桜木町で日本丸の姿を見るたびに一度帆を張った姿を見てみたいと思っていた。インターネットで調べてみると、4月の29日に総帆展帆が行われることを知った。幸い天候もまあまあなので出かけることにする。総帆展帆(そうはんてんぱん)は午前10時半から帆を張る作業が開始され、11時30分にすべての帆が掲げられる予定。そのあと、満船飾(まんせんしょく)といって国際信号旗を船首から各マストの頂を通して、船尾までつづるように飾る。
10時20分ごろ日本丸が係留されている
横浜船渠第一号船渠に着いた。
日本丸の帆は全部で29枚あるそうだ。自動で帆をひろげたり、たたんだりするのではなく、すべて手作業でひろげられる。この作業は訓練を終えて登録されているボランティアの人たちによって行われる。ボランティアは20歳以上40歳未満の健康な方で、全ての訓練に参加可能な方とされていて、男女は問われていない。約2,000人あまりの人が登録されているが、総帆を展帆するためにその中から毎回100人ほどのボランティアの人たちがに参加するそうだ。
日本丸がすべての帆をひろげる総帆展帆は、その美しい姿から「太平洋の白鳥」と呼ばれ、4月~11月の間に約12回程度実施されている。
やがて甲板から号令をかける声が聞こえ、準備体操が始まった。この日は少し強い風が吹いていたが、10時半ちょうどに、3本のマストに白い作業衣を来た人たちが登って行く。一番高いマストは海面から46mあるという。そして、ちょうど1時間で、29枚すべての帆がはためいた。
横浜みなと博物館・日本丸メモリアルパークのホームページ「帆船日本丸」を参照させていただき、自分で撮った写真を見ながら記述した。
1.第一号ドッグの日本丸
10時20分ごろ日本丸が留められている、ランドマーク・タワーの下にある第一号ドッグについた。まだ、帆は束ねられたままだ。
Panasonic DMCーSZ-10 f3.1-6.3 4.3mm-51.6mm 16.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f10.1 1/250秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
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2.準備体操
甲板から号令が聞こえてきた。これから作業をする人たちが準備体操を始めたのだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f6.3 1/640秒 80mm ISO200 ) 露出補正なし
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3.みなとみらい大観覧車
みなとみらいの大観覧車の時計は10:28 になった。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1600秒 140mm ISO200 ) 露出補正なし
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4.総帆展帆作業開始
10時半になった。最初の人がマストに登って行く。日本丸は4本マストのバークという船種だそうだ。船首側からフォア、メイン、ミズンと横帆が張られる3本のマストがあり、最後尾のマストはジガーマストという。写真のマストは4本あるマストの船首側から一番前のマストでフォアマストいう。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/2000秒 140mm ISO200 ) 露出補正なし
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5.次々にマストに登る
そのあとに続いて、多くの作業員の人たちがマストに上がって行く。女性もいるようだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1250秒 140mm ISO200 ) 露出補正なし
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6.ゲルンボード
マストの中央に円盤のようなところが見えるが、これをゲルンボードという。海面から29mあるそうだ。この上に3枚の横帆がある。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f10 1/400秒 48mm ISO200 ) 露出補正なし
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7.フォアロイヤルスル
いちばん髙いところをロイヤルバックステイといい、そこに張られる帆をロイヤルスルという。一番前のマストのロイヤルスル、即ちフォアロイヤルスルに2人の作業員が取り掛かった。スルとはセイルのことでそれが訛ってスルと呼ばれるそうだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1600秒 140mm ISO200 ) 露出補正なし
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8.フォアアッパーゲルンスル
フォアマストの上から2番目の帆はフォアアッパーゲルンスルと呼ばれる。ロイヤルスルより大きな帆で、6人の人が取り掛かっている。ここで行われている作業は、帆桁に渡り、帆を縛ってあったロープを解く。上から2番目のアッパーゲルンスルと3番目のロワーゲルンスルの縛りの両方を解いていくようだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f9 1/1000秒 100mm ISO200 ) 露出補正なし
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9.帆を縛ってあったロープを解く
最後尾のジガーマストを除く3本のマストにはそれぞれ、上からロイヤルスル、アッパーゲルンスル、ロワーゲルンスル、アッパートップスル、ロワートップスル、フォースルの6枚の横帆がある。アッパーゲルンスルとロワーゲルンスル、および、アッパートップスルとロワートップスルは同時に作業が行われている。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 34mm ISO200 ) 露出補正なし
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10.帆を縛ってあったロープを解く作業はそろそろ完了
10時40分過ぎ、そろそろ各帆のロープを解く作業が終わる。
Panasonic DMCーSZ-10 f3.1-6.3 4.3mm-51.6mm 16.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f10.5 1/250秒 10mm ISO100 ) 露出補正 なし
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11.作業員がマストから降りた
マストの上で作業をしていたボランティア作業員の皆さんが甲板に下り、マストに人がいなくなった。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 32mm ISO200 ) 露出補正なし
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12.縦帆が張られる
一番前に3枚ある三角の縦帆(ステイスル)の最初の1枚が開かれた。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f10 1/400秒 52mm ISO200 ) 露出補正なし
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13.最初に開いた横帆はロワートップスル
まず、下から2枚目の大きな横帆が開いた。これは甲板上でロープを引いて開いていくようだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 32mm ISO200 ) 露出補正なし
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14.ロワートップスルから順次上の帆が開いていく
各マストの下から2番目の横帆が開くと、次にその上のアッパートップスルが開かれていく。甲板からは綱引きのようにロープを引く掛け声が聞こえてくる。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f13 1/500秒 18mm ISO200 ) 露出補正なし
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15.アッパートップスル開く
フォアマスト、メインマスト、ミズンマストそれぞれのマストのロワートップスルとアッパートップスルが開いた。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f13 1/640秒 18mm ISO200 ) 露出補正なし
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16.ゲルンスルが開く
次はゲルンスルだ。まず、ロワーゲルンスルが開かれ、次にアッパーゲルンスルが開かれていく。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 24mm ISO200 ) 露出補正なし
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17.帆を開くのはロープを引いて
甲板では号令をかけながらロープを引いいく。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/1000秒 140mm ISO200 ) 露出補正なし
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18.残るは一番下のフォースル
さわやかな初夏の空に日本丸の白い帆がはためく。一番上のロイヤルスルも張られた。「まさしく太平洋の白鳥」だ。これから最後に一番下のフォースルを張る。
Panasonic DMCーSZ-10 f3.1-6.3 4.3mm-51.6mm 16.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f7.8 1/400秒 4mm ISO100 ) 露出補正 なし
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19.ランドマーク・タワー
ドックの傍に寄って、下からランドマーク・タワーとの2ショットを試みた。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 18mm ISO200 ) 露出補正なし
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20.フォースル
最後に残ったフォアマストのフォースルの右側が何かに引っ掛かってしまったらしく、うまく開かない。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 30mm ISO200 ) 露出補正なし
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21.舳
舳のフライングジブ、アウタージブ、インナージブという3枚の縦帆(ジブ)それぞれに1人ずつ、3人の人が上がった。女性もいる。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f8 1/1000秒 66mm ISO200 ) 露出補正なし
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22.総帆展帆完了
引っ掛かっていたフォアマストのフォースルをその先に鉤の付いた棒で解き、ようやく開いた。これで総帆展帆完了である。11時20分を少し過ぎたところで予定通りだ。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f8 1/1000秒 56mm ISO200 ) 露出補正なし
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23.満船飾
国際信号旗を船首から各マストの頂を通して、船尾までつづるように飾る満船飾(まんせんしょく)の作業が始まった。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f8 1/1000秒 62mm ISO200 ) 露出補正なし
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24.国際信号旗はマストへ
国際信号旗は舳からフォアマストのてっぺんに架けられた。マストの一番高いところは海面から46mある。そこに日の丸が上がった。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f13 1/640秒 30mm ISO200 ) 露出補正なし
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25.ランドマーク・タワーと日本丸
ランドマーク・タワー背景に満船飾が施された日本丸はきれいだった。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 18mm ISO200 ) 露出補正なし
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26.船尾
最後に船尾側に回ってみた。張られた帆を裏から見る。一番船尾側のマストはジガーマストで縦帆が張られている。国際信号旗は船尾まで飾られた。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 18mm ISO200 ) 露出補正なし
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27.展帆ボランティアの皆さん
作業を終えた展帆ボランティアの皆さんが日本丸から下船してくる。
Panasonic DMCーSZ-10 f3.1-6.3 4.3mm-51.6mm 16.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f5.6 1/800秒 34mm ISO100 ) 露出補正 なし
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28.日本丸の日の丸
青空のもと、ロイヤルスルの上に日の丸がはためく。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f9 1/1250秒 116mm ISO200 ) 露出補正なし
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29.総帆展帆、満船飾の日本丸全景
少し高いところに上がって総帆展帆、満船飾の日本丸をカメラに収めた。
Nikon D5300 AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
プログラムオートで撮影 ( f11 1/500秒 27mm ISO200 ) 露出補正なし
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30.満足!
11時50分、一号ドックを後にした。
Panasonic DMCーSZ-10 f3.1-6.3 4.3mm-51.6mm 16.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f8.4 1/400秒 5mm ISO100 ) 露出補正 なし
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31.汽車道から
このあと、公開されている神奈川県庁を見学しようと赤レンガ倉庫の方に歩いて行った。途中汽車道からもう一度、総帆展帆、満船飾の日本丸を見ることが出来た。
Panasonic DMCーSZ-10 f3.1-6.3 4.3mm-51.6mm 16.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f7.8 1/320秒 4mm ISO100 ) 露出補正 なし
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