新年のご挨拶 - Studio YAMAKO

2016年12月31日

新年のご挨拶

みなさま 明けましておめでとうございます

昨年も Studio YAMAKO をお訪ねくださりありがとうございます。n-shuhei さんのお力添えをいただき、昨年も更新を続けることができました。写真はただ撮ればよいというものでないのは百も承知なのですが、撮ると記録としても載せておきたくなり、点数が増えて参りました。我慢して閲覧いただきましたこと、厚く御礼申し上げます。

 昨年は私にとってもいくつか出来事があり、夏に予定していた南イタリアへの旅行も断念せねばなりませんでした。
 チョウはといえば、昨年ほどチョウの少ない年を経験したのは初めてでした。私がフィールドにしている横浜市の舞岡公園も昨年はチョウが少ない一年でした。5~6月に大勢の愛好家が楽しみにしているミドリシジミも今年は数が少なかったように思います。箱根湿生花園でも、発生時期を合わせて行ったにもかかわらず、1頭のミドリシジミも見ることができませんでした。こんなことは初めてです。裏高尾のアオバセセリにも会えませんでした。ミツバウツギの開花のタイミングも早かったようです。そんななかで初めて訪れた八王子市郊外某所でオオミドリシジミの乱舞を見られたのは幸いでした。夏には3回ほど信州にも出かけましたが、チョウの数は少なく、地元の愛好家も不思議がっておられました。とくにクジャクチョウやキベリタテハといった信州を代表するタテハチョウの仲間に出会うことがありませんでした。わずかにミヤマモンキチョウ、ベニヒカゲを撮ったのが救いです。今年、この状況が回復してくれるのを祈るばかりです。

Haapy New Year 2017.jpg
  横浜市舞岡公園で撮ったチョウたち

​ 左上から右へ順次

  • スジグロシロチョウ 交尾拒否 2012年6月14日
  • ジャノメチョウ 2007年7月25日
  • アカシジミ 2009年5月19日
  • アサギマダラ 2009年5月26日
  • ムラサキシジミ 2009年6月13日
  • クロコノマチョウ 2009年8月14日
  • ナガサキアゲハ 2010年5月15日
  • ツマキチョウ 2011年4月26日
  • ミズイロオナガシジミ 2011年6月6日
  • キタキチョウ 2011年7月18日
  • コムラサキ 2012年6月4日
  • オオウラギンスジヒョウモン 2014年9月29日
  • オオミドリシジミ 2016年6月8日
  • アカボシゴマダラ 2016年8月3日
  • ツマグロヒョウモン 2016年10月20日
  • ヒメアカタテハ 2016年10月20日

​さて、みなさまにとって昨年はどのような年だったでしょうか?​​​​​​​​​
​​​​​​​​​ありえないだろうと​​​​​​​​​思っていたこと​​​​​​が二つも起こりました。​​​一つは6月24日に行われた英国のEU離脱の国民投票です。もう一つは11月8日のアメリカ​​​​​​大統領選挙でした。どうせ結果はEU残留であり、ヒラリーの勝利に決まっていると思っていました。ところが、​​​​​​それぞれの​​​国民はEU離脱、そして次期大統領にトランプを選びました。どうしてそうなってしまったのだろうか?後から考えても仕方がないのですが、イギリスではこれ以上難民、移民を受け入れられないと思っている人たち、アメリカでは特に白人の人たちで​​​​​​、強いアメリカは何処へ行ったのか​、​アメリカがアメリカではなくなっているのではないか​​​と感じている人たちが、率直な自分の気持ちで投票したのだろうという識者の見方があります。資本主義が成熟し、その優勝劣敗の仕組みがもたらす貧富の差が大きくなりすぎ、80%と言われる弱者を生み出していると言われます。民主主義は多数決が原則であるが故、無知な人たちの多数票がそうさせたという民主主義の弊害?​​​​をいう人もいますが、逆に民主主義の結果が出たのだという話も聞きました。​​​​​​日本の株式市場も大きく反応し、選挙の結果が出た時は株価が大きく下がりました。しかし、すぐに元に戻り、逆に株価は上がっています。結果は受け入れられていきます。
  私はこの手の話は苦手なのですが、暮れの12月27日、安倍晋三首相は、1月20日に8年間の任期を終えるオバマ大統領とともに真珠湾を訪れ、真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊したその時に安倍首相が述べたスピーチにはとても感動しました。私は1941年生まれ、終戦直後に幼少期を過ごし、ララ物資や小学校給食の脱脂粉乳を知る世代なのです。

リオ五輪はTVで見ている限り、とても素晴らしかったと思います。事前に言われていた資金不足や準備の遅れを全く感じることなく、開会式も、閉会式も、また、競技の進行も見事に成し遂げて、多くの感動を与えてくれました。2020年の東京五輪もそうあって欲しいと思います。卓球チームが男女とも頑張ってくれました。特に水谷選手はすごく鍛錬され、強くなっていました。女子はオリンピック後の試合などで、若手が世界を舞台に大活躍し、再び中国に勝てる時が来るのではないかと期待が持てます。私の母校卓球部の後輩に1965年の女子世界チャンピオンがいます。

今年も大きな災害が日本を襲いました。
  4月14日21時26分、また、4月16日未明にも最大深度6強の地震が発生、そして、それ以降も熊本県と大分県で相次いで余震が発生しました。家屋の倒壊は悲惨です。私が現役時代に親しくしていた友人の奥様の実家が熊本の震源に近いところにあります。14日はブロック塀が倒れて、屋根瓦が落ちただけで、水道、ガス、電気ともに大丈夫だったそうですが、余震が多いので全員車のなかで寝たそうです。ところが16日未明の地震では屋根瓦はほとんど落ちて、壁にも亀裂が入り、このまま大きな余震が続くと家は倒壊するかもしれないという状態だったそうです。被害に遭われた多くの方々に心からお見舞いを申し上げたい気持ちでした。阿蘇大橋や、熊本城石垣、屋根の崩落はこの大地震を象徴しています。
 台風による被害も甚大でした。8月17日から23日にかけて台風7号、9号、11号が相次いで北海道に上陸して雨による被害をもたらしています。そしてライオンロックと命名された台風10号は、熱帯低気圧としてウェーク島北西海上で発生し、8月20日ごろ台風となりました。21日にゆっくりと南下し始めたこの台風は、8月26日には北上をしはじめ、30日に関東地方に接近し、岩手県大船渡市に上陸しました。30日夜半から31日にかけ、北海道の空知川が決壊し、清水町、南富良野町に大きな被害を与えました。岩手県今泉町の高齢者グループホームで9人が亡くなりました。そのほかにも北海道で2名、岩手県で11名が亡くなられて、行方不明の方も5名います。
 そして、暮れの12月22日に発生した新潟県西部は糸魚川の市街地火災も悲惨でした。火元はラーメン屋さんで鍋の空焚きが出火の原因とみられているそうですが、住宅など156棟、約4万平方メートルが焼け、周辺の363世帯744人に避難勧告が出されるという大火になったのは、乾燥した空気、フェーン現象による山風、狭い道路、密集した木造家屋などいろいろなことが重なりあった結果と思います。被災された方は本当にお気の毒に存じます。その焼け野原の中に無傷で残った1軒の2階建て住宅が奇跡の木造住宅と話題になっています。2008年に持ち主の方が丈夫な家をと地元の建築家に依頼して建てた家だそうですが、外壁は煉瓦とステンレス、屋根には洋瓦とステンレスを使い、窓にはワイヤが入った二重ガラスが用いられたということでした。
​ 昨年も数え上げればきりがない大小の災害がありました。今年はこういったことの少ない年になることを祈るばかりです。

チョウの写真を撮るのが趣味の私にとって、気候の状況は関心のあるところですが、今年は穏やかな、そして、その季節になると、いつものチョウが生まれてくる普通の気候の年になってほしいと願っています。

  みなさまにとりまして本年が良い年になりますことをお祈りいたします。​

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