春はギフチョウで始まる 4月4日 - Studio YAMAKO

2019年4月16日

春はギフチョウで始まる 4月4日

今年の天候は、暖かい日が続いたかと思うと、雪が降るような寒さが戻る三寒四温そのものだった。今年もギフチョウはいつもと同じような時期に出てきてくれるのだろうか。
 3月25日に相模原でギフチョウの写真を撮ったという、あるブログを見た。今年も同じように出てきてくれているのだ。
 ところが、それからしばらく肌寒い日が続く。最近の天気予報は精度が高い。ほかに予定もあって、4月4日しか都合がつかず、その日にギフチョウの写真を撮りに行けたら良いなと思っていたところ、4月4日は晴れで、気温も16℃まで上がるという予報だ。この日しかない。
 ギフチョウが飛び始める11時ごろに、現地に到着するのが良いのだが、車を停めるところがあるかどうか心配しながら出発したので、午前10時現地到着となった。駐車スペースはまだ十分空きがあった。
 ゆっくり歩いて撮影ポイントへ向かう。すでに10名くらいの方がカメラを携えて来られていた。この様子だと昼頃には30名くらいの愛好者が来られるのではなかろうか。皆さんグループで来られているようだ。チョウのブログでよくお名前が出るような方もいらっしゃった。
 私が初めてここへ来たのは、2004年の春である。もう15年も前のことだった。その頃は山の上まで登っていたが、山の上には小さなスミレの花しかなく、地面に静止するギフチョウしか撮れなかった。最近はもっぱら里で撮るようになった。15年間、ほとんど毎春ここにきている。
 11時ごろになると、日が差しているので暖かくなり、ギフチョウも活動し始めた。そうこうするうちに、この日最初のギフチョウを撮影するチャンスがきた。少々左側の尾状突起が破損している個体だった。
 やがて、ミツバツツジや、マメザクラにギフチョウが訪れるようになった。私は、マメザクラに来るギフチョウを撮ろうと狙っていた。ギフチョウがマメザクラを訪れると、カメラマンが20人近くそこに集まる。チョウが位置を変えると、愛好家に皆さんもどっと移動する。最近は女性カメラマンが多いように思う。
 そんな状況で、近づいて撮影することが難しいので、私はRX10M4の望遠域に頼ったが、ボケが大きくファインダーでとらえるのが難しかった。目も悪くなりAFが頼りだが、RX10M4は頑張ってくれた。

190404_001.jpg 1.テングチョウ
歩いていると、越冬したテングチョウが飛び立つ。すっかり、擦れてしまっているが、去年の5月ごろに生まれて、夏は夏眠し、10か月以上生きていたのだ。地面の枯葉の上に止っていると、保護色になっていて、踏み込んで、飛び立たないとわからない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_002.jpg 2.ヤエザクラ
ポイントへ向かう途中にヤエザクラが咲いていた。まだ、5分咲きだが、ギフチョウが来るには十分だ、しばらく様子を見ていたが、ギフチョウの飛来を望むのはちょっと虫が良すぎたようだ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/800秒 175mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_003.jpg 3.ミツバツツジ
ミツバツツジが咲いていた。花が終わってから葉が出てくるが、枝先に三枚の葉がつくことからこの名がついた。ギフチョウはこの花にも訪れる。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/800秒 56mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_004.jpg 4.マメザクラ
主役が登場する前に、美しい舞台装置のマメザクラを眺めていた。マメザクラは日本に自生している桜の原種のひとつだそうだ。 関東から中部地方の、低山から亜高山に分布し、富士山周辺から箱根を中心に多く見られることから「富士桜」「箱根桜」という別名が付けられている。樹高は3~10mほどに生長するが、他の桜に比べて低いことが特徴である。花も小さい。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4.5 1/1000秒 220mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_005.jpg 5.ローアングル
今日はリスト・ストラップで右手に持った SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ だけで撮る。リスト・ストラップにするとローアングルで撮りやすくなるが、モニターが目から遠くなり、若干見ずらい。テングチョウで試し撮り。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 9mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_006.jpg 6.ミヤマセセリ♂
年1回発生で、この時期にしか成虫の写真は撮れない。ご覧のように絵にならないところに止まる。なかなか敏感で近寄らせてくれない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_007.jpg 7.スギタニルリシジミ -1
このチョウも年1回の発生で、この季節にしか撮れない。花にも来るが、湿った地面に止まることが多い。マメザクラにも来ていたが撮影できなかった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 220mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_008.jpg 8.ギフチョウ -1
午前11時、この日初めてのギフチョウが現れた。前を歩いていた方が見つけて教えてくださった。残念ながら左側の尾状突起が破損していた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 193mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_009.jpg 9.スギタニルリシジミ -2
このチョウもなかなか良いところに止まってくれない。翅を開いて止まることがない。翅表を撮るには、飛び立つときのチャンスをとらえなければならないのだが、なかなか良い写真が撮れないでいる。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 215mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_010.jpg 10.ギフチョウ -2
2頭目のギフチョウがゆらゆらと飛んできた。まだ、羽化したばかりのようだ。頑張って生きていって欲しい。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 183mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_011.jpg 11.ギフチョウ -3 ミツバツツジへ飛来
これもまた別の個体である。舞台装置の一つであるミツバツツジに飛来した。良い位置に止まってくれないが、裏面もまた、美しい。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/800秒 190mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_012.jpg 12.ミヤマセセリ♀
前翅の白帯が目立つので、これは♀だ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 215mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_013.jpg 13.ギフチョウ -4
タチツボスミレにギフチョウが来た。しかし、チョウの前に草の葉が被ってしまい、オート・フォーカスで狙うのは難しい。何とか草の間を射抜いて、フォーカスした。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 183mm ISO160 ) 露出補正 なし
190404_014.jpg 14.ギフチョウ -5
前の写真と同じ個体である。少し移動してくれて撮りやすくなった。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 125mm ISO160 ) 露出補正 なし
190404_015.jpg 15.マメザクラで吸蜜するミヤマセセリ
マメザクラにギフチョウが飛来するようになった。最初に来たギフチョウは撮り逃がしてしまって、舞台装置をバックにしたのはミヤマセセリだった。これも♀である。220mm(35mm版換算600mm)が役に立つ。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/640秒 220mm ISO100 ) 露出補正 なし
190404_016.jpg 16.ギフチョウ -6
マメザクラで吸蜜するギフチョウを撮るチャンスが来た。陰になってしまって、日が当たらないので、きれいな翅の色がでない。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO125 ) 露出補正 なし
190404_017.jpg 17.ギフチョウ -7
また、違う個体がマメサクラに来た。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 215mm ISO100 ) 露出補正 -0.7段
190404_018.jpg 18.ギフチョウ -8
前の写真と同じ個体。吸蜜に疲れたのかマメザクラを離れて向こう側の崖のほうへ行ってしまった。しばらく見ていると、ちょうど日の当たるところに出てきて、開翅した。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 220mm ISO160 ) 露出補正 -1.0段
190404_019.jpg 19.ギフチョウ -9
やっとマメザクラで吸蜜する美しいギフチョウの姿を撮ることができた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/1000秒 215mm ISO100 ) 露出補正 -0.7段
190404_020.jpg 20.ギフチョウ -10
また、ギフチョウがやってきた。ちょっと離れてはいたが、たまたま自分が良い位置にいた。昨年もそうだったが、今年もマメザクラの開花とギフチョウ発生のタイミングが合っていた。咲いていれば、しばしばギフチョウが訪れていた梅の花はもう終わってしまっていた。

SONY Cyber-shot RX10 Ⅳ f2.4-4 8.8-220mm 20.1 Mega Pixels
プログラムオートで撮影 ( f4 1/500秒 201mm ISO125 ) 露出補正 -0.7段


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