夕方7時少し前に、「ホテル・トッレ・デル・ベッロズグアルド」から、徒歩でフィレンツェの町へ出かけた。まず、目指すはヴェッキオ橋。いくつかの大きな別荘のある丘の道を下る。ポルタ・ロマーナからピッティ宮殿の広場を通りながら、ヴェッキオ橋に着いたのは、7時50分ごろだった。
空が赤くなっているので、もしかしてと思って、橋の上まで小走りに進んだ。思った通り、見事な夕焼けだった。ベッキオ橋からの夕焼けを堪能した後、ヴェッキオ宮の前を通って、ドゥオーモの方へ歩いて行った。
ヴェッキオ宮やドゥオーモ、洗礼堂、ジョットの鐘楼はライト・アップされ、多くの観光客で溢れていた。3度目のフィレンツェでヴェッキオ橋での夕焼けや、ドゥオーモのライトアップなど、最高のひと時を過ごすことができた。ホテルに帰りついたのは10時半だった。
185.夕暮れのフィレンツェの町へ
「ホテル・トッレ・デル・ベッロズグアルド」で一休みして、まだ明るい午後7時前に、徒歩でフィレンツェの町へ出かけた。丘陵につけられた道の両側には大きな別荘がある。途中、散歩中の犬を連れたおじさんと、ベンツに乗った女性が車を停めて話をしていた。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4.5 1/160秒 30.5mm ISO400 ) 露出補正 なし
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186.ローマ門
坂を下って、ポルタ・ロマーナまで進み、ローマ門をくぐってポルタ・ロマーナ通りに入り、ピッティ宮殿のある広場まで進んだ。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/250秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
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187.ピッティ宮殿
だいぶ暗くなってきた。右手にピッティ宮殿が現れた。1457年、フィレンツェの銀行家ルカ・ピッティはピッティ宮殿の建設に着手した。だがピッティ宮殿の完成を見ることなく、ピッティは1472年に死去し、ピッティの死とともに、宮殿の建設も中止された。ピッティの死から約100年を経た1550年頃、初代トスカーナ大公であるメディチ家の当主コジモ1世が、体調を崩しがちになった妻エレオノーラ・ディ・トレドのためにピッティ宮殿を買い取ったとされる。これにともない中断されていた宮殿の建設が再開され、さらに拡張していった。ピッティ宮殿は、メディチ家断絶の後、ロートリンゲン家、サヴォイア家が住居とした歴史ある建物だそうだ。この中には、今現在、5つの美術館が入っている。 絵画中心のパラティーナ美術館、近代絵画美術館、銀食器美術館、陶器博物館、衣装博物館があるそうだが、なかには入らなかった。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
上:プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/60秒 6.1mm ISO400 ) 露出補正 なし
下:プログラムオートで撮影 ( F3.5 1/25秒 13.8mm ISO400 ) 露出補正 なし
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188.ドゥオーモを望む
ヴェッキオ橋の手前に出た。アルノ川の向こう側には、茜雲の下にドゥオーモのクーポラが見える。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4.5 1/80秒 30.5mm ISO400 ) 露出補正 なし
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189.アルノ川右岸
アルノ川は、アペニン山脈のカゼンティーノ国立森林公園から発し、アレッツォ高原、アルノ渓谷を経由して、ここフィレンツェに至り、この古都の中心を東から西に流れる。その後はトスカナ平野を西に向かい、港湾都市ピサでティレニア海に注いでいる。川下に向かって右側を右岸というが、ドゥオーモやヴェッキオ宮、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会らは、右岸にある。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/200秒 18.1mm ISO1600 ) 露出補正 なし
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190.ヴェッキオ橋から夕焼けを眺める
アルノ川は、西にあるピサの方へ向かって流れている。もしかしたら橋の上から、きれいな夕焼けが見られるではないかと、小走りに橋の中央に向かう。ヴェッキオ橋の中央部は宝飾店などがなく、川の上流、下流の両方が見渡せるようにいる。左手(下流の方)を見て、驚きの声を上げた。見事な夕焼けだった。
すぐ下流に見えるのはサンタ・トリニタ橋で、優雅なアーチで有名な石造りの橋だそうだ。川遊びなのか、競技の練習なのか、ボートを漕ぐ姿がある。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/250秒 18.1mm ISO1600 ) 露出補正 なし
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191.ヴェッキオ橋から夕暮れの上流を眺める。
時刻は8時少し前、今度は流れの反対側を見る。一つ上流にある橋はアレ・グラツィエ橋だ。こちらは月が出て、また、美しい光景だった。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/30秒 6.1mm ISO1600 ) 露出補正 なし
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192.ヴェッキオ橋
ヴェッキオ橋には、左右に宝飾店などの店が並んでいる。この場所の左右がいましがた夕焼け、夕暮れを見たところ。左側が川下であるが、ちょっと広くなっていて、ストリート・パフォーマーが演奏していた。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/30秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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193.ジェラード屋さん
イタリアはジェラード屋さんが多いが、とくにフィレンツェの町には多かった。いろいろな種類があって楽しめる。もちろん食べてみたが、旨かった。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4.0 1/250秒 6.1mm ISO1600 ) 露出補正 なし
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194.ヴェッキオ宮
ヴェッキオ橋を右岸の方へ渡って進むと、右側にシニョーリーア広場があって、ライトアップされたヴェッキオ宮殿があった。1981年に来た時、このヴェッキオ宮の大広間で国際化学療法学会の開会式が行われたのを思い出す。ヴェッキオ宮は94mの塔がある力強く優美なゴシック建築で、かってのフィレンツエの共和国政庁舎だそうだ。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/40秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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195.洗礼堂
プロコンソロ通りというところをドゥオーモの方へ向かい、ドゥオーモの手前を左に曲がり、ジョットの鐘楼の前を通ってドゥオーモ広場に出た。右手にドゥオーモのファサード、左手に洗礼堂がった。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/40秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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196.洗礼堂の入口
ふと、洗礼堂の方を見ると入口から明るい光が見える。中を見せてくれているのだ。中は金色に輝いている。洗礼堂もドゥオーモと同じ美しい大理石で造られた八角形の建築で11~12世紀の建築だそうだ。町の守護聖人に捧げられたもので、ドゥオーモができるまでは聖堂として使われたとのこと。ダンテもここで洗礼を受けたと伝えられる。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/25秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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197.洗礼堂の内部
さらに入口に近付いて内部を見た。内部の丸天井部分は「最後の審判」「創世記」などを主題としたビサンチン風のモザイクで飾られていた。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.2 1/60秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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198.ドゥオーモ
この教会は、花の聖母教会という。かってのフィレンツェ共和国の宗教の中心で、白ピンク、グリーンの大理石の幾何学模様で飾られた美しい大聖堂だ。1296年から172年の歳月をかけて建設され、約3万人が一堂に会することができる大きさと言われる。大クーポラはブルネッレスキの設計による。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/40秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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199.ドゥオーモのファサード
19世紀までこのドゥオーモのファサードは未完成のままであったという。フィレンツェの自治体は最初の構想をもとにファサードを再建することを決定、1864年にコンクールが行われ、エミリオ・デ・ファブリスによる新しいファサードが建設された。この建設は1876年に始まり、1887年に完成した。銅製の巨大な扉は1899年から1903年にかけて製作されたものであるとのこと。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/50秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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200.ドゥオーモ ファサードの絵
扉の上にある絵に就いて調べてみたが良くわからなかった。フィレンツエのドゥオーモに限らず、イタリアの教会の多くには、ファサードの扉の上に、このような絵がある。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/25秒 18.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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201.ドゥオーモの中
ドゥオーモの中にも入ることができた。時刻は夜10時を過ぎている。華やかな外側とは対照的に内部は落ち着いた色調であった。クーポラの内側にはヴァザーリやその弟子たちによるフレスコ画「最後の審判」があった。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F3.2 1/40秒 8.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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202.ドゥオーモとジョットの鐘楼と洗礼堂
西側へ廻り込んで見ると、左から洗礼堂、ドゥオーモのクーポラ、ドゥオーモのファサード、ジョットの鐘楼が一つになって眺められた。ジョットの鐘楼には明日、上ってみようと思う。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F2.8 1/30秒 6.1mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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203.フィレンツェの町の灯り
夜も10時を過ぎた。ドゥオーモ広場の脇からタクシーに乗って、「ホテル・トッレ・デル・ベッロズグアルド」へ戻った。ベッロズグアルドの丘からは、まだ明々と灯がともるフィレンツェの町がきれいだった。
Canon PowerShot G12 F.2.8-4.5 6.1- 30.5 10.0 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( F4 1/5秒 21.5mm ISO3200 ) 露出補正 なし
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