日光・那須を走る その2 日光田母沢御用邸 11月7日 - Studio YAMAKO

2011年12月 5日

日光・那須を走る その2 日光田母沢御用邸 11月7日


 霧降の滝展望台から駐車場に戻り、日光市内にある田母沢御用邸記念公園へ行った。この辺りも何回か来ているが、こんなところがあるのは知らなかった。建物の中は沼津の御用邸ととても似ている感じがする。
  日光田母沢御用邸は、日光出身で明治時代の銀行家・小林年保の別邸に、当時、赤坂離宮などに使われていた旧紀州徳川家江戸中屋敷の一部(現在の三階建て部分)を移築し、その他の建物は新築される形で、明治32年(1899)に大正天皇(当時 皇太子)のご静養地として造営された。その後、小規模な増改築を経て、大正天皇のご即位後、大正7年(1918)から大規模な増改築が行われ、大正10年(1921)に現在の姿となっている。
  そしてその見事な庭も見て歩いた後、神橋を右手に見て、今夜の宿がある那須湯本温泉に向け、日光の町を後にしたのは午後3時半を回っていた。

15.田母沢御用邸記念公園
昔、私が中学生のころ、初めて日光に来た時、馬返というところまで路面電車に乗った記憶がある。その路面電車は東武鉄道運営の日光軌道線と言い、日光駅前から馬返までを結んでいた。愛称は「日光電車」。1968年に廃止されている。その路面電車が走っていた道路を、右手の東照宮への入口を見ながら進み、しばらく行って左に入ったところに田母沢御用邸記念公園の駐車場がった。門を入って、御用邸の建物の中へ入る手前に見事に色づいたモミジがあった。落ち葉が砂利の敷き詰められた道を紅く染めている。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/320秒 13.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸記念公園;クリックすると大きな写真になります
16.田母沢御用邸 内部
日光田母沢御用邸は、天皇・皇后が使われた南側の奥向きと、天皇・皇后の生活を補佐する臣下向きに区別されており、当時の皇室の生活様式をうかがい知ることができるという。合計106の部屋があり、奥向きは23室、臣下向きが83室だそうだ。ここは、定かではないが、ここは紀州徳川家の江戸中屋敷の移築部分だと思う。紀州徳川家の江戸中屋敷は1872年(明治5年)に皇室に献上され、赤坂離宮となった。その後1898年(明治31年)に解体され、日光田母沢御用邸では、大正天皇の御座所、御学問所、御寝室などに使われたとのこと。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4.5 1/200秒 30.5mm ISO1600 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 内部;クリックすると大きな写真になります
17.田母沢御用邸 襖絵
田母沢御用邸には紀州徳川家の江戸中屋敷から移された襖絵や杉戸絵が多くある。これらの障壁画は紀州藩お抱えの絵師ばかりでなく、狩野家や住吉家などの幕府御用絵師など多くの絵師が参画して描かれた。画題も松竹梅などを扱った吉祥図や物語絵、四季の花鳥図などが描かれている。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/60秒 6.1mm ISO1600 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 襖絵;クリックすると大きな写真になります
18.田母沢御用邸 御玉突所
明治時代の初期から、皇室では諸外国の賓客との交流のためにビリヤードが嗜まれていたという。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/25秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 御玉突所;クリックすると大きな写真になります
19.田母沢御用邸 ガラスに映る紅葉
明治維新以降の西洋化の中にあって、和風建築の伝統を生かしながら西洋文化との融合を図った明治以降の新築増築部分は近代和風建築につながる貴重な資料を提供している。波打つガラスは明治時代に造られたという。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/160秒 13.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 ガラスに映る紅葉;クリックすると大きな写真になります
20.田母沢御用邸 謁見所
ここは天皇が公式の来客と面会した謁見所。大正時代の大規模増築部分にある。玉座があるが、陛下はお立ちになって引見されたという。左の卓子は御帽子を置かれた台だそうだ。床の間と天井は真の書院造りでありながら、畳敷きの上に英国製の絨毯を敷き、和洋折衷様式となっていた。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.2 1/30秒 10.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 謁見所;クリックすると大きな写真になります
21.田母沢御用邸 庭園
これは建物の中の廊下から眺めた庭園である。すこし、落ち始めたが紅葉がきれいだ。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4.5 1/80秒 25mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 庭園;クリックすると大きな写真になります
22.田母沢御用邸 御学問所の円窓
田母沢御用邸の最大の見どころともいわれる円窓は、御学問所にある。灯籠と春には樹齢400年の枝垂れ桜が見える構図は、考え尽くされた構図だ。御学問所は紀州徳川家江戸中屋敷の移築部分で、天保11年の創建時は9帖で格挟間形の付書院と違い棚を備えた、現在よりも華やかな部屋だったようだ。日光の田母沢に移築する前に増改築されて、現在の21.5帖の広さになったという。旧紀州徳川家江戸中屋敷当時の姿を伝えるこの部分は、書院様式に数寄屋風の意匠を取り入れることで、当主の好みを感じさせる私的な空間を作り出している。天皇陛下の書斎として使用された。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/125秒 9.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 御学問所の円窓;クリックすると大きな写真になります
23.田母沢御用邸 2階から眺めた庭園
2階に上がってみた。2階からは庭園が見渡せる。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/100秒 8.1mm ISO400 ) 露出補正 -0.7段
田母沢御用邸 2階から眺めた庭園;クリックすると大きな写真になります
24.田母沢御用邸入口 御車寄
ここが建物の中への入口になっている。花御殿(東宮御所)の玄関として、明治22年に増築されものがここへ移築された。日光の田母沢に移築後も屋根は柿葺だったが、昭和初期に銅版に葺き替えられた。御用邸の公式玄関として使用された。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/640秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸入口 御車寄;クリックすると大きな写真になります
25.田母沢御用邸入口脇のモミジ
建物内の見学を終え、車寄から一旦、外に出た。車寄の脇を通って、庭園の方へ行くことができる。その途中もモミジがきれいだった。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/80秒 7.4mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸入口脇のモミジ;クリックすると大きな写真になります
26.田母沢御用邸 庭園から
御用邸に3階建ての建物の南側に回ると、庭園に出た。御用邸に3階部分は御展望室で、普段は入れないが、冬季限定特別公開というのがあるらしい。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/80秒 18.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
田母沢御用邸 庭園から;クリックすると大きな写真になります
27.田母沢御用邸 庭園の撮影ポイント
建物の側から見て、左側に石燈籠のある池があり、その奥に、ここから庭園と御用邸建物を撮るのがお薦めとの立て札が立てられていたので、従った。もう少し、高い位置から撮って、建物の3階部分が入る様な構図が良かったかなと思う。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/320秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 -0.7段
田母沢御用邸 庭園の撮影ポイント;クリックすると大きな写真になります
28.ワン・ポイント・カラー
Canon PowerShot G12 にワン・ポイント・カラーという機能があるので試してみた。残す色を指定し、他を白黒にして撮る。この写真の場合、紅葉の赤を残す色に指定して撮った。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/60秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
ワン・ポイント・カラー;クリックすると大きな写真になります
29.輝く紅葉
車寄近くの一本の紅葉に、傾き始めた陽の光がさし、きらきらと輝いていた。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/160秒 21.5mm ISO400 ) 露出補正 なし
輝く紅葉;クリックすると大きな写真になります
30.日光田母沢御用邸記念公園 門
ほんとは最初にこの位置から撮った写真を見ていただく方が案内としては良かったと思う。これは退出した時に撮ったが、モミジと外国人女性の金髪が陽にあたって、印象的だった。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/60秒 13.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
日光田母沢御用邸記念公園 門;クリックすると大きな写真になります
31.日光真光教会
さて、那須湯本温泉にある今宵の宿へ向かうため、日光宇都宮道路に上がるべく、日光駅の方に進むと、左側にあるこの日光真光教会が目に付いた。車を停めていただき、ちょっと覗いてみる。明治・大正期において米国人建築設計家、宣教師、および教育者として、日本に大きな足跡を残したJ・M・ガーディナーの晩年の秀作で、大正3年に建築された礼拝堂であると説明されていた。

Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/400秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
日光真光教会;クリックすると大きな写真になります

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)