大宮鉄道博物館 1月11日 その2
ランチトレインで駅弁を食べた後、再びヒストリーゾーンへ戻り、見残した車両たちを見学した後、2階へ上がった。まず、2階からヒストリーゾーンを俯瞰する。中央の転車台のC57形蒸気機関車がその中心となっている。日本最大の旅客用蒸気機関車である C62形の姿が見られないのは少し残念である。中でもC622号機は、昭和26年に特急「つばめ」の牽引機となったが、その際、デフレクター(除煙板)にステンレス製のスワローマークが取り付けられ、「スワーローエンゼル」という愛称がつけられた。C622は現在、京都の梅小路機関車館で保存されている。
このあと、HOゲージ模型鉄道のジオラマを見たが、横浜の原鉄道模型博物館のジオラマのほうがはるかに力感がある。そして、楽しみにしていた「「ヨーク・国立鉄道博物館」展をみたが、これは小さなスペースでの展示のみで少々期待はずれであった。最後に、ヒストリーゾーンの2階西側の壁面を利用した鉄道歴史年表を見て、鉄道博物館を去った。
13.昭和の国電 この電車は昭和11年に製造されたクモハ40形だ。クモハ40形は昭和7年に誕生し、初めは大阪方面で活躍した。台枠、側板などは鋼材が使用され、室内は木を用いて作られている半鋼製車両である。昭和9年から東京地区へ配属され、中央線を皮切りに各路線で活躍、晩年は青梅線で運用された。昨年3月に青梅鉄道公園に行ったが、そこにもクモハ40型があった。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F3.5 1/25秒 20mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 | |
14.昭和の国電の車内 13.の写真のクモハ40形の車内。木製の内装やシートの感じが懐かしい。小さな男の子を連れた若いお父さんに、その男の子が「お父さん、懐かしい?」と聞くと、お父さんは「お父さんは(この電車が走っていた時代を)知らないんだ」と答えていた。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F3.5 1/13秒 18mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 | |
15.昭和2年製の客車・オハ31形式の車内 この客車は今では見ることのできないダブルルーフの客車だ。国鉄の客車鋼製化第一陣として誕生した。屋根や内装には木が使われていた。まっすぐな座席の背もたれや、網棚の網が懐かしい。この車両は昭和35年に津軽鉄道に譲渡され昭和58年(1983年)まで使用されたという。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F3.8 1/13秒 22mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 | |
16.展望車マイテ39形式の車内 機関車が引っ張る東海道線の特急列車が走っていた頃、その最後尾には展望車がついていた。このマイテ39形式は、戦前の代表的な特急だった「冨士」に連結するために造られた一等展望車だ。戦後は「平和」、翌年「つばめ」と改称された特急列車の最後尾に連結されて東海道本線を走った。東海道本線が全線電化された昭和31年に退役している。和風の豪華な内装だったという。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F3.5 1/125秒 18mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 | |
17.ヒストリーゾーンの俯瞰 一通り、ヒストリーゾーンの車両を見た後、2階に上がった。2階からはヒストリーゾーンの車両たちを俯瞰できる。その中央にあるターンテーブルの上に載っているのが、C57形式の蒸気機関車だ。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F4.5 1/100秒 44mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 | |
18.鉄道模型ジオラマ 2Fのエントランスゾーンには、鉄道模型ジオラマの部屋があった。大きさは25m X 8mとのこと。観覧席もある。走っている車両はHOゲージで、すべて現行の、しかも最新の車両の模型のようだ。きれいに作られてはいるが、そのスケールの大きさ、内容など、横浜の原鉄道模型博物館のジオラマに勝る感動はなかった。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F5.0 1/250秒 82mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 | |
19.企画展「鉄道開業ものがたり」 2階のスペシャルギャラリーでは、鉄道博物館開館5周年と、鉄道開業140周年を記念した特別企画展として、「鉄道開業ものがたり」が開催されていた。明治政府が鉄道建設を決定するまでの状況、勝海舟が描いた蒸気車運転絵、開業日当日の賑わい、また、東京駅の誕生など開業後の姿などが多くの資料を持って、展観されていた。残念ながら写真撮影か禁止されていた。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F4.5 1/250秒 20mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段 | |
20.英「ヨーク・国立鉄道博物館」展 この催しが1月14日までということだったので、3連休を控えたこの日に見に行った。鉄道博物館が、昨年12月19日に英国ヨーク国立鉄道博物館と姉妹館提携を結んだのを記念しての展示だったが、残念ながら期待はずれだった。展示スペースは狭く、パネルによる説明が主でさびしかった。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F3.5 1/250秒 20mm ISO720 ) 露出補正 -0.3段 | |
21.マラード号 英「ヨーク・国立鉄道博物館」展に展示されていた模型である。時速203kmという蒸気機関車の世界最速記録を持つ有名な機関機関車だ。ヨーク・国立鉄道博物館には実物が展示されている。1938年に製造されている。1938年というと、ちょうどC57形式と同世代だ。原鉄道模型博物館で見たマラード号の模型は、とても存在感のあるものだった。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F4.5 1/250秒 48mm ISO640 ) 露出補正 -0.3段 | |
22.鉄道歴史年表 ヒストリーゾーンの西側2階の壁面を利用して、横に長く、 鉄道歴史年表が展示され、日本の鉄道創業期から現代までの鉄道のあゆみが紹介され、各時期の車両や施設・鉄道情景などの写真が展示されている。この写真は1825年イギリスで世界ではじめての公共鉄道で使われたロコモーション号の1/8の模型。この模型はとてもよくできていると思った。このあと、歴史年表を、現代にいたるまで、ざっと見て、鉄道博物館を去ることにした。出口へ来ると、朝、私たちに説明をしてくださったボランティアの方がおられたので、お礼を述べた。
Nikon D5000 NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G 絞り優先オートで撮影 ( F3.8 1/250秒 22mm ISO3200 ) 露出補正 -0.3段 |
コメント
一度行ってみたいところですが、なかなかついでがなくて・・・・ ついでにと思ったらダメですね。
首都圏では最後まで南武線で残ったチョコレート色の車両が思い出されます。
Posted by edaats at 2013年1月31日 12:04
edaatsさん、コメントありがとうございます。わたくしもそうなんです。前から、湘南新宿ラインに乗ればすぐだからと思っていたのですが、なかなか実現できずにいました。やはり、実車の展示が核になりますが、少し数が少ないかなと思いました。しかし、実物は大きいですから、あまりたくさん集められませんね。京都の梅小路へも行ってみたいと思っています。
Posted by yamako at 2013年1月31日 16:13
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