9月9日には、台風15号が千葉県に大きな被害をもたらし、その傷が癒えないまま、10月12日から13日にかけて、今度は19号が来襲した。15号では、強風による送電線の切断などで多くの世帯で電気、水道が止まり、生活に大きな支障をもたらした。19号は東日本全域に及ぶ広範囲に大雨を降らせ、千曲川、阿武隈川などが氾濫、NHKニュースでは、10/19現在、79人の方々が亡くなり、71河川が決壊したと報じている。自然の猛威には勝てないのか。被害に遭われた方々の苦難は計り知れないが、何もして差し上げることが出来ない。
さて、2019年に撮ったチョウの写真についてであるが、2019年は、5月はじめに台北、同じく下旬に羽黒山へ観光旅行、7月後半には北海道十勝、7月30日に箱根湿性花園、8月には上高地へ日帰りで行き、8月後半には今回の台風19号で道路が寸断され孤立した休暇村嬬恋鹿沢に泊まり、湯の丸高原で撮影した。そして9月には、軽井沢でのゴルフの集いの翌日、「花咲山蝶の楽園」というところでチョウを追った。出羽三山の羽黒山では、思いもかけずギフチョウに会った。すでに最盛期を過ぎ、翅は破損した個体だったが、印象に残っている。
私見だが、チョウをテーマにした写真には、どんな要件があるかを考えてみた。
1.チョウの目にピントが合っていること。カメラぶれのないこと。
2.モデルであるチョウが、美麗種、希少種であること(に越したことはない)。
3.モデルのチョウの翅が破損したり、擦れたりしていないきれいな個体であること。
4.チョウのいる環境が写し込まれていること、チョウ以外に目を引く被写体が入っていること。
5.訪花、飛翔、吸水、求愛など、チョウの生活があること。
6.それらを含めた構図の良さ。などがあると思う。
例えば、広角レンズで、画面の左側に高山植物の花が咲き、その花で高山蝶が吸蜜をしている。画面右手の空間には、アルプスの山が、あるいは眼下に見える花咲く草原が広がる、といった構図で、チョウの目にシャープにピントが合い、背景のボケもできるだけ抑えて、その景色が識別できるような写真が撮れたらいいなと思う。ただし、希少なチョウであれば、その生息地がわかるような背景はそのチョウの保護を目的として、公表は控えなければならないだろう。 また、背景がうるさい構図ではマクロレンズで、その背景を色彩の濃淡のみになるようぼかしてしまう。地面や下草に止まったチョウは、ローアングルで背景を景色として写し込むといった撮り方を工夫したい。
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1.タイワンキマダラ 2019年5月5日 台湾 台北動物園内
5月4日から8日まで4泊5日の台湾観光旅行をした。その2日目、天気が良いことを見はかって、台北動物園を訪れ、園内の虫虫探索谷という遊歩道を歩いた。タイワンキマダラが飛んできて近くの木に止まった。するともう1頭飛んできて求愛が始まる。右側の翅を開いている方が♂と思う。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 121mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
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2.アカシジミ 2019年5月26日 横浜市舞岡公園
良く咲いたクリの花で吸蜜する。アカシジミはクリの花が好きだ。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO160 ) 露出補正 -0.3段
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3.トラフシジミ夏型 2019年6月6日 横浜市舞岡公園
羽化したてのとてもきれいな個体だった。今年はトラフシジミの夏型を多く見かけた。舞岡公園で春型を見る機会は少ない。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 168mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
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4.クロアゲハ♂ 2019年6月18日 横浜市舞岡公園
この日は良い天気になった。午前10時、古民家の門の前の道でクロアゲハが吸水する。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f3.5 1/500秒 31mm ISO160 ) 露出補正 -0.3段
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5.ホソバヒョウモン 2019年7月23日 北海道大雪高原温泉林道
7月22日から25日まで久しぶりに北海道へ撮影を目的に出かけたが、あいにく天気が悪く、多くの成果は得られなかった。ホソバヒョウモンは北海道にしかいないチョウだ。キオンの花に来ていた。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 208mm ISO400 ) 露出補正 -0.3段
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6.コヒオドシ 2019年7月25日 北海道十勝千年の森
今回の北海道遠征では少なくともコヒオドシの写真は撮りたかったが、期待した大雪高原温泉林道、銀泉台への林道では見ることが出来なかった。ところが最終日に立ち寄った、北海道ガーデン街道の中の一つである「十勝千年の森」で思いがけずコヒオドシに会えた。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 193mm ISO400 ) 露出補正 なし
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7.ミヤマカラスシジミ 2019年7月30日 箱根湿性花園
例年、箱根湿性花園へは、7月20日ごろに行っているが今年は7月30日になってしまった。ミドリシジミや、ミヤマカラスシジミが良く来るノリウツギの花はさすがに終わっていた。これはチダケサシで吸蜜するミヤマカラスシジミ。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
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8.ベニヒカゲ♀ 2019年8月27日 長野県湯の丸高原
湯の丸には3種の高山蝶が生息し、もちろん採集は禁止され保護されている。その中の1種であるベニヒカゲは池の平湿原に多産する。発生時期は他の2種の高山蝶より遅れ、8月に入ってから数を増やす。♀のきれいな個体が多くいた。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 203mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
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9.シータテハ 2019年9月7日 長野県信濃追分付近
軽井沢でゴルフを楽しんだ翌日、信濃追分付近の「蝶の楽園」と呼ばれるところへ行った。ここはフジバカマを植えて、アサギマダラを呼んでいるが、行った日はフジバカマはまだ蕾が多く、アサギマダラは来ていなかった。ブッドレアにシータテハが来ていた。シータテハには久しぶりに会った。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 42mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
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10.ミヤマカラスアゲハ 2019年9月7日 長野県信濃追分付近
「蝶の楽園」にクサギの木が1本あり、花を咲かせていた。これは何か来るなと期待していたところ、クロアゲハに続いて、ミヤマカラスアゲハが吸蜜に来た。花から花へと飛び回る。ほとんど擦れていないきれいな個体だった。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 208mm ISO100 ) 露出補正 -0.3段
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補1.ツマムラサキマダラ♀ 2019年5月5日 台湾 台北動物園内
台湾では普通種だが、今回は美しい個体に会えた。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO250 ) 露出補正 -0.3段
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補2.コムラサキ 2019年8月8日 長野県上高地
AFではピントが合わせ難い状況だが、合焦した瞬間にシャッターを切ることが出来た。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO500 ) 露出補正 なし
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補3.アサギマダラ 2019年8月27日 長野県湯の丸林道
アサギマダラがフワフワと飛んできて林道脇に咲くヒヨドリバナに止まった。車を停めて撮影。
SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 203mm ISO320 ) 露出補正 なし
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補4.キタテハ秋型 2019年10月1日 横浜市保土ヶ谷区星川
法性寺というお寺の境内で、飛んできたキタテハの秋型が大きな岩の上に止まった。寄って撮るとすぐ飛び去ってしまったが、飛び立つ瞬間が撮れていた。
Nikon D750 Tokina macro 100mm f2.8 D
絞り優先オートで撮影 ( f4 1/500秒 100mm ISO140 ) 露出補正 -0.3段
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補5.アゲハ 2019年10月7日 横浜市保土ヶ谷区明神台公園
公園の片隅にキバナコスモスとフヨウが咲いていた。ツマグロヒョウモンやアオスジアゲハなどが吸蜜に来るキバナコスモスにアゲハもやってきて開翅してくれた。
Nikon D750 SIGMA 150mm f2.8 macro
絞り優先オートで撮影 ( f4 1/500秒 150mm ISO280 ) 露出補正 なし
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