文23年(1554年)創建当時のものと思われるが、明和9年(1772年)あらたに梅や竜などの彫刻を社殿にとりつけた。(攻略)・・・」と記されていた。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 45mm ISO800 ) 露出補正 なし | |
5.學校門 學校門は寛文8年(1668年)の創建だそうだ。足利学校のシンボルとして江戸、明治、大正、昭和そして平成へと継承されている。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 32mm ISO1000 ) 露出補正 なし | |
6.杏壇門 學校門を抜けると正面に杏壇門が見え、その奥に孔子廟が見える。杏壇門は學校門と同じく寛文8年(1668年)の創建。明治25年(1892年)に、街の大火の飛び火により、屋根門扉が焼け、堂30年代に再建したものだそうだ。杏壇とは孔子が弟子たちを教えたところに、杏の木が植えられていたことに由来するのだそうだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 18mm ISO560 ) 露出補正 なし | |
7.杏壇門の扉 杏壇門の左右の扉には彫刻が施されていた。どのような意味があるのかはわからない。湯島聖堂にも杏壇門があった。その扉にはどんな彫刻がなされていたかは覚えていない。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f6.3 1/250秒 18mm ISO640 ) 露出補正 なし | |
8.孔子廟 寛文8年(1668年)、徳川幕府4代将軍家綱の時に造営されたもので、中国明時代の聖廟を模したものと伝えれている。孔子廟(聖廟)は大成殿という。湯島聖堂の大成殿は元禄時代、5代将軍徳川綱吉によって建てられた孔子廟である。孔子の座像がある中は暗く、絞りはf7.1に動いてしまっていたが、それはともかくとして、ISOは6400、1/60秒のシャッタースピードになっていた。D5300のISO6400はこんな時に助けられる。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/60秒 18mm ISO6400 ) 露出補正 なし | |
9.方丈で勉強する子供たち 孔子廟から一旦杏壇門を外に出て、左手に行くと、方丈があるが、子供たちの論語の素読の声が聞こえてきた。方丈とは学生の講義や学習、学校行事や接客のための座敷として使用されたところだそうだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 62mm ISO1250 ) 露出補正 なし | |
10. 庫裡 方丈に続いて庫裡がある。ここはいわば学校の台所で、食事など日常生活が行われたところだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 18mm ISO450 ) 露出補正 なし | |
11.宥座の器 庫裡の前に「宥座の器」というのがあった。宥座(ゆうざ)とは、常に身近に置いて戒めとするという意味で、孔子の説いた「中庸」ということを教えるものだそうだ。壺状の器に水が入っておらず空の時は傾き、ちょうど良いときはまっすぐに立ち、水をいっぱいに入れるとひっくり返ってこぼれてしまう。孔子は、「いっぱいに満ちて覆らないものは無い。」と慢心や無理を戒めた。これは館林市在住で、鍛金の伝統技法の伝承に努め、平成11年に国の「現代の名工」に選ばれている針生清司さんから平成24年4月21日に寄贈されたそうだ。最近のものである。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 23mm ISO1250 ) 露出補正 なし | |
12.論語の素読 先ほどの子供たちである。方丈と庫裡から書院へ渡る廊下から撮った。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 27mm ISO5000 ) 露出補正 なし | |
13.方丈の縁から眺める北庭園 方丈の後ろ側にある縁から、北庭園を眺めることができる。方丈、書院から鑑賞するように作られている。形式は方丈の表にあった南庭園と同じく築山泉水庭だ。向こうに見えるのは孔子廟だ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 24mm ISO1600 ) 露出補正 なし | |
14.書院 庠主の書斎である。庠主の接客や学生の個人教授が行われたところという。座敷飾り(床、棚、付書院)の付く上の間(向こう側)と次の間(手前)からなる座敷、縁側、雪隠で構成されている。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/60秒 22mm ISO6400 ) 露出補正 なし | |
15.庫裡にあったかまど 大きな釜だ。これで学生たちの飯を炊いたのだろう。庫裡から外に出ようとするとポツンポツンと雨が降ってきた。書院の案内をしてくれた女性がビニール傘を全員分貸してくださった。後で駐車場で返せばよいという。ありがたい。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/100秒 32mm ISO6400 ) 露出補正 なし | |
16.旧遺蹟図書館 書院を見学したあと、衆寮、木小屋、土蔵などを見て、孔子廟の裏を通って進むと、歴代庠主の墓が並んでいた。明治2年に足利学校が藩校になるまで、430年間にわたり、23代の庠主がいた。庠主の墓は全部で17基あり、そのうち8基には文字が刻まれていて、誰の墓かわかるが、残りの9基は不明とのこと。そこから學校門へ戻る途中にこの旧遺蹟図書館があった。足利学校が廃校になった以降、明治36年(1903年)に遺蹟図書館が開設され、書物を継承し現在に引き継がれている。この建物は大正4年(1915年)に建てられたもので、市重要文化財に指定されている。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 30mm ISO3200 ) 露出補正 なし | |
17.學校門を退出 學校門を出て、振り返ると杏壇門、そして孔子廟が見える。眺めが良かった。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 30mm ISO2200 ) 露出補正 なし | |
18.學校門の眺め 學校門を構図を変えて撮った。足利学校のシンボルである。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 絞り優先オートで撮影 ( f7.1 1/250秒 35mm ISO1100 ) 露出補正 なし |
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