親しくお付き合いをさせていただいている Kさんご夫妻から、藤沢の近くに俣野別邸庭園というところがあるのだが、行って見ませんかとお誘いをいただいた。しかし、その時は少々事情があってご一緒できなかったのだが、あとで話を聴かせていただき、一度行って見ようと思っていた。
まだ GW 中であるが、人出が多かったのも昨日までと思い、おみこしを上げた。9時開園だが駐車場がいっぱいになってはと思い少し早めに家を出た。藤沢バイパスから県道30号に入るところで、ちょっと迷ってしまったが、なんとかその駐車場に着いた。時刻は8時40分。駐車場は9時オープンとのことで入ることが出来ない。空き地に避難して待機していた。やがて、9時ちょっと前に係の人が来て、駐車場を開けてくれた。待っていたのは私の車1台だけだった。
wikipedia、および横浜市緑の協会のパンフレットによれば、旧住友家俣野別邸は、1939年(昭和14年)に当時の住友家当主であった16代住友吉左衞門が発注した住宅で、住友家の東京本宅の別邸として現在の神奈川県横浜市戸塚区東俣野町の丘陵地に建築された。設計者は佐藤秀三であった。基本的には当時の大財閥一家が生活するために、使用人の居住区も備えた大規模な西洋風建築であるが、設計に際し北欧の伝統的な建築様式である柱や梁を露出させる様式を基本としながらも、屋根に日本瓦をのせるなどの伝統的な和風様式も取り入れている。建物はY字形で、昭和時代初期に流行したモダニズムの影響を受けた和洋と現代建築が融合し折衷した建築物と高く評価されていた。
1998年ごろまでは住友家に関わるかたが生活していたが、2000年に相続税として国に物納され、政府に所有権が移った。2004年7月に国の重要文化財に指定され、保存と一般公開に向けて2008年1月から修復工事が進められていたが、2009年3月15日に既存建物の主要部分焼失により、2011年に重要文化財指定は解除された。2016年に横浜市が公園施設として再建し、2017年2月10日には横浜市認定歴史的建造物となった。現在は俣野別邸庭園の一部として公開されている。
駐車場に車を停め、北入り口から園内に入った。やや起伏のある緑豊かな道を進むと、左手に木で造られた階段があり、その上に別邸が見えた。急な階段は避け、ツツジや、シャクヤク、咲き始めたショウブなどの花を見ながら、外苑と呼ばれるところを歩き、休憩棟に立ち寄り、もみじ坂と名付けられた緩やかな坂を上がって、迂回するように別邸のあるところに着いた。昭和の面影をたっぷり感じる別邸の中に入り、見学した。
チョウは時々ツツジの花に絡む黒いアゲハを見たが、撮影のチャンスはなかった。2時間ほど滞在し、帰りがけにシャクナゲを観賞して、駐車場に戻った。
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1.俣野別邸
俣野別邸は昭和14年に建てられた旧住友家の住宅である。昭和初期モダニズムの和洋折衷の建築物で、現在は横浜市認定の歴史的建造物になっている。横浜市と藤沢市の境に近い戸塚区東俣野町に位置するその庭園は、河岸段丘を利用した高低差のある地形が特徴的な風致公園だ。駐車場のある北入口から庭園内に入り、緩やかな坂道を上がって行くと、芝生の広場が広がる。その左手、東側の高いところに俣野別邸(本邸建物)が見えた。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 36mm ISO100 ) 露出補正 なし
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2.芝生広場と管理棟
俣野別邸の建物に上がって行くには、左手(東側)の階段を上がって行くのが早い。しかし、急ぐことはないのでまっすぐ進み、芝生広場に入る。正面に管理棟がある。ここは入園無料である。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 18mm ISO110 ) 露出補正 なし
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3.ヒメウラナミジャノメ -1
時折、黒いアゲハが翔んでいくが、チョウは少ない。路傍に小さな花を咲かせたアザミあり、ヒメウラナミジャノメが吸蜜していた。スマホで検索してみるとセイヨウトゲアザミだった。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 140mm ISO1800 ) 露出補正 なし
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4.シャクヤク(芍薬)
管理棟の近くにシャクヤクの花が咲いていた。とても瑞々しい。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f5 1/500秒 64mm ISO220 ) 露出補正 なし
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5.赤いシャクヤク
赤紫色の花も咲いていた。立っても座っても、また歩いても、姿が艶やかで魅力的な美人の形容で「立てば芍薬座れば牡丹」というはやり 唄から出た表現がある。シャクヤクはボタン科の多年草である。日本には古く中国から渡来し、薬用、観賞用に栽培されている。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/640秒 55mm ISO100 ) 露出補正 なし
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6.管理棟にあったチョウの標本箱
管理棟は売店にもなっていて、売り物ではないが、ひとつだけチョウの標本箱が置かれていた。緑色のラベルがつけられているのが、この庭園で見られるチョウと説明されていた。ギンボシヒョウモンが緑のラベルだったが、疑わしい。裏面が見られないが、ウラギンヒョウモンの同定ミスかも知れない。ウスバシロチョウはいる可能性がある。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 18mm ISO900 ) 露出補正 なし
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7.もみじ坂
芝生広場の正面にある管理棟から左に、緩やかなもみじ坂と呼ばれる散策路が続いている。ここを登り切ると俣野別邸(本館)の内苑に入る。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 28mm ISO800 ) 露出補正 なし
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8.自動芝刈り機
何だかミニタンクみたいな奴が芝生の上を動き回っていた。「H」というロゴが付いていて、Husqvarna という文字が見える。ググってみると、これはスウェーデン製のロボット芝刈り機だった。機種によって価格は異なるのだろうが、15万円ほどのものらしい。恰好が良い。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3<br>
プログラムオートで撮影 ( f4.2 1/500秒 36mm ISO250 ) 露出補正 なし
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9.子犬 vs Husqvarna
そのハクスバーナ オートモアという自動芝刈り機が動いていると、ペットの小型犬が吠え立てていた。この庭園は犬の散歩に来られている人が多い。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6 1/500秒 115mm ISO450 ) 露出補正 なし
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10.俣野別邸(本邸)外観
芝生の庭に面して俣野別邸本堤が建っている。重複するが、wikipediaによれば、1939年に住友財閥の創業者一族である住友家が建築させた和洋折衷の住宅である。当時の住友家当主であった16代住友吉左衞門が発注した住宅で、住友家の東京本宅の別邸として現在の神奈川県横浜市戸塚区東俣野町の丘陵地に建築された。基本的には当時の大財閥一家が生活するために、使用人の居住区も備えた大規模な西洋風建築である。設計者の佐藤秀三氏は日光のプリンスホテルを設計したそうだ。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f7.1 1/500秒 18mm ISO100 ) 露出補正 なし
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11.邸内見学
65歳以上ということで350円をお支払いして邸内を見学した。建物は南側の芝府の庭に面していて、玄関は反対側にある。玄関を入ってすぐのところにサンルームがあった。順路は2階へ上がるようになっているので、ここは後で見ることになる。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 24mm ISO200 ) 露出補正 なし
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12.バスルーム
2階へ上がると、畳の部屋の隣に、乳白色のタイルが張られたバスルームがあった。実は接収時代にアメリカの将校さんが改築してしまったそうだ。背が高いアメリカ人が使い勝手がいいようにバスタブを広くして、洗面台が高くなっている。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 18mm ISO400 ) 露出補正 なし
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13.吹き抜けの階段
吹き抜けになっている階段の踊り場から階下を見る。趣がある。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 32mm ISO560 ) 露出補正 なし
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14.眺望スポット
階段を2階へ上がると、展示室が並んでいた。そのなかで、写真は西側に張り出した展望が良い部屋で、そこからは丹沢山系のほか、晴れた日には富士山が望める。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 24mm ISO110 ) 露出補正 なし
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15.芝庭
上の写真の眺望スポットから左下に芝庭を眺める。ツツジが咲いていたが、チョウは来なかった。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 24mm ISO160 ) 露出補正 なし
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16.展示されていた書籍 -1
「小倉謙コレクションによる 世界植物切手図鑑」という大きな図鑑が展示されていた。編集は日本郵趣協会植物切手部会となっていた。発行日は1984年10月31日で、定価は9,500円となっていた。住んでいた方のご趣味だろうか。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 29mm ISO1800 ) 露出補正 なし
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17.展示されていた書籍 -2
このほかにも図鑑類が沢山展示されていた。有名な牧野富太郎氏の植物図鑑シリーズや、朝日百科の「世界の植物」12巻なども並んでいた。これは1978年から1980年にかけて刊行されている。1998年ごろまでは住友家に関わるかたが生活されていたというので、おそらくその蔵書であろう。余談になるが、シャッタースピードを1/500秒に設定しているこのショットのISO感度は4000になっていた。私のレベルでは、画質もほとんど問題はないと思う。私がチョウの写真を撮り始めた頃はリバーサルフィルムは、ASA100が最高で、ネガフィルムはやっとASA400が出てきたころである。デジタルの時代になって、最近使い始めたZの入門機である Z50 でさえ、ISO100~51200である。単純に考えると、例えば、ISO100でf4の1/25秒で撮っていたのが、ISO51200では、f4であると1/6400秒という高速シャッターを切れることになる。ISO6400でも、1/800秒で切れる。手振れが怖いチョウの撮影にとって、有難いことだ。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 25mm ISO4000 ) 露出補正 なし
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18.1階サンルーム
ここは2階の眺望スポットの階下にあるサンルームだ。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 25mm ISO220 ) 露出補正 なし
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19.「シャクナゲ園」 -1
本邸を見学したあと、玄関から退出し、元きた道を辿って、芝生広場へ戻ってきた。駐車場の方へ歩くと途中の左側に「シャクナゲ園」があった。入って見るとシャクナゲが今を盛りと咲いていた。シャクナゲはツツジ科で品種も多い。これはハイドンハンターという品種だ。ニホンアマガエルが鎮座していたシャクナゲの品種はドッグという。ともに西洋シャクナゲと呼ばれる品種だ。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f4.8 1/500秒 52mm ISO110 ) 露出補正 なし
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20.「シャクナゲ園」 -2
これはツツジではないかと思うほど、よく似ていた。地面の際でも花を咲かせている。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f3.8 1/500秒 26mm ISO125 ) 露出補正 なし
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21.ネモフィラ
「シャクナゲ園」の傍に「憩いの小庭」というところがあった。そこにネモフィラが咲いていた。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/500秒 140mm ISO110 ) 露出補正 なし
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22.ヒメウラナミジャノメ -2
ちょっと変な装いのヒメウラナミジャノメがいた。両側の前翅の鱗粉が落ちて、透けている。どうしてこうなったのか?人が触れるとかそういった外的原因があったのか、羽化する際の生涯なのか、それとも斑紋異常のたぐいなのか、解らない。
Nikon Z50 NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3
プログラムオートで撮影 ( f6 1/500秒 115mm ISO180 ) 露出補正 なし
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