令和8年 みなさま明けましておめでとうございます
新しい年になりました。みなさまに於かれましては輝かしい新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
いつもブログを開いていただきありがとうございます。2006年に開設した私の稚拙なブログも、n-shuheiさんのご厚意に甘え、はや20年が経ちました。ご覧いただいている皆様にとっては、いつも同じようなことばかり書いていて、何の新鮮味もないブログですが、3~4日に一度は更新しようと頑張り続けてきています。

令和7年大晦日 帷子川のユリカモメ 2025年12月31日 横浜市保土ヶ谷区
今年も新年を迎えるにあたり、過ぎた一年のことを振り返ってみるのですが、昨年は何といっても夏から秋にかけての猛暑につきます。
昨年は
世界中で地球温暖化とラニーニャ現象の影響が色濃く出た「異常気象の年」となりました。日本においては、夏(6月~8月)の平均気温が平年を2.36℃も上回り、1898年の統計開始以来最も暑い夏として歴史に刻まれました。
ラニーニャ現象とは、エルニーニョ現象の逆の状態だそうです。この現象は世界の天候に影響を与え、日本では夏に猛暑、冬に寒冬・大雪をもたらす傾向があり、異常気象の要因の一つとされています。
東京では35℃以上の「猛暑日」は7月18日から10日連続し、2022年の記録を抜いて1875年の統計開始以来、最長となったと報じられました。また、群馬県の伊勢崎市では国内観測史上最高の41.8℃を記録し、全国30地点で40以上の最高気温が観測されました。熱中症で救急搬送者数は全国で10万人を超えたと言われてます。
フィリッピン近海の対流活動や太平洋高気圧とチベット高気圧の「ダブル高気圧」の張り出しが重なり、記録的な高温が続きました。
韓国、中国、イギリス、アイルランドでも観測史上最も暑い夏だったそうです。ここのところの地球温暖化により、南太平洋の小さな島国であるツバルは水没の危機に瀕しているといわれています。
また、
大雨と線状降水帯による水害も発生しました。
8月の鹿児島の記録的な大雨は住宅の床上、床下浸水は1400棟以上の被害をもたらしました。9月には石川県、秋田県でも線状降水帯が発生、三重県四日市市では地下駐車場の止水版が正常に機能せず、270台以上の車両が、浸水し、廃車になるという被害もありました。
大雨の被害は、世界でもみられ、ブラジルのミナスジェライスでは1月に記録的な大雨となり、洪水と土砂崩れが発生、12人が亡くなってます。最近では11月末から12月にインドネシアのスマトラ島の北部中央部で猛烈な雨、洪水、地滑りにより、死者が900人近く、負傷者5,000人以上と大規模な被害がありました。他にも東南アジアのタイ、マレーシア、スリランカでもサイクロンやモンスーンの影響で豪雨、洪水、土砂被害が発生してます。
ブラジル、パキスタン、中国、アメリカのテキサス州、韓国などでも、大規模な洪水、土砂崩れが相次ぎ、インフラの麻痺や避難者の増加、経済的損失があったと報じられてます。
一方で
干ばつも起こっています。地球温暖化とラニーニャ現象による異常高温が複雑に絡み合い、多くの地域で深刻な水不足と農業被害をもたらしました。ブラジル、ボリビア、エクアドル、ペルー、チリ北部など南米大陸の広範囲に激しい干ばつが報じられました。
アマゾン川では水位が低下し、各地で観測史上最も低い水位が記録されてます。川の一部が干上がることで水運に頼って生活する人々に大きな影響も。過去120年分の水位データを分析した専門家は、記録的な水位の上昇と低下が頻繁に起きるようになっており、気候変動の影響が顕著に表れていると指摘します。
私も旅行で行ったことがあるトルコ中部のコンヤ県などの農業地帯では、農業用の地下水を汲み上げすぎて700か所で陥没が発生しているそうです。気候変動による降雨量の減少で地下水が補充されず、水位が低下していることが原因だそうです。
さて、話は変わりますが、今年は
私の趣味であるチョウの写真撮影にも影響がありました。4月、5月に出かけた八王子郊外や武蔵嵐山は例年と変わりありませんでした。5月末に運転免許を返上し、7月13日に旅行社の日帰りバスツアーに参加して行った入笠山では、天候は良かったのですが、飛んでいる蝶は極めて少ないという印象でした。7月22日に箱根登山鉄道と、バスを利用して行った箱根湿性花園は箱根仙石の暑さは厳しく、目的としたミドリシジミやミヤマカラスシジミは全く現れないし、例年はたくさん飛んでいるオオウラギンスジヒョウモンも僅かに1頭見かけただけでした。明らかに暑さの影響と思われました。
その後は、近所の公園へ出かけて写真を撮っていたのですが、そこでもチョウの数は極めて少ないという状況です。また、関東地方へ強風をもたらす台風が少なかったためか、一昨年は近所でよく見られたクロマダラソテツシジミは全く見られませんでした。
2025年に撮ったチョウたち 上段から右横へ順次
1. オオゴマダラ羽化 1月2日 沖縄県首里城付近
2. カバマダラ 1月4日 沖縄県残波岬
3. アゲハチョウ春型雄 4月8日 東京都文京区小石川植物園
4. ウスバシロチョウ 4月22日 埼玉県比企郡嵐山町
5. ツマキチョウ雌雄の飛翔 4月22日 埼玉県比企郡嵐山町
6. モンキアゲハ春型雄 4月22日 埼玉県比企郡嵐山町
7. クロアゲハ春型雌 4月30日 東京都八王子市郊外
8. アオバセセリ飛翔 4月30日 東京都八王子市郊外
9. ツマグロヒョウモン 5月16日 東京都千代田区日比谷公園
10. コムラサキ雄 7月13日 長野県入笠山
11. アサギマダラ雄 7月13日 長野県入笠山
12. オオウラギンスジヒョウモン雌 7月22日 神奈川県仙谷原箱根湿性花園
13. キタテハ雌 斑紋異常? 9月21日 横浜市保土ヶ谷区
14. ヤマトシジミ雌 11月3日 横浜市保土ヶ谷区保土ヶ谷公園
15. ウラギンシジミ雌 寒冷期型 ヤマトシジミの誤認求愛 11月3日 横浜市保土ヶ谷区保土ヶ谷公園
16. ムラサキシジミ 11月3日 横浜市保土ヶ谷区保土ヶ谷公園
私も会員になっている「日本チョウ類保全協会」のウェブ写真展が2025年12月26日~2026年2月26日まで開催されていますが、そこには例年と変わらぬ多種、多様なチョウの写真が出展されています。まだチョウの世界は大丈夫なように思えますが・・・。
話を戻しまして、昨年は世界中で猛烈な熱波が報じられましたが、気温が高いこと、大雨洪水が多かったことに加えて、異常気象に伴い、いろいろ例年にないことがありました。
そのひとつが山火事です。カナダやチリ、ポルトガルなどで広範囲な山火事が発生しました。ポルトガルでは,135,000ha超が焼失しました。アメリカでもロサジェルス近郊の大都市圏で発生した山火事では少なくとも28人が亡くなり、数千の建物が破壊され、避難や広範囲にわたる停電が発生しました。
日本では、岩手県北部の大船渡市の山林で2月26日に火災が発生し、約1,200haに延焼したとされています。総務省消防庁によると、これは過去30年以上で最大規模の山火事であり、死者1人、避難者1000人以上ありました。 大船渡のほかにも、群馬県の妙義山、神奈川県に日向山、愛媛県今治市、さらに、岡玉健、宮崎県でも山火事が発生したことが報じられました。
毎年、清水寺で発表される「今年の漢字」に「熊」が選ばれたほど、クマによる被害が拡大しました。12月はじめの時点で、4月から11月の被害者数230人で件数は209件におよび、いずれも年間最多記録を更新しています。亡くなった方は13人もいらっしゃいます。その背景としては、クマの個体数の増加に加え、昨年はクマの餌となるドングリなどの主食が凶作となり、柿の実や残飯など人里の食べ物を求めて出没が増えたことと言われています。
北海道では、伝統的な秋サケの漁獲量が激減する一方、これまで馴染みの薄かったブリが豊漁となっているそうです。これはり地球温暖化による海水温の上昇で、これまで北上しなかった暖水系のブリが北海道沖まで回遊するようになったためだそうです。
そのほかにも、広島県の養殖のカキが9割も死滅する事態と報じられています。その原因は、夏の猛暑による海水温の上昇と、それに伴う塩分濃度の増加、そして酸素不足が複合的に絡み合った結果とされていますが、特に秋口の北風の影響で酸素の少ない低層水が表層に湧き上がったことで、体力が消耗していたカキが酸欠状態に陥ったことが大きな要因と専門家は指摘しています。
また、世界的に大地震のあった年でもあります。3月ミャンマー(M7.7-7.9)、7月には ロシア・カムチャッカ(M8.8) の大きな地震がありました。日本でも青森県東方沖の地震(M7.5)に肝を冷やしました。
以上、2025年の異常気象について振り返って見ました。地球温暖化による気温の上昇を主軸に、偏西風の蛇行(太平洋・チベット高気圧の強化)や海洋変動が複合的に絡み合い、記録的な猛暑、大雨、秋の短縮などを引き起こしました。特に、温暖化で熱帯の気候が北上し、「夏が長期化」する構造変化が指摘されています。
このように昨年は観測史上最も高温となり、世界の各地で猛暑・豪雨・洪水・山火事などの異常気象が相次ぎました。アフガニスタンやパキスタンでは激しい雨により大規模な洪水が発生し、多くの命と暮らしが脅かされました。
また、ヨーロッパ各地でも洪水や嵐の甚大な被害がありました。ポルトガルなどで森林火災が広範囲に広がるなど、自然災害の影響は世界規模で続きました。さらに2025年にはロシア・カムチャッカでM8.8級の地震が発生し、日本でも記録的な猛暑と局地的大雨が観測されるなど、地球規模の気候変動の影響を強く感じる年となりました。これらの出来事は、今一度自然への備えと共に気候変動への対応の重要性を私たちに突きつけているように感じます。
本年が穏やかな年になりますよう祈りたいと思います。