舞岡公園 秋の始まり ② ウラギンシジミとミドリヒョウモン 2024年9月26日 - Studio YAMAKO

2024年10月12日

舞岡公園 秋の始まり ② ウラギンシジミとミドリヒョウモン 2024年9月26日

古民家の裏庭で一休みして、瓜久保の家の方へ歩く。途中、宮田池の方に廻ってコムラサキの第三化でも出てきていないかと、日の当たる枝先を探したが、姿はなかった。
 ヒマワリは咲いていなかったが、コスモスは咲き始めていた。だが、そこにチョウの姿は無い。狐久保への道を行くとウラギンシジミが地面に止まっている。どうやら♂のようだ。しばらく粘っていたら、飛び立って近くの葉に止まって開翅してくれた。鮮やかな緋縅色の♂だった。
 その後、ウラギンシジミは何頭か見ることが出来た。すべて♂だった。3週間前には多く飛んでいたアカボシゴマダラは1頭見ただけだった。
 帰路は、谷戸に沿った道を歩いたが、そこに咲くヒヨドリソウにはイチモンジセセリが多い。そこへミドリヒョウモンの♀がやってきた。舞岡公園で見るのはしばらくぶりである。もちろん鱗粉は擦れていたが、翅はそれほど破れてはいなかった。

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日当たりの良い葉に止まり、開翅したウラギンシジミ♂ 2024年9月26日 横浜市戸塚区舞岡公園

023_240926101 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 23.稲刈り実習
古民家の前に広がる谷戸の田んぼで、子供たち(中学生?)が稲刈りをしていた。近くの学校の課外授業の風景と思う。舞岡公園谷戸学校というのがある。谷戸学校とは、舞岡公園の小谷戸の里で開催される、生物多様性に配慮した里山の保全や米作りなどの活動を通じて、谷戸の自然環境や文化を後世に引き継ぐことを目的としたプログラムだそうだ。だがこれに参加できるのは18歳以上で、目的は指導者養成とのこと。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f3.5 1/1250 28mm ISO500 )
024_240926104 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 24.コスモス
9月の初めに来た時は、弱々しい花が数輪咲いていた。今年はダメなのかと思っていたら、ここ数日気温が下がったためか、咲き始めていた。コスモスには夏咲き品種と秋咲き品種があり、種まき時期によって開花時期が異なるそうだが、コスモスが開花する条件は、種まきから約3ヶ月後、冷涼な気候を好み、 日当たり・風通しのよい場所だそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f5.0 1/1250 50mm ISO100 )
025_240926234 X900 ◎舞岡公園 イチモンジセセリ Z50 Z105mc.jpg 25.イチモンジセセリ -1
イチモンジセセリの個体数が多かった。ヒヨドリソウの花には必ず、数頭の本種が来ていた。10月5日だったか、NHKのニュースで、里山やその周辺の生態系について2022年度までのデータを分析したところ、全国の里山などに生息する鳥類のうち、スズメなど16種の個体数が絶滅危惧種の基準に相当するペースで急速に減少していることが環境省と日本自然保護協会の調査で分ったという記事が出ていた。チョウについても分析したところ103種のうち34種が年3.5%以上のペースで減っていて、国蝶のオオムラサキは1年あたり10.4%、イチモンジセセリは6.9%減少していたという。イチモンジセセリについては、ここでは決してそれほど減少しているようには思えない。今年は大発生の年なのだろうか。イチモンジセセリは、稲、イヌムギ、チガヤなどイネ科の植物を食草とする。


Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S シャッタースピード優先オートで撮影  ( f3.2 1/1000秒 105mm ISO360 )
026_240926106 X900 舞岡公園 ウラギン RX10m4.jpg 26.ウラギンシジミ -1
狐久保に入る道でウラギンシジミが吸水していた。♂に違いない。♂の吸水は体温の調整のためということもあるのだろうが、ミネラルの補給と思われる。これは♂の生殖機能に関係するのだろうと言われる。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 220mm ISO1600 )
027_240926110 X900 ◎舞岡公園 ウラギン RX10m4.jpg 27.ウラギンシジミ -2 開翅
路上に止まるウラギンシジミにカメラを向けていると、後ろから来られた女性が「ウラギンですね。開いてくれるといいですね」と言って追い越して行かれた。私は開翅してくれるのをしばし待つ。するとウラギンはいったん飛び立って、近くのヤブタバコ?の葉に止まった。ライトの当たる舞台に上がってくれたようだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 129mm ISO1600 )
028_240926118 X900 〇舞岡公園 ウラギン RX10m4.jpg 28.ウラギンシジミ -3
位置を変えた。前の写真ではわからなかったが、左の後翅が少し破けていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 213mm ISO1250 )
029_240926123 X900 ◎舞岡公園 イチモンジセセリ ヒヨドリバナ RX10m4.jpg 29.イチモンジセセリ -2
路傍に咲くヒヨドリソウには必ずと言ってよいほどイチモンジセセリがいた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.5 1/1250 9mm ISO640 )
030_240926259 X900 ◎舞岡公園 Z50 Z105mc.jpg 30.シロモンノメイガ
始めて見る小さな蛾だった。イチモンジセセリや、蜂に混じってヒヨドリソウで吸蜜していた。Picture Insectでは、「驚異的なカムフラージュ能力を持つシロモンノメイガは、夜行性の生活習慣で知られており、昼間は避難所に潜り、薄明になるとさまざまな宿主植物を求めて現れます。」と解説されていたが「驚異的なカムフラージュ能力」というのがどういうことかわからなかった。

Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f3.2 1/1000秒 105mm ISO320 )
031_240926127 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 31.イチモンジセセリ -3
イチモンジセセリはタムラソウにも来る。この日は結構多くの人たちがリュックを背負って、公園を散策していた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.8 1/1250 13mm ISO1000 )
032_240926130 X900 〇舞岡公園 RX10m4.jpg 32.ツリガネニンジン(釣鐘人参)
可愛らしい花だ。wikipediaによれば、「和名ツリガネニンジンの由来は、花が釣鐘形で、根の形がチョウセンニンジンに似るのでこの名がある。地方によって別名は、トトキ、アマナ、ツリガネソウ、チョウチンバナ、ヌノバ、ミネバ、ヤマシャジンなどの方言名でも呼ばれている。」とあった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.4 1/1250 9mm ISO1250 )
033_240926133 X900 ◎舞岡公園 フヨウ RX10m4.jpg 33.フヨウ(芙蓉)
Wikipediaには、7- 10月初めにかけてピンクや白で直径10-15cm程度の花をつける。朝咲いて夕方にはしぼむ1日花で、長期間にわたって毎日次々と開花するとあった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.5 1/1250 9mm ISO250 )
034_240926135 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 34.案山子
瓜久保の家からかっぱ池にかけての、右側に田んぼがある道に、3体の案山子があった。いわば案山子まつりの第二会場である。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.5 1/1250 9mm ISO400 )
035_240926271 X900 〇舞岡公園 ヤマト Z50 Z105mc.jpg 35.ヤマトシジミ
少し前ピンになってしまった。105mmマクロレンズは、オートフォーカスながら、深度が浅いので、カメラがずれるとピントが外れてしまう。

Nikon Z50 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
シャッタースピード優先オートで撮影  ( f3.2 1/1000秒 105mm ISO320 )
036_240926141 X900 舞岡公園 ウラギン RX10m4.jpg 36.ウラギンシジミ -4
路上でウラギンシジミが吸水していた。この日はこんな光景を何度か見ることがあった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.4 1/1250 9mm ISO250 )
037_240926145 X900 ◎舞岡公園 ウラギン RX10m4.jpg 37.ウラギンシジミ -5
ここでもしばらく待って、葉に止まるのを待った。鱗粉は擦れてきているが、破れてはいない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 198mm ISO640 )
038_240926150 X900 ◎舞岡公園 ウラギン ドクダミ RX10m4.jpg 38.ウラギンシジミ -6
ドクダミの葉に止まり、開翅してくれた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 210mm ISO1000 )
039_240926155 X900 ◎舞岡公園 ミドリヒョウモン RX10m4.jpg 39.ミドリヒョウモン♀ -1
前回、舞岡公園でミドリヒョウモンを見たのは、2015年の6月だった。これは素晴らしく新鮮な個体だった。その前は2014年の9月にぼろぼろになった雌雄を見ている。それ以来、久しぶりのミドリヒョウモンだった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 121mm ISO500 )
040_240926158 X900 ◎舞岡公園 ミドリヒョウモン RX10m4.jpg 40.ミドリヒョウモン♀ -2
羽化してからおおよそ4か月、今までどこで避暑をしていたのだろうか。さすが、鱗粉は擦れてしまっているが、翅はそれほど傷んでいない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
041_240926162 X900 ◎舞岡公園 ミドリヒョウモン RX10m4.jpg 41.ミドリヒョウモン♀ -3
タチスボスミレ、オオタチスボスミレなどスミレ科の植物を食草とするが、来年の初夏、舞岡公園でこの個体の次世代が羽化するのだろうか。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 208mm ISO400 )
042_240926177 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 42.案山子たち -1
谷戸の畦道を通って、南門へ戻る。案山子たちは、左から「ワニ・アイスかかし」、「ゾンビおばけ」、「しゃけおにぎりちゃん」という作品名。「ワニ・アイスかかし」とは、鳥たちに「お米の代わりにアイスを食べて」というメッセージだそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f3.2 1/1250 9mm ISO100 )
043_240926192 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 43.案山子たち -2
「マモルン」は保育園の年長さんがみんなで作ったそうだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f2.8 1/1250 18mm ISO200 )
044_240926195 X900 舞岡公園 RX10m4.jpg 44.案山子たち -3
「ミニオリンピック」という作品。なかなか良いと思う。全26作品のうち、どれが人気ナンバー・ワンになるのだろうか? この先を散策路に上がり、南口より退出した。この日の成果はウラギンシジミとミドリヒョウモンだった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ 8.8-220mm f/2.4-4 20.1 Mega Pixels
シャッタースピード優先オートで撮影 ( f4.0 1/1250 76mm ISO160 )

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